トーラス(新機動戦記ガンダムW)

登録日:2011/05/07 (土) 03:51:35
更新日:2024/03/31 Sun 15:34:59
所要時間:約 5 分で読めます




さよならは言いませんよ、ゼクス!


新機動戦記ガンダムW』に登場するモビルスーツ(MS)。


目次





機体データ


型式番号:OZ-12SMS/SK-12SMS/WF-12SMS/OZ-01MD
所属:OZ、サンクキングダム、ホワイトファング、マリーメイア軍
開発:ロームフェラ財団
頭長高:16.8m
重量:7.9t
装甲材質:チタニュウム合金
武装:
トーラスカノン、ビームライフル、レーザーガン、ビームサーベル×2(SK仕様のみ)


  • アビリティレベル
ファイティングアビリティ:レベル100
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル125
パワーアビリティ:レベル110
アーマードアビリティ:レベル110




機体解説


地球圏統一連合軍・スペシャルズを隠れ蓑にする秘密結社OZが開発した量産用MS。
名前の由来は黄道十二星座のひとつ、おうし座(taurus)。
デザインはカトキハジメ


空戦用MSエアリーズの後釜として開発された機体。
エアリーズはMSとしては高い空戦能力を持つ代わりに、攻撃・防御能力など機体そのものの性能は十分とは言えない機体であった。
その欠点を解消する為、トーラスは機体性能と火力の大幅向上と完全な戦闘機型の飛行形態への可変能力を備えている。

上記の通り元々は「エアリーズ以上の空戦能力を持ち、宇宙戦にも対応した新型」という触れ込みだった、その実高度な戦闘用AIの搭載を前提に開発が進められていたものであり、実戦投入時には「無人MS」であるモビルドール(MD)システムが実装された。
その為、コクピットブロックは通常の有人用からMDシステムへの換装が容易な構造になっており、途中からはMDシステムタイプの生産が主流となった。
基本性能面でもリーオーなどのような既存の有人機に求められる以上の性能を有している。

特に機動性能は従来のOZ、連合製の機体とは一線を画ている。
MS形態ですら、僅かな直線機動で静止状態から一瞬にして8Gまで加速し音速の数倍以上で戦闘行動するエアリーズを軽く凌駕する速力を発揮しながら同時にゲッター機動な鋭角的機動を行い、リーオー部隊の反応も許さない凄まじい速度で中央突破し、予備動作なし一瞬で停止と180度反転を行うという超絶機動。(同時に5機のリーオーをマルチロックで一瞬で殲滅する)
変形すれば更に速力も増し、航続距離も長い為、長距離攻撃などにも性能を発揮する。


……ん?
有人機なのに静止状態から一瞬にして15G以上まで加速しつつトーラスをも遥かに凌駕する動きで戦う機体がいるって?
また、これほどの基本スペックと下記のトーラスカノンの火力をもってしてもウイングガンダムに速さと運動性、火力には劣っているとエンサイクロでも語られている。
そいつらが異常なだけで、トーラスの性能も性能も十二分に異常です。
アビリティレベル リーオー トラゴス エアリーズ キャンサー パイシーズ トーラス
ファイティングアビリティ 100 90 100 90 90 100
ウエポンズアビリティ 100 110 110 100 110 110
スピードアビリティ 100 110 110 110 100 125
パワーアビリティ 100 110 90 110 100 110
アーマードアビリティ 100 110 90 100 100 110
この通り、既存のOZ系量産機と比較すれば全てのアビリティで互角か上回る優秀な機体なのだ(一応マグアナックには白兵戦能力で10劣るが、そもそもアビリティレベル自体はアテにはならない設定)。

武装面も優秀で、主武装のトーラスカノンはガンダニュウム合金に対しても有効なダメージを与えられる威力を持つ。
装備の換装や追加も割と簡単に行えるらしく、標準武装以外を携行する機体も見られた。


場所を選ばない汎用性の高さ、総合火力、機動性などの面から、かつての主力であるリーオーに取って代わって採用され、指揮官クラスに優先的に配備され、高い戦果を挙げた。
MDタイプもOZ宇宙軍の戦力として大いに活躍したが、MDの過渡期に生まれた機体であったため接近戦に持ち込まれると対処仕切れないといった弱点も明らかになった。
そのためより火力と防御に優れた後発のビルゴシリーズが登場するとMDとしての主力はビルゴになるが、有人量産機としてはトップクラスの性能を持っていたこともあり、OZに限らずホワイトファングなどでも運用が継続された。
また、機動性はビルゴより一歩上回るためトールギス討伐戦ではビルゴではなくトーラスの部隊が編成されている。

