けいおん!澪×律スレ @ ウィキ内検索 / 「SS10」で検索した結果

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  • SS10
    はぁ、澪は何時まで写真撮ってるつもりなんだろ 声かけても「んー」とか「あぁ」とか全然かまってくれない あーあ、つまんないなぁ 「りーつっ」 そんな風に考えてたら、私をほったらかしにしてる張本人が声をかけてきた かまってくれなくて結構いじけている私は、むすくれた顔で振り返る その瞬間、パシャリというシャッター音 え? 「ふふっ」 ポカンとした私の目の前にはいたずらっぽく笑う澪 …やられた 「不意打ちは卑怯だぞ!」 「このカメラ、デジカメじゃないからなぁ」 抗議してみるも、暗に消せないということをいって尚も笑う澪 しかも、この写真どうしよっかなぁ~とかいってるし! …ふふん。でもな、この程度で慌てる私ではないのだよ! 「これを見ろ!」 「・・封筒?」 驚くなかれ!この封筒には3日前...
  • SS105
    投稿日:2010/08/06(金) 02 15 39 〇月〇日 今日曾我部先輩が卒業した あと一年もすれば自分達もあっち側になってしまう まだみんなと一緒に居たいが子供から大人になる為に準備をしなくてはならないと思うと寂しい気持ちになった…… ×月×日 今日は進路希望の用紙を渡された また律は期限ギリギリまで書かないらしい いい加減その癖を直してほしい △月△日 進路希望の提出期限の日 案の定律は書いてない… 私に進路先を聞いてくるがそれくらい自分で決めてほしい。 中学卒業の頃は「何時までも一緒!」とは言っていたが一時の感情で律の一生を台なしにしたくなかった それに私たちのおかしな関係もそこで断ち切りたかった。 ☆月☆日 今日変な夢を見た 律が化粧をしてピアスをして女性らしい格好でこっちに手を振っている でもそれは"じ...
  • SS109
    投稿日:2010/09/16(木) 23 29 21 「澪、キス、しようよ」 「!……い、いやだ…」 「えーなんでだよぉ!なんだかんだで私達付き合ってから一回もしてないじゃん!」 「だだだって…無理だよ…恥ずかしい…」 「ちぇっ、澪の意気地なし」 「うるさいばか律!わ、わたしはプラトニックな関係を築こうとだな…」 といった感じに私と澪は高校生2年生になって晴れて恋人同士となったんだけど、一度もキスをしていない。それどころか手を繋ぐことすらも。もう1年たつんだぜ? 私からアプローチをかけてもいつも拒否されちゃって…ピュアな澪の性格から考えると仕方ないかと思うんだけれど、私も女の子なのだ。こう何度も拒否されると心にくるものがあるなぁ…うぅ。 でもこんな関係も悪くないと思ってしまう自分もいる。もちろん拒否されるたびに胸は痛くなるんだけれどもその後、他愛も無い...
  • SS107
    投稿日:2010/09/09(木) 23 31 05  アパートのベランダに出る。吸い込めば、肺の中にじんわり広がっていくのが感じられるぐらい冷え切った夜の空気。少し深呼吸をして、どてらのポケットから携帯を取り出してリダイヤルの画面を呼び出す。 もう何百回となく見たあの番号を見つめながらほんのわずかに勇気をこめてボタンを押すと、右から左へ流れてく。 プルルル プルルル プッ 澪「もしもし」 律『もしもーし』 澪「うん。おつかれさま。体調はどう?」 律『ちょっとつかれた』 澪「律の好きなチーズケーキ買ってあるぞ」 律『澪だいすきーっ』 言ったそばから消えていってしまいそうなぐらい、なんともない話。ただ、大好きなあなたの声が聞きたい。話していたい。側にいるからこそ、素直になりたいから。 律が今のバイトをやめて、夜の居酒屋のバイトをや...
  • SS101
    投稿日:2010/07/29(木) 13 12 22 いつから友達じゃなくなってしまったのだろう。 どきん、どきん 煩いくらい鳴り響く心臓の音。いっそ止まってしまえばいいのに、 なんて思ってしまう。いっそ止まってしまったら、こんな想いを 感じなくて済むのに、と。 「澪!」 ほら、おまえがそうやって名前を呼ぶから。 心臓がさらに大きな音をたて暴れだす。 律が好き。 誰よりも大切で、愛おしい。 もうそれは変えようもない事実。 朝。家を出る前不意に律のことを思い出す。 今日は何を話そうかとかそんなことを色々考えながら待ち合わせ場所へと 向かう。 案の定律は遅れて来て「悪い悪い」と笑いながら隣を歩き出す。 拳一つ分くらいの間を空けて昨日のドラマがどうだったとか次の学園祭は 何をやるだとかそんな他愛もない話をする。 律...
  • SS106
    投稿日:2010/08/24(火) 01 37 53 8月21日。 夏休みもあと10日ほどで終わる。 それまですっかり忘れていた宿題も今まで息をひそめてたくせに、 そんなもんあったなぁなんて急に頭の片隅から湧いて出てくる。 今まで遊ぶことに夢中だった夏休みも宿題というお化けが背中に張り付いた途端、重苦しくなってくるものだ。 そんな夏の終わりを感じさせるその日。 私はひとつ歳をとって、18歳になった。 学校から帰ってきた私は、制服は脱がずに靴下だけほっぽりだして、ベッドに寝転んで仰向けに。 横に目を向けると、いつも持ち歩くスクールバックの隣に紙袋がもたれかかってる。 雑貨屋さんで貰えるピンク地に緑色のロゴの入った紙袋には、 色とりどりのかわいらしいリボンで着飾った小袋が頭を出してる。 今日は私の誕生日だった。 軽音部では特に決め...
  • SS103
    投稿日:2010/08/04(水) 00 46 09 小学校時代、ちょっかいを出した時に見せる泣きそうな表情が可愛くて、毎日のようにちょっかい出してたっけ。 思えば、好きな子に悪戯したくなる子供、みたいな感じだったと思う 中学校時代、お互いに小学校の時より距離が縮まって今みたいな仲になってた。 バンド組もうよ、って我が侭を言ったのにも関わらず、お小遣いを貯めて中古のドラムセットを買った時、文句も言わず運ぶの手伝ってくれた。 それに、乗り気じゃなかったのに、お小遣いでベースを買ったから、セッションしよって言ってくれた時は我が侭言ってごめんねって気持ちと誘いに乗ってくれてありがとうって気持ちでいっぱいだった。 それに、私なんかじゃ桜ヶ丘なんて無理だって思ってたけど、 『一緒にバンド組むんだろ?』 って受験勉強に付き合ってくれてありがとう。 高校時代、一緒にバ...
  • SS104
    投稿日:2010/08/04(水) 20 15 42 「はー・・・進まないなこれじゃー。」 「りつ、そのまま寝るなよー」 私がベッドにねっころがると澪はその端に腰掛け、台本をため息交じりに見つめている 私にしたら言うだけで鳥肌の立つような台詞、澪にしたらウットリきちゃうような台詞。なのかな 「へへ、澪。どうだ?ムギの脚本の出来は」 「ムギは原作にちょっと手加えてるだけだろ?でも結構しっかり出来てるんだよな」 ぱらぱらページをめくりながら、澪も上下逆にベッドに寝転がる 私の枕が足蹴に・・・別にいいか。さっきも私の抱き枕に抱きついてたし・・・ ていうか本来抱き枕は抱くものだしな。じゃあそれも別にいい いやー、今更こんなことを思うのもどうかと思うけど、私と澪って本当に親しい間柄だよな・・・なのかな? 「あ、ムギがコメント書いてくれてる。」 ...
  • SS108
    投稿日:2010/09/11(土) 02 13 04 最近、澪がおかしい。 ――― 「りーつぅー」ギュッ 「…おはよう、澪」 「えへへ、今日も律はかわいいなぁ」ギュー 「そりゃどうも、ところで澪」 「んー?」ギュー 「そろそろ離してくれないか?」 「やだ」ギュー 「このままだと学校行けないだろー?」 「やだ」ギュー 「馬鹿なこと言ってないで」 「やだ」ギュー 「………」ナデナデ 「…まったく、仕方がないな、律は」パッ 「いや私じゃなくて澪が」 「そんなことより律、準備は終わってる?早く着替えて朝食とらなきゃ」 「…あぁ、分かってる」 「うん、じゃあ早く」 「………」 「………」ジー 「………」 ...
  • SS102
    投稿日:2010/08/03(火) 23 39 17 「最近、怖い話とかやんなくなったよなー」 適当にザッピングしながら隣で一緒にテレビを見ている澪に声をかける。 小学生ぐらいのころは夏になると怪談とか心霊写真の特番をよく放送してたと思うんだが。 「たしかに。でも別にいいじゃないか、怖い話なんてやんなくても」 オカルトが苦手な澪はそういう特番がなくなったことに肯定的なようである。 「でも夏といえば怪談話じゃん?」 「いや、私は見ないから」 澪は冷静を装いつつ、早くこの話題を終わらせようとリモコンに手を伸ばす。 しかしここで引き下がらないのが私である。 「でもさー納涼っていうかさ、夏にああいうの見るのがいいんじゃん」 「はいはい」 澪はこれ以上この話題には取り合わないといった感じで私から奪ったリモコンでザッピングをし始めた。 くそう。こうなったら強行手段だ。 ...
  • SS100
    投稿日:2010/07/29(木) 02 04 53 私は律に依存しているのかもしれない。 律は優しいし、気遣いの人だから私はついつい甘えてしまう。 一緒にいると心地よくてたまらない。 律の前だとわがままになるんだ、私。 けれどそんな律は、いつも他人のことばかり気にかけている。 そのくせ自分のことは溜め込んで、誰にも気付かれないうちにじわじわと飲み込んでしまう。 たまにそれがうまくいかなくて爆発しちゃう時もあるけど、そんなになるまで本当の意味で頼ってくれない、甘えてくれないなんてやっぱり悲しい。 そうだ。 それならせめて、律を思いっきり甘えさせてあげよう。 「律」 そんなことを考えてから数日が経った。 今日は金曜日。 今は二人っきりの帰り道。 「んー?」 「今日さ、泊まりに来ないか」 「どうしたんだ急...
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  • 澪×律 4
    ...じゃないかと思う。 SS10 はぁ、澪は何時まで写真撮ってるつもりなんだろ SS11 冬の日 どんなに寒くても 私は幸せ 短編21 君は本当に無防備だよね。私を揺さぶるのが好きなのかな 短編22 私が君を好きになったのは必然だったのかもしれない。 短編23 「澪、あっちのバンドでも頑張れよ!」 SS12 「おっじゃまっしまーす」 短編24 律は明るくて、気さくで、誰とでもすぐ仲良くなれるから人が寄ってくる。 SS29 「うーっ、さみーなー!」 短編25 気が付くと見慣れない部屋にいた。 短編26 放課後、律の家に半ば強引に連れてこられた SS30 しとしとと窓の外で雨音が響いている。 短編27 「~で、~~とかさ~・・」 短編28 毎日一緒に学校に行って、部活も一緒で、帰りも一緒。 短編29 「コタツってあったかいのね」 短編30 「みーおー」 短編31 「…」 短編32 授業中私...
  • 澪×律 別荘地 13
    ...4 「ねえ、澪。」 SS102 「最近、怖い話とかやんなくなったよなー」 SS103 小学校時代、ちょっかいを出した時に見せる泣きそうな表情が可愛くて、毎日のようにちょっかい出してたっけ。 SS104 「はー・・・進まないなこれじゃー。」 SS105 〇月〇日 短編125 澪「なんで律は歌詞を見せなかったんだ?」 短編126 澪「わたしはロミオ……あっ」グイ 短編127 「劇の練習もあとは通しで細かい修正をするだけだな!」 トップページ
  • 澪×律 別荘地 15
    ...冷房が効いた部屋。 SS107 アパートのベランダに出る。吸い込めば、肺の中にじんわり広がっていくのが感じられるぐらい SS108 最近、澪がおかしい。 短編137 「律、お昼にするか」 SS109 「澪、キス、しようよ」 あのあと 全部、終わってしまった 朝チュン 今が、きっと一番幸せなとき。 トップページ
  • 澪×律 別荘地 12 まとめ2
    ...いるのかもしれない。SS100   935 :軽音部員♪  2010/07/29(木) 02 05 56 「律」SS100   936 :軽音部員♪  2010/07/29(木) 02 07 31 待っている間私はいろんなことを考えていた。SS100   937 :軽音部員♪  2010/07/29(木) 02 09 21 携帯のディスプレイが光る。律だ。SS100   938 :軽音部員♪  2010/07/29(木) 02 10 47 翌日、寝覚めは正直あまり良くなかった。SS100   939 :軽音部員♪  2010/07/29(木) 02 12 30 そして夜。SS100   940 :軽音部員♪  2010/07/29(木) 02 15 10 …と、そうは言ったものの、やはりしばらくは眠れそうにない。SS100   941 :軽音部員♪  20...
  • 澪×律 別荘地 12
    ...弱み見せないよね」 SS100 私は律に依存しているのかもしれない。 短編122 夢の世界から現実へと引き戻す鐘の音が喧しく鳴り響き、目を覚ます。 Good smell 「だーれかいるかー?」 SS101 いつから友達じゃなくなってしまったのだろう。 トップページ
  • SS110
    投稿日:2010/09/25(土) 00 28 50 特に用事はなかったし、拒否権もなさそうだったので渋々ながら律の家に行ってみる。 けれども、ついてみれば部屋に連れていかれただけで何も無い。……用事があったんじゃないのか? 仕方が無いので、暫く勝手に過ごすことにする。 あたりを見回すと放置してある雑誌が目に入った。 雑誌は5冊ほどが乱雑とも綺麗とも言いがたい状態で置いてあり、なんとなく右から二番目を手に取る。 表紙を見ると、音楽系の雑誌しかないと思っていたのにまさかのファッション誌。 少し驚いて他のも確認してみると残りの4冊は全部音楽系の雑誌だった。 ま、まぁ律だってこう言うのは読むよなあ。 「なぁ、澪」 「なんだ?」 表紙をめくるのとほぼ同時に、律が声をかけてきた。 折角雑誌を読み始めようとしたところだったのに……なんとなく出鼻をくじか...
  • SS18
    注1 本SSは律澪分、唯梓分が均等に振り分けられて(るはず)ますので 澪×律スレ、唯×梓スレの両方に投下させて頂きます 注2 本SSは某「唯が梓に嫉妬するSS」を参考に作成されています 注3 本SSは既に律澪と唯梓はカップルになってる事を前提で話を進めさせて頂きます また、あからさまなキャラ崩壊が見受けられる可能性がありますのでご注意下さい 唯律澪紬「ワイワイガヤガヤ」 ガラガラ 梓「こんにちは、遅くなってすみません」 唯「あっ!あずにゃん!遅いよ~早く早く~♪」 梓「はい…でもその前に」 唯「?あずにゃんその手に持ってるのなぁに?」 梓「あぁこれは…ラブレターです」 唯「…え」 律「おっ、梓も隅に置けないねぇ~このぉ~」 澪「こら律、あまりからかうn」 ドンッ! ...
  • SS1
    律「まあ私が一号で澪が二号なのは明らかだな」 澪「なっ、なんで」 律「だって澪どん臭いじゃん。妖怪『コードに足引っ掛けパンモロ女』だし」 澪「うおおいっ!なんだよその汎用性なさすぎな妖怪は!」 律「まあそんなだから、少なくとも技ってガラじゃないね」 澪「どん臭い=力の二号ってのもおかしいだろ…」 律「いやほら背高いし手デカいじゃん。そしてそのデカい手でしょっちゅう殴られる可哀想なアタクシ」 ごちんっ 律「あづーっ!」 澪「お前がそうやって挑発するからだろ!」 律「でも澪しゃ~ん、   自分と同年齢のオナゴをネックハンギングツリーで浮かせられる女子高生なんて結構な逸材だと思いますよ?」 澪「お前がちっちゃすぎるだけだろ。大体どこに適所があるんだよ、その逸材は…」 律「そんなの自分で探せよ。全く、これじゃか弱いりっちゃんはデカ女に押し倒されても貞操を守れませんわ」 ...
  • SS11
    冬の日 どんなに寒くても 私は幸せ って言いたいとこだけど 寒いものは寒い 「あぁもう律はまだか!」 そう、私がこんな寒い中、外で待っている理由 それは律が待ち合わせ場所にまだ来ていないから まぁ、遅刻というやつだ いつも学校に行く時は待ち合わせとかしてなくて 登校中にあったら一緒に行くっていう感じだった それで今日は一緒に行こうって律から誘われたものだから、それはもう楽しみにしていたわけで まさか遅刻だなんてな、百年の恋も冷め・・・いや、まだまだ頑張れる …って何言ってるんだ私は きっと寒さのせいだ、そうに違いない 「まだかよ、ばかりつ」 「朝っぱらから馬鹿はひどいなぁ」 冷たくなった手に息を吹きかけながらボソっと呟いた言葉に 待ち人から返事がきた こっちは寒い中待っていたというのに、なんて呑気な返事だろう ...
  • SS131
    投稿日:2010/11/12(金) 14 25 06 律「………えっ?」 それは、本当に突然のことだった。 唯「びっくりだよねー」 何だよ……それ。 紬「ほんとね。でも、澪ちゃんだものね」 何をするにも常に一緒で、お互いのことは何でも知っている。 ……つもりだった。 さわ子「彼氏ができるのも頷けるわね」 私ハ、ソレヲ知ラナカッタ……。 律「なん、だよ……それ」 唯「あれ? りっちゃん知らなかったの? てっきり知ってるかと…」 さわ子「結構学校でも有名よ? 澪ちゃんに彼氏ができたって話」 梓「………」 紬「路地裏あたりで2人でいるのを見たって人がいたのよ」 唯「路地裏って、何だかえっちぃね!」 梓「その発想はなかったです」 澪に…彼氏? ははは、何を、バカなことを……。...
  • SS123
    投稿日:2010/11/02(火) 01 23 53 「仲間内で飲み会やるんだけど秋山さんもこない?」 大学で知り合った友達に飲み会に誘われてしまった。今日は律は講義が ないのでお休み。どうしようかな… 「あんまり遅くならないから行こうよ」 まあ女子大の仲間内の飲み会だし大丈夫かな。律からも友達づきあいは 大事にしろって言われてるし。悪い人じゃないしね。 「うんまあ、あんまり遅くならないならいいよ」 講義も終わってその子と一緒に会場の居酒屋に向かった まではよかったんだけど… 「おっ!待ってたよ~。そちらの可愛い子は?」 「!!!」 「あ~同じ大学の秋山さん。一緒に参加するからよろしくね」 なっ!なんで男の人がいるの!? 「なっなんで男の子がいるの…?」こっそりと聞いてみると、 「あはっ実は合コンのメンバーが一人足りなくてさ。みんな悪い人 じゃないか...
  • SS118
    投稿日:2010/10/24(日) 03 43 54 「くしゅんっ」 思わずくしゃみが一つこぼれた 10月も終わろうとしている中、あの猛暑が嘘だったかのように 街はヒンヤリとした空気を纏いはじめる そうだ、今年ももうすぐ冬が来るんだ・・・ 冬は好きではない。だからって夏が好きってわけでもなくて 春とか秋とか、そういう暑くも寒くもない季節が好きなんだよな 過ごしやすいもん ところで、毎年寒くなってくると これが恒例と言うが如く、あいつはペタペタとくっついてくる 「おはよーみーお!可愛いくしゃみだったなあ」 どこからともなくにょいっと現れて、私の肩に手を回しくっついてくるそいつ 最近ではこの行為にも、どこか季節のにおいを感じるようになってきた。 「毎朝くっついてくるなよ」 「澪しゃんが喜ぶと思ったんだよー」 そり...
  • SS17
    夜、急に澪に会いたい衝動に駆られた。 ちょっと前まで会ってたろ、と自分でツッコミ。 あぁ、意識しだしたらソワソワしてきた。 澪。まだ、寝てないよな。 声だけでも聞けば、収まるかな。 うん。よっしゃ、電話してみよ。 『なんだ?』 「やぁマイハニー」 お互いの電話番号なんてとっくに登録済みだから「もしもし」なんてなし。 『・・・切るぞ』 「ちょ!待った待った!」 澪のことだから、ほんとに切りはしないとおもうけど。 『で。どうかしたのか?』 「ん、特に何もないんだけどな!」 『なんだそれ』 「い、いやぁ。そ、その。あ、会いたいなぁって」 『・・・』 受話器の向こうからため息をつく音がした。 うぅ、やっぱムリかな。夜遅いし。 「や、でも声聞いたら、さ!もう、大丈・・」 『わかった。大人しく待ってろよ』 「あ、...
  • SS16
    朝ごはんも食べて、さて何をしよう。 「澪~」 「なんだ?」 「どこ行きたい?」 「特にないかな」 澪が洗い物をし終えてこっちにくる。 あぁこんなとこも、しあわせ。 抱きしめたくなる衝動をなんとか押さえて、出かける準備っと。 「じゃあ何時も通りでいっか」 「ん」 特に用もなく外に出てウィンドウショッピング。 そんでその時の気分でカラオケいったり、映画見に行ったり。 私たちの休日は何時もこうだ。 店を一通り見て回って休憩。 何をするでもないんだけど、楽しいんだから仕方ないってね。 「この後、どうする?」 「んー。あ、ゲーセン行こうぜ!」 「いいけど、無駄遣いはするなよ」 「わーかってるって」 ふっふっふ!このお宝ハンターりっちゃんの腕、見せてしんぜよう! ゲームセンターへ行くとUFOキャッチャーの手前に...
