概要
フローレンシア城を資料館とする芸術大学。一巡限りとはいえ堀と防柵を備える無骨な外観だが、一度足を踏み入れれば誰しもが美の情報量に圧倒される。フローレンシア大学は魔法を芸術に盛り込んだ最初期にして最先端の機関であり、鑑賞者の五感を同時に刺激することも容易。
トリア共和国を通り越してフローレンシア伯爵領よりもなお古く、その起源はエルニア帝国崩壊後に自然発生した芸術家エルフ集団による自衛コミュニティであるとする説が有力。魔法を芸術にという発想も、とあるエルフのものらしい。
ここを卒業した芸術家達はその一流の創作力と強い結束力で知られ、莫大な収益を殆ど母校に寄付してしまうという習慣を持つ。
これによって大学はパトロンの影響力を下げ、様々なしがらみから比較的自由となっている。生徒の受け入れや講師の招聘その他外部との交流は政界や財界の都合を殆ど無視しており、もはや節操が無い。
これによって大学はパトロンの影響力を下げ、様々なしがらみから比較的自由となっている。生徒の受け入れや講師の招聘その他外部との交流は政界や財界の都合を殆ど無視しており、もはや節操が無い。
果てはインスピレーションを得るため、新たな表現手段を探るためと称していわゆる実学の研究までおっ始めてしまった。なんなら共和国同盟の歴史よりフローレンシア大学の実学史の方が長いまである。
思想
その成り立ちからか自由と独立と共和を愛する風土が強く、また地方精神文化の擁護に熱心で、社会派な活動が盛ん。
「花たちの革命」やそれに続く独立戦争では、学生の武装蜂起を大学ぐるみで決行して犠牲者も戦果も出している。
「花たちの革命」やそれに続く独立戦争では、学生の武装蜂起を大学ぐるみで決行して犠牲者も戦果も出している。
近年はガスペリ家の世襲化と共和国同盟のトリア連邦化への攻撃を強めており、リリアーナ・ディ・ガスペリへの書簡では宛名を「トリア女公閣下」と書いて当て擦るなど毛嫌いしている。
カルロではなくリリアーナをトリア公爵扱いしていることからも分かる通り、芸術家集団らしい鋭い感性で政財界の裏を見抜くことができ、加えてそれを直感的にわかりやすいプロパガンダ芸術で批判するという、権力者から見ればとても厄介な大学。
カルロではなくリリアーナをトリア公爵扱いしていることからも分かる通り、芸術家集団らしい鋭い感性で政財界の裏を見抜くことができ、加えてそれを直感的にわかりやすいプロパガンダ芸術で批判するという、権力者から見ればとても厄介な大学。
だが最も忌み嫌っているのは神聖イルニクス帝国で、《諸種族の牢獄》を筆頭に様々な合同大作を発表してボロクソに貶めている。
大学側に言わせるなら、「図体も役割も大き過ぎてひっくり返らないしひっくり返るわけにはいかない帝国に比べれば、共和国同盟は改善の余地がある。我々の批判は愛の鞭」、らしい。
大学側に言わせるなら、「図体も役割も大き過ぎてひっくり返らないしひっくり返るわけにはいかない帝国に比べれば、共和国同盟は改善の余地がある。我々の批判は愛の鞭」、らしい。