蛍雪の功

登録日:2011/08/20(土) 14:55:35
更新日:2023/11/22 Wed 18:05:39
所要時間:約 2 分で読めます





『蛍雪の功』とは、中国の史書「晋書」にある故事から生まれた言葉である。

その意味は、苦労して勉学に励んだ成果。

その故事の内容は、
夜に本を読むための灯火の油を買うこともできないほど、貧しい人が2人いた。

そこで1人は、夏の夜に蛍を数十匹つかまえて絹の袋に入れ、蛍の光で本を読んで勉強した。

もう1人は冬の夜に窓辺に雪を積み上げて、雪の明かりで勉強し続けた。

その結果2人は高い位の役職に就けたそうな。


なんたる節約根性、勉強と生活を両立させる難しさが良く分かる。
日常での使用例は、主に自分や相手の努力を労う事に使う。

……とはいえ、元々故事成語は日常での使用頻度は低く、さらに蛍雪の功はもっと簡単な言葉で表せるので、残念ながら日常で聞く事はほぼ無いと言っていい。

知名度が低いため、間違って使う人もいない。

では、いつこの言葉を使うのか?
それは、人の努力を認めるのが恥ずかしい時に使うのだ。
※ただし美少女に限る。


何、良く分からないって?
分かった、It's シチュエーション。
~模試の結果~

「今回の模試、随分成績上がったんだ。」

「……そう。」

「かなり勉強したから、少しは成果が出て、良かったよ。」

「そう…………蛍雪の功……ってところね…」

「え?なんて?」

「な、なんでもない///」


ちくしょう男もげろ


お分かり頂けただろうか。クーデレである。

人を認めたい、でも素直には伝えられない。
そんな時にはそっと蛍雪の功だね…といえば、ちゃんと伝わってくれる。

直接は言いにくい言葉でも故事成語を使えば、スッと言える。

ただし、
相手が理解して無かったら知らん。


また、本居宣長はこのことわざをホラ話とし、批判している。

「勉強がしたいなら隣りの家の光を借りても出来るし、雪とか蛍の明りが利用できんのは一年でちょっとしか無いだろ」

※意訳

と。




……実際そうだし他にも突っ込み所はたくさんあるが、前述のような場でこの話をすると確実に空気が冷めるので辞めておこう!

お兄さんとの約束だぞ!


追記、修正は努力の成果を見せてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ことわざ
  • 故事成語
  • 蛍の光
  • 窓の雪
  • ホタル
  • 勉強
  • 努力
  • 勉学
  • 貧乏
  • 苦労
  • 晋書
  • 故事
最終更新:2023年11月22日 18:05