けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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「田井中律ファンクラブ?」

それは律の写真がプリントされているカードだった。

田井中律、それは私の好きな人の名前だ。
小学生から一緒でいつのまにかアイツ無しの人生は考えられない位私にとって大切な人になっていた。
私の片思いだけど。

それにしても・・・

「いつのまにアイツ、ファンクラブなんて出来たんだ?・・・気づかなかった。
律の事本気で好きになる子とかいたら嫌だな・・」

「澪!おはよ!」ダキッ
「キャ!り・・律!?やめ、ろ!」

ドカッ

「いてー!なーんだよかわいい声だしちゃってさ。でもたまには優しくしてくれたって・・」ブツブツ

なんでこいつは何時も都合の悪い時に現れるんだ?

「さっきの、き、聞こえてないよな?」

「ん?何の事だ?それより今、なんか隠さなかったか?」
ヒョイ
「わ!こら!」

「田井中律ファンクラブ会員証、ナンバー568。A子。
        • ああー。」

「あーって、お前知ってたのか?っていうかナンバーが百桁あるんだけど・・そんなに会員いるの?」

「いや。そんなにないと思うよ。んで
なんでこれ持ってるんだ?澪も入るのか?私のファンクラブ☆」

ゴツン
「いって~!!」


「冗談はそれくらいにしろ。じゃあこれは私からAさんに返しておくからな」
そう言いながら私は手を伸ばした。

「んー、いや私が渡しておくよ。丁度話したいことがあったしさ」

「・・・・・そ、そう。わかった・・」

そんな事が朝の登校中にあったわけだが、
昼休みにもまだAの所には行っていないみたいだった。

律のファンクラブか。そりゃあ律はカッコいいし包容力もリーダーシップもあるし、あの明るい性格だ。
人気がでないはずがないのは私が一番わかっている。

ほら今だってクラスの子と楽しそうにしゃべってる。
ん?今律がおっぱいさわってた?いや、まさかな。

律の事見すぎると嫉妬しちゃうからなるべく視線からはずしておかなきゃ。

放課後

「みんなー今日は先に部室言っててくれ。
後ですぐいくから」
「あ、ああ」

今から会員証を渡しにいくのかな?なんか話があるって言ってたけど・。

律の事がきになってそのことばかり考えていたら自然と足は音楽室ではなく律を追って歩いていた。
「なにやってるんだ、私・・・」

律とAさんは3組の教室から出てきて人気のない中庭に向かっていた。

「よし、ここなら誰もいないぞ。とりあえず先に
会員証返しておくな。っていうか、落とすなよ」


「ご、ごめんね。律が見つけてくれて良かった。
でも、2人で会う機会が出来て逆にちょっと
嬉しかったりして///」

「バ、バカ」
「それでな、返事なんだけど・・・えっと・・・」


「どうして黙ってるの?・・・・
やっぱり付き合うのは無理って事?」ウッ


校舎の陰に隠れて私は二人の会話を聞いていた。
(!!律、Aに告白されたんだ!
Aとつきあったりなんかしないよな?・律・・・・)

「・・・私も悩んだんだ。
まあ正直、好意を持ってくれて嬉しかった。
ただ・・
付き合うとなるとちょっとお互い知らない事が多すぎて、すぐにOKを出すには時間が足りないかなって。
だからまず友達から始めよう。うん。
それでゆっくりお互いの事を考えていこうようよ」

「・・うれしい・・
たとえその結果がどうであったとしても、
そこまで考えて貰えたことが嬉しい//
やっぱり律は私が思っていた通りの優しい人だった///」

「へへ、よせやい」

最悪だ。律が告白を受け入れてしまった。
そこまで聞いていた事は覚えている。
だけどなんだか頭が真っ白になって
律が遠くに行ってしまったようで悲しくて、
まだ私の思いを伝えられていない事を今更のように後悔して・・涙が自然と溢れてきた。

そこでどれくらい一人でじっとしていたか覚えていない
けれど、気がつくと鞄も持たずに自分の家に帰ってきていた

「律・・・・」

ピンポーン「ごめんくださーい」

「律?!」
律は私の鞄を抱えて扉の前に立っていた。
「よかったーやっぱり家にいた」

心底ほっとした表情を見て胸が痛んだ。
「ごめん・・。鞄ありがとう。」


部屋

「まったく澪、どうしたんだ?鞄も持たずに
部活にも行かないで帰ってるなんて。
みんな心配したんだぞ?
何かあったのかと思ってヒヤヒヤしたんだからな」

「ご・・ごめん・・」

「でどうしたんだ?そんな泣きはらした顔して。
相談ならのるぞ?」

「うん・ありがとう。私律に言いたい事があるんだ。」
(もう遅いかもしれないけど想いは伝えておこう・・・・でもその前に謝らなきゃ)
「あのな、私、中庭で律とAさんの会話、盗み聞きしちゃったんだ・・・」

「き、聞いてたのかよ・・・・。
まいったな・・・でも安心しろ。私の本命はいつだって澪なんだからな」

「え?」

「いやだから本命の彼女は澪だけだ」

「ど、どういうこと???」

「おい、もう7年も付き合ってるのになにいってるんだ」

「!!????」

今から律に想いを告白しようとしていたのに
あっさりと告白レベルを飛び越えた事を言われて頭が混乱してきた。

「いやまって。いつから付き合っている事に?」

「私の中では小学校の頃からだ」

「・・・・」


よくよく聞いてみれば私が律のお嫁さんになると宣言したらしい。いや、覚えてないぞ。

片思いだと思ってたのにいつの間にか付き合ってたなんて。
唐突すぎて喜んでいいのか複雑な気分だ。

でもまてよ?そしたらあいつ・・

「おい律!!」

「わ!何だよ、急に大きい声だして。」

「浮気、浮気なのかそうなんだな!?」バシッ!

「いって~!!!なにすんだ澪!
浮気って意味わかんないぞ!」

「わからないって?Aと付き合うんだろ!
私と付き合ってるならおかしいじゃないか!」グスッ

「え?お、おい、泣くなよ。Aとは、(まだ)友達だし!
澪・・泣くほど私の事・・好き//・・だったのか?」

「うん//・・・・好き・・・ヒック律が・・・大好き・・・
        • ねえ、どうして付き合ってるのに
私になにもしてこなかったの?」


「!!!!!な!///」

「・・・どうしてキスもしてくれなかったの?
付き合ってるなら早く気づきたかった・・」グスッ

「え、いや、えっとタイミングというあか、
あの//ちょとまッ」アタフタ

「律・・」
私はベットから立ち上がりドアの前で立ち尽くす律のそばへ歩いた。
私は勇気をふりしぼって律の顔を見つめる。
節目がちに照れた横顔が可愛くて愛おしかった。
「澪・・」
律が顔をあげた。
相変わらず真っ赤な顔だけど、すごく真剣でまっすぐな目を私に向けてくる。

律、そろそろ年貢の納め時だぞ。

私の心を読んだように律がちょっとはにかんで笑った。

視線が絡み合う。
そして自然にどちらからともなく唇を重ねた。

「はあ・・///澪、好きだ。」

律が私を抱きしめた。
痛いほどその気持ちが伝わってきた。

そしてまたお互いの顔を見つめる。
磁石でもあるのかと思うほどそうするだけで
自然と唇が重なった。


そして当然の事のようにベットに押し倒された。
今まで見たことがな律の顔がそこにあった。
私に欲情してる顔。
なんだよ。ちゃんと欲情するんじゃないか。

付き合って7年目?にして今が恋愛の沸点だと思うような熱い交わりだった。
初めてだったから夢中で自分の中を
律でいっぱいにしていった。
律がリードしてくれて、私の行為自体は稚拙だった。
けれど、
お互いの想いが最高に高ぶった瞬間だった。



律の腕枕に抱かれて私はもう一度聞いた。
「ねえ、あの3組のAさん?どうするつもり?
友達から始めようなんて調子いいこと言ってたけど・・・やっぱりどう考えてもあれ、浮気だぞ。」

「うん、まあ私は割と複数を愛せるタイプなんだ。
だからあの子とも友達からはじめようかなんて」

ガツン!!

