銀行 > 銀行業務検定 > 財務分析(財務2級・財務3級) > 資金運用表

財務3級財務2級 比較貸借対照表・簡易資金運用表(オリジナル)もご参照下さい。

資金運用表

固定資金
運用 調達
税金支払   税引前当期利益  
配当金支払   減価償却費  
固定資産投資   長期借入金増加  
       
       
       
固定資金運用   固定資金調達  
       
合計   合計  
運転資金
売掛金増加   仕入債務増加  
棚卸資産増加   その他流動負債増加  
その他流動資産増加      
       
       
       
       
合計   合計  
財務資金
固定資金不足   短期借入金増加  
運転資金不足   割引手形増加  
現金預金増加      
       
       
       
       
合計   合計  

運転資金の項~売掛金増加の欄には、割引手形増加額を加えます。 逆に財務資金の調達欄に割引手形増加額を記入します。

また、固定資産投資、税金支払、配当金支払、売掛金増加は下記のとおりとなる

              合計
固定資産投資= 当期固定資産   -前期固定資産   +減価償却費    
税金支払= 当期計上法人税   -当期未払法人税   +前期未払法人税    
配当金支払= 当期純資産   -当期利益   -前期純資産    
売掛金増加= 当期売掛金   -前期売掛金   +割引手形増減    

 

税金支払のイメージ図

税金支払 =当期計上法人税-(当期未払法人税-前期未払法人税)

当期計上法人税等
  当期支払法人税等
 
当期未払法人税等
 
前期未払法人税等  

 

固定資産増減

固定資産投資の額の算出方法

前期の固定資産額から減価償却費を引きます。 そうすると、もし固定資産投資を行っていなければ単純に当期の固定資産額は 前期固定資産額-減価償却費となっているはずです。 でも、当期固定資産額がそれよりも多ければ、その分固定資産投資を行っているはずです。 つまり、 固定資産投資額=当期固定資産-(前期固定資産-減価償却費) となります。

(固定資産投資のイメージ図)

   

固定資産

投資

   
当期固定資産
前期固定資産
   
減価償却費
 
       
         

 

 

 

資金運用表のチェックポイント

Ⅰ.固定資金はどの程度の資金不足、または資金余剰となっているか。資金余剰は多ければ多いほど
   望ましく、資金不足は多ければ多いほど不健全で繁忙な資金繰り状況を示す
Ⅱ.固定資金に過不足が生じた原因は何か
   ①社外流出は利益の範囲内で行われているか。
②設備投資は自己金融(利益-税金-社外流出+減価償却費)で賄われているか
③設備投資が②で不足の場合は、長期借入金等の安定資金で賄われているか
④長期借入金の返済は、利益や減価償却費により行われているか。短期借入金で借り替えてはいないか?
Ⅲ.運転資金に過不足が生じた原因は何か
①売上債権や棚卸資産の増減は売上高の増減に比例しているか。売上債権・棚卸資産回転期間の期間推移と
    比較して、回収の悪化や滞貨の発生によりこれらが異常に増加していないか?
   次の②の買入債務の検討と合わせて、運転資金過不足の原因が売上増減によるものか、それ以外の理由に
    よるものかの判別が必要である
   ②買入債務の増減は、売上高の増減に比例しているか?買入債務回転期間の期間推移と対比し、
    買入債務の支払の繰延べ、繰上げが無いか、特に支払が無理に繰延べていないかに注意する
Ⅳ.短期借入金、割引手形の増減要因は何か。特に、固定資金の不足が、短期借入金や割引手形によって賄われて
   いないか
Ⅴ.現預金の増減の原因は何か。また、手元現預金は通常の支出に備えて十分か

 

次 財務3級 財務2級 資金繰り表

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2019年10月09日 20:18