  • SS15
    「律、何でそんなに怒ってんだよ」 「別に怒ってないし」 「……ほら、怒ってるじゃん」  澪は呆れたような口調でそう言うと、あたしの唇をむいっとつまむ。 「にゃにしゅんだー」  体をよじらせて澪の指先から逃れると、澪に背中を向ける。  と、その拍子、ベッドの枕元に放置してあった一枚の紙が視界に入って、あたしは小さくため息をついた。  不機嫌の原因は、間違いなくこいつ。  ……何が、前髪を下ろした姿も見てみたい、だよ。ひとりごちて横目で澪を見る。 「澪のばか」 「はあ? ……律、本当になんなの、さっきから」  心底不思議そうに首を捻る姿に、今度はあたしが呆れる番だ。 「澪のせいで、あたしがどんだけ悩んだと思ってんだ」 「私のせいで? なんで?」 「……だから、それは……」  思わず口ごもる。澪が書いた歌詞を、自分へのラブレターと勘違いして悶々としてました。 ...
  • SS19
    放課後の音楽室 今ここには唯、ムギ、梓、私の4人だけ 律はムギ曰く先生に呼び出しされていた、らしい 成績のことではないと思うとムギは言っていたけど大丈夫だろうか ドラムが居ないんじゃ合わせようがないということで 律待ちのティータイム まぁ律が来ても練習するかは怪しいものだけど とりあえず席に座りムギから紅茶を貰う いつも思うけれど、どうやったらこんな風に美味しい紅茶が淹れられるんだろう 今度ムギに聞いてみよう そんなことを考えていると さっきまで梓に飛びかかって撫でまわしていた唯と 撫でまわされたせいかは分からないが、若干顔が赤い梓がこちらにやってきた 「ねぇ澪ちゃん、歌詞ってどうやって書いてるの?」 いつもの定位置に座り、ムギに紅茶を貰いながら唯が聞いてくる 何の脈略もないあたりがとても唯らしい 「ん~そうだなぁ。急に思...
  • SS130
    投稿日:2010/11/12(金) 01 04 30 あれ?化学って宿題出てたかな? 土曜の夕方、そんなことが気になって私は電話を取る 普通に考えたら和やムギに聞くのが賢明なんだけど なぜか私が選択したのはあいつの番号 でも律が覚えてるわけないかな・・・ そんな嫌味を思い浮かべながら呼び出し音を聞いていると 10回くらいでその音は 睡魔を押しのけ絞り出したような声に変わった 「おはよぉみおー」 なんだよ、寝てたんだな。のんきなもんだよホントに 私が困っているって時に・・・とりあえず何してたかを聞いてみたら 「んー。唯んちで寝てた」 唯も一緒か。たまの休日でも二人は休むことなく遊びに熱中する その熱意を然るべきものに向ければ一定以上の結果を出せるのに 二人とも宝の持ち腐れだよな。 この状態の律に宿題の有無を聞いても打...
  • SS137
    投稿日:2010/11/18(木) 00 29 09 ふと、思い出した それはずっと昔の話 私と律が知り合って、1年くらいが経った頃のこと・・・ そのころに起こったとある出来事が 少なからず、今の律と私の関係を築く上で欠かせないものになっているのではないか 最近ではそんなことを思うようになった キッカケが何だったかなんて、もう記憶の片隅にも残っていない ただ、その日の私と律はえらく荒れていて 売り言葉に買い言葉、周囲が引くほどの口げんかを繰り広げていた。 そのときに・・・口をつついて出てきた一つの言葉 それを律に振りかけてしまった 「嫌い」 決して本心ではない、むしろそのとき私は既に 律に心から惹かれ、好きになっていた だから だからこそ 私の気持ちをわかってくれない律に、腹が立って 律の気持ちをわかってやれない私に腹...
  • SS14
    冬の日 どんなに寒くても僕は幸せ 白い吐息弾ませて、駆けてくきみを見てると、切りそろえた髪がとても似合ってる でも、前髪を下ろした姿も見てみたい この怪しげな手紙の正体が解かり、不安のモヤモヤは消えたものの 今は新しいモヤモヤが私の胸中を占拠しようとしている 「・・・・意味深だなあ」 歌詞だってのはわかったけど、それにしちゃえらく短い。 それに韻を踏んでる感じもないし、歌詞というよりは手紙って感じ。 そうだよ、やっぱ手紙だよなこれ。 「・・・・・未完成なのか」 それはそれでおかしい。完璧主義の澪が未完成の歌詞を持ってくるだろうか 未完成のうちから私に見せて意見を聞きたい、そういう線もあるかもしれないが、 本人はこれで完成としている様子。できれば続きも書きたいとは言っていたが、 現時点ではこれが完成品なのだ。 澪の歌詞と言えば、甘々かつメルヘンチックに...
  • SS12
    律視点 「おっじゃまっしまーす」 土曜日、別に澪と約束してないけど澪んちにいく 何時も約束しないで突撃かけたりするから もう澪も慣れっこだと勝手に思ってる でも、今日は何時もと違った 今まで何度も押しかけたけど そういえば、こういうシチュエーションはなかったな 澪の部屋に入ると、部屋の主はベッドでおやすみ中 とりあえず近くまでいってみるわけだけど 近づいても起きる気配がない。無防備すぎるぞ お腹でてるぞー、相変わらず胸がけしからん あ、まつげなげーなぁ、ほっぺぷにぷにしてら なんて澪を観察 唇真っ赤、リップ塗って無くてもぷるぷるしてる、やわらかそーだ 気が付けば澪の唇ばっかりみている自分がいた なんか胸の奥の方がむずむずしてくる なんでだろ? 澪の唇みてたら、なんか・・ いや、まて。相手は寝てるんだぞ?いや、そも...
