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【ソング】ミキシングなど - (2019/10/12 (土) 11:54:44) の最新版との変更点
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#contents_line
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*<簡単なmix方法(DTM初めての人向け)>
CeVIOの声はそのままでは乾きすぎる傾向があるので、簡単にでもmixしてみるのがおすすめです。
mixが初めての方向けに、フリーソフト「Audacity」を使ったお手軽な方法をご紹介します。
**1. 必要なツールの準備をします
-[[Audacity>>https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/audacity/]]というフリーソフトをインストールします。
-[[SoundEngine Free>>https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/soundengine/]]というフリーソフトをインストールします。
-できるだけヘッドホンまたはイヤホンを使いましょう(普通のスピーカーでは音のバランスなどが分かりにくいです)。
**2. Audacityにオケと声を放り込みます
+画面の濃い灰色のところにwavファイルをドラッグ&ドロップします。
+「警告」ウィンドウが出てきたら、そのままOKボタンをクリック。wavファイルの音声が読み込まれます。
+追加で読み込むときには、すでにあるトラックの下の濃い灰色のところにドラッグ&ドロップします。
**3. タイミングを調節します
-カーソルを「[[タイムシフトツール>>https://www.rei-yumesaki.net/audacity%E8%AC%9B%E5%BA%A7/%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%B7%A8/]]」に切り替えて、音声を左右に動かして、オケと声のタイミングを合わせます。
-音を再生したり、画面の左右方向を拡大したりして、がんばって精密に合わせましょう。
-画面左下のSnap-Toを「最近傍」にしておくと、2つの音声のタイミングを合わせられたときに、他の音声もそれにタイミングを合わせやすくなるかも。
**4. 声にエフェクトをかけます
#region(エフェクターの種類・効果について)
CeVIOソングのmixで主に使うのは、以下のようなエフェクターです。
-イコライザー …楽器や声が重なって音がごちゃつくときに、各楽器・声のそれぞれ特に聞かせたい音の成分以外の成分を減らして、全体をすっきりさせます。ちょっと難しいですが、これを上手く使えるとぐっとレベルアップします。
-コンプレッサー …圧力を出したい楽器・声にかけます。
-リバーブ …音に反響を加えて、潤いを加えたり、声とオケをなじみやすくしたりします。使いすぎに注意。
-リミッター …音割れをなるべく防ぎつつ、音圧を上げられます。上げすぎに注意。オケと声を合わせた後の演奏全体に、最後にかけます。
#endregion
以下の順番で、声にエフェクトをかけてください。
+イコライザー ※オケに低音成分が少ない場合(ピアノ曲など)は省略してOK
++「エフェクト」→「イコライゼーション」
++左下の「EQタイプ」で「グラフィック」を選択。つまみがずらっと出てきます。
++左端のつまみ(20Hz)から7つ目のつまみ(80Hz)までの7つ(女声の場合は8つ目までの8つ)を、すべて一番下まで下げて、OKボタンをクリックします。
+コンプレッサー
++「エフェクト」→「コンプレッサー」→「OK」
+リバーブ
++「エフェクト」→「リバーブ」
++デフォルトのままではリバーブが強すぎてオケになじまなそうなので、「ウェットゲイン」を「-8」くらいに下げて、OKボタンをクリック。気に入らなかったら、「編集」→「元に戻す」をすれば元に戻せます。
**5. 各トラックの音量を調節します
+各トラックの音量は、トラック左端の「-」「+」と書いてあるメーターで調節できます。隠れている場合は、トラックを下のほうに広げましょう。
+オケが最も盛り上がるあたりを再生して、中央上の音量メーターの最大値が「-6」になるくらいまで、オケの音量を下げます。
+オケの音量を基準にして、声がうまくなじむように、声の各トラックの音量を調節します。
+トラック内で、場面に応じて音量を変化させたいときは、カーソルを「[[エンベロープツール>>https://www.rei-yumesaki.net/audacity%E8%AC%9B%E5%BA%A7/%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%B7%A8/]]」にして行います。トラックの縦幅を広げると調整しやすいかも。
