ノストラダムスは私信をラテン語で執筆しているので、当然ラテン語に通じていたはずだが、ドイツ語訳された瓦版を除けば著作は全てフランス語であり、ラテン語で執筆したものはない。
- 暦書類
- 1550年向けから1567年向けまで、1551年向けを除き毎年刊行された翌年1年間を予測した著書。韜晦的な内容ではあったが、非常によく売れたようであり、占星術師ノストラダムスの存命中の名声は、主としてこの一連の著作によって確立された。
- 『化粧品とジャム論』(初版1555年)
- 医師・料理研究家としての著作。2部構成になっており、前半で様々な薬品類の処方を説明し、後半で菓子類のレシピを紹介している。後半はフランス人による最初のジャムの製法指南書とされる。第一部には恐らくは倫理上の問題から早々と削除された章があるものの、1572年までに少なくとも7版を数え、他にドイツ語訳版も3版刊行される人気作となった。
- 『ガレノスの釈義(未作成)』(初版1557年)
- 正確には『メノドトゥスによる人文科学研究ならびに医学研究への勧告に関するガレノスの釈義』(Paraphrase de C. Galen, sur L'exhortation de Menodote, aux études des bonnes Arts, mêmement Médicine)。ガレノスの著書をフランス語で翻案したもの。これも医師としての著作と言えるが、内容的には、医学的というより哲学的であるとも指摘されている。
- 『王太后への書簡』(1566年)
- 王太后(国王の母后)、すなわちカトリーヌ・ド・メディシスに捧げられた1565年12月22日付の書簡。占星術師の立場からカトリーヌに助言を行うものとなっている。
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最終更新:2012年07月20日 21:37