  • SS13
    澪視点 律の部屋。部屋の主は布団を頭からすっぽりかぶって丸まってる。 「律」 「・・・」 さっきからずっとこう。 何度話しかけても、返事すらしない。 「律ってば」 「なんだよ」 「なんだよ、じゃないよ。どうしたのさ」 「なんもない。・・ほっといてよ。」 どうしたらいいか、わからない、わからないけど。 律の近くに居ないといけない気がした。 だから。 「律、ちょっと奥いって」 「なんで」 「いいから」 「やだ」 …実力行使しか、ないな。 「邪魔するぞ」 「え、おい。澪っ」 「何」 「やだっていったぞ」 「うん」 「・・・」 強引に、丸まった物体の横に寝転がる。 …あれ、なんだろ。 なんか、横になったら、急に眠くなって・・・。 もういいや、寝ちゃお。 「りつ」 「なに」 「...
  • SS145
    投稿日:2010/11/26(金) 00 07 21 律「唯!誕生日おめでとう!」 澪「おめでとう」 ムギ「おめでとう、唯ちゃん!」 梓「おめでとうございます!」 唯「みんなありがとー!」 ムギ「というわけで、今日はショートケーキを持ってきましたー」 唯「うわああああムギちゃん大好きいいい」 律「じゃあ、早速プレゼント渡すか?」 唯「え!?皆用意してくれてるの?!」 律「当たり前だろー」 澪「ほら、唯」 唯(参考書とか…澪ちゃん空気読もう…) 澪「頑張って勉強しろよ?」 唯「う、うん」 梓「はい、唯先輩」 唯(ギター指南本…新しい嫌がらせなのですか) 梓「唯先輩はこれで練習頑張って下さい」(今日おうちに寄ってもうひとつのプレゼントあげますからそんな可愛い顔しないでください) 唯「あ、ありがと」 ムギ「私はケーキ上げたから、いらないよ...
  • SS144
    投稿日:2010/11/23(火) 11 23 17 律「みおーお昼ごはん何食べたい?」 澪「律がつくってくれるならなんでもいい」 律「何でもいいが一番困るんだよなあ」 澪「でも…」 律「ん?」 澪「デザートは…パイナップルで…」 律「おっお昼ごはんつくってくる////」 11月23日いい夫妻の日11 23秋山家のそんなひと時 澪「りーつ」 律「わっなんだよ澪!今料理してんだから邪魔するな」 澪「えい」 律「わっカチューシャとるな!料理しづらいだろ!」 澪「いーからいーから。ほらパイナップル~」 律「人の髪で遊ぶな~」 澪「いいだろ。律だっていつも私の髪で遊ぶじゃないか」 律「そっそれは澪の髪が大好きだから…」 澪「ありがとところで律、さっき、デザートで勘違いしただろ?」 律「えっ」 澪「こないだもらったパイン缶のこといったんだけど...
  • SS182
    三ヶ月…。 三ヶ月も澪としてない。 忙しいとかあるんだけど、あっちがその気になってくれないんだ。 私から言っても拒否されるし… あぁ…渇く。このままじゃ枯れ果てる。 どうしたものか… 「…な?いいだろ梓…」 あ、澪の声。 っていつまにか部室の前だ。 梓もいるらしいな。 二人で何やってんだろ。 「…はい、すごいです澪先輩…」 「ほら、こういうのはどうだ?」 「あっ…いいです、すごいいいです…」 おいおい…なんかいけない事してるんじゃないか…? まさか澪の奴…梓ともこういう… 浮気か?浮気なのね!? しかも何か澪がリードしてるっぽいし。 いつもは私からだからなぁ、なんか新鮮… …ん…!!そうか、わかった! 「澪は攻める方がいいんだな!」 今日の部活は充実したなぁ 久しぶりに練習したって感じ。 最初に梓と音合わせ...
  • SS119
    投稿日:2010/10/31(日) 07 13 34 今日は10月31日、ハロウィン。 お化けの仮装をする人がいるから、私はあんまり好きじゃない。 でも、イベントごとが大好きなあいつは、きっとノリノリで参加することだろう。 「みーお!」 噂をすれば。律は、私の部屋のドアをぶち破りそうな勢いで入ってくる。 まぁ、それはいつものこと。ずかずかと許可も取らずに人の部屋に勝手に入ってくるのも。 違うことといえば、犬耳、しっぽ、犬の手足っぽい手袋にスリッパ、そして赤い首輪を付けていることくらいか。 どうして犬なのかはわからないけれども、とても似合っているのでいいと思う。 「狼男だぞー!」 …………犬じゃなかった。でも、どう見ても犬。なんか柴犬っぽい。 っていうか。 「狼男って首輪つけてたっけ……?」 「あれ、なかったっけ。……まぁ細かい...
  • SS133
    投稿日:2010/11/14(日) 00 41 31 「今日はちょっと用事あるからここでお別れな!」 「後で家来るんだろ?」 「おう!夕飯食べたあとだから7 30くらいな!」 いつもの帰り道、律は用事があるからと言い出した。 正直、律の用事の内容は想像ついてる。でも… 20 00 案の定、律はこない。どうせ携帯は出ないだろうから家に電話しても 律は帰ってないという。全くあのばかは… 21 00 そろそろあのばかも家に帰ったころだろうからマいやお母さんにちょっと 律のところにいってくると伝え、荷物を持って家を出る。 律のお母さんに挨拶し、階段を上る。 「おーい、律入るぞー」 返事をまたずドアを開けるとベッドで壁にむかってあぐらをかいてるおばか さんを発見。 「おい律、なんで約束したのにこないんだ?心配したぞ?」 「…」 「無視するな...
  • SS121
    投稿日:2010/11/01(月) 02 54 17 もう時間は深夜の一時 草木は眠り、町の明かりもその目を閉じようとしているころ 光を煌々と照らし、ベッドの中で二人語り合う私たちがいた その話題は、さっき見つけたアルバムのこと。 部屋の整頓をしていたら見つけた!と律が持ってきたものだ それは一ページ開いただけで、 忘れかけていたあの日のことを思い出させてくれる魔法の書・・・なんてな。 ベッドに入り律と一緒にそれを眺めていると、不思議なくらいのスピードで時間は進む・・・ 公園で空き缶をドラムに見立て叩いている幼い律・・・それを見ている幼い私。 夏の日のことだろうか?同じ布団に眠る私たちを撮った写真・・・律はやっぱり毛布跳ね除けちゃってる その下に貼ってあるのは、次の日の朝の様子みたいだ 豪快な日本地図の描かれたシーツの前で大泣きする...
  • SS139
    投稿日:2010/11/18(木) 22 56 37 澪(人を素直にさせる薬、か…) 澪(ムギ曰く、副作用はなし。勢いに負けて貰っちゃったけどどうしよう…?) 律「澪、みーお!」 澪「…ん?」 律「どうしたんだよ。朝からぼーっとするなんてらしくないぞ?」 澪「あ…ちょっと考え事してて(今日も私の律はかわいいなぁ)」 律「ふーん?悩み事なら相談しろよー?」 澪「うん、ありが…(いや、ちょっと待て)」 澪「…律、なら早速いいかな?(これを使えば律の本当の気持ちを…)」 律「んー?」 澪「実はダイエット中でさ、飴を貰ったんだけどどうしようか迷ってたんだ。私の代わりに食べてくれないか?」 律「…それだけ?」 澪「…ダメかな?」 律「ん。いいよ」 澪「はい、じゃあ口開けて」 律「あーん。…ん、なんか変な味」 澪「健康にいい成分入れてるらしいからな。一気に...
  • SS175
    律「みんな来ないなー」 澪「仕方ないだろ。みんな部活だけやってればいい訳じゃないんだから」 律「分かってるけどさー…」 澪「じゃあ大人しくしてろ。もうすぐ来るよ」 律「んー…ん?」チラッ 澪「ん?律?」 律「………」ジーッ 澪「な、なんだよ…」 律「…よし!澪、ひざ枕してやるから、ほら!」 澪「え?え?…み、みんなもうすぐ来るっていってるだろ!///」 律「だからだよ!ほら、ここに頭のせて」ポンポン 澪「そ、そんな律…わざわざ見せつけたりしなくても私は律の…」モジモジ 律「はやくはやく!みんな来ちゃうぞ!」 澪「ぅ…わ、わかった」 律「よし…ってなんで上向いてるんだよ。横向いてくれなきゃ」 澪「え…?どっち?」 律「私の方」 澪「こう…?」ドキ...
  • SS152
    コンビニで、音楽雑誌を立ち読みした。 「……澪と唯のツーショット」 我がHTTの数ページにわたる特集が載っている。 んで、始めのページはその二人のツーショット。 んんん、凄いな、唯は。 これでもかってくらい元気溢れてる表情してる。 可愛い可愛い。 そして澪。 うん、言わずもがな、完璧すぎる。 ルックスもスタイルも申し分ない。 それから表情。 初めは緊張でガチガチで笑顔も作れなかったくせに、最近はとてもいい笑顔で撮ってる。 成長、したんだな。 というかこの雑誌、澪の載ってる比率が高いな。 梓とのツーショット。 HTTメンバー全員で。 澪単体。 …まぁ、澪は人気あるからな。 当然だ。あんなに美人なんだから。あんなに完璧なんだから。 唯も文句なしに可愛いし、梓だって綺麗だ。 澪とのツーショットも、よく決まる。 少なくとも、特に人気のない私なんかより...
  • SS117
    投稿日:2010/10/22(金) 21 59 10  なんだか最近の私はちょっとだけおかしい。  律を見てると、妙にイライラするんだ。  教室の端で笑っている姿、体育ではしゃいでいる姿、部室で遊んでいる姿。  全部ぜんぶ。 「なんか澪しゃん、最近機嫌悪くない?」  夕焼け空の下。  学校からの帰り道を律とふたりで歩いていると、律がそんなことを尋ねてきた。 「別にそんなことないだろ。ほら暗くなる前に帰るぞ」  そんな私の答えに、律は「納得がいかない」とでも言いたげな顔をして、 「あたし、なんかした?」 「別にしてないよ」 「じゃあ、なんで」 「だから怒ってないって言ってるだろ」 「……」  なんだよ、と小さく呟いて、それきり律は何も言わなかった。  家に着いて部屋のドアを開けるやいなや、私はベッドに転がって大きなため息をついた。  ...