-基本的に音量は「下げる」のみです。「上げる」と音割れします。全体の音量を上げるのは、最後にリミッターで行います。
**6. 保存・wav書き出し
-Audacityの作業ファイルを保存します。&br()「ファイル」→「プロジェクトファイルを保存」→「プロジェクトファイルを保存」
-全体を合わせた音声を出力します。&br()「ファイル」→「Export」→「Export as WAV」
**7. 全体にリミッターをかけます
+SoundEngine Freeを起動して、先ほど出力したwavファイルをドラッグ&ドロップします。読み込まれます。
+「音量」→「リミッター」で出てきたウィンドウで、上の方の「ライブラリー」→「マスタリングリミッター」を選択して、下の方の「選択範囲のみ」のチェックを外して、OKボタンをクリックします。
+音声部分の面積が全体的に大きくなりましたね。再生してみると、先ほどよりも全体の迫力が出ているはずです。
+「ファイル」→「上書き保存」または「名前をつけて保存」します。
&bold(){これで完成しました!}
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*<mix方法(DTM初心者向け)>
DAWという、音楽作成を総合的に行えるパソコンソフトを使った方法です。
無料で配布されているソフトだけでも様々なことができますし、発展性も高いので、ぜひ挑戦してみてください。
**1. 必要なものを用意します
&bold(){①DAWを用意します}
まずは、mixのプラットホームとなる「DAW」という種類のパソコンソフトが必要になります。
DAWには初心者向けからプロ向けまで多種多様なものがありますが、初めての場合は「DAW 無料」で検索して、ぴんときたものをインストールすればOKです。
(ちなみに私は「Reaper」を使っています(慣れた後に無料版から有償版に切り替えました))
&bold(){②DAW上で使うエフェクターを用意します}
次に、声やオケに効果をつけるエフェクター(DAW上で動くvstプラグイン)が必要です。
初めての場合は、DAWに初めから組み込まれているものでOKです。
それで物足りなければ、買ったりして追加しましょう。無料で配布されているものも多数あります。
&bold(){③なるべく良いヘッドホン・イヤホンを用意します}
ヘッドホンまたはイヤホンを用意しましょう(普通のスピーカーでは音のバランスなどが分かりにくいです)。
いくつか持っている場合は、なるべく音を細かく自然に聞き取れるものが良いです。
(なお、低音などを増幅させるものは、mixのときは避けたほうがよいです。)
**2. DAWにオケと声を並べます
+DAWを起動します。
+曲のテンポ・拍子を入力しておきます。
+1つのトラックにオケのファイルをドラッグ&ドロップし、別のトラックに声のwavファイルをドラッグ&ドロップします。
+再生してみて、オケと声のタイミングをうまく調整して合わせましょう。&br()DAW上の、小節にスナップする機能を使うのも便利です。
**3. エフェクトをかけるなどします
たとえば以下のような順番で、エフェクトをかけたり、音量を調整したりします。ここが腕の見せ所。
なお、「歌ってみた mix」などで検索すると、参考になる情報が山ほどあります。
+声のトラックに、イコライザーをかけて、低音成分(100Hz以下?)を全部カットしたり、中音成分を少し抑えたりします。
+声のトラックに、コンプレッサーをかけて、声に少し迫力を出します。
+声のトラックに、イコライザーをかけて、高音成分(10000Hz以上?)を少し増幅します。
+声のトラックに、リバーブを少しだけかけて、オケとなじみやすくします。&br()空間系のリバーブだけだと音がぼやけることがあるので、声にプレートリバーブを少しかけてから、オケと声を合わせた先に空間系のリバーブを薄く重ねるといいかも。
+声とオケの音量バランスを調整します。声が大きくなりがちなので注意。全体の音量は小さめで大丈夫です。&br()(声が埋もれてしまうようなら、オケのトラックに、イコライザーをかけるなどして、中音成分を少しだけ抑えることも考えられます。)
+DAWの「オートメーション機能」を使って、曲の場面ごとに、声の音量やエフェクトの強さを変えたりします。
+最後に、マスタートラック(オケと声を合わせた先)に、リミッターをかけて、全体の音量・迫力を底上げします。
+なお、曲の一部で、スパイス的なエフェクトを使うこともあります(声をこもらせる、ケロケロ風にする、デスボイスにするなど)。
**4. 完成版として書き出します
曲全体を、DAWからwavやmp3などの形式で書き出します。
これで楽曲として完成しました!
