秘伝ノストラダムス・コード

「秘伝ノストラダムス・コード」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

秘伝ノストラダムス・コード」(2012/06/14 (木) 22:07:20) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

 『&bold(){秘伝ノストラダムス・コード ― 逆転の世界史}』は、2011年5月に海竜社から刊行された[[竹本忠雄]]の著書。信奉者側の立場からの解釈書で、800ページ近い大著である。帯の推薦文は荒俣宏。 #amazon(4759311386) 【画像】カバー表紙 *内容  目次を以下に示す。 -プレリュード タイム・トラベラーの跡 -第1部 戦う青年医師、「神通力」を得る --第1章 苦難と求道の旅 --第2章 時を超える翼を得る --第3章 『予言集』出版とヨーロッパの戦慄 -第2部 「トリノの大理石板」の謎と「ノストラダムス・コード」 --第1章 意志と運命の戦いに火をつける --第2章 「シオン修道会第十五代総長ノストラダムス」 --第3章 揺るぎなき神託か、悪魔的迷信か --第4章 宗教戦争の惨劇とヴァロワ王家の最後 -第3部 ヴェルサイユの栄光と落日 --第1章 ブルボン宮苑のラスト騎士道 --第2章 星落つ、秋風ヴェルサイユ -第4部 《第一のバビロン》フランス革命とギロチンの刃 --第1章 《人類の未来に起こるであろう一大異変》 --第2章 世紀の大脱走を巡る暗号と暗合 --第3章 地縁と時縁 ― 予言詩解読の秘密キー --第4章 ヴァレンヌ ― 王道の果て -第5部 《王家全員を生贄とする》恐怖政治を告発 --第1章 《大分裂によって大地は震え・・・》 --第2章 恐怖政治とその抵抗殉難者たち --第3章 断頭台上の「友愛」政治家、ロベスピエール -第6部 ナポレオン神話の光と闇 --第1章 英傑、されど、徳なきを惜しむ --第2章 《近衛兵、死すとも屈せず!ピエール・カンブロンヌ》 -第7部 英国の立憲王政、米国の《人間的統治》を讃美 --第1章 驚異、ドーヴァー海峡を渡る --第2章 一転してアメリカン・デモクラシー讃美へ -第8部 第一次大戦と《第二のバビロン》ロシア革命 --第1章 恐怖の二大独裁者と二大解読家の死闘 --第2章 スペイン内戦の左傾史観一辺倒を逆転 --第3章 第二次大戦と「フランス敗れたり!」 --第4章 二十世紀に集中した三大「偽キリスト」 -第9部 半月刀と日輪 --第1章 「ノストラダムスの名誉を救った日本」 --第2章 イランの凶刃と皆既日食の《秘密予兆》 -第10部 天皇と「不死鳥」日本 --第1章 キノコ雲からの観入 --第2章 米英ソのヤルタ会談と七年間日本占領 --第3章 《大悪臭》と《人間大虐殺》の原爆投下 --第4章 《立つは、ひとり、騎馬の荒武者・・・》 -フィナーレ 放射能と薔薇   一見して明らかなように、[[アナトール・ル・ペルチエ]]や[[ヴライク・イオネスク]]の解釈を踏襲しつつ、1999年までの世界史的事件を辿り、21世紀への展望を探ろうとするものである。「フィナーレ」は東日本大震災を踏まえて書き直されたらしく、福島の原発事故も予言されていたとして、数篇の詩篇が提示されている。  なお、著書名の「ノストラダムス・コード」は単にダ・ヴィンチ・コードをもじったわけではなく、第2部の題名にあるように[[トリノの碑文]]をダ・ヴィンチ・コードと結びつけ、ノストラダムスをシオン修道会に結びつけたことも一因のようである。 *コメント  未刊になっていたイオネスクの日本語版『ノストラダムス・メッセージ』第3巻の代替となる著書といえるだろう。信奉者側の主流的見解の一つの流れを辿る上では有益なのかもしれない。  しかし、冒頭の備考欄に見られる以下の記述は、この著書の問題点を端的に示している。 「参考文献表は、日本語版『ノストラダムス・メッセージ』、巻末に掲げた過去四世紀間の主要九十四冊の書目をもって代えたい。&u(){以後、特に画期的といえるほどの新研究なし}。」