所属毎の識別カラーはOZ仕様が黒、サンクキングダム(SK)仕様が白、ホワイトファング仕様が赤茶色、外伝の『G-UNIT』に登場するOZプライズ所属の機体は紫となっている。
特にルクレツィア・ノインはこの機体を愛用しており、SK仕様を駆って最前線で戦い、その技量で格上の機体とも渡り合っている。
なお、このSK仕様は大気圏内用に調整されているため、通常型に比べ大気圏内での機動性が向上している。


シャープかつ流麗な「量産機らしくない(いい意味で)」デザインと、劇中でのノインの活躍などからファンからの人気も高い機体である。
ちなみに、この機体は元々ノインが乗る事を前提にデザインされた。
なので、ある意味でノイン専用機と言って差し支えない。

また、ノイン以外にもカトルやトロワなどのガンダムパイロットも搭乗した、リーオーに負けず劣らず贅沢な機体でもある。




武装


  • トーラスカノン
大型のビームキャノン。媒体によって名前が違うが、一応設定ではトーラスカノンが正式名称。
前後がほぼ対称という一風変わったデザインが特徴。

銃身に大容量のカートリッジを装備している為、ウイングガンダムのバスターライフルよろしく他の機体でも扱える。
フルチャージかつ直撃ならばガンダニュウム合金でさえ破壊可能で、バルジ戦で使われた際に百機程もの敵機をビーム軸から離れたもの含め戦域を横に薙ぎ払うというすさまじい威力を持つ。
宇宙での使用を前提に設計されたため機体全高に匹敵するサイズになっているうえ相当重く、エアリーズ二機でやっと運べるほど。
また、大気圏内で使用する際は排熱などの調整を施さなければすぐにオーバーヒートして撃てなくなってしまう。
かなり頑丈なので、その質量を活かして緊急用の格闘武器として使われることもある。

使わない時はバックパックに懸架することが可能で、MA形態の時も背面に装着する。


  • ビームライフル
専用の片手用ライフル。
リーオーのものより遥かに高出力で特大のビーム弾を連射が可能で射程も長い。
直撃したリーオーが上と下に泣き別れし消滅する程のもの。
変形時には背面か前面に装着し前方に向け固定火器として使うことも可能。


  • ビームサーベル
SK仕様の機体に装備されている。
他の機体は接近戦用の武装を装備していないので、基本的に素手や肘の突起、射撃武器で殴りつける。
それでもリーオーくらい容易く爆散させる威力があり、対ビルゴ戦ではMA形態で自滅上等のラムアタックを仕掛けた機体もいた。


  • レーザーガン
粒子ビームではなく、指向性のレーザーを発射する銃。
ビルゴが展開する「プラネイトディフェンサー」を突破可能な武器だが、数が少ないのか、使われたのはバルジ攻防戦のみ。
それも調整不足ですぐにオーバーヒートし発射不能に陥るなどしていた。

見た目は宇宙世紀シリーズのジム・マシンガンそのものだが、これはたまたま手元に『0083』の設定画があったかららしい。


  • トーラスクルーザー
武装ではないが一応。
可変機であるトーラスの特性を利用し、三機一組にして戦場まで送り出す事が可能な小型シャトル。
多少の改造で様々な機種の搭載が可能で、『Endless Waltz』ではヒイロ・ユイデュオ・マックスウェルの敵地突入に使用された。




劇中の活躍


□TV版

ノインが教鞭を取るレイクビクトリア基地にて初期生産されていたが、ごひの襲撃に遭い、ナタクにかっぱらわれたトーラスカノンで輸送機ごと破壊されるハメに。

中盤以降では画面によく映るようになり、主戦場が宇宙に移ってからはOZ(ロームフェラ)の主力として連合のMSを一方的に殲滅。
宇宙戦に適応出来ていないデスサイズを中破させ鹵獲するなど、MDシステムの性能を視聴者に印象付けた。
……が、本格的なMD・ビルゴタイプが開発されてからは型遅れとなってしまい、画面から徐々にフェードアウト……
OZの主力は完全にビルゴに移ってしまうという悲しい結果に。
一応前線でMD部隊を指揮する有人機として運用されてはいたものの、以前ほど活躍することはなくなった。


また、生産ラインをビルゴと奪い合っていたものだと思われるが、
そもそも世界国家軍は規模が大きすぎるために世代交代完了するほどには生産が追い付いておらず、最終決戦時でもリーオーを主力としていた。
もちろんトーラス(有人)も幾らかは見受けられる。他にもロームフェラ財団に反発したトレーズ派が主流*1だったことの影響もあるだろう。
一方の世界国家軍に比べると人員と物資の両面で劣るホワイトファングでは、ビルゴシリーズ投入後も主力量産機として使われていた。

またノインは最後までSK仕様のトーラスで戦い抜き、その印象は決して消える事はなかった。
他にも白トーラスはガンダムパイロットやトレーズ派のパイロットにより都度運用されており、ビルゴ相手に善戦していた。

……というかノイン機の印象が強すぎて、今となっては「トーラス=白」くらいの認識である。
一応、本来の色は黒なのだが……



Endless Waltz

地球圏統一国家・秘密諜報組織プリベンターの所属となったノインの機体として登場。
終盤ではゼクス・マーキスのトールギスⅢと共に、最新機であるサーペントを150機以上行動不能にしている。
相方が人間やめてるゼクスとキ○ガイスペックのトールギスとはいえ、ノインの技量がいかに高いかを証明してみせた。

一応序盤にMDトーラスが登場するが、プリベンター艦のミサイル乱舞で撃墜されている。




ゲーム等


スーパーロボット大戦シリーズでは、基本的にリーオー同様のやられ役だが、ノインが搭乗しているおかげで味方として使える事が多い。ヒルデが搭乗する事もある。
性能は貧弱だが、修理装置や補給装置を搭載しており、変形によって移動力も高くなるためサポート役として悪くない。
初登場である『F完結編』ではたまに敵として出てくる他、味方NPCとして頻繁に登場。
性能はそこそこでレディ・アンが乗っている機体はHPは15000もあるが、パイロットがニュータイプではないので基本的に弱い。一応囮役として活躍…と言いたいが、倒されて敵の気力があがるだけなので基本的に邪魔でしか無い。
X』では新強化パーツ、エクストラアームズにより
武装がビームカノンのみになるMA形態では攻撃力を5500に固定することが可能になる。

α外伝』『A』では改造段階の仕様の都合(Aでは強化パーツV-UPユニットの存在)によって、
下手な主人公機以上の性能を誇ることも可能。そのおかげでゼクスがトールギスIIIで強制出撃させられて泣いたプレイヤーも数多いとか…。
また『W』『L』では白トーラスの戦闘シーンがやたらかっこいい。必見。

GジェネF』では黒歴史コードによる生産にバグがあり、トーラス(白・MA形態)のみ生産時のキャピタル消費が0の設定になっている。MS形態に変形させてから解体すると通常通り生産時の半分のキャピタルが入手できるため、キャピタル無限増殖が可能。
最初のトーラス生産のためにテクニカルレベルを5まで上げてしまえばキャピタルが実質無限となり、ただでさえ難易度低めのGジェネFが更に簡単になる強烈なバグ。
トーラス(白・MA形態)の黒歴史コード『05-8719057』を覚えてしまったプレイヤーも多い。
なおよりえげつない資金増産バグがあるのだがそちらはF.IFで修正された。しかしトーラス白のキャピタル消費はそのままだった。


玩具・プラモデル


リミテッドモデル(LM)という簡易金型で作られたプラモが存在するが……既に絶版の上、出来はメッタメタである。

EWでは敵量産機であるサーペントまで発売されたにもかかわらず発売されず、納得していないファンも多い。


2010年代、MGでガンダムW祭りが展開され、HGACシリーズも展開され始めている為この波に乗ってMG化……いや、そこまで贅沢は言わないからHG化を……




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最終更新:2024年03月31日 15:34

*1 財団を事実上牛耳っていたデルマイユ侯はトレーズ派を粛清したがっていたため最新の量産機などトレーズ派に優先的に配備していたわけがない。他にもトレーズはMDに反対しているためトレーズ派にはトーラス(MD仕様)・ビルゴ両方ともいないということもリーオーが目立つ理由である。