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*<mix方法のコツ(中級者向け?)>
**通常のボーカルのミキシングと異なるところ
CeVIOのソングのミキシングは、人間の声やVOCALOID・UTAUなどの場合と基本的には同じです。
それに加えて、CeVIOでは以下の点に気を付けると良いようです。
-空気感を出すために、ごく薄いリバーブ(プレートリバーブなど)をかけると良いです。
-低音・超低音の成分が多いので、例えば100Hz以下くらい(好みによってはもっと高音から)の音域は、イコライザーなどでばっさりカットしたほうが、扱いやすいかと思います。
-こもった音になってしまう場合は、イコライザーなどで中音域を削ると良いようです。
-VOCALOIDより声が太いことが多いので、サチュレーターなどはあまり必要なさそうです。
なお、CeVIO上では声の音色に変化をつけにくいので、部分的にイコライザーなどで変化をつけるのも良いかもしれません。
**参考例
-CeVIO で歌わせる時に考えていること――oovさん&br()[[http://bl.oov.ch/2015/05/cevio.html>>http://bl.oov.ch/2015/05/cevio.html]]
-「ささらちゃんの声の芯と主張の強い部分を出したいなら2kHzあたりを上げるんだけど&br()それを引っ込めて柔らかくさらさらした(シャレじゃないです)息成分を活かしたいなら&br()単純に2kHzあたりを削るんじゃなくて1kHzあたりを削るとさらさらする」([[引用元>>https://twitter.com/820y/status/994198952877539328]])
-「CeVIOのデスボイスを10kHzあたりでローカットしたやつをわずかに原音に混ぜるとちょっと音が派手になる!」([[引用元>>https://twitter.com/yankana1120/status/959412920462450689]])
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#comment()
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#right(){タグ:&tags()}
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*<簡単なmix方法(DTM初めての人向け)>
CeVIOの声はそのままでは乾きすぎる傾向があるので、簡単にでもmixしてみるのがおすすめです。
mixが初めての方向けに、フリーソフト「Audacity」を使ったお手軽な方法をご紹介します。
**1. 必要なツールの準備をします
-[[Audacity>>https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/audacity/]]というフリーソフトをインストールします。
-[[SoundEngine Free>>https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/soundengine/]]というフリーソフトをインストールします。
-できるだけヘッドホンまたはイヤホンを使いましょう(普通のスピーカーでは音のバランスなどが分かりにくいです)。
**2. Audacityにオケと声を放り込みます
+画面の濃い灰色のところにwavファイルをドラッグ&ドロップします。
+「警告」ウィンドウが出てきたら、そのままOKボタンをクリック。wavファイルの音声が読み込まれます。
+追加で読み込むときには、すでにあるトラックの下の濃い灰色のところにドラッグ&ドロップします。
**3. タイミングを調節します
-カーソルを「[[タイムシフトツール>>https://www.rei-yumesaki.net/audacity%E8%AC%9B%E5%BA%A7/%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%B7%A8/]]」に切り替えて、音声を左右に動かして、オケと声のタイミングを合わせます。
-音を再生したり、画面の左右方向を拡大したりして、がんばって精密に合わせましょう。
-画面左下のSnap-Toを「最近傍」にしておくと、2つの音声のタイミングを合わせられたときに、他の音声もそれにタイミングを合わせやすくなるかも。
**4. 声にエフェクトをかけます
#region(エフェクターの種類・効果について)
CeVIOソングのmixで主に使うのは、以下のようなエフェクターです。
-イコライザー …楽器や声が重なって音がごちゃつくときに、各楽器・声のそれぞれ特に聞かせたい音の成分以外の成分を減らして、全体をすっきりさせます。ちょっと難しいですが、これを上手く使えるとぐっとレベルアップします。
-コンプレッサー …圧力を出したい楽器・声にかけます。
-リバーブ …音に反響を加えて、潤いを加えたり、声とオケをなじみやすくしたりします。使いすぎに注意。