  • SS127
    投稿日:2010/11/03(水) 18 25 50 「私はヒモりっちゃんだ!」 今の生活が始まってから律はよくこんなことを言う。 同棲を始めた頃は共働きだったんだけど私の仕事が軌道に乗って二人で 生活する分には十分なお給料がもらえるようになったことと二人でいる 時間をできるだけ増やしたいということで仕事は私、家事は律ということ で律に家庭に入ってもらった…なんかこの言い方は照れるな。 ……実は家事全般は完全に律の方が得意というのもある…屈辱だ… 律は変に照れ屋なとこがあるから主婦じゃなくてヒモだなんていう。 「それじゃ律いってきます」 「いってらっしゃ~い。ほら、早く行った行った。私はヒモだから今日も 家でのんびりだ」 ん?なんか律の様子が変だな。ヒモなんて軽口はいつものことだけど。 まあいいか。仕事に遅れる訳にはいかない。私のヒモさんのために頑張...
  • 澪×律 別荘地 14
    ...はお開きになった。 SS106 8月21日。 トップページ
  • SS115
    投稿日:2010/09/30(木) 00 50 51 「…ふぁー…あ…」 「…眠いのか?律」 「あー…ちょっと…」 「まだ昼だろ…はりきりすぎだ、ばか」 「うへへ、面目ねぇ」 大学に通っている私たちは現在同棲中。 恋人同士なんだから当然だ。 今日は久しぶりに二人揃って休日ということで朝からハッスルしちゃったんだぜ。きゃは! だから今二人とも裸でベッドで寝そべっている。 「どっか出掛けるんじゃなかったのか?まぁただの思いつきだろうけど」 言いながらベッドの中から動こうとしない澪しゃん。 どうやら今日はもう家の中で過ごす気満々のようだ。 「昼飯どーしよっか」 「今日は律の当番だろ」 「…もう少し休ませて…」 「寝ちゃうから駄目だ」 くそ、鬼嫁だ。鬼嫁がいるぞ。 私は尻に敷かれるタイプなんだろうか。 まぁさっきは澪を尻に敷いてたわけだが。 「お前は...
  • SS138
    投稿日:2010/11/18(木) 21 51 27 澪とケンカをしてしまった。きっかけは私。 最近二人きりであえる時間が少ないことについて文句を言った。でも澪は我慢しろの一点張り。 「澪は私がいなくても平気なんだな!」そう捨てぜりふを言って逃げてしまった。 今日、私は当てつけるためわざと澪を無視して別の子と話をしたりスキンシップしたりした。 で、肝心の澪はというと全く反応なし。 少しはヤキモチをやいたり、もしかしたら割って入ってくるかも…と思ってたけど結局放課後まで澪からは何もなかった。 仕方がないから今日のところは諦めようとなるべく澪に出会わないように回り道をして家に帰った。 (もう今日は疲れたな…ちょっと休もう。仲直りの方法考えるのはその後だ。) そう思って自分の部屋のドアを開けると 部屋のなかに澪がいた。 澪は学校が終わった後まっすぐ来た...
  • SS116
    投稿日:2010/10/19(火) 01 27 26 体育祭が嫌いだった。 もとより目立つことが嫌だったし。 もしリレーで転んでしまったりしたら血も出るし注目も浴びるし大変だ。 組み体操とか創作ダンスとかで失敗しても客とか仲間内からの視線が痛い。 そして何より  あいつが目立つ。 「うわーりっちゃんすごーい!!」 「へへ!どんなもんだい!!」 今日は、桜高体育祭。 さっき短距離走の種目が終わったところだ。 「すごいわりっちゃん!1位!」 こいつ…律が1位を取った。 だから今現在律の周りには人だかりができている。 「すごかったよりっちゃん!」 「田井中はえぇー!」 「見た目どおりすばしっこいんだなー!」 いろんなひとにもみくちゃにされてる律。やめろよーなんて言いながら笑顔で接する律。 「あの先輩かっこいいなぁ…」 「ね、ちょっと...
  • SS113
    投稿日:2010/09/26(日) 23 44 03 澪はああ見えて甘えるということをしない。 いや、一見するとクールな彼女だから甘えるという行為は似合わない気もするが 実際は怖がりだし気の弱いとこがあって、そんな中身を知っているからこそ意外に思えるのだ。 それは恋人同士であってもかわらない。 澪は私に甘えてこないし、だいたい私から澪にくっついていくのがパターン化している。 私はというと(自分で言うのもなんだが)人懐っこいしスキンシップも多いほうだ。 もともと甘え上手なのかもしれないが、 こと澪に関しては、風邪を引いて迷惑をかけた一件以来素直に気持ちを伝えられるようになった。 たいして澪は、私が手を握ったら握り返す、私が抱き締めたら同じように腕を回してくれるくせに 自分から抱き締めてくれたことはない。 それがなんだか面白くなくて、なので最近は一緒にいても余計に...
  • SS156
    12月25日。今日はクリスマスだ。 街は色とりどりの電飾で綺麗にライトアップされ、プレゼントを待ちわびる子供達と愛を育む恋人達で賑わっている。 しかし、私は全くそんな浮かれた気分にはなれなかった。 「一人で過ごすクリスマスってこんなに寂しいものなのか…」 大学を卒業してから東京の企業に就職した私は、上京してアパートで一人暮らしを始めた。 以前の私なら一人暮らしをするなんて到底考えられなかった。 だけど律やみんなのおかげもあってか、大学生活の4年間を通じて私は成長した。 なんだかんだで都会での一人暮らしにも慣れて、そこそこ充実した毎日を送っていた。 でも、クリスマスに家で一人っきりという初めての経験は中々つらい。 そうか…私、高校1年の時から大学を卒業するまでクリスマスはいつも軽音部のみんなと過ごしてた。 律とは小学生の時からだから軽く10年くらいは一緒...
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