ダークエルフ/ベビーエルフ(ロックマンゼロ)

登録日: 2011/05/02(月) 12:25:20
更新日:2025/01/13 Mon 00:29:30
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ロックマンゼロ2ゼロ3に登場するキャラクター。
プログラム生命体「サイバーエルフ」の中でも強大な力を持ち、レプリロイドを狂わせたり操ったりすることができる。


以下ネタバレ含む
















【ダークエルフ】

⌒●⌒



紫色の禍々しいオーラを放つ巨大なサイバーエルフ。
元々は真珠色に輝き暖かな光を放つ《マザーエルフ》という名前だった。


マザーエルフにはシグマウィルスによってイレギュラー化したレプリロイドのプログラムを正常なものに書き換える能力があり、イレギュラー戦争を終わらせるため、戦いの中でエックスをサポートする形で活躍してきた。
しかし、イレギュラーの激減には至ったものの終戦とは言い難い状況が続く。


そんな折にマザーエルフは、戦争の早期終結・再発防止を目指すために手段を選ばぬDr.バイルによって、より強力なサイバーエルフ《ダークエルフ》へと改造された。
具体的には、元々備わっていたプログラム書き換え能力を改造し、敵性レプリロイドを操る能力へと変貌を遂げた。更に、レプリロイドの感覚センサー類や動力系プログラムを書き換えて大幅にパワーアップさせる事もできるようになった。
つまり、強化したイレギュラー同士を戦わせることでイレギュラーを互いに速やかに処分し合うように仕向け、戦争の早期終結を目指したのである。
この改造は後に《呪い》と呼ばれる。

彼女の力を最大限引き出すために造られた最強兵器オメガとのタッグによって、22世紀から一世紀ほど続いた戦争はそれからわずか4年後、遂に終結する。

…しかし、ダークエルフとオメガの組み合わせは余りにも強大すぎた。
オメガの力は実質暴走状態となり、結果的に地球上の全人類の60%、全レプリロイドの90%が死滅という悲惨な結末となってしまう。
最終的にオメガはエックスと起こされたゼロの手によって倒され、オメガは地球外に追放、惨劇の首謀者とされたバイルも不死身化の手術を施されてネオ・アルカディアから追放された。*1

バイルの呪いによって自らの力を抑えられなくなったダークエルフも忌み嫌われ、そのデータを2つに分けられた上で、更に万全のウィルス耐性を持つエックス自身のボディを鍵として厳重に封印された。
そして、世界が滅亡の危機に瀕したこの4年間は、ダークエルフ以外にもサイバーエルフが大量投入されたため後に「妖精戦争」と呼ばれるようになる。


ロックマンゼロ2では暴走したエルピスの手で封印を解かれ、彼女の力は再び利用されてしまう。

エルピスがその力を制御できずに倒れると、一時的に本来の《マザーエルフ》に戻ってエルピスの魂をサイバーエルフへと転生させる。
物悲しそうにゼロの名を呟くと、再び《ダークエルフ》となってどこかへ飛び去ってしまう。




しかし、ロックマンゼロ3でとうとうバイルの手に落ち、ダークエルフはオメガに取り込まれてしまう。
そして妖精戦争時よりもその完成度を高められ、もはやベビーエルフを介さずとも、オメガはその力を余すところなく全世界に発信。世界中のレプリロイドを一斉に洗脳し、バイルの思うがままにした。

その後、ゼロとオメガの死闘の末、オメガにダークエルフとしての力を割きすぎたためか、ダークエルフの呪いは薄れ始める。*2
そしてオメガがゼロの手で倒されると、バイルのかけた彼女への呪いは完全に解け、自由となった《マザーエルフ》は誰に縛られることもなく大空へ飛び去っていった。


  • 背景/裏設定
作中では上記の設定のみが語られたが、オフィシャルコンプリートワークスや「ゼロコレクション」公式サイト初期版では誕生に関する初期構想が記されている。
双方の内容に食い違いがあること、更にいずれもロックマンXシリーズから独自に追加・変更されている設定もあるので、その後公式設定としてどこまでが活きているかは不明。