(下線は引用者)((同書、p.22))  要するに、1990年代以降飛躍的に進展した原典研究の成果を顧慮しておらず、[[ピエール・ブランダムール]]らの実証研究はもとより、[[ル・ペルチエ>アナトール・ル・ペルチエ]]=[[イオネスク>ヴライク・イオネスク]]系の研究者であると自認し精力的に活動している[[パトリス・ギナール]]さえも無視しているのである。  ノストラダムスの予言詩をどう読むかというレベルで相容れないのならまだしも、伝記研究や書誌研究の進展といった、立場に関係なく共有できるはずの点ですら近年の研究を全く踏まえていないため、伝記などは[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]のものを主軸に、様々な伝説的挿話などを取り入れたものになっている。  結果として、「父は公証人の[[ピエール・ド・ノートルダム]]」(正しくは[[ジョーム・ド・ノートルダム]])、「[[ジャン・ド・サン=レミ]]は母方の祖父」(正しくは母方の曽祖父)、「[[アンリ2世]]との謁見は1556年」(正しくは1555年)、「予言集完全版は1557年のリゴー版」(正しくは[[1568年リゴー版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1568年)]]。1557年版は完全版でない上、出版したのは[[デュ・ローヌ>アントワーヌ・デュ・ローヌ]])、「[[百詩篇第7巻44番]]の初出は[[1650年ピエール・レファン版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ピエール・レファン、1650年)]]」(正しくは1610年から1643年の間)という具合に、基本的な情報での誤りが少なからず目に付く。  もうひとつ、一般読者を意識したものなのか、原詩がほとんど掲げられていない点は残念である。  なお、『ダ・ヴィンチ・コード』は大いに話題になったが、その分シオン修道会の架空性も複数の論者から指摘されており、[[トリノの碑文]]の解釈によってノストラダムスとの関連性を示すことの妥当性は疑問である。 *評価  好意的な書評としては、岡田幹彦 「歴史の指標 『秘伝ノストラダムスコード』を読む 天皇を戴く不死鳥の国日本の予言書」(『明日への選択』平成23年9月号、日本政策研究センター) がある。岡田はノストラダムスが「天皇を中核とする日本文明に限りない畏敬の念を寄せ日本の不滅を堅く信じた」人物であったとして、その予言の核心を竹本が開示したことを評価し、「日本と世界の運命を考える上に最も貴重な必読の一書である。本書を読まなかったならば生涯に悔を残すと思われた」((『明日への選択』平成23年9月号、p.47))と、最大限の賛辞を送っている。  他方、[[と学会]]主催の第21回日本トンデモ本大賞では、ノミネート4作品のひとつとして紹介された。会場では、原文にない言葉が多く登場している「超訳」であって、原文から乖離したトンデモ解釈であることなどが紹介された((cf. [[山本弘]] 「[[第21回日本トンデモ本大賞>>http://homepage3.nifty.com/hirorin/tondemotaisho2012.html]]」))。 *価格  初版の本体価格は4300円。佐藤天樹の『ミラクル太陽の世紀』(本体4000円)を越えて、単独の日本のノストラダムス関連書では、ページ数と価格の点ではおそらく最高記録であろう。 *書誌 :書名|秘伝ノストラダムス・コード :副題|逆転の世界史 :著者|竹本忠雄 :版元|海竜社 :出版日|2011年5月20日 :注記| **外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire) :Titre|Hiden Nostradamus Code (trad. officielle / Transmission secrète de Nostradamus Code) :Auteur|TAKEMOTO Tadao :Publication|Kairyûsha :Lieu|Tokyo, Japon :Date|le 20 mai 2011 :Note|Examen des quatrains I-53, I-76, VII-14, IX-20, IX-34, X-7, X-72 etc. ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。 ---- &bold(){コメントらん} 以下に投稿されたコメントは&u(){書き込んだ方々の個人的見解であり}、当「大事典」としては、その信頼性などをなんら担保するものではありません (当「大事典」管理者である sumaru 自身によって投稿されたコメントを除く)。  なお、現在、コメント書き込みフォームは撤去していますので、新規の書き込みはできません。 - ノストラダムスメッセージⅡの焼き直し臭いな。 -- とある信奉者 (2011-05-21 10:27:00) -- 本文に書いたように、未刊だった『ノストラダムス・メッセージ』第3巻の代替という側面の方が強いと思いますよ。私は前にイオネスクがHIERONをどうアナグラムしてヒロシマにしたのか不明としましたが、そういった話も出ています。とある信奉者さんのようにイオネスク説に興味がある方で、なおかつ原書の方を持っていない方なら一読の価値はあると思います。買う価値があるかまでは分かりませんが。 -- sumaru (2011-05-21 11:04:24) - HIERONは自己解決済み。それはそうと、内容を読むにはアマゾンで買わないといけない罠。4000円は高い。紀伊国書店に並べばいいのだが。 -- とある信奉者 (2011-05-21 17:22:50) - この著書の真の価値はどこにあるのか?もっとも重要なポイントは既存の科学的姿勢のみでは得られない「視座」を得る事にある!ミスティシズムと呼ぶべきこの視座を著者はどこで養って来たか?それはマルローだ! 名著「マルローとの対話」の著者である事を留意したい。 学究的なホリゾントの向こう、詩精神無くしてはノストラダムス予言理解は不可能に近い。まず「ヴィジョン」が重要なものとなるからだ。その意味からも既存のノストラダムスの実証研究とは一線を画するものであり、深い詩精神、予言、独特のヘルメス学的文学臭が醸す上質稀有な著書に間違いない。これは生のノストラダムスを幻視しているかの様である。 むしろこの著書自身非学術書としての理解が求められなければならないのだと思う。 帯の荒俣氏の評価の目はそこにあるのではないだろうか。 -- Chancey (2011-06-10 14:50:16)
 『&bold(){秘伝ノストラダムス・コード ― 逆転の世界史}』は、2011年5月に海竜社から刊行された[[竹本忠雄]]の著書。  信奉者側の立場からの解釈書で、800ページ近い大著である。帯の推薦文は荒俣宏。 #amazon(4759311386) 【画像】カバー表紙 *内容  目次を以下に示す。 -プレリュード タイム・トラベラーの跡 -第1部 戦う青年医師、「神通力」を得る --第1章 苦難と求道の旅 --第2章 時を超える翼を得る --第3章 『予言集』出版とヨーロッパの戦慄 -第2部 「トリノの大理石板」の謎と「ノストラダムス・コード」 --第1章 意志と運命の戦いに火をつける --第2章 「シオン修道会第十五代総長ノストラダムス」 --第3章 揺るぎなき神託か、悪魔的迷信か --第4章 宗教戦争の惨劇とヴァロワ王家の最後 -第3部 ヴェルサイユの栄光と落日 --第1章 ブルボン宮苑のラスト騎士道 --第2章 星落つ、秋風ヴェルサイユ -第4部 《第一のバビロン》フランス革命とギロチンの刃 --第1章 《人類の未来に起こるであろう一大異変》 --第2章 世紀の大脱走を巡る暗号と暗合 --第3章 地縁と時縁 ― 予言詩解読の秘密キー --第4章 ヴァレンヌ ― 王道の果て -第5部 《王家全員を生贄とする》恐怖政治を告発 --第1章 《大分裂によって大地は震え・・・》 --第2章 恐怖政治とその抵抗殉難者たち --第3章 断頭台上の「友愛」政治家、ロベスピエール -第6部 ナポレオン神話の光と闇 --第1章 英傑、されど、徳なきを惜しむ --第2章 《近衛兵、死すとも屈せず!ピエール・カンブロンヌ》 -第7部 英国の立憲王政、米国の《人間的統治》を讃美 --第1章 驚異、ドーヴァー海峡を渡る --第2章 一転してアメリカン・デモクラシー讃美へ -第8部 第一次大戦と《第二のバビロン》ロシア革命 --第1章 恐怖の二大独裁者と二大解読家の死闘 --第2章 スペイン内戦の左傾史観一辺倒を逆転 --第3章 第二次大戦と「フランス敗れたり!」 --第4章 二十世紀に集中した三大「偽キリスト」 -第9部 半月刀と日輪 --第1章 「ノストラダムスの名誉を救った日本」 --第2章 イランの凶刃と皆既日食の《秘密予兆》 -第10部 天皇と「不死鳥」日本 --第1章 キノコ雲からの観入 --第2章 米英ソのヤルタ会談と七年間日本占領 --第3章 《大悪臭》と《人間大虐殺》の原爆投下 --第4章 《立つは、ひとり、騎馬の荒武者・・・》 -フィナーレ 放射能と薔薇   一見して明らかなように、[[アナトール・ル・ペルチエ]]や[[ヴライク・イオネスク]]の解釈を踏襲しつつ、1999年までの世界史的事件を辿り、21世紀への展望を探ろうとするものである。「フィナーレ」は東日本大震災を踏まえて書き直されたらしく、福島の原発事故も予言されていたとして、数篇の詩篇が提示されている。  なお、著書名の「ノストラダムス・コード」は単にダ・ヴィンチ・コードをもじったわけではなく、第2部の題名にあるように[[トリノの碑文]]をダ・ヴィンチ・コードと結びつけ、ノストラダムスをシオン修道会に結びつけたことも一因のようである。 *コメント  未刊になっていたイオネスクの日本語版『ノストラダムス・メッセージ』第3巻の代替となる著書といえるだろう。信奉者側の主流的見解の一つの流れを辿る上では有益なのかもしれない。  しかし、冒頭の備考欄に見られる以下の記述は、この著書の問題点を端的に示している。 「参考文献表は、日本語版『ノストラダムス・メッセージ』、巻末に掲げた過去四世紀間の主要九十四冊の書目をもって代えたい。&u(){以後、特に画期的といえるほどの新研究なし}。」(下線は引用者)((同書、p.22))  要するに、1990年代以降飛躍的に進展した原典研究の成果を顧慮しておらず、[[ピエール・ブランダムール]]らの実証研究はもとより、[[ル・ペルチエ>アナトール・ル・ペルチエ]]=[[イオネスク>ヴライク・イオネスク]]系の研究者であると自認し精力的に活動している[[パトリス・ギナール]]さえも無視しているのである。  ノストラダムスの予言詩をどう読むかというレベルで相容れないのならまだしも、伝記研究や書誌研究の進展といった、立場に関係なく共有できるはずの点ですら近年の研究を全く踏まえていない。  伝記にしても、[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]のものを主軸に、様々な伝説的挿話などを取り入れたものになっている。  結果として、 -父は公証人の[[ピエール・ド・ノートルダム]]」(正しくは[[ジョーム・ド・ノートルダム]]) -「[[ジャン・ド・サン=レミ]]は母方の祖父」(正しくは母方の曽祖父) -「[[アンリ2世]]との謁見は1556年」(正しくは1555年) -「予言集完全版は1557年のリゴー版」(正しくは[[1568年リゴー版>ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1568年)]]。1557年版は完全版でない上、出版したのは[[デュ・ローヌ>アントワーヌ・デュ・ローヌ]]) -「[[百詩篇第7巻44番]]の初出は[[1650年ピエール・レファン版>ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集 (ピエール・レファン、1650年)]]」(正しくは1610年から1643年の間) という具合に、基本的な情報での誤りが少なからず目に付く。  もうひとつ、一般読者を意識したものなのか、原詩がほとんど掲げられていない点は残念である。  なお、『ダ・ヴィンチ・コード』は大いに話題になったが、その分シオン修道会の架空性も複数の論者から指摘されており、[[トリノの碑文]]の解釈によってノストラダムスとの関連性を示すことの妥当性は疑問である。 *評価  好意的な書評としては、岡田幹彦 「歴史の指標 『秘伝ノストラダムスコード』を読む 天皇を戴く不死鳥の国日本の予言書」(『明日への選択』平成23年9月号、日本政策研究センター) がある。  岡田はノストラダムスが「天皇を中核とする日本文明に限りない畏敬の念を寄せ日本の不滅を堅く信じた」人物であったとして、その予言の核心を竹本が開示したことを評価し、「日本と世界の運命を考える上に最も貴重な必読の一書である。