山口・受験報告

2010年1次

※募集要項に「自然科学(主に生物学)」とあっても、物理、数学が出題された

生命科学の試験はマークシートで試験時間は1時間半。
問題数は例年通りの50問。全て5択。

2009年では生物のみだったようですが2010年は生物に加えて、元素分析、整数問題(素数でないものを選べ、素数nに2を加えたn+2も素数のとき、n+1はどうなるか。選択肢は6の倍数、2の倍数、3の倍数など。)、確率(1箱に20錠入った薬の箱が50箱あって、このうち10箱は4錠の不良製剤を含む。)、物理の弾性衝突(直線上での衝突の問題で、衝突の前後で変わらないものは、など。)などが出ました。

遺伝も難しかったです。
純系家系間では移植可能で、別の純系家系との移植は不可能。二つの純系家系を掛け合わせたF1では、子供から親への移植は不可能であるが、親から子供への移植は常に可能である。1つの遺伝子で決定されるときの移植の成功率は。2つの遺伝子で決定されるときの移植の成功率は。など。

下垂体後葉から分泌されるホルモンはどれか。
インスリンについて間違っているものを選べ。
膜でのヌクレオチドの働きについて間違っているものを選べ。
生物の一部は次の3つに分類される(3胚(原口、真口)、2胚)。海綿生物はどれに分類されるか。
耳の問題2問。(鼓膜の振動→脳までの過程で1番エネルギーを使うのはどこか。次のうち誤ってるのはどれか(選択肢は内耳とか前庭とか半規管とかについての記述)
地上に存在する炭素のうち空気中に含まれる炭素の割合。
赤血球がAしぼんでる絵、B等張の絵、C膨張してる絵、D破裂してる絵があって、赤血球内部の浸透圧の大きさはどうか(それぞれを等号不等号で表した選択肢)、Bの状態に最もふさわしい液体を選べ(選択肢は蒸留水、0.2%食塩水、5%食塩水、9%食塩水、など)、Dの状態に最もふさわしい液体を選べ。

英語を兼ねた小論文の試験。試験時間は2時間半。
生命科学上位100人に対してのみ採点。
大門2問。
1問目はNatureより抜粋
http://www.nature.com/nature/journal/v457/n7231/full/457803a.html

2問目はScienceより抜粋のHIVワクチンの研究に関する話。
http://www.sciencemag.org/cgi/content/summary/326/5949/26
Full Textが欲しい方はこちら
http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/326/5949/26

1問目の方は、下線部訳(3段落目のThe recordingから25%まで)、R=h~2Sの説明をせよ、文章からDarimontらの論文はどのようなものか、この論文に関してあなたの考えを述べよ。という全て長めの記述でした。

2問目の方は、実験の計画とその結果について300字で説明せよ、結果のどのような点に研究者たちは驚いたか理由も含めて2点説明せよ、この実験はどのように評価されたか、臨床医学研究と基礎医学研究のそれぞれのよいところを説明せよ。




このページにお世話になりましたので、報告します☆
上記の山口報告の方の補足として見ていただければと思います。

2010年6月12日。一次試験 
まさかの物理、数学大量投入。生物、数学は計算がめんどい。
生物は例年レベルと遺伝はレベルアップ。生物多様性が消えた。例年通り50問。
( )は選択肢を記載。問題、順不同。思い出し順に書きます。

生物
問1.形質転換を一番最初に発見したのは誰か?
(グリフィス、アベリー、メセルソン、メンデル、ド・フリースなど→グリフィス)
問2.脳下垂体後葉から出るホルモン。
(性腺刺激ホルモン、抗利尿ホルモン、成長ホルモン、etc)
問3.目と耳の構造
耳はどんな時に一番エネルギーを放出するか?
(外耳から鼓膜に振動が伝えられたとき、鼓膜からリンパ液が振動されたとき、リンパ液の振動から神経に伝えられたときなど9
問4.ヌクレオチドの働きでないものを選べ。
(膜をつくる、化学エネルギーを作る、補酵素を作るなど←たんぱく質の働きを意味しているのだろうか?不明)
問5.DNAとRNAの違い
(ヒドロキシル基の数、1-6結合、など)
問6.ミトコンドリアの特徴
(2重膜の中にくし状のものがある、光合成を行う、滑面小胞体である?、などなど9
問7.小胞体の特徴
(一重膜、たんぱく質輸送、遺伝情報を運ぶ、など)
問8.血糖量の調節
血糖を低下させるとき、
(筋肉中にグリコーゲンをためる、膵臓から出るのはインスリンのみ、グルコースを合成するなど、膵臓から脂肪を溶解するホルモンを出す?など)
問9.副交感神経の働き(リラックスしている時の状態)
(動向散大、唾液出るか、腸が活発か、など)
問10.どこの胚葉から分化したのか?(予定運命)
(脊索は中胚葉から、神経は外肺葉から、体節は内胚葉から、側索は中胚葉とかetc...)

