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533 :名無し募集中。。。:2012/06/12(火) 04:30:14.84 0

497 :名無し募集中。。。:2012/06/11(月) 22:51:24.80 0
生田<私と氷どっちが好きなんですか!?
新垣<生田に決まってんじゃん。私だって本当は生田が大好き大好き世界一大好き(そりゃ普通に氷でしょw)
道重<ガキさん、逆!逆!

「え?」
「あっ!や……違っ!いいい生田!これは…あのっ」
熱い。顔が焼けるように熱くなっていく。
恥ずかしい。なんて間違いをしたんだろう?
この期に及んで言い訳をしようとしている自分に、また恥ずかしさが込み上げる。
首まで真っ赤になった生田がこっちを見たまま固まっている。
きっと私も同じくらい赤いんだろう。

息を吸い込む短い音が聞こえて、生田は壊れたロボットみたいに頭をガクンと落とした。
「にーがき…さ……」
消えてしまいそうな声で私の名前を呼ぶ生田。
髪で表情なんて見えないけれど、色んなことを考えてテンパっているのは分かる。
「にーがき、さん」
返事を躊躇っていたらもう一度呼ばれてしまった。
「……なに?」
「にーがきさん」
「だからっ、なに?」
自分でもどう返したらいいのか分からなくて、八つ当たりのように口調がきつくなってしまった。
「にーがきさん!新垣さん新垣さん新垣さんっ新垣さん新垣さん新垣さん新……っ」
「生田!」
今度は壊れたレコーダーかいっ。
「落ち着きなさい。ちゃんと聞いてるから」

534 :名無し募集中。。。:2012/06/12(火) 04:31:48.12 0


とにかく顔を上げなさいと頬に伸ばした手が生田に触れた瞬間、怯えたような目をした生田と目が合った。
「なんて顔……、してんの?」
感情が溢れだす。
生田の気持ちが頬を伝う。
真っ直ぐな想いが、体裁とか理性とか、あたしが必死に取り繕っているモノを壊していく。
それは純粋に綺麗で、研ぎ澄まされたナイフのように危険だと分かっているのにあたしを惹き付けて離さない。
「えりな、にーがきさんが好きです」
「…………知ってる」
「違うんですっ!ホントに好きなんです!新垣さんを好きで好きでっ」
ガシガシと人の心に踏み込んで来る。
「……分かってるってば」
「分かっとらんちゃ!えりなが好きで好きで好きで好きで好きで……」
もう、うるさいなー。
さっき言うつもりのなかった人の告白をなかったことにしてるんじゃない。

「……好きで好きで好────っ!!!」
知ってるよ、分かってるよ。
分かってないのは生田だよ。
あたしがどれだけ生田のこと好きか、考えたこともないんでしょ。
9歳も下の、モーニングに入って一年やそこらの女の子に、あたしが恋をするだなんて考えたこともないんだ。

535 :名無し募集中。。。:2012/06/12(火) 04:33:20.60 0

♪ピロリンピロリン~

突然聞こえた機械音に理性がダッシュで戻ってくる。
「はい、ガキさんOUTー」
証拠物件とばかりに突き付けられた携帯には、真っ赤な顔したあたしと生田の……その、……。
「さ、さゆみん!何撮ってんのっ?」
「何ってガキさんの都条例違反ですよ。ちなみに動画も撮ってます!」
「消して!」
「ヤです!……と言いたいところですけど、そのどうしようもなくなった生田をなんとかしてくれたら消してあげます」
そう言って、さゆみんは残っていた数人を連れて楽屋から出て行った。

カチカチと時計の音がうるさく聞こえるほどの静寂。
あたしと生田しかいないのに、あたしと生田の好きはなかなか重ならない。
「……生田」
声掛けに大きく体を揺らす生田。
「生田」
「や…めて……下さい。からかわれるのは、えりな、ちょっと辛いです」
「からかってない」
「うそ……」
「嘘じゃない。もっかい言うよ、からかってないから」
生田の肩に軽く頭を押し付けてゆっくり息を吐く。

コクられて、受け入れたのに、どうして拒否られないといけないんだろう?
どうして自分の想いばかりで、相手にも気持ちがあるって思わないんだろう?
どうしてあたしはこんなに生田を好きになってしまったんだろう。

536 :名無し募集中。。。:2012/06/12(火) 04:34:51.75 0

「……好きだよ……生田」
ヒュ、と息を呑む音が聞こえる。
「生田が好き。……さっきは急に、その……しちゃってゴメン」
ピクンと生田の体が揺れる。
「でもそういう風に好き。生田が好き。お願い、信じて」
「…………ぃ」
「ん?」
蚊の鳴くような声に顔を上げると、まだ瞳に不安を残した生田がいた。

ホント言うとさ。その生田も好きなんだ。
弱い生田も、強引な生田も、KYな生田も……好き。
好きな理由が分からないくらいただ好き。生田が好き。
「好き」
見つめ合ったままそう呟くと、コクンと喉を鳴らして生田が小さく口を開いた。
「も…いっかい……下さ…い」
「いいよ。けど、一回じゃ終わらないから」
あたしの気持ちが生田に伝わるまで、何度でも何度でも。




約束どおりさゆみんはちゃんと携帯のデータを消してくれた。
何だか新リーダーにしてやられた感じだった。
感謝してもしきれないよ、と本気で思った。

その幾年後、生田との結婚披露宴で部屋に仕掛けられた隠し撮り映像を流されるまでは。


終わりなのだ

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最終更新:2012年07月24日 00:26