けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

SS183

最終更新:

mioritsu

- view
だれでも歓迎! 編集

今年もやってきましたバレンタインデー。
もちろん私も愛する澪しゃんのために手作りチョコを用意したぜ。
私は料理関係はデキる女。これで澪は私に惚れなおすこと間違い
なし!明日の朝あったらすぐに渡してやろう。


通学路。いつもの場所でさっそく澪と合流!
「おはよー澪!ほらバレンタインチョコだぞ」
「あっありがとう///」
おーおー顔赤くしちゃってかわいいなあ。
「あれ~澪ちゃんお顔が真っ赤でちゅよ~」
「うっうるさいばか」
「まあそんな照れんなって。ほら澪からのチョコは?」
「そっそんなのあるわけないだろ」
おーおー照れちゃって。これは渡すのが恥ずかしいパターンだな。
そのくらいわかってるよん。そんなんで怒る私じゃない。あとで
そっと渡してくれればいいや。
「とっところで律、お前教科書いつも机に入れっぱなしだろ」
おーおー、照れて露骨に話題を変えてきたな。まあ乗ってやるか。
「あーそうだな。めんどくせーし」
「たまにはちゃんともって帰れ。今日はちゃんと鞄に入れろよ」
「あーはいはいわかりましたよ」
「わっわかればいいんだ。ちゃんとやれよ。」
まったく話題の変え方が下手だな~。そんなとこもかわいいけど。


放課後、部活では当然みんなでチョコを交換することになった。
「今日はチョコケーキよ」
ムギが嬉しそうにチョコケーキと紅茶を用意してくれる。
「私もチョコつくってきたよ~。憂と一緒につくったんだ~」
…それって多分絶対ほとんど全部憂ちゃんがつくったんだろ…
「私もチョコつくってきました」
さすがは梓。手作りチョコはもう慣れたもんか。
「すまん、私は市販のだ」
まー澪はあんまりこういうの得意じゃないからなー
「ほら律にも」
「おうあんがとー」
まあみんなの前だからな。きっとあとで私用のをくれるんだろうな。
そんじゃあ私のも出しますか。
「よーし、私からも手作りチョコだ。」
「りっちゃんの手作りチョコすごい手がこんでるわね」
「こっこんなのりっちゃんのキャラじゃないよ」
「律先輩が手作りチョコ…ぷっとかいえないデキですね」
ふっふっふ、もっと私を褒め讃えるがいい。


みんなで楽しくチョコを食べてちょこっと練習した帰り道。
ここでも澪はまだチョコを渡してこない。おかしいなあ。
「じゃあ律、また明日な」
「あっああ」
家の前であっさり別れてしまった…おかしいなあ。
ほんとに私へのバレンタインチョコないわけ?


「おはよう律」
今日も澪はいたって普通だ。おかしいなあ。
「なっなあ律、どうだった?」
「え?何が?」
「何がって…」
私がバレンタインチョコもらえなくてどう思ったかでも聞いてる
のか?いやまさかな。私が頭に?マークを浮かべていると
「んもう。もういいよ」
なぜか澪が拗ねだしてさっさと先にいってしまった。
なんだよもう。拗ねたいのは私の方だよ。

その次の日も澪は一日機嫌が悪かった。わけわからん。


日曜日。一人で部屋で雑誌を読んでると携帯がなった。澪かな?
「もしもしりっちゃん。課題のプリント終わった?」
唯だった。課題のプリントってなんだっけ。
「明日提出の英語のだよ~」
そういえばそんなのあった気がする。確か鞄に入れっぱなしだった
ような…。私は鞄を開けてみる。ああなんかプリントがあるや。
「鞄に入れっぱなしでいまのいままで忘れてた」
「あはは、それでこそりっちゃんだね」
「で、このプリントがどうかしたのか?」
「あーうん、終わってたら教えてもらおうと思ったんだけど」
「それは無理だな」
「それでこそりっちゃんだよね。電話した私がバカだったよ」
「うるせー。まあ反論できないけど」
そのあと5分くらい唯と無駄話をして電話をきった。
「はーすっかり忘れてた。失礼なこといわれたけど唯に感謝だな」
ひとりつぶやいてプリントを取り出す………あれ?
鞄の中にプリントの他にも見慣れない箱のようなものが…
包みを丁寧に解いて中身を取り出すと…
「チョコレート…」
え…いや…これってまさか…。チョコの箱に折りたたんだ紙も…

『律へ
 いつもありがとう。恥ずかしがりがなおらない私のことだから
 きっと素直には渡せないだろうから鞄にいれとくな。それと、
 律が見たがってた映画のチケットが手に入ったから今度の休み
 にでも一緒に行こう。大好きだよ律。すっと一緒にいような
                            澪』

手紙に挟まれていたチケットが一枚、床に落ちた。
やばい…やばいやばいやばい。やばいよこれ…。

「たまにはちゃんともって帰れ。今日はちゃんと鞄に入れろよ」

澪の言葉が頭の中にフラッシュバックする。あれは照れ隠しで話題
変えたんじゃなくて澪からのヒントだったんだ。多分、澪は学校で
私がトイレいった隙かなんかに鞄にこれを入れたに違いない。

私は部屋を飛び出した。

バタン!
「澪!!」
「わっ!りっ律?ノックくらいしろよ」
「ごっごめん澪!」
「何が?」
「あっあの私!かっ鞄!ぜっ全然見てなくて!あの、その!」
「…しらない」
澪は頬を膨らませてそっぽをむいてしまう。
「ほんとごめん!私が悪かった!澪許して!」
「そうじゃないだろ」
澪はこっちを向いてくれたけど表情はますます厳しくなる。
「え?え?」
さらに混乱する私を見て澪はかなしそうな表情になって
「私が聞きたいのはそんな言葉じゃないんだよ…」
ああ、そうかそうだよな。バレンタインチョコを贈る意味…
「ありがとう澪。本当に嬉しかった」
「……」
そして、あの手紙…
「私も澪とあの映画見に行きたい」
「……うん」
伝えなきゃいけないのはごめんって気持ちじゃないよな
「私も澪が大好きだ。一生一緒にいたい、てかいてくれ」
「……ばーか」
やっと笑ってくれた。うれしいな。自然に体が動いて澪の唇に…
うん、これはバレンタインチョコなんかよりずっと甘くて…


映画館からの帰り道、どちらからともなく手をつないでゆっくり
歩く。こころもおててもあったかい。
「いやー全然チョコにきづかなかった。ごめんなみおー」
「もういいって。考えてみれば私も悪かったよ。わかりにくかったな」
「でもあの手紙はうれしかったぞー。澪の情熱と愛情がほとばし」
「わーわーいうなー!!」
「ありがとみお」
「ん。ところで律、どうだった?」
「え?何が?」
「何がってその…チョコだよ。いちおう手作りなんだけど」
あーそういうことか。でもな、うん、
「まだ食ってないからわかんないや」
あん時は食べてる場合じゃなかったからな。
「てか、チョコのことは今言われて思い出した。」
「…………」
あとでゆっくり味わわせてもらうことにしよってあれ?
澪が急につないでいた手を離したかと思うと早足で歩きだした。
「ちょっと待てよみおー」
「…………」スタスタスタ

この後、三日間澪が口を聞いてくれなかったのはいうまでもなく、
お詫びの印?としていちごパフェを奢らされたのはまた別の話。

END


名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー