けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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匿名ユーザー

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澪が熱を出した。
いつもの待ち合わせ場所にこないのでメールを出しても返事無し。
電話してみても出ないので心配になって澪の家にきてみたら顔を
赤くしてうんうんうめきながらベッドで苦しそうにしている
澪を発見した。額に手を当ててみると凄く熱い。
私は水とタオルを用意して濡れタオルを澪の額にのせてやる。

「……りつ?」
「目が覚めたか。大丈夫か澪?」
大丈夫なワケないんだけど。少し落ち着いた澪から事情を聞いて
みた。なんでも両親は1週間ほど旅行でいない。せっかくのたまの
旅行だから邪魔したくなくて両親には熱を出したことはいってない
という。そして、私も口止めされてしまった。
「でも澪、熱あるみたいだし病院行った方がいいぞ。」
「どうやっていくんだよ…」
そうだ。澪はとてもじゃないが歩けるような状態ではない。かとい
って私は車を出せるわけでもない。……無力だな…私って。
でも少しでも何かしてあげたい。なんか方法は…
「あっ!澪。1週間も親がいないなら生活費くらい置いてってるだろ?」
「ああ」
「どこにある?そのお金でタクシー呼ぼう!」
「あ、そうか」
澪に教えてもらった場所を探すと医者代とタクシー代には十分なお金が
あった。よし、これで澪を病院に連れて行こう。

幸い澪はインフルエンザではなかった。うん、これでつきっきりで看病
してあげられる。
「ごめんな…律まで学校休ませちゃって…」
「そんなのいいから寝てろよ」
澪の額のタオルを冷たいものに替えてあげる。
「つめたくてきもちいい…」
「ほら、手握っててやるからさっさと寝ろ」
「…うん」
そっと手を握っててやると5分もしないうちに澪が寝息を立てはじめた。
そうだよな。熱は全然下がってないし、しんどかったんだよな。
「よし」
私は小さく呟くと澪の手をそっと離して澪の家をあとにする。
澪の生活費は医者代とタクシー代でほとんどなくなっちゃったから私の
家の冷蔵庫から食材を適当に見繕う。母さんに事情を話すとあっさりOK
してくれた。あとは澪が治るまでずっとそばにいてやれるようにお泊り
セットも多めに用意してと…いそげいそげ。澪が目を覚ます前に戻らな
いとな!


ガチャ。澪の部屋のドアを開けると…
「ばかりつ…」
布団から赤い顔だけ出して涙目の澪がこちらを睨む。間に合わなかった。
「ごめんな」
澪のベッドの横にそっと座る。
「知らない」
澪は壁側を向いてしまう。
「うん」
それでも澪は安心したのか私がそのままずっと座っているとまた寝息を
立てはじめた。
ごめんな。今度はずっと傍にいるからな。

翌朝、目が覚めて澪の方を見ると澪はまだ眠っていた。
そっと額を触ってみる。まだちょっと熱があるようだ。
とりあえず歯磨いて顔洗って食事の用意もするか。
部屋に戻ってくると…
「う…ん」
どうやら澪も目が覚めたようだ。
「おはよう澪。具合はどうだ?」
「う…ん、ダルい。」
「そっか、じゃあ今日も休め。」
「そうする…」
「お粥つくっといたから食べられるようなら食べろよ。あと薬はちゃん
と飲めよ」
「え?りつどっかいっちゃうのか?」
「学校に決まってるだろ」
熱のせいでボケてるみたいだな。
「え…りつぅ…ひとりにしないでよぉ」
う…確かにこんな澪を残して学校いくなんて…
「わかった…私も学校や」
「あ!うそごめん…やっぱり律はちゃんと学校行って!」
ハッとした顔で澪が言う。正気に戻っちゃったか。
「ああ。ごめんな澪。学校終わったらすぐ帰ってくるから」
「ああ。早く帰ってきてくれよな」
くっかわいいなおい。
「いいこにしてちゃんと寝てるんでちゅよ~」
そっと澪の額にキスをして私は澪の部屋を後にした。
後ろから「ばかりつ」なんて声が聞こえたけど無視した。もし振り返っ
て顔を赤くして涙目になってる澪の顔なんか見ちゃったら学校なんて行
けなくなっちゃうからな。