-リミッター …音割れをなるべく防ぎつつ、音圧を上げられます。上げすぎに注意。オケと声を合わせた後の演奏全体に、最後にかけます。
#endregion
以下の順番で、声にエフェクトをかけてください。
+イコライザー ※オケに低音成分が少ない場合(ピアノ曲など)は省略してOK
++「エフェクト」→「イコライゼーション」
++左下の「EQタイプ」で「グラフィック」を選択。つまみがずらっと出てきます。
++左端のつまみ(20Hz)から7つ目のつまみ(80Hz)までの7つ(女声の場合は8つ目までの8つ)を、すべて一番下まで下げて、OKボタンをクリックします。
+コンプレッサー
++「エフェクト」→「コンプレッサー」→「OK」
+リバーブ
++「エフェクト」→「リバーブ」
++デフォルトのままではリバーブが強すぎてオケになじまなそうなので、「ウェットゲイン」を「-8」くらいに下げて、OKボタンをクリック。気に入らなかったら、「編集」→「元に戻す」をすれば元に戻せます。
**5. 各トラックの音量を調節します
+各トラックの音量は、トラック左端の「-」「+」と書いてあるメーターで調節できます。隠れている場合は、トラックを下のほうに広げましょう。
+オケが最も盛り上がるあたりを再生して、中央上の音量メーターの最大値が「-6」になるくらいまで、オケの音量を下げます。
+オケの音量を基準にして、声がうまくなじむように、声の各トラックの音量を調節します。
+トラック内で、場面に応じて音量を変化させたいときは、カーソルを「[[エンベロープツール>>https://www.rei-yumesaki.net/audacity%E8%AC%9B%E5%BA%A7/%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%B7%A8/]]」にして行います。トラックの縦幅を広げると調整しやすいかも。
-基本的に音量は「下げる」のみです。「上げる」と音割れします。全体の音量を上げるのは、最後にリミッターで行います。
**6. 保存・wav書き出し
-Audacityの作業ファイルを保存します。&br()「ファイル」→「プロジェクトファイルを保存」→「プロジェクトファイルを保存」
-全体を合わせた音声を出力します。&br()「ファイル」→「Export」→「Export as WAV」
**7. 全体にリミッターをかけます
+SoundEngine Freeを起動して、先ほど出力したwavファイルをドラッグ&ドロップします。読み込まれます。
+「音量」→「リミッター」で出てきたウィンドウで、上の方の「ライブラリー」→「マスタリングリミッター」を選択して、下の方の「選択範囲のみ」のチェックを外して、OKボタンをクリックします。
+音声部分の面積が全体的に大きくなりましたね。再生してみると、先ほどよりも全体の迫力が出ているはずです。
+「ファイル」→「上書き保存」または「名前をつけて保存」します。
&bold(){これで完成しました!}
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*<mix方法(DTM初心者向け)>
DAWという、音楽作成を総合的に行えるパソコンソフトを使った方法です。
無料で配布されているソフトだけでも様々なことができますし、発展性も高いので、ぜひ挑戦してみてください。
→[[無料DAWの紹介>>https://w.atwiki.jp/ceviouser/pages/25.html#id_83fe7ad6]]
**1. 必要なものを用意します
&bold(){①DAWを用意します}
まずは、mixのプラットホームとなる「DAW」という種類のパソコンソフトが必要になります。
DAWには初心者向けからプロ向けまで多種多様なものがありますが、初めての場合は「DAW 無料」で検索して、ぴんときたものをインストールすればOKです。
(ちなみに私は「Reaper」を使っています(慣れた後に無料版から有償版に切り替えました))
&bold(){②DAW上で使うエフェクターを用意します}
次に、声やオケに効果をつけるエフェクター(DAW上で動くvstプラグイン)が必要です。
初めての場合は、DAWに初めから組み込まれているものでOKです。
それで物足りなければ、買ったりして追加しましょう。無料で配布されているものも多数あります。
&bold(){③なるべく良いヘッドホン・イヤホンを用意します}
ヘッドホンまたはイヤホンを用意しましょう(普通のスピーカーでは音のバランスなどが分かりにくいです)。
いくつか持っている場合は、なるべく音を細かく自然に聞き取れるものが良いです。
(なお、低音などを増幅させるものは、mixのときは避けたほうがよいです。)
調べ方は「モニターヘッドホン」や「モニターイヤホン」で検索すると良いでしょう。
**2. DAWにオケと声を並べます
+DAWを起動します。
+曲のテンポ・拍子を入力しておきます。
+1つのトラックにオケのファイルをドラッグ&ドロップし、別のトラックに声のwavファイルをドラッグ&ドロップします。