遺伝
ユスリカの巨大染色体があり、正常なものと高温化においてパフのある異常な染色体ができた。
連問2つ
問11.その理由は?(写真付き)
(DNAそのものが巨大、巨大たんぱく質複合体があるから、etc...)
問12.この時期に入れても効果がないものは?
(アデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシル)
問13.ハツカネズミの色はなんの遺伝?
(致死遺伝子の選択肢がなかったような。。。抑制遺伝、同義遺伝、補足遺伝、複対立遺伝、条件遺伝)

自家受精の結の表現型分離比jから、組み換えかを求める問題。
AABBCCDDとaabbccddみたいなのののかけ合わせの問題。A(赤目) a(紫目)など。
一番多い優勢の2組はそれぞれ340個体。一番少ない組みがそれぞれ10組。あとは忘れた。
連問3つ
問14.表からどのような掛け合わせを行ったか
問15.組み換えかを求めなさい。
問16.染色体地図に割合の数値を入れる

細胞周期の問題
時間に対するG1,S,M、G2期の割合による計算。
連問2問
問17.要する時間は?
問18.忘れた
問19.シトシンが22%のとき、チミンはいくら?
(28%が正解)

物理
一定速度の2つの球ぶつけて跳ね返るとき前後の事象について。
連問3つ(4つ?)
問20.どんな法則が成り立つか?
(質量保存の法則、作用反作用の法則とか、etc…)
問21.どんなことが起こっているといえるか?
(2つの球の重心が同じ、重力加速度が同じ、etc)
問22.なんかの条件を加えたとき、1で述べた法則のほかに、どんな法則が適用できるか?
問23~26.物理は、ほかにもグラフなどたくさん。忘れた。

数学
薬の量の計算方法。
20コ入った薬の箱が500個ある。そのうち、間違えて量の少ない薬が10箱に4つずつ入っている。
連問3つ。
問27.20個から3つ無作為にとったときそれが、正しい薬の割合は?
問28.50個の箱から薬を無作為に3つ取り出したとき、正しい薬を取り出す割合は?
問29.全ての中から3つの薬をとりだしたとき、3つとも少ない薬を取り出す割合は? 

病院と薬の計算問題。
ある病院でM病の患者さんには1日3錠1週間処方する。同じ薬をN病の患者さんに1日3回2週間処方する。
問30~33.ある日の患者さんの合計が145人。薬の数が二千いくら(忘れた)でした。さて、これらから言えることは?
(NはMとほぼ同じ人数、2人以内の差、5人以内の差、10人差、20人差、30人差→答え20人差。確か、M61人、N81人だったような)

距離の問題。
100m走で、A、B、Cの3人が走る。Aが1着。そのとき、Bは10m前にいた。Bがゴールするとき、Cはさらに10m前にいた。
問34.Aがゴールした時、Cはどこにいたか? (選択肢は、80mとか90mとかそれぞれ)

英語
Nature2009 457か459でHarvestの漁業の問題致死率のグラフ付き。もうひとつはScienceから。
Scienceは予想通り、HIV/AIDSのタイでのワクチン成功について。

natureは4問。
下線部をわかりやすく和訳。文中の式R=h2×Sの説明とそれの意図するところ。研究の内容?(記憶が。。。)。この論文の趣旨に対するあなたの意見。
ScienceはHIVで、タイではどのような実験計画が行われ、どのような結果がもたらせられたか。なぜ、多くの研究者は予想外だと思ったのか2つ理由を述べよ。研究室での基礎研究と臨床での研究に対する作者の趣旨をくみとったあなたの意見。


