パーソナル
身長:200cm 体重:100kg 年齢:不明(17〜23歳(
龍の聖櫃編))
人種:
平衡族 異名:聖騎士
教圏の最高戦力。異端審問局の僧兵。
ヴィヴァスの部下であり、彼女を救世主として心酔している。ヴィヴァスの愛を信奉し、異端を一切認めない狂信者。
イクシュバークとは千年以上昔の英雄であり、彼の人格と技術をデータ化して脳に埋め込んだ者がその名を継ぐ。
よって現在のイクシュバークとなった人物には、英雄に身体を提供した器という意味しかない。本体は額に埋め込まれたチップ。
教圏では正義、教義の代行者として強く信奉されている。
奉じる教義は、かつてスダルシャナの敵を皆殺しにしたように教圏以外の敵を撃滅して救いを齎すことである。例え内紛が起きればその全てを討ち、
争いを終わらすためなら人類絶滅すら視野に入れている。これは壊劫を生きたイクシュバークの精神をそのままプログラムしたため。
来歴
イクシュバークの名は功臣として、教圏の歴史に刻まれている。
自暴自棄の破壊が吹き荒れ、救世主を求めた第三
劫暦壊劫。そんな時代の顔とも言える英雄が“聖騎士”イクシュバークである。史上最強の英雄とは誰なのかと質問が出たら、中でも多く最強として名があがるのがイクシュバーク。
当時無政府状態に陥った人類は、軍閥程度の無数の集団に分かれ壊し合った。だが閉塞した状況は何も変わらず、残った側が再びばらけて壊し合うことを繰り返し続けたことで絶望はより深刻化し、記録を残す者もいなくなった。
そんな極まった末法の世に聖騎士イクシュバークは現れた。
最初の記録は壊劫1977年――ある軍閥の一兵卒だった彼は些細な口論から上官を壊して所属部隊の数百人を殲滅した。これにある種の期待を持ちながら、彼を討伐するための戦いが起こり、3年後には星諸共に吹き飛んだ。
確かにイクシュバークは数百人の敵であろうと殲滅できる超人であったが、個の武などというものは当時の兵器と戦術の前に何の意味もなかったのだ。
だが、聖騎士イクシュバークが「不滅の勇者」と呼ばれる所以はこれより始まる。
星ごと消し飛んだと思われた二年後、再びイクシュバークは現れたのである。別の地で暴虐を繰り返していた軍閥を粉砕しては星ごと消える。
とある軍人は狙撃でイクシュバークの頭を砕いたと証言し、砲撃で粉々になる瞬間を見たという者さえ珍しくない。だというのに再び復活する謎の騎士の武勇伝は終わらない。記録映像や死体まであるにも拘わらず数年すれば五体満足で皆の前に現れる。
これがすべての軍閥が滅び去るまでの400年近い間繰り返されたのだ。
不死者の理を超越した神の使いと畏怖される理由がここにある。
壊劫時代末期の人類社会の情勢は、イクシュバークを中心としたものになっていった。
明日を知らなかった軍閥の者達はイクシュバークに挑むという未来を見るようになった。次から次へとイクシュバークに挑み戦火が限定されたため、非戦主義者も息を吹き返した。記録を残す文化も復活していき、社会は徐々に健全な状態を取り戻していく。
イクシュバークの最後は諸説あり、自害したとも、市井の中に帰ったともされるが、最も一般的なものは教祖スダルシャナに仕えて教圏の礎を築いたというもの。
後年では一種の象徴として当時の人々が「イクシュバーク」の名を継いでいったのだと解釈されている。
前任者が倒れると別の者がイクシュバークになることが暗黙の了解と化した結果、遺体のDNA鑑定なども調子を合わせたため不確かな記録が出来上がったということ。
真偽はともかく、壊劫という時代がイクシュバークを救世主にしたのは間違いない。
第四劫暦400年頃、教圏の腐敗と
ダクシャの反逆による
連邦の設立などの教圏にとっての暗黒期が訪れたことから、不滅の勇者の復活は望まれることになる。
そしてダクシャが齎した革新的な人工知能・
劫波のテクノロジーを基盤として性格を再現した機械のイクシュバークが製造される。当時最新の機械兵器であり、技術は再現できなかったが