+再生してみて、オケと声のタイミングをうまく調整して合わせましょう。&br()DAW上の、小節にスナップする機能を使うのも便利です。
>&bold(){&icon_fa(fa fa-exclamation-triangle fa-fw) 【注意】なお、サンプリングレート周りには注意してください。}
>CeVIOとDAWの「サンプリングレート」があっていないと、音がおかしく聞こえる原因になります。
>→「[[CeVIOから出力したwavファイルをDAWソフトで読み込んだら、テンポが遅くなったり、音が少し低くなったりしてしまいました。>>https://w.atwiki.jp/ceviouser/pages/48.html#id_43d47cfa]]」
**3. エフェクトをかけるなどします
たとえば以下のような順番で、エフェクトをかけたり、音量を調整したりします。ここが腕の見せ所。
なお、「歌ってみた mix」などで検索すると、参考になる情報が山ほどあります。
+声のトラックに、イコライザーをかけて、低音成分(100Hz以下?)を全部カットしたり、中音成分を少し抑えたりします。
+声のトラックに、コンプレッサーをかけて、声に少し迫力を出します。
+声のトラックに、イコライザーをかけて、高音成分(10000Hz以上?)を少し増幅します。
+声のトラックに、リバーブを少しだけかけて、オケとなじみやすくします。&br()(空間系のリバーブだけだと音がぼやけることがあるので、声にプレートリバーブを少しかけてから、オケと声を合わせた先に空間系のリバーブを薄く重ねるといいかも。)
+声とオケの音量バランスを調整します。声が大きくなりがちなので注意。全体の音量は小さめで大丈夫です。
+DAWの「オートメーション機能」を使って、曲の場面ごとに、声の音量やエフェクトの強さを変えたりします。
+最後に、マスタートラック(オケと声を合わせた先)に、リミッターをかけて、全体の音量・迫力を底上げします。
+なお、曲の一部で、スパイス的なエフェクトを使うこともあります(声をこもらせる、ケロケロ風にする、デスボイスにするなど)。
**4. 完成版として書き出します
曲全体を、DAWからwavやmp3などの形式で書き出します。
これで楽曲として完成しました!
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*<mix方法のコツ(中級者向け?)>
**CeVIOの音声書き出しのコツ
mixの前段階としてCeVIOから書き出す場合にもコツがあります。
***音割れ(クリップ)を防ぐ
声が小さいボイス(特にCeVIO CSのボイス)の場合、「マスターボリューム」を大きくすることで全体の音量を上げることができますが、もともと音量が大きく合成される部分が音割れ(クリップ)を起こすことがあります。
CeVIOのエディタ上では問題ないけど、実際に出力すると音割れしている、という現象が起きることもあります。
(DAW上のmixでもそうですが)音を大きく聞こえるようにするためにボリューム(や、DAWの場合はゲイン)だけを大きくすることは、音割れを招くためおすすめしません。
:DAWや音声加工ソフトで調整する|
-CeVIOからの出力のマスターボリュームは変更しません
--CeVIOの出力時点で音割れすることを防ぎます
-DAWや音声加工ソフトには「[[リミッター>>【ソング】ミキシングなど#effect_limiter]]」や「マキシマイザー」といった音量をいい感じの大きさまで大きくしてくれるエフェクトがあるのでそちらを使います
-近い効果のエフェクトとして「ノーマライズ」というエフェクトで音声のボリュームを揃えるものもあります
--音量が小さいのではなく不安定な場合に役立ちます
-詳しくは→「[[<CeVIOのmixにつかえるエフェクト・プラグイン紹介>>>【ソング】ミキシングなど#id_47ea5507]]」
:&color(#FFF,#60EE3C){ ()&bold(){CeVIO AI} ()} 24bitや32bit floatで出力する|
-CeVIO AI バージョン8.3以降の音声出力オプションで「ビット深度」を 24bit や 32bit float にすることで音割れに強くなります
--特に32bit floatは、録音の場合は音割れが起きないと言われています(合成音声であるCeVIOの場合も同じになるかどうかは不明です)
--参考:「[[ビットデプスとは?〜32ビット浮動小数点数の意味〜>>https://masatsumu-dtm.com/word_37-bit-depth/]]」
-&icon_fa(fa fa-exclamation-triangle fa-fw) 24bit/32bit floatは対応機器や対応ソフトでないと音がなりませんので注意が必要です
***サンプリングレート・ビット深度はCeVIOの設定にDAW側をあわせる
サンプリングレートの41.1kbpsと48kbpsの取り違えは初心者によくあるミスです。必ず確認して下さい。
