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新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 〜敗者たちの栄光〜

登録日:2011/05/31(火) 14:15:48
更新日:2026/06/06 Sat 08:45:00
所要時間:約 5 分で読めます




『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 〜敗者たちの栄光〜』とは、「ガンダムエース」で連載された漫画のことである。

シナリオ:隅沢克之
漫画:小笠原智史

単行本は全14巻で発売中。



■概要

本作品は、TV版である『新機動戦記ガンダムW』の物語を、隅沢克之による新たなストーリー、カトキハジメによる新たなガンダムをマテリアルにして、小笠原智史がTV版のパラレル的続編の『Endless Waltz(EW)』の前日談として再構築したものである。
要するに「ガンダムW(EW版)」。
若しくは「ガンダムWジ・オリジン」。

元々EW自体TV版をベースに続編として作られたものであるため、再構成後の本作でもストーリーの大筋やキャラクターの人物像など主だった要素はTV本編と同じである。
ただし、尺の都合上カットされている場面も多く、細かな変更点も多いので、TV版を見ておいたほうがいい部分もある。
一方、そういった変更点を含めTV版やOVA、その前後に製作されたサイドストーリーの数々、更に同時期に連載開始した『FT』などの設定が盛り込まれているため、それらを合わせるとより楽しむことが出来る。

また、TV版とは微妙に異なるカトキ氏デザインのガンダムをはじめとするMSの数々がページ狭しと暴れ回る作風もインパクト充分である。

ちなみに近年、本作で登場した追加装備を同梱したガンダム達のガンプラがプレミアムバンダイで受注販売されている。

「SDガンダム ジージェネレーションCROSSRAYS」においては「EW版」として、
本作の追加装備版&アーリーウイング&プロトゼロ、トールギスF&アーリーエピオンが登場。
TV版の機体と肩を並べて戦う事も可能である。



■ストーリー

A.C.195――APRIL 06
地球から巣立った人類は 宇宙コロニーでの生活に新たな希望を求めていた――

しかし…

地球圏統一連合は《正義と平和》の名の下に圧倒的な軍事力をもって各コロニーを制圧していった
これにより コロニー側は自治権を失い沈黙を余儀なくされてしまう

――だが 反抗の芽が潰えることはなかった


作戦名《オペレーション・メテオ》
連合に反目する一部のコロニー居住者たちは流星に偽装した新兵器を地球に送り込む行動に出た――

だが この作戦は すでに連合本部に察知されていた……



■主要登場人物


●ヒイロ・ユイ
ウイングガンダムのパイロット。
概ねTVと変わらないが、養父の事を思い出す場面が追加されたりしている。
相変わらずゼクスのグライフに叩き落とされたり、無謀な行動をとったりする。
背景には大抵羽がある気がする。
「お前を殺す」


●デュオ・マックスウェル
ガンダムデスサイズのパイロット。
自分と相棒を『死神』と呼び、その姿を見たものは誰一人生かしてはおかない、というのがジンクス。
また、逃げも隠れもするが嘘はつかない、をモットーにしている。
酷い目に合うのは相変わらず。
この作品の主人公であり、1話はデュオの視点から始まる。が、段々無かったことになった感が否めない。
「冗談じゃねえや!!いまさら大量殺戮の片棒を担がされるなんて死んでもごめんだぜ!!!」


●トロワ・バートン
ガンダムヘビーアームズのパイロット。
相変わらず気を遣うイイヤツ。
サーカス団で飼われていたライオンを触れただけでゴロゴロさせる。
出番に恵まれている。
「ミスは許されない……弾丸が切れた時がオレの死ぬ時だ」


●カトル・ラバーバ・ウィナー
ガンダムサンドロックのパイロット。
相変わらずお坊ちゃん。
やっぱりマグアナック隊とつるんでいる。
そしてやっぱり暴走した。
「地球は……地球はこんなに美しいのに……」


●張五飛
シェンロンガンダムのパイロット。
相変わらず正義馬鹿。ごひ。
回想では眼鏡。そして幼妻の妹蘭(旧ナタク)も登場。
場面の再構成で各キャラの描写の量が均一に近づいたため、結果として出番が増えた。
「なあナタクよ……」