無人機と違い成長が可能だった。
ただ国家運営用に壊劫時代のイクシュバークから人格が弄られている。
新世代の誕生と
時輪石の発見からイクシュバークのような機械兵器は廃れたが、教圏の性質上廃棄されることはなく運用され続けていた。
しかし12年前に
ルドリヤ戦群を前に
相性差から敗北を喫する。
機械としてのイクシュバークの記録を小さなチップに圧縮、
新世代の脳に埋め込むことで
アヴァターラと
時輪石を使用可能にしている。
15歳の時にイクシュバーク製造の責任者となった
ヴィヴァスは、伝説上のイクシュバークと近い精神性の者ならイクシュバークにアヴァターラを引き継げると仮説を立て、それを実現するため、国中から12〜18歳の若者を集め、意図するアヴァターラの発現を目指し三百万人以上もの
壊者を四年間で生み出すも、製造に成功した。
今のイクシュバークには壊劫時代、機械としての経験、肉体の持ち主の記憶と心が矛盾なく融合している。
星霊大祭の終盤では異様な雰囲気となり、主君であるヴィヴァスが危なくなっているかもしれない状態を面白そうな様子で静観するなど変化が見られた(
コウハ曰く、ミトラに似ている)。もしかしたら
聖賢と何か関係があるのかもしれない。
能力
武器は巨大な戦槍。
覚醒した
新世代をイクシュバーク化したため優れた身体能力を持ち、アヴァターラも使用可能。
機械として復活した時から800年間の戦闘経験を持っており、壊劫時代の彼よりも戦闘経験は上。また
劫波をベースにしているため一度経験したことは即学習する適応力を有している。
顕神は『
空処無色界天』
任意型閉鎖系能力。次元の断絶を成す力で、宇宙空間で生身のまま問題なく活動し、何十kmも離れた先へ声を届かせる。宇宙戦艦の航行機能を麻痺させる。
星をも蒸発させる威力の砲撃から背後に控える戦艦も含め守り切り、距離の離れた物体を遠方から槍の一振りで圧し潰すなど、様々な現象を起こす。
本編での活躍
備考
元ネタはインドの古都アヨーディヤーの初代王イクシュヴァーク。インドの王族、日種の始祖であるとされる。
イクシュヴァークが太陽神ヴィヴァスヴァットの孫(ヴィヴァスヴァットの子をヴィヴァスヴァタと言い、その長男がイクシュヴァーク)であるため日種と呼ばれる。
ラーマーヤナの主人公ラーマは彼の末裔。
- 真っ当なやり方で生まれた人造ワルフラーンという印象 -- 名無しさん (2022-07-08 23:09:31)
- 反天使の理想形では? 宿主と寄生虫でいがみ合わずに合一している。 -- 名無しさん (2022-07-09 03:24:48)
- 正田が語ってる通り、この人の身軽さってのがどう転ぶかで、今の状態から化けそうよね。スダルシャナに仕えたという良い部分と、噂から伝わる異星種絡みの怪物性。後者の面が出てきたら、楽しくなりそう -- 名無しさん (2022-07-09 14:10:30)
- アヴェスター見る限り正田卿「連載の中で想定とは違った方向性でキャラが動く場合、それに対して適切な手綱を握って思うままに書いていく」タイプの連載スタイルだからね。どう動くかは楽しみよ -- 名無しさん (2022-07-09 15:02:33)
- 機械人形の割には挑発煽ったり「神罰!」いいながらチェストしたり妙な人間味があるな… -- 名無しさん (2022-07-09 20:36:29)
- 完全な機械だと現代戦に対応できないから相性の良い新世代作って融合させましたってのが本編のイクシュバークだし コンセプトからして人間味ゼロだと意味がない -- 名無しさん (2022-07-09 22:37:52)
- このイクシュバークは偽物なんだよな。本物のオリジナルのイクシュバークはどうなったのか、本物の力の真相は何処にあるのか…もしかしてかなり早く登場した新世代とかか? -- 名無しさん (2022-07-10 21:44:20)
- 本編の理屈でも説明はできるが、それをやるにも歪な世界だからなぁ。サティーが壊者の気持ち悪さを見せる存在とは言われてたけど、壊者の何かしらの特性なのかもな -- 名無しさん (2022-07-11 03:41:07)
- なんとなく思ったが、死んだ(死んでないが)人のデータ再現存在この人の他にも出たりする事もあるんだろうか、 歴史上の人物たちの名前とかこの人以外にもいろいろ出てたが -- 名無しさん (2022-07-14 10:34:31)
- 劫波技術の応用だから陣営によるやろね。ダクシャや帝国みたいに思想に縛られず、利己的にできるのは教圏くらいには思うけども -- 名無しさん (2022-07-15 06:55:19)
- 普通の作品なら本物が出てきたりするけど、卿の場合はこう言う系のキャラをどう扱うんだろうか -- 名無しさん (2022-07-15 21:56:28)
- 伝説上の最初のイクシュバーク、「とある軍閥の一兵卒だった彼は些細な口論から上官を壊して、雪崩式に所属部隊の数百人を殲滅した」 ここだけ見るとヤンチャ戦士(レベル1000)みたいなイメージになる -- 名無しさん (2022-09-09 09:38:13)
- 良くも悪くも劫波やからな。最終局面にイクシュバーグの人格が完成したって化け物化もあり得るし、時代の節目(アーディティヤ最終局面)にイクシュバーグが別に出てくるとかもあり得るからなぁ -- 名無しさん (2022-09-09 16:42:10)
- 初代(が適切かどうか分からないけど)が星諸共吹き飛ばす対処されたのって異常だよなぁ 単純な物量戦を跳ね返すレベルだったんだろうか -- 名無しさん (2022-09-24 13:43:15)
- 武器と能力気になるなー -- 名無しさん (2022-09-26 14:57:56)
- 前作の主人公的なイメージある 閉塞していた時代を数百年かけて打破したって点では マグサリオンだったりバフラヴァーンだったりワルフラーンだったりが頭過る -- 名無しさん (2022-09-26 15:00:32)
- イクシュバーク「あの上司、俺のプリン食いやがって………ゆ る さ ん!」 -- 名無しさん (2022-11-26 19:29:20)
- 初陣の時もそうだったが滅茶苦茶戦闘前に煽ってくるなこいつ… 伝説にある口論から上官ぶっ殺したのがガチなんじゃないのか -- 名無しさん (2023-01-01 20:35:01)
- 何というか、ちゃんと狂信者らしく己の信じる者以外は排斥するけど、ちゃんと排斥する者の詳細を理解して駄目だしして排斥するってスタンスに思えるのよね。啖呵を色々見ても狂信者キャラ特有の酔っぱらい具合が感じられないっていうか -- 名無しさん (2023-01-27 19:41:32)
- 後世の霊的装甲、格下からの攻撃は一切通用しない特性とかは彼の能力が元なんだろうか? -- 名無しさん (2023-02-03 20:11:48)
- 信奉者が「イクシュバークなら出来ても不思議じゃない」と思ってることが実際に可能になるアヴァターラなのかも -- 名無しさん (2023-03-10 19:24:16)
- そんなチャックノリスエフェクトみたいな…… -- 名無しさん (2023-06-15 19:12:08)
- 今の設定で照らし合わせると、サティータイプの能力の聖賢です、とかで説明はできてまうんよな(そういう覇道神いないから微妙ではあるが)。まぁ、それこそナラカに設定弄られて暴れてた奴とかにもできてしまうから、現本編のなんでもあり感は凄いんだが -- 名無しさん (2023-08-19 22:44:55)
- 精神形態が異常なのがナラカの改変への抵抗条件だとしたら、再現されたイクシュバーグの人格と従来の人格が混在してるこやつもトウリみたいにレジストできそうな気がする -- 名無しさん (2023-10-08 19:00:38)
最終更新:2025年01月26日 12:15