全体を通して、英語ふつう~やや易しめ。生命科学、難化。
物理っ子にはありがたい問題だったのだろう。
しかし、計算が激しく多い。受験者585人(昨年488人)。
99%の人が私服で受験。参考までに。

2010年2次(7月10日-11日)

1次合格48名、辞退なし。
8人ずつ6グループに分けていたが、単純な番号順ではなく年齢別などの意図があった模様。
学部卒見込or直後だけのグループや、30代以上だけのグループがあった。
面接室は3つ・試験官は各4人。
初日(10日)2回、2日目(11日)1回の計3回の面接で、全受験生が各部屋で1度ずつ面接を受けるシステムだった。

初日は各自30秒の自己紹介からスタート。
全受験生の待機室に試験官12名が入ってきて行われたが、採点対象かどうかは不明。
初日は明確な写真照合が行われなかったため、この時に照合していた可能性もある。
午前は個人プレゼン。
「今まで気付かなかった自分に初めて気付いた体験」を20分でA4用紙1枚にまとめ、発表5分、質疑応答5分。
質疑応答については人それぞれ。プレゼン内容と関係ない質問に終始された受験者もいたらしい。

午後は集団での共同作業。
まず、出題テーマに沿った「フィルム」の案を90分以内に模造紙3枚でまとめろとの指示。
「絵コンテ」などの単語が並び、CMやアニメ作成を要求されていたような印象を受けた。
出題テーマは2種類で、「障がい者との共生促進」「地域医療」がテーマだった。
作成後に発表5分、質疑応答45分。
「チームワーク」や「果たした役割」、テーマに関連した問題への意見などを求められたが、受験者間でのディスカッションはなかった。
なお、発表は採点対象外と明言されていた。(発表者の奪い合いを危惧したか?)

2日目は個人面接20分。
履歴書や自己推薦書に沿った質問に答える、一般的な形式。

全体としては、あくびなど変な態度を取る試験官もいたが、厳しい圧迫は特になかった模様。
ただ、他校より即興での対応を求められていたような印象を受けた。

2010年2次(7月10日-11日)

1日目:欠席1人
1人持ち時間30秒で受験者、試験官全員(18人)の前で自己紹介。
やはり文系や留学組が多かった。

この後受験者はランダムにA~Fのグループに分けられる。
試験室は3部屋で前半ACEグループ、後半BDFグループと言ったように、基本的にグループ単位で試験が行われる。
試験はプレゼン、集団作業、個人面接があり、審査室は3つ各部屋試験管は4人。
受験者が試験官全員と顔を合わせることは無かった。

プレゼン
課題が与えられ、考察時間20分、発表5分、質問5分。
わら半紙、鉛筆(黒・赤)、消しゴムが与えられ、わら半紙をスクリーンに投影して発表。
自分のグループの課題は「自分が今まで最も強く人の役にたったと感じたこと」
部屋にグループが全員る→試験官が課題発表→全員が考察開始→全員退出→一人ずつ部屋に入って発表という流れ。
試験室によって圧迫があったりそうでなかったりと、審査方法は安定していない。
待ち時間長すぎて暇すぎ腹減りすぎ。

集団作業
課題が与えられ、90分作業の後試験官に発表し、質疑応答。
自分のグループは「医学生に向けて地域医療を伝えるCMを作れ」
方眼紙5枚、マジック、鉛筆、消しゴム、現代用語の基礎知識、わら半紙数枚が与えられる。
発表はどのようにしたらいいかという紙も配布された。
作業中は試験官がメモをとりながら周りをグルグル。
発表は評価対象外。
質疑応答は、試験官の質問にグループ全員が1人ずつ答えていく形式。
発表内容に対しては特に聞かれず、
集団作業において自分の長所が生かせたか、またその長所とは何か。(短所も)
発表は自分の考えた者と比べてどうだったか。
作業中の自分の役割
などを聞かれた。
受験者と試験官の距離が少しあり、声が小さい人は注意されていた。
注意されても小さかった人の話は聞いていなかった。

2日目:個人面接
他大学と特に変わらず。
自己紹介。
1次試験の出来。
なぜ学士か。山口大学か。
経歴。
趣味。
セールスポイント3つ。
地域医療について。
など。

仲良くなったグループが結構あったようで、1日目終了後は飲みに行って情報交換しました。
カルス多かったです。




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最終更新:2010年07月13日 19:33