●リリーナ・ドーリアン
相変わらず凄いヒロイン。 やっぱり王女様。
「ええ!私とっても仲良しのクラスメートですの!」←満面のドヤ顔で


●ゼクス・マーキス
相変わらず凄腕パイロット。
やっぱりあのじゃじゃ馬にも乗る。
「馬鹿は来る!」


●トレーズ・クシュリナーダ
相変わらずエレガントなお方。
物語序盤既に彼のパソコンにガンダムエピオン、トールギスⅡ、Ⅲの設計図が映っていた。
「新たな時代には次なる機体(エピオン)が必要だ」


■登場機体

先にも挙げたが、本作に登場する機体はカトキハジメによるEW版のデザインで登場しており、特に前期5機については1998年の劇場公開版EW特別編パンフに掲載された所謂「アーリータイプ」である。
本作ではこれに加えトールギスとガンダムエピオンにもEWデザインが起こされた*1他、全般に追加装備や新たな武装が設定されているのが特徴。
また「ウイングガンダムゼロがTV・EWで姿があまりに違いすぎる理由」にはメタ的な「デザイナーの違い」以上のものを付与している。

●ウイングガンダム
ヒイロの乗機。
本作では複雑なデザインの翼が目を引くが、やっぱり撃墜され自爆し乗り捨てられる。相変わらず不遇のMS。
後に新武装「メッサーツバーグ」が登場し、それを3つ付けた「ドライツバーク」でバスターライフルの火力がアップした。
とはいえ本来の製造部材ではなくあり合わせで作ったためか、発射後すぐに破損してしまった。

●ガンダムデスサイズ/デスサイズヘル
デュオの乗機。
みんな大好き死神ガンダム。でも今回もヒイロにパーツをちょろまかされる。
初代デスサイズは追加パーツ「ルーセット」で単独飛行できるようになった。
ヘルの方もバスターシールド×2の追加とツインビームシザーズで攻撃力がアップしている。

●ガンダムヘビーアームズ/ヘビーアームズ改
トロワの乗機。
コルシカ基地での戦いでは先制攻撃に固定式大型ビームキャノンを使用。
さらに新設定のイーゲル装備として両肩に大型ミサイルコンテナ、脚部に追加ミサイルポッドと無限軌道ユニットを装備という重武装で登場。敵陣中央で全方位爆撃を仕掛け先制攻撃を成功させた。
本機も飛行形態のプロペラ搭載装備「ダムゼルフライ」が登場し、輸送中の飛行部隊に強襲を仕掛けた。
改は作中末期に登場したせいか漫画オリジナル装備が唯一無い。

●ガンダムサンドロック/サンドロック改
カトルの乗機。
コルシカ基地戦では、サンドロック改が使用していたマントを彷彿とさせる増加装甲にシールドブースターや補助ブースターで更なる高速機動が可能の「アーマディロ装備」で現れた。
さらにニューエドワーズ基地戦では「アーマディロ装備 Ver.2」を披露。ヘビーアームズのお株を奪う大型ミサイルポッドを装備していた。
宇宙に出てからは大型ビームライフルを携行している。

●シェンロンガンダム/アルトロンガンダム
五飛の乗機。
ドラゴンハングは腕が伸びないが、汚物を消毒する。
追加装備は青竜刀型の実体剣「獠牙(タウヤー)」。
アルトロン化の際、EW版で没収されていた翼とビームキャノンが戻って来た。
ちなみにビームキャノンはオミットされたドラゴンハングファイヤーの代わりという設定。

●トールギス
ジジイ共が造ったガンダム並みのじゃじゃ馬にして最古の戦闘用MS。パイロットはゼクス。やはり殺人的加速は健在。
ギスシリーズや量産機は元々カトキのデザインなので基本は変わっていないが、背面スーパーバーニアが胴体からアームで接続される形になっているなど細部のデザインが変更されている他、武装面では新たにヒートランス〈テンペスト〉等が追加。
宇宙に上がってからはトールギスF(フリューゲル)となり、トサカと見覚えのある翼を装備。