→「[[CeVIOから出力したwavファイルをDAWソフトで読み込んだら、テンポが遅くなったり、音が少し低くなったりしてしまいました。>>https://w.atwiki.jp/ceviouser/pages/48.html#id_43d47cfa]]」
***「ミックスダウン書き出し」は視聴用と割り切る
CeVIOには全トラックをまとめて書き出す「ミックスダウン書き出し」がありますが、以下のように制限があるため、視聴用と割り切ったほうが良いです。
-❎サンプリングレート・ビット深度が固定(16bit/48kbps)
-❎複数トラックが単純にミックスされてしまう(DAW上でやるほうが高品質)
&bold(){CeVIOはDAWではありません}ので、mixはDAWに任せましょう。
**通常のボーカルのミキシングと異なるところ
CeVIOのソングのミキシングは、人間の声やVOCALOID・UTAUなどの場合と基本的には同じです。
それに加えて、CeVIOでは以下の点に気を付けると良いようです。
-空気感を出すために、ごく薄いリバーブ(プレートリバーブなど)をかけると良いです。
-低音・超低音の成分が多いので、例えば100Hz以下くらい(好みによってはもっと高音から)の音域は、イコライザーなどでばっさりカットしたほうが、扱いやすいかと思います。
-こもった音になってしまう場合は、イコライザーなどで中音域を削ると良いようです。
-VOCALOIDより声が太いことが多いので、サチュレーターなどはあまり必要なさそうです。
-歯擦音(サ行や「ツ」の子音など)が目立つ場合があるのでその場合はディエッサーをかけます
>&bold(){&icon_fa(fa fa-exclamation-triangle fa-fw) 【注意】}
>CeVIOは原理的に生成された生音がそのまま出音されるので、合成音声といえど、ほぼ無加工な状態の音であることに注意です。
>一部のボイス音源はフォルマントに加工がされていますが、コンプやディエッサーなどは必要になります
>※加工済みの音を元に合成する音素片接続式のVOCALOIDなどとは異なります。
なお、CeVIO上では声の音色に変化をつけにくいので、部分的にイコライザーなどで変化をつけるのも良いかもしれません。
**声がオケに埋もれがちな場合
たとえば以下の方法が考えられます。
-オケの中音成分を少しだけ抑える(楽器の音量調整や、イコライザーや、マルチバンドコンプレッサーなどで)
-声の超高音域成分(10000Hz以上など?)を少し持ち上げる(エキサイターや、エンハンサーなどで)
-&twitter_widget3(){<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">可不さん母音の響かせ方に特徴があるので、その帯域が被らないようにオケ側にスペースを作るようにアレンジしたりミックスする必要があるっぽい。そこがぶつかると倍音成分だけ聴こえて赤ちゃん声になる。</p>— Sergei Eisenstein (@ismprfmtar) <a href="https://twitter.com/ismprfmtar/status/1470876201883701249?ref_src=twsrc%5Etfw">December 14, 2021</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>} (Sergei Eisensteinさん)
-&twitter_widget3(){<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/CR_UMP?ref_src=twsrc%5Etfw">@CR_UMP</a> <br>さっき可不のミックスのツイート見たんですが、<br>「eq-p1a系EQとWAVES Vitamin、TAL-Bitcrusher(フリー)でハイを足し鼻濁音のような歪みをつくる→EQコンプディエッサ→WAVES Trans-Xで子音を強調」<br>で最近上手くいきました!</p>— 安藤なれど@ボカロP (@undo_n_redo) <a href="https://twitter.com/undo_n_redo/status/1511272275156234241?ref_src=twsrc%5Etfw">April 5, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>} (安藤なれど さん)
**参考例
-CeVIO で歌わせる時に考えていること――oovさん&br()[[http://bl.oov.ch/2015/05/cevio.html>>http://bl.oov.ch/2015/05/cevio.html]]
-「ささらちゃんの声の芯と主張の強い部分を出したいなら2kHzあたりを上げるんだけど&br()それを引っ込めて柔らかくさらさらした(シャレじゃないです)息成分を活かしたいなら&br()単純に2kHzあたりを削るんじゃなくて1kHzあたりを削るとさらさらする」([[引用元>>https://twitter.com/820y/status/994198952877539328]])
