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SCP-3599-JP

登録日:2026/08/17 Mon 00:54:20
更新日:2026/08/25 Tue 18:28:31
所要時間:約 6 分で読めます




SCP-3599-JPとは、創作コミュニティサイト『SCP Foundation』に登場するオブジェクトの一つである。
オブジェクトクラスはなんとThaumiel
財団が、財団の目的を達成するために使うようなオブジェクトである。

SCP-3599-JPの存在はSCL(セキュリティクリアランスレベル)4の機密とされ、下位レベルの職員に対しては「単なる新型の検査機器」として説明されるという。

概要

SCP-3599-JPとは、財団製タイプΣ識別試験システムという機器である。
これは、物品に潜在的な異常性があるかどうかを判定するために開発された、財団製SCPオブジェクトだ。

この機械には、一般的なX線スキャン等の非破壊検査機能に加え、
  • Binahパターン認識システム
  • 可搬型奇跡量測定器
  • カント計数機
  • II型カーデック霊光検出器
  • QNTM分析器
  • VMCh性異常走査用プログラム
  • グリフィス幻像撮像装置
  • ECディーヴォグラフィ
  • TRE共鳴結像イメージャー
が組み込まれているという。よくわからないがすごそうだ。

これらにより、異常性を示す指標やそれらの痕跡を、高い確率で検出できる。
なんと、「異常性の有無」や「将来的な異常性の発現」を92.7%±5%で判定可能なのだ。

SCPオブジェクトには、特定条件を満たしたときにだけ異常性が現れるものも少なくない。
そのようなオブジェクトが「特定条件」を満たしてなくても異常だと判別してくれるのだから、非常に便利である。


このシステムは、財団サイトはもちろん、物流運送の現場にもこっそりと導入されている。
これにより、異常物品の流通の阻止と回収に大きく貢献しているのだ。
SCP-3599-JPのおかげで、異常物品が出回る心配もなく、安全も保たれているといえるだろう。

補遺

さて、このように便利で安全をもたらすSCP-3599-JPだが、これの機能は潜在的異常性の有無の判定のみである。
つまり、どのような条件でどのような異常が発生するのかまでは特定できないのだ。

ここで登場するのが形式部門である。
この財団内部部門の業務は、ざっくり言うと「異常性の発生条件を特定する」というもの。
まさにこのオブジェクトにうってつけな部門だ。
当部門による網羅的な実験によって、異常性の確定、そして適切な収容手順の決定がなされているのである。

さて、以下に、形式部門により異常性が確定されたアイテムの抜粋を示す。

暫定番号: E-29663

概要: 3cm×3cm×30cmの四角柱、鉄製。

実験結果: 71回目の実験で特性が確定。人間が額に人差し指を当てた状態で当アイテムを後ろに放り投げた場合、条件にかかわらず必ず1つの角だけでバランスを取りながら57秒間回転する。

現状: Anomalousアイテムとして収容。
さすが形式部門、この程度の条件なら71回の実験で特定できるようだ。

暫定番号: E-37634

概要: 白地に黒と赤で"I ♡ PARIS"と表記されたLサイズのTシャツ。

実験結果: 139回目の実験で偶発的に特性が確定。成人男性が裏表・前後を逆に着用し「ビックベンとトランプタワーのどっちがデカいかなんて知らねえよ」と発言した場合、当アイテムの"♡"部分からタンパク質で構成された東京タワー型の物体が部屋を埋め尽くすまで噴出する。

現状: 再度検査した際、異常性を喪失したと判定されたため廃棄。
多分、Dクラスが実験中に私語を言ったんだろうな……
ともかく、結果的に異常性を確定できたようだ。

暫定番号: E-82712

概要: 滑らかに磨かれた、約13cm³の玄武岩の欠片。

実験結果: 超宇宙業務部門からの緊急連絡により198回で実験は中止された。現時点で実験の再開は許可されていないが、状況証拠から活性化条件と異常性は「乳糖不耐症のゴールデンレトリーバーが当アイテムに接触した場合、"綿100%のピンクのチュチュを着ている一本足のサックス奏者"の存在するランダムな多元的宇宙を爆発させる」ものだと思われる。

現状: Safeクラスオブジェクトとして収容。
?????????
なんでこの条件が分かった?
そして一本足のサックス奏者って何?

ただし、ここから言えるのは、乳糖不耐症のゴールデンレトリーバーがこのアイテムに接触したら危険であるということ……多分。
そのためSafeクラスのオブジェクトとして収容する必要があるのであろう。
特別収容プロトコルでは、多分乳糖不耐症のゴールデンレトリーバーについて書かれてそうである。

でも、こんな限定的な異常性って、努力の割に収容による利益が薄いような……


暫定番号: E-104766

概要: コンプトン百科事典(1985年版)。血痕による汚損が確認できる。

実験結果: 1205回の実験とシステムによる再判定の後、実験担当であった輿水博士が豹変して保管庫へ戻される最中の当アイテムに齧り付き、上辺の一部を嚙み千切って「俺を覗き見るあのクソ機械を止めろ」と叫んで失神した。博士は異常な咬合力及び精神感応力を有しておらず、当アイテムの異常性は一連の行動と現象を誘発するものであったと推測される。

現状: 異常性を喪失したと判定されたため廃棄。博士は顎の負傷と精神的疲労の治療後、職場への復帰を指令された。
なんか、せっかく異常性を確定させたのに、それと同時に異常性が喪失するのか……
そして、「俺を覗き見るあのクソ機械」とはSCP-3599-JPのことだろうか。

さて、報告書は、次の文章で締められてる。
システムの運用停止に関する提言は、その有用性を鑑み関連業務量の増大が許容範囲内であることから却下されています。現在、162954件のアイテムが異常性の確定を待機中です。
「俺を覗き見るあのクソ機械」の停止は認められなかったようだ。

……さて、確かに、SCP-3599-JPによって、オブジェクトに異常性があるかどうかを確かめることができた。
しかし、どのような異常性があるかは人間の手で確かめないとならない。
しかも、判明した異常性は、軽微なものや、自然には発生しないといえる限定的なものや、判明と同時に喪失するものばかり。
もちろん、異常性が発動したら危険なものもあるが、その発動条件が限定的なのだ。
そして、このようなオブジェクトが16万個以上残っている……
そういうことなら、最初っからスルーしてても問題なかったのではないか?と思ってしまうだろう。


果たして、SCP-3599-JPは、本当に財団の役に立っているのか?


SCP-3599-JP

財団製タイプΣ識別試験システム
俺たちの仕事を増やすクソ機械




余談

この記事ではそこそこ無駄な努力をしている感のある形式部門だが、もちろん活躍する記事も多い。
例えば、この部門は、異常性の発動条件の傾向を整理しているようであり、
最初にオブジェクトを見つけたときに「何に気を付け、何を優先して確認すべきかといった心構えや発想法」を教えているという。

もっとも、形式部門がどの程度活躍しているかは、最終的にはヘッドカノンによる、といえるだろう。



追記・修正は162954件のアイテムの異常性を確定させてからお願いします。


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最終更新:2026年08月25日 18:28