●トールギスⅡ
トレーズ閣下のトールギス。
Ⅰと同様に細部デザインが変更され、長期戦を見越してヒートサーベルをメインウェポンとして装備している。

●リーオー
OZ製の量産型MS。やはりカトキデザインなので概ねTVと同じ。
しかしウイングを海底に沈めさせたゼクス機(グライフ)はアニメ版と違い、白になっている。

●エアリーズ
●キャンサー
●パイシーズ
●トラゴス
●トーラス
●ビルゴ
●ヴァイエイト
●メリクリウス
こいつらもカトキデザインなのでTV版と同じ。
本作ではヴァイエイトとメリクリウスはMD化した際もOZ宇宙軍の所属機となっており、デュオではなくヒイロ・トロワと戦っている。

●ウイングガンダムプロトゼロ
EW版ウイングゼロの原型となった機体。
「大河原邦男デザインのTV版ゼロ」をデザインベースとしていて、武装や変形もほぼそのまま。
無論ゼロシステムも完備。

●ウイングガンダムゼロ
こちらが多くの人に馴染み深い、羽根つきのウイングゼロ。
「自爆したプロトゼロを修理・改修した機体」として登場した後に更に改修されネオバード形態への変形が可能に。
こちらでは本当に「ウイングガンダムゼロカスタム」という趣の機体となった。

●ガンダムエピオン
トレーズが建造した次なる機体。
EW版のカトキデザインだがこちらもTV版と大差無く、相変わらず格闘オンリー。
後に追加装備「シュトゥルム・ウント・ドラング」で強化され、最大出力のツインバスターライフルすら防ぐ防御力と更に巨大化したビームソードによる攻撃力を手に入れた。
某ゲルマン忍者とは多分関係ない。
正式にEW版としてデザインが登場したのは本作が初。


■立体化

元々EW版デザインのキットは漫画以前から発売されていたが、本作品発売に合わせて名義を『敗者たちの栄光版』として発売しているキットがいくつか存在する。
プレバンでは特にその気風が強くMGではあるが多数のキットが発売。
前期主人公機ではルーセット装備、イーゲル装備、アーマディロ装備、タウヤー装備があり、トールギスもフリューゲル装備が立体化。唯一ウイングガンダムのドライツバークがガンダムエース付属のキットとなった。こんな所でも不遇なのか。
後期主人公組では、デスサイズヘル&アルトロン&トールギスⅡの追加装備のみがセットとなった武器パーツが発売。こちらは単体では不可能なので、別途プレバンなどで本体キットを買う必要がある。
ガンダムエピオンは本作が初出となるEW版がプレバン限定で発売した。

一般販売ではプロトゼロがMGで発売。
前述の通りデザイン的にはTV版ゼロとほぼ同義なため、唯一MG化していないゼロの代わりにTV版とEW版のウイングとゼロが揃うような形となっている。


■新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop

同じく連載されている、EWよりも未来を描く小説作品。

著者:隅沢克之
イラスト:あさぎ桜

あさぎ氏は、これまでにもガンダムW系の漫画やイラストを手掛けている。

本編キャラの他、その子供たちが活躍する。
ヒイロはずっとコールドスリープしていた。

ちなみにガンダムエースにFTのスペシャルCDが付属した他、BD-BOXにも新作ピクチャードラマが付属する。


■ゲームでの活躍

本作完結後に発売されたクロスレイズでは、前期主人公組や前期追加装備版、EW版トールギスやフリューゲルとエピオンなども初登場。
仕方がないとはいえステータス値はどれもTV版を凌駕する勢いで、エピオンに関してはビーム防御アビリティのせいで完全上位互換と化している。
シナリオストーリーはTV版準拠なので出番には恵まれなかったが、プレイヤーが使う分には遠慮が要らないため存分に使用しよう。



「冗談じゃねえや!!いまさら追記・修正の片棒を担がされるなんて死んでもごめんだぜ!!!」

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最終更新:2026年06月06日 08:45

*1 ギスは元々カトキが担当していることなどもあり、この両機に関しては細部のリファイン程度に留まる。