従者家アーリク家の日常 - アルカナアリアwiki

オーリック子爵家のオーリック子爵に従えるアーリク家の日常の一コマ。
「お母様、領主様や領宛に届いている書類まとめ終わりました」娘の一人、長女で従者として残ることを決めたベレニス・アーリクは、母であるベレンガリア・アーリクに報告をする。
「ありがとう」礼を言ったあと、仕分けていくベレンガリア。
従者が代理で書けるものは書き、絶対的に頭首でなければならないものは隅に寄せる。
ただし代理で書けるものの範囲は、他家であれば考えられないほど多い。
ハーフリングそして、オーリック家の性質を知っている急ぎの他家の貴族であれば全て代筆。
この領土に対する政治ごとのほとんども代筆。
起源までにオーリック家頭首が帰る見込みのないものについても代筆している。
なにせ、帰ってこないのだから仕方ない。
そして、これで代々まわっているのがオーリック家というものなのだ。
本来ならば従者のアーリク家に貴族の地位ごと取られている。それがオーリック家。
冒険者業における実績があり、代々のアーリク家に野心家がほとんどおらず、ハーフリングの民の信頼があるという特異なものが存在するゆえにそうなっていないが。
そうして、ベレンガリアが分けて代筆をしている間、ベレニスは掃除をしていた。
窓をはたきで叩き。廊下を雑巾で拭く。
そこの掃除の仕方は、一般的な従者と同じだろう。
ただし家の主よりも家に居る時間がとても長くなりやすいという点を除けば。
そして、その後家を訪ねてくる工事業者との打ち合わせを行い、オーリック領で行う次の事業の方向性を決めていく。
予算から何処の区画を整備して、何時までと言ったところまで。
普通の従者としての仕事はしつつ、本来当主が行うような領の実政治を担う。
それがアーリク家の日常の一コマなのである。