学校にきたはいいものの澪が心配で気が気じゃない。唯に「よっぽど澪
ちゃんのことが心配なんだね~」なんてからかわれてしまった。
心配で悪いかよ。休み時間に澪にメールしてみたが返事はない。ちゃん
と寝てるみたいだな。
昼休み、携帯が震える。澪からメールかと思ってすぐ携帯を見るとやっ
ぱり澪からのメールだ。
『休み時間のたびにメールよこすな!眠れないだろ!』
そっから随分と下にスクロールしたところに
『早く帰ってこいよな』
早退しようかな…

放課後、唯とムギに今日は部活休むと伝えて私はダッシュで澪の家に向
かった。
「ただいま澪。具合どうだ?」
「うん、まだちょっとダルいけど大分よくなった」
澪は体を起こして返事してくれる。顔色も朝よりよくなったみたいだ。
「どれどれ」
「ひゃっ///」
澪の額に触れてみる。うん、まだちょっと熱い気もするけど昨日に比べ
れば大分熱は下がったみたいだ。
うん、つくっておいたお粥もなくなってる。
「じゃあ、私これかたづけてくるな」
私は食器を持って部屋を出ようとする。
「えっ!せっせっかく帰ってきたんだから話相手くらいしてくれよ」
「なんだ~澪?寂しかったのかぁ~?」
「…うん///」
その顔は反則ですよ澪さん…襲っちゃうぞ?…ま、しないけどな。
澪に横にならせてしばらく今日学校であったこととかを話していた。

澪は夕飯のうどんは半分くらい残してた。やっぱりまだ体調悪いんだな。
無理させちゃいけないから今日も早く寝かせよう。
「みおー、私もそろそろ寝るけど何かしてほしいことあるか~?」
あれ?なんか澪が顔を赤くしてもじもじし始めた。なんだろ。
「どうした澪?私達の仲だろ?遠慮なんかするなよ」
「……て……しい」
「え?何?」
「からだ…拭いて…ほしい////」
なるほど。熱出して汗かいたのに昨日から風呂入ってないもんな。
「そんなことで遠慮するなよ。ちょっと待ってろ」
私はお湯とタオルを用意する。


「よーし澪、脱がすぞ~」
「ちょっ/////」
「そーら、せっかくだからパンツもだ~」
「やっやめろ~」
「なんだよ澪、汗かいたんだから下着も替えたほうがいいぞ」
「うぅぅ~/////」
「いまさら恥ずかしがるなよ~。体拭くだけだろ?」
「うぅ…律、エッチなこととかするなよ…?」
「ばか!!」
思わず大きな声が出てしまった。
「え?律?」
「澪が具合が悪いのにそんなこと…するワケないだろ…」
「あ、ごめん…」
澪がおとなしくなったのでゆっくりとまずは髪から拭いてやる。
「澪、どうだ?」
「ん…きもちいい…」
タオルを絞り直して今度は背中を拭いてあげる。
「ふぅ…」
澪きもちよさそうだな。全くあんなこというなんて私って信用
ないのかな。まあ普段あんなことしてるし、しょうがないか。
「よし終わり!」
「えっ?」
「前は自分でできるだろ?私あっち向いてるから」
「あっあの////」
「ん?」
「その///あのな/////」
「なんだよ」
「前も…りつに…拭いてほしい…なんて////」
「ぶっ!!」
「……ダメか?」
「ダッダメなわけないだろ」
そうして私は澪の全身を…その…くまなく…拭いてあげたワケで…
私…今夜眠れるかな…
「よ…よーし!終わり!!体冷えないうちに服着ろよ」
なんとかもった私の理性。うん、自分を褒めてやりたい気分だ!
「じゃあ、私はシャワー借りるな」
「ああ」
ついでに頭も冷やしてこよう。

うん、あまり冷えなかった。でもしょうがない。もう寝よう。
私も澪もお互いの布団に入る。
「あの…律?」
「ん~?」
「さっきはあんなこといってごめんな。律のこと誰よりも信じてるから」
「あらあら~随分と素直でちゅね~」
「茶化すなよ…ばか////今日もいろいろありがと////」
そういって優しく微笑む澪を見て…うんやっぱり今日はグッスリ眠れ
そうだ。そう思った。
「おやすみ澪」
「ん、おやすみ律」


「ふぁ~、よく寝た」
「ん、おはよ律」
今日は澪の方が早く目が覚めたようだ。顔色もいいようだ。
「体調はどうだ?熱下がったか?」
「大分いいよ。熱はもうないと思う。」
「どれどれ~」
澪の額に触れてみる。うん、本当にもう熱は下がったみたいだ。
「あ、でもちょっとだけダルいかも」
「そっか。じゃあ念の為、今日も休んで寝てろ」
「えっ!いや学校は行くよ」
「ダメだ。風邪は治りかけが一番危ないんだからな。」
「でも…」
「ぶり返したらどうすんだ」
私は澪を強引にベッドに押し込んだ。
「今日も早く帰ってくるから。な?」
「うん…」
なんとか澪を説得して私は学校へと向かった。この分なら明日は
一緒に学校行けそうだな。私は自然と顔がにやけるのを防ぐこと
ができなかった。


休み時間に一応様子見で澪にメールしてみるとその度に返事がきた。
それどころか澪からメールがくることもあった。どうやら本当に体
調は大分よくなったみたいだな。

「ごめん!澪、大分よくなったけど私今日も部活休むから!」
放課後、唯とムギに今日も部活を休むことを伝える。すると、
「りっちゃん、これもっていって」
ムギが小さな箱を渡してくれた。なんだろ?
「りっちゃんと澪ちゃんの分のケーキよ。食べれるようなら食べて」
「部活終わったらあずにゃんも誘ってお見舞いいくね~」
「ああ、待ってる」
昨日は澪の体調もあってお見舞い断ったけど今日なら大丈夫だろ。


「ただいま~」
「あ、おかえり律。待ってたぞ」
澪の部屋に入ると澪は起きていて雑誌を読んでいた。
「寝てなくていいのか?」
「ああ、大分具合よくなったよ。」
「そっか、よかった」
「あっでっでもまだほんのちょっとだけダルいかも」
「ふーん。あ、そうだ、今日はムギからケーキもらってきたんだ」
「えっ」
「澪、食べられるか?」
「たっ食べる!!」
おいしそうにケーキを頬張る澪。こいつ本当にまだ風邪治ってない
のか?
「あとで唯達がお見舞いにくるってさ」
「そうか。楽しみだな。」
そういって嬉しそうに笑う澪…
「なあ澪、お前本当にまだ風邪治ってないのか?」
「えっ?あっうん、ちょっとダルいかな。ゴホゴホ」
「いや、わざとらしいから」
「ほっほんとだぞ!」
「じゃあ明日も学校は休みだな」
「学校は行く!!」
「あのー澪さん…」
「だっだってぇ…」
急に涙目になって私を見詰める澪。その顔は反則だと思うな。うん。


「本当は今朝はもう体調よかったんだろ?」
「……う」
「私…心配してたんだぞ…」
「ごめん…でも…風邪治っちゃったらりつ帰っちゃう…」
「は?」
「私が風邪治ったら律泊まらないで帰っちゃうだろ」
え?何そのかわいい理由。そんなこといわれたら怒れないじゃん。
「はぁ~」
私は深く溜息をつく。
「そんなに呆れるなよ…ごめんな…」
「帰んねーよ」
「えっ?」
恥ずかしいけどいってやろう。
「私だって、澪と一緒にいたいんだぞ」
「あ、うん」
「それに~親がいなくて~寂しいよ~りつぅ~って震えてる澪ち
ゃんをほっとけないし~」
「もう…ばかり」
チュッ
不意打ちで澪にキスをする。甘いケーキの味がした。
「んぅ…りつ…」
「今日はもう我慢しなくて…いいんだよな?」
「うん、りつ…だいすき」
私は澪をベッドに押し倒してパジャマの中に手を
ピンポーン
「「うひゃあ」」
二人して飛び上がる。
「そういや今日は唯達が澪のお見舞いにくるんだった」
「りっ律!早く離れろ!」
「あっああ!ごめん////」
「もう////」
そのあと唯たちも交えてちょっとしたお茶会になって楽しく過ごし
た。二日しかたってないけどなんか久しぶりな気がした。
やっぱり私達はこれがなくっちゃな。明日はみんなで演奏したいな。

澪とはちょっとおあずけになっちゃったけどまあいいや。時間はまだ
まだたくさんあるしな。澪が泊まってほしいっておねだりしてきたん
だからな。ぞんぶんにイチャイチャしてやろうじゃないか。
澪とのちょっと短い期間限定二人っきりの同棲生活楽しみだな。

私の澪の家への小旅行はまだまだ始まったばかりだ!

おしまい

  • ああー澪かわええーー   りつ案外やさしいなあ -- 鏡音りん (2011-10-30 17:23:37)
  • まぁ… -- アクティブ (2012-02-10 11:54:59)
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