-「CeVIOのデスボイスを10kHzあたりでローカットしたやつをわずかに原音に混ぜるとちょっと音が派手になる!」([[引用元>>https://twitter.com/yankana1120/status/959412920462450689]])
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*&anchor(preview-with-effect){<CeVIOの音にエフェクトを掛けながら視聴する方法>}
&color(#FFF,#D08CBB){ ()&bold(){CeVIO CS} ()} &color(#FFF,#60EE3C){ ()&bold(){CeVIO AI} ()}
CeVIOはスタンドアロンのソフトのため、一度wavファイルに書き出さない限りエフェクトを掛けることができません。
ただし、オプションの「オーディオデバイス」を変更し、仮想オーディオインターフェイスとVSTホストアプリを組み合わせることで、エフェクトを効かせながら視聴することが可能です。
-情報元:「[[CeVIOの出音にVSTエフェクトかけて試聴する|いぬいぬ|note>>https://note.com/inuinu_/n/n66801a35b7f8]]」(いぬいぬ さん)
CeVIO
↓
仮想オーディオインターフェイス
↓
VSTホストアプリ
↓
スピーカー・ヘッドホン
**手順
+「仮想オーディオインターフェイス」をインストール
++VB-CableやVoiceMeeterなど
+「VSTホストアプリ」をインストール
++DAWやVSTHostなど
+CeVIOのオプションの「オーディオデバイス」をインストールした仮想オーディオインターフェイスに変更
+VSTホストアプリを立ち上げ、音の入力元をインストールした仮想オーディオインターフェイスに設定
+VSTホストアプリの音の出力先を普段使っているスピーカーやヘッドホンに設定
+VSTホストアプリ内でVSTプラグインを立ち上げて、つかいたいエフェクトを設定
**制限
-全トラック全体にエフェクトがかかります
-Windowsの標準オーディオドライバ経由の場合、遅延があります
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#areaedit()
*<CeVIOのmixにつかえるエフェクト・プラグイン紹介>
CeVIOのボーカルミックスにつかえるエフェクトとそれを実現するプラグインの紹介です。
CeVIOは原理的に無加工の生声に近い音がでるので、「歌ってみた」などの人間の声のボーカルミックスで使われるエフェクトが応用できます。
プラグインはDAW上で使用するほか、[[Aviutl>【トーク】講座#id_42320447]]やOBS StudioなどCeVIOトークの映像作品や配信向けにも使えるものがあります。
**&anchor(effect_eq){音の重なり具合を調整し色々な効果が得られる「イコライザー(EQ)」}
-楽器や声が重なって音がごちゃつくときに、各楽器・声のそれぞれ特に聞かせたい音の成分以外の成分を減らして、全体をすっきりさせます。
-非常に応用範囲が広く、様々な効果が得られます
--例えば、[[ディエッサー>#effect_desser]]もEQの一種です
-ちょっと難しいですが、これを上手く使えるとぐっとレベルアップします。
-CeVIOの場合は以下の効果が得られます
--鼻づまり感・こもり感を減らす
--ほとんど聞こえない不要な周波数帯を消す
--歯擦音を抑える(=[[ディエッサー>#effect_desser]])
-有名プラグイン
--基本的なエフェクトのため、DAW付属や無料のものも含めて多数のプラグインが存在します
--Tokyo Dawn Records 「TDR NOVA」 (無料、ダイナミックEQ)
**&anchor(effect_comp){音を圧縮して目立たせる「コンプレッサー」}
-音をぎゅっと圧縮していわゆる「音圧」を出すエフェクトです
-ボリュームやゲインでは音が目立たない(大きいはずなのに小さく聞こえる)場合はこのエフェクトが効果的です
-CeVIOのマスターボリュームを上げると音が割れるけどそのままだと小さい場合、有効です(ほかに[[リミッター>#effect_limiter]]やノーマライズも有効)
-バラードなどの静かめ系や音数の少ない曲の場合、かけ過ぎは悪目立ちする事があるので注意。特にCeVIOの場合はブレス音が悪目立ちします。
-音楽や映像作品ではほぼこの加工が入っているため、ほぼ必須です
-ソングだけではなくトークにも有効です
-有名プラグイン
--基本的なエフェクトのため、DAW付属や無料のものも含めて多数のプラグインが存在します
--Xfer Records 「OTT」(無料)
---周波数別にかかり具合を変えられるマルチバンドコンプレッサー
---Depthは30~40%がオススメ
---EDM・ダンス系など全体の音圧が高い楽曲向け。バラードなどでボーカルにかけると悪目立ちすることもあるので注意
**&anchor(effect_reverb){声を馴染ませる「リバーブ」}
-音に反響を加えて、潤いを加えたり、声とオケをなじみやすくしたりします。
-カラオケでかかっているお風呂みたいな効果のアレです
--同じ空間系エフェクトである「エコー」や「ディレイ」とは異なります
-使いすぎに注意。
-有名プラグイン
--基本的なエフェクトのため、DAW付属や無料のものも含めて多数のプラグインが存在します
**&anchor(effect_limiter){音割れを避けつつ大きくする「リミッター」}
-音割れをなるべく防ぎつつ、音圧を上げられます。
-厳密には別物ですが「&u(){マキシマイザー}」もほぼ同じ意味・同じ用途です(マキシマイザーにはリミッター処理が含まれるのが普通)
-CeVIOのマスターボリュームを上げると音が割れるけどそのままだと小さい場合、有効です(ほかに[[コンプレッサー>#effect_comp]]やノーマライズも有効)
-上げすぎに注意。
-単体よりはオケと声を合わせた後の演奏全体に、最後にかけます。
-有名プラグイン
--基本的なエフェクトのため、DAW付属や無料のものも含めて多数のプラグインが存在します
--WAVES 「L1」(有料)
--FabFilter 「Pro-L2」(有料)
**&anchor(effect_desser){耳障りな「サ行」「タ行」等の歯擦音を抑える「ディエッサー」}
-「サ行」「タ行」などの擦れる音が一瞬鋭く耳障りに聞こえる場合に、それを抑えるエフェクトがディエッサーです
-&bold(){CeVIOは原理的に鋭い音もでるためディエッサー加工は必要}です
-英語音源は特に子音が強調されるため重要になります
-ソングだけでなくトークでも有効です
-有名プラグイン
--ボーカルミックスの基本的なエフェクトなため、DAW付属や無料のものも含めて多数のプラグインが存在します
--Waves 「DeEsser」 (有料)
**&anchor(effect_denoiser){ノイズを除去・減らす「デノイザー」}
-CeVIOの出音はノイズが乗りやすく、PIT/VOLの調声だけでは取り切れない場合に効果的です
-逆に収録雑音のノイズ(サーっというエアコンやファンの音など)はCeVIOでは含まれない為、この対応の必要性は低いです
-かけすぎるとボーカルの明瞭感がなくなって、もやっとするので注意
-有名プラグイン
--iZotope 「RX」(有料)
--Bertom「Denoiser」(無料)
--Cokcos 「ReaFir」(無料、REAPER付属のものが個別DL可能)
**&anchor(effect_resonancesuppressor){共振を減らす「レゾナンスサプレッサー」}
-単体トラックでは問題ないのにオケやハモリと合わせると耳障りになる場合は共振・共鳴が原因の可能性があります
-共振(レゾナンス)を抑える(サプレス)エフェクトとしてレゾナンスサプレッサーがあります
-倍音が原因の場合であっても対応可能なプラグインもあります
-有名プラグイン
--Oeksound 「Soothe 2」 (有料)
--Mastering The Mix 「RESO」(有料)
**&anchor(effect_saturator){サチュレーター}
※執筆中
**&anchor(spectrum_analyzer){周波数でmixのかかり具合を見る「スペクトラムアナライザー」}
-通称スペアナ
-EQプラグインなどに付属している場合も多いです
-MIXやマスタリング全体の加工前と加工後で比較すると、各エフェクトの効果こみで効果を確認できます
-有名プラグイン
--Voxengo 「SPAN」(無料)
**&anchor(spectrogram_analyzer){声紋や時間軸で周波数毎のmixのかかり具合を見る「スペクトログラムアナライザー」}
-「スペクトラムアナライザー」とは異なります
--「スペクトラムアナライザー」は瞬間単位で切り取ったものに対し、「スペクトログラムアナライザー」はそれの一定時間の変化を色や明暗などで確認できるものになります
---何分何秒の周波数別の音量:スペクトラム
---A分B秒からC分D秒までの周波数別の音量:スペクトログラム
-有名プラグイン
--iZotope 「RX」(有料)
**mix・マスタリング全般
※執筆中
**参考記事など
-[[ボーカル用VSTプラグインおすすめ19選【2022年】 – DTM Hacker>>https://dtmhacker.com/plugin-vocal-best/]]
-[[ボーカルのミックスにはどんなエフェクトを使う?おすすめのプラグイン【DTM博士】>>https://dtm-hakase.biz/3381/]]
-[[ボーカルのミックスにおすすめのプラグイン【こもらない 浮かない 馴染む 効率抜群!】 | DTM DRIVER!>>https://dtmdriver.com/vocalmix-osusume]]
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