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【ソング】ミキシングなど - (2021/11/09 (火) 17:38:10) の編集履歴(バックアップ)
<簡単なmix方法(DTM初めての人向け)>
CeVIOの声はそのままでは乾きすぎる傾向があるので、簡単にでもmixしてみるのがおすすめです。
mixが初めての方向けに、フリーソフト「Audacity」を使ったお手軽な方法をご紹介します。
1. 必要なツールの準備をします
- Audacityというフリーソフトをインストールします。
- SoundEngine Freeというフリーソフトをインストールします。
- できるだけヘッドホンまたはイヤホンを使いましょう(普通のスピーカーでは音のバランスなどが分かりにくいです)。
2. Audacityにオケと声を放り込みます
- 画面の濃い灰色のところにwavファイルをドラッグ&ドロップします。
- 「警告」ウィンドウが出てきたら、そのままOKボタンをクリック。wavファイルの音声が読み込まれます。
- 追加で読み込むときには、すでにあるトラックの下の濃い灰色のところにドラッグ&ドロップします。
3. タイミングを調節します
- カーソルを「タイムシフトツール」に切り替えて、音声を左右に動かして、オケと声のタイミングを合わせます。
- 音を再生したり、画面の左右方向を拡大したりして、がんばって精密に合わせましょう。
- 画面左下のSnap-Toを「最近傍」にしておくと、2つの音声のタイミングを合わせられたときに、他の音声もそれにタイミングを合わせやすくなるかも。
4. 声にエフェクトをかけます
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エフェクターの種類・効果について |
CeVIOソングのmixで主に使うのは、以下のようなエフェクターです。
- イコライザー …楽器や声が重なって音がごちゃつくときに、各楽器・声のそれぞれ特に聞かせたい音の成分以外の成分を減らして、全体をすっきりさせます。ちょっと難しいですが、これを上手く使えるとぐっとレベルアップします。
- コンプレッサー …圧力を出したい楽器・声にかけます。
- リバーブ …音に反響を加えて、潤いを加えたり、声とオケをなじみやすくしたりします。使いすぎに注意。
- リミッター …音割れをなるべく防ぎつつ、音圧を上げられます。上げすぎに注意。オケと声を合わせた後の演奏全体に、最後にかけます。
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以下の順番で、声にエフェクトをかけてください。
- イコライザー ※オケに低音成分が少ない場合(ピアノ曲など)は省略してOK
- 「エフェクト」→「イコライゼーション」
- 左下の「EQタイプ」で「グラフィック」を選択。つまみがずらっと出てきます。
- 左端のつまみ(20Hz)から7つ目のつまみ(80Hz)までの7つ(女声の場合は8つ目までの8つ)を、すべて一番下まで下げて、OKボタンをクリックします。
- コンプレッサー
- 「エフェクト」→「コンプレッサー」→「OK」
- リバーブ
- 「エフェクト」→「リバーブ」
- デフォルトのままではリバーブが強すぎてオケになじまなそうなので、「ウェットゲイン」を「-8」くらいに下げて、OKボタンをクリック。気に入らなかったら、「編集」→「元に戻す」をすれば元に戻せます。
5. 各トラックの音量を調節します
- 各トラックの音量は、トラック左端の「-」「+」と書いてあるメーターで調節できます。隠れている場合は、トラックを下のほうに広げましょう。
- オケが最も盛り上がるあたりを再生して、中央上の音量メーターの最大値が「-6」になるくらいまで、オケの音量を下げます。
- オケの音量を基準にして、声がうまくなじむように、声の各トラックの音量を調節します。
- トラック内で、場面に応じて音量を変化させたいときは、カーソルを「エンベロープツール」にして行います。トラックの縦幅を広げると調整しやすいかも。
- 基本的に音量は「下げる」のみです。「上げる」と音割れします。全体の音量を上げるのは、最後にリミッターで行います。
6. 保存・wav書き出し
- Audacityの作業ファイルを保存します。
「ファイル」→「プロジェクトファイルを保存」→「プロジェクトファイルを保存」
- 全体を合わせた音声を出力します。
「ファイル」→「Export」→「Export as WAV」
7. 全体にリミッターをかけます
- SoundEngine Freeを起動して、先ほど出力したwavファイルをドラッグ&ドロップします。読み込まれます。
- 「音量」→「リミッター」で出てきたウィンドウで、上の方の「ライブラリー」→「マスタリングリミッター」を選択して、下の方の「選択範囲のみ」のチェックを外して、OKボタンをクリックします。
- 音声部分の面積が全体的に大きくなりましたね。再生してみると、先ほどよりも全体の迫力が出ているはずです。
- 「ファイル」→「上書き保存」または「名前をつけて保存」します。
これで完成しました!
<mix方法(DTM初心者向け)>
DAWという、音楽作成を総合的に行えるパソコンソフトを使った方法です。
無料で配布されているソフトだけでも様々なことができますし、発展性も高いので、ぜひ挑戦してみてください。
→
無料DAWの紹介
1. 必要なものを用意します
①DAWを用意します
まずは、mixのプラットホームとなる「DAW」という種類のパソコンソフトが必要になります。
DAWには初心者向けからプロ向けまで多種多様なものがありますが、初めての場合は「DAW 無料」で検索して、ぴんときたものをインストールすればOKです。
(ちなみに私は「Reaper」を使っています(慣れた後に無料版から有償版に切り替えました))
②DAW上で使うエフェクターを用意します
次に、声やオケに効果をつけるエフェクター(DAW上で動くvstプラグイン)が必要です。
初めての場合は、DAWに初めから組み込まれているものでOKです。
それで物足りなければ、買ったりして追加しましょう。無料で配布されているものも多数あります。
③なるべく良いヘッドホン・イヤホンを用意します
ヘッドホンまたはイヤホンを用意しましょう(普通のスピーカーでは音のバランスなどが分かりにくいです)。
いくつか持っている場合は、なるべく音を細かく自然に聞き取れるものが良いです。
(なお、低音などを増幅させるものは、mixのときは避けたほうがよいです。)
調べ方は「モニターヘッドホン」や「モニターイヤホン」で検索すると良いでしょう。
2. DAWにオケと声を並べます
- DAWを起動します。
- 曲のテンポ・拍子を入力しておきます。
- 1つのトラックにオケのファイルをドラッグ&ドロップし、別のトラックに声のwavファイルをドラッグ&ドロップします。
- 再生してみて、オケと声のタイミングをうまく調整して合わせましょう。
DAW上の、小節にスナップする機能を使うのも便利です。
3. エフェクトをかけるなどします
たとえば以下のような順番で、エフェクトをかけたり、音量を調整したりします。ここが腕の見せ所。
なお、「歌ってみた mix」などで検索すると、参考になる情報が山ほどあります。
- 声のトラックに、イコライザーをかけて、低音成分(100Hz以下?)を全部カットしたり、中音成分を少し抑えたりします。
- 声のトラックに、コンプレッサーをかけて、声に少し迫力を出します。
- 声のトラックに、イコライザーをかけて、高音成分(10000Hz以上?)を少し増幅します。
- 声のトラックに、リバーブを少しだけかけて、オケとなじみやすくします。
(空間系のリバーブだけだと音がぼやけることがあるので、声にプレートリバーブを少しかけてから、オケと声を合わせた先に空間系のリバーブを薄く重ねるといいかも。)
- 声とオケの音量バランスを調整します。声が大きくなりがちなので注意。全体の音量は小さめで大丈夫です。
- DAWの「オートメーション機能」を使って、曲の場面ごとに、声の音量やエフェクトの強さを変えたりします。
- 最後に、マスタートラック(オケと声を合わせた先)に、リミッターをかけて、全体の音量・迫力を底上げします。
- なお、曲の一部で、スパイス的なエフェクトを使うこともあります(声をこもらせる、ケロケロ風にする、デスボイスにするなど)。
4. 完成版として書き出します
曲全体を、DAWからwavやmp3などの形式で書き出します。
これで楽曲として完成しました!
<mix方法のコツ(中級者向け?)>
通常のボーカルのミキシングと異なるところ
CeVIOのソングのミキシングは、人間の声やVOCALOID・UTAUなどの場合と基本的には同じです。
それに加えて、CeVIOでは以下の点に気を付けると良いようです。
- 空気感を出すために、ごく薄いリバーブ(プレートリバーブなど)をかけると良いです。
- 低音・超低音の成分が多いので、例えば100Hz以下くらい(好みによってはもっと高音から)の音域は、イコライザーなどでばっさりカットしたほうが、扱いやすいかと思います。
- こもった音になってしまう場合は、イコライザーなどで中音域を削ると良いようです。
- VOCALOIDより声が太いことが多いので、サチュレーターなどはあまり必要なさそうです。
- 歯擦音(サ行や「ツ」の子音など)が目立つ場合があるのでその場合はディエッサーをかけます
なお、CeVIO上では声の音色に変化をつけにくいので、部分的にイコライザーなどで変化をつけるのも良いかもしれません。
声がオケに埋もれがちな場合
たとえば以下の方法が考えられます。
- オケの中音成分を少しだけ抑える(楽器の音量調整や、イコライザーや、マルチバンドコンプレッサーなどで)
- 声の超高音域成分(10000Hz以上など?)を少し持ち上げる(エキサイターや、エンハンサーなどで)
参考例
- CeVIO で歌わせる時に考えていること――oovさん
http://bl.oov.ch/2015/05/cevio.html
- 「ささらちゃんの声の芯と主張の強い部分を出したいなら2kHzあたりを上げるんだけど
それを引っ込めて柔らかくさらさらした(シャレじゃないです)息成分を活かしたいなら
単純に2kHzあたりを削るんじゃなくて1kHzあたりを削るとさらさらする」(引用元)
- 「CeVIOのデスボイスを10kHzあたりでローカットしたやつをわずかに原音に混ぜるとちょっと音が派手になる!」(引用元)