「いってーーー!!冗談だって!!」

「いいかげんにしろ!冗談にも程があるよ!
        • 私の初めてを奪った責任・・・・・
とってくれないの?///」



「//////澪////」
「勿論一生澪の事大切にする。
私も女だ!こうなった以上責任はとる!澪だけを愛し続けるよ」キリッ

「///嬉しい。絶対だから、な。」

「実を言うとさ。ここ何日かモテ期で10人位告白されて断ってたんだ」

「なにそのフェロモン!じゃ、じゃあ今日はなんで断らなかったの!?
やっぱりあの子が好きだったんじゃなの?」

「あいつ、Aには悪い事したな。明日にでもきちんと話して断るよ。
なんかあいつには断りづらかったんだ。だって、、ちょっと澪に似てたから。」

「・・・それ、ぜんぜん嬉しくない・・・」

「そうだ、あと唯と紬と梓にもきちんと断るよ」

「は?」

「あいつらは軽音部の仲間だからはっきり断れなくてさ。それで部内がきくしゃくしたら嫌だろ。
梓はちょっと澪に似てて可愛いからもったいないけどな・・」

「ちょっと待って。」
「その問題発言はとりあえず置いておくとしても、怖いけど聞いておく。・・・いったい何人いるの?
今から断る人。」

「う^ーん保留してる人を含めると、覚えてない・・。
でもちゃんとするぞ。安心しろ!澪!」


「うん・・・(ほんとに大丈夫かな)
あ、それと、さっきキスとか、エッチとか//
私とが初めてって言ってたけど、信じても、いいんだよね?」

「あ、ああ。もちろん!」

正直そう言ってくれてほっとした。でも・・
なんでこういう事は気づいちゃうんだろ。

「私からの忠告。ばらしても誰も幸せにならない嘘は
つき通すこと。それから・・・」

スゥッ「浮気はもう絶対許さないぞ!!!!!」

「!は、はいぃ!!!!!」

この浮気者の事を考えると先が思いやられる。
明日から恥ずかしいけど二人で手をつないで
登校しようかな・・だって律は私だけのものだもん・・。


それから律が家に帰った後、
私は律のファンクラブナンバーの数の事を思い出していた。
まさかあの数字が人数ってことは、ない、よな。


翌日

ノーカウントにしたい7年間を無視して
私は晴れて律の恋人としての朝をむかえた。
無言で手を差し出すと律は照れながらそれに応えて手をつないでくれた。

なんだか周りの視線が痛いのは単に目立ってる
だけじゃなくて、殺気すらも感じる視線のせいだろうか。

「澪。ちょっと学校着いたらやりたい事があるんだけど、少しだけ我慢してくれるか?」

「痛い事だったら、やだよ?」

「大丈夫私が守るから」

「?」

なんだかイヤーな予感に包まれながらもようやく学校についた。
そして校庭も半ば過ぎた頃律はおもむろに立ち止まった。


スゥッ「みんなーーー!!聞いてくれーーー!」

(!な、なんだよ律!突然叫んで!!)アセ

「私こと田井中律はー!秋山澪をー!」

「愛しています!!!!」

「昨日エッチもしました!!!」


シーン


キャー!!!!


一旦静まり返った学校に突然悲鳴とも驚きとも区別がつかない叫び声が響きわたった。


「ばばばバカ!こんなところで何を言ってるんだ!!
は、恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい・・・////」

後でみんなに何を言われるかわからないじゃないか!
なんて私は焦っていたけれど、でもきっと律が私を守ってくれる。それも絶対。
なんて確信もしていた。

バカで浮気者の律だけど、ちょっと位なら
信用してやってもいい、かな。


おわり


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