彼女を開発したのはシエルの先祖にあたる女性で、バイルと共に後にゼロが封印され「忘却の研究所」となる場所で研究を行っていた科学者。
シグマウィルス、あるいはその元来の保菌者であるにもかかわらず正常な思考力を保つゼロのプログラム(ボディは別途封印・保管されていた)を参考に、プログラム書き換え能力を持ったプログラム生命体として誕生。後にサイバーエルフと呼ばれる存在の始祖とされる。
この設定を正とすると、ゼロは本編まで正常なマザーエルフとしての彼女を知らなかったことになる(マザーエルフが誕生し呪われるまでずっと封印中)。

ある意味、ゼロはマザーエルフのオリジナル、解釈次第では父であり、サイバーエルフの源流の一つということになる。
そしてコピーエックスとマザーエルフはある意味親戚ということにもなってしまう。
果たしてかつてのゼロはダークエルフをどう記憶していたのか、ダーク(マザー)エルフは何を思ってゼロに呼びかけたのか。ゼロ2,3のエンディングも新たな見方が出来るかもしれない。


【ベビーエルフ】

◎・゚
。・◎


クリエ プリエ

ダークエルフを基にコピー製造されたエルフ。コピーなので二体とも女の子。
ダークエルフほどではないが強い力を持っている。
本来の役割はダークエルフの洗脳能力をフルに発揮するための端末であり、妖精戦争時は現存するクリエ・プリエの二体以外にも大量のベビーエルフが使用された。

青いエルフのクリエはエルピスがネオ・アルカディアから逃げ出す時に持ち出されたエルフ。
赤いエルフのプリエはデュシスの森(ウロボックルのステージ)でレジスタンスが保護したエルフ。
アルエット曰く「とってもキレイ」だが、ゼロに言わせれば「不気味なやつ」……まあプレイヤー的にはゼロに同意したくなるだろう。

どちらも名付け親はアルエット(プリエは直接名付ける前にエルピスが持ち出したため、アルエット達の会話を聞いて「プリエ」が自分の名前だと判断したらしい。名前の提案者はシエル)で、クリエは創造、プリエは祈りを意味する。
ゼロ3のリマスターサウンドトラック「テロス」収録のサウンドドラマでは2体揃った後に両方とも名付けられた描写になっている。

純真無垢で幼く、母親であるダークエルフ恋しさの余り、彼女に会うためには手段を選ばない。

新エネルギー『システマ・シエル』開発のためレジスタンスベースで解析・研究が行われていたが、エルピスがネオ・アルカディア強攻作戦に失敗すると、彼をそそのかして自分たちとダークエルフを引き合わせるために利用した。

ゼロ2の頃は「ミー」など鳴き声のような言葉程度しか発しなかったが、ゼロ3で再登場した時には、幼いながらも充分な会話能力を身につけるほどに成長している。

今度は彼女たちがバイルにそそのかされて、本格的にゼロと敵対。
おかーさんをいじめる(と認識された)ゼロを『ニセモノ』と罵って二体がかりで破壊しようとするが、逆に撃退されてその身を散らす。
死の概念は学んでいないらしく、倒された時には「体がいっぱいチクチク(ズキズキ)するよ…」と痛みを訴えながら消滅した。
アルエットにはその死は伏せられており、『ゼロ4』では「マザーエルフに会えたかな」と言っている。
……流石のゼロも肩身が狭かったことだろう。


「やっぱりきたね! わるいwikiこもりめ!」
「アニオタにーちゃんはついきとしゅうせいをするんだ!」
「じゃまするな! あっちいけぇー!!」
「アニオタにーちゃんをあらしから守るんだ!」
「じゃまするな! あっちいけぇー!!」


画像出典:ロックマンゼロ2、ロックマンゼロ3
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最終更新:2025年01月13日 00:29
添付ファイル

*1 ちなみにエックスとゼロ、およびエックスのDNAクローニングで生まれた四天王は、その出自上ダークエルフの洗脳の影響を受けない。ゼロ2でハルピュイアがベビーエルフ二体に直接憑かれた時も、肉体は強制的に操られてしまったが、その際「やめろ」と度々口走っている事から分かるように精神までは操られなかった。

*2 エルピスの時もその力を開放した後、一時的に呪いが薄れた事から、ダークエルフの力を消耗した時ならマザーエルフ自身が呪いに抵抗できる模様。