エルミア的東西エルミア共和国2代目首相スレアム・デウ・ニウトクによって提唱された概念。
 エルミア共和国の国是として採用されたこともあり、その経緯からラヴェルト宙圏のキーワードとして広く浸透し、その言葉の意味が再解釈され時代とともに様々な解釈を生み出してきた。

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定義

 「エルミア的東西」には複数の定義がある。1563年最初にこの語を用いたスレアム・デウ・ニウトクによれば、エルミア的東西とは「エルミア帝国崩壊後(1555年以降)のレーウス勢力とラヴェルト・ゲルデン勢力」のことであり、「惑星ラヴェルトを取り巻く星間国家の地理関係を一枚の平面的な地図に見立てた時、ラヴェルト・ゲルデン諸国を西側、レーウス諸国を東側と形容したことから」とされている。
 エルミア共和国6代目・22代目首相のデヴァストル・フェトスロームはさらにこの概念を発展させて、エルミア的東西とは「エルミア帝国崩壊後の国際秩序、すなわち大宇宙連合会議設立前のレーウス勢力とラヴェルト・ゲルデン勢力のことであると同時に、大宇宙連合会議の設立理念の一つである。エルミア帝国のように一国のみの覇権による秩序は必ず崩壊するものなので、国際社会はこの均衡に責任を持って多種多様な平和的取り組みを行っていくこと」であるとされている。フェトスロームはこれに加えて、エルミア共和国政府の使命についてもエルミア的東西の概念を援用しており、「エルミア共和国政府はエルミア的東西によってもたらされた国際社会の勢力均衡を平和的決議・非同盟中立・軍事非介入の三点によって全種族の幸福の権利に基づいて達成されなければならない。政府がそのために正しい行いをしているかについてエルミア共和国市民は彼らに投票と議論という形で提示する義務を持つ」とした。これらは連合会議設立以降のエルミア的東西の文脈であるとして新・エルミア的東西という国家方針の一部に含められた。現代のエルミア共和国市民にとってよく知るのはフェトスロームが定義したエルミア的東西である。
 フェトスロームはフェトフィリム事変において「エルミア的東西の達成にはエルミア帝国についてどの国よりも知っているはずのエルミア市民と革命によって樹立した共和国政府の存在が必要不可欠」とした一方で反政府組織フェトフィリムは「エルミア共和国の存在こそが宇宙の癌そのものであり、今までの歴史を振り返ると分かるように喜ばしい出来事はいつもエルミア政府の余計な行動によって阻害されている。エルミア的東西を提唱しているはずのエルミア政府こそが、このエルミア的東西に最も必要のない存在である」とした。

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最終更新:2023年09月05日 04:41