本書を読まなかったならば生涯に悔を残すと思われた」((『明日への選択』平成23年9月号、p.47))と、最大限の賛辞を送っている。  他方、[[と学会]]主催の第21回日本トンデモ本大賞では、ノミネート4作品のひとつとして紹介された。会場では、原文にない言葉が多く登場している「超訳」であって、原文から乖離したトンデモ解釈であることなどが紹介された((cf. [[山本弘]] 「[[第21回日本トンデモ本大賞>>http://homepage3.nifty.com/hirorin/tondemotaisho2012.html]]」))。 *価格  初版の本体価格は4300円。佐藤天樹の『ミラクル太陽の世紀』(本体4000円)を越えて、単独の日本のノストラダムス関連書では、ページ数と価格の点ではおそらく最高記録であろう。 *書誌 :書名|秘伝ノストラダムス・コード :副題|逆転の世界史 :著者|竹本忠雄 :版元|海竜社 :出版日|2011年5月20日 :注記| **外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire) :Titre|Hiden Nostradamus Code (trad. officielle / Transmission secrète de Nostradamus Code) :Auteur|TAKEMOTO Tadao :Publication|Kairyûsha :Lieu|Tokyo, Japon :Date|le 20 mai 2011 :Note|Examen des quatrains I-53, I-76, VII-14, IX-20, IX-34, X-7, X-72 etc. ---- ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。 ---- &bold(){コメントらん} 以下に投稿されたコメントは&u(){書き込んだ方々の個人的見解であり}、当「大事典」としては、その信頼性などをなんら担保するものではありません (当「大事典」管理者である sumaru 自身によって投稿されたコメントを除く)。  なお、現在、コメント書き込みフォームは撤去していますので、新規の書き込みはできません。 - ノストラダムスメッセージⅡの焼き直し臭いな。 -- とある信奉者 (2011-05-21 10:27:00) -- 本文に書いたように、未刊だった『ノストラダムス・メッセージ』第3巻の代替という側面の方が強いと思いますよ。私は前にイオネスクがHIERONをどうアナグラムしてヒロシマにしたのか不明としましたが、そういった話も出ています。とある信奉者さんのようにイオネスク説に興味がある方で、なおかつ原書の方を持っていない方なら一読の価値はあると思います。買う価値があるかまでは分かりませんが。 -- sumaru (2011-05-21 11:04:24) - HIERONは自己解決済み。それはそうと、内容を読むにはアマゾンで買わないといけない罠。4000円は高い。紀伊国書店に並べばいいのだが。 -- とある信奉者 (2011-05-21 17:22:50) - この著書の真の価値はどこにあるのか?もっとも重要なポイントは既存の科学的姿勢のみでは得られない「視座」を得る事にある!ミスティシズムと呼ぶべきこの視座を著者はどこで養って来たか?それはマルローだ! 名著「マルローとの対話」の著者である事を留意したい。 学究的なホリゾントの向こう、詩精神無くしてはノストラダムス予言理解は不可能に近い。まず「ヴィジョン」が重要なものとなるからだ。その意味からも既存のノストラダムスの実証研究とは一線を画するものであり、深い詩精神、予言、独特のヘルメス学的文学臭が醸す上質稀有な著書に間違いない。これは生のノストラダムスを幻視しているかの様である。 むしろこの著書自身非学術書としての理解が求められなければならないのだと思う。 帯の荒俣氏の評価の目はそこにあるのではないだろうか。 -- Chancey (2011-06-10 14:50:16)

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: