「ついたな。護衛ありがとな」
今日の護衛対象、カスル・ファラオ国から来たという宝石商の彼は言う。
見た目からして30少し。
この年齢ならワタシが生きて旅している間に、また会うこともあるかもしれない。
けど、同じ時を生きていない。行きていないのだから巡り合うこど無くもう会わない可能性だって高い。
だからまた今度は言わない。
「これが仕事。礼を言われる筋合いはない。報酬もはらってもらった。だからこれで別れ」
「じゃ、またな」
今日の護衛対象、カスル・ファラオ国から来たという宝石商の彼は言う。
見た目からして30少し。
この年齢ならワタシが生きて旅している間に、また会うこともあるかもしれない。
けど、同じ時を生きていない。行きていないのだから巡り合うこど無くもう会わない可能性だって高い。
だからまた今度は言わない。
「これが仕事。礼を言われる筋合いはない。報酬もはらってもらった。だからこれで別れ」
「じゃ、またな」
ワタシはその言葉には返さずに港街マリエスへ入っていった。
その町は、マリンディーヌ公爵領土にあって、栄えていた。
今日はよく晴れていて、人々は行き交う。
船も行き交い、海カモメが飛んでいた。
船から荷台を降ろす人に、船に荷台を運ぶ人、「市場で安いよ!」と客引きをする人、それを見て買う人。
町に行けばやっぱり様々人を見つける。
さらには、気づけば精霊がワタシのそばに近寄ってきていた。
それぞれの生活が見える。それが旅をして街を歩く理由。
その町は、マリンディーヌ公爵領土にあって、栄えていた。
今日はよく晴れていて、人々は行き交う。
船も行き交い、海カモメが飛んでいた。
船から荷台を降ろす人に、船に荷台を運ぶ人、「市場で安いよ!」と客引きをする人、それを見て買う人。
町に行けばやっぱり様々人を見つける。
さらには、気づけば精霊がワタシのそばに近寄ってきていた。
それぞれの生活が見える。それが旅をして街を歩く理由。
そんな町を歩いてワタシは目的地へ向かう。
オーテーヌ公園。
オーテーヌ公園。
町からは少し離れている場所。
特段の観光地というわけではない。
ただ、人々の憩いの場というだけ、けど、ワタシはそういう場所が好き。
人の時を同じ時を歩めないワタシにとって、ほんの少しだけ同じ時を歩んでいる気持ちになれるから。
エルフの時とも獣人の時とも違うワタシにとって同じ場所に住み続けるのは疎外感を感じる。
けど、こうやって、町を住まずに旅をしてみているときは同じ時を歩んでいるように感じられる。
特段の観光地というわけではない。
ただ、人々の憩いの場というだけ、けど、ワタシはそういう場所が好き。
人の時を同じ時を歩めないワタシにとって、ほんの少しだけ同じ時を歩んでいる気持ちになれるから。
エルフの時とも獣人の時とも違うワタシにとって同じ場所に住み続けるのは疎外感を感じる。
けど、こうやって、町を住まずに旅をしてみているときは同じ時を歩んでいるように感じられる。
ベンチに腰掛ければ、海がよく見える。
先ほども確かに、人々の様子は見えていたけれど、この眺めも美しかった。
潮風を感じながら見えるのは、青バラのアーチ越しに船が行き交う姿。
「きれい」そう、思わず声が出てしまう。
先ほども確かに、人々の様子は見えていたけれど、この眺めも美しかった。
潮風を感じながら見えるのは、青バラのアーチ越しに船が行き交う姿。
「きれい」そう、思わず声が出てしまう。
しばらくの間眺めていると住民はオーテーヌ公園に来たり、逆に帰ったりしつつ、時間は夕方にさしかかる。
すると夕日が海に落ちていくのが見える。
夕焼けに照らされた船と港街。
見ていると心が洗われるようだった。
すると夕日が海に落ちていくのが見える。
夕焼けに照らされた船と港街。
見ていると心が洗われるようだった。
その後景色を堪能できるだけ堪能したあと、港街マリエスに戻り、宿を取った。