予兆詩第88番

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予兆詩第88番(旧78番) 1562年12月について *原文 Par le&sup(){1} cristal&sup(){2} l'entreprise rompue, Jeux & festins de loin&sup(){3} plus reposer, Plus ne sera&sup(){4} pres des grands&sup(){5} sa [[repue]], Subit catarrhe&sup(){6} l'eau beniste&sup(){7} arrouser. ((原文は Chevignard [1999] p.156 による。)) **異文 (1) Par le : Parle 1562LN (2) cristal : Cristal 1562LN, christal 1605 1649Xa (3) loin 1589Rec : loing 1562LN, LOIN &italic(){T.A.Eds.} (4) sera &italic(){conj.(BC)} : fera &italic(){T.Eds.} (5) grands 1562LN : Grands &italic(){T.A.Eds.} (6) catarrhe : catherre 1562LN, catharre 1589Rec, catharrhe 1605 1649Xa (7) beniste : benist 1562LN (注記)1562LN は初出である『[[1562年向けの新たなる暦>Almanach Novveav, Pour l'An. 1562.]]』に見られる原文。1589Rec は[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]が転記した異文。 **校訂  loin が LOIN になっているのは、例によってコンデ親王ルイ(Louis / Loys)と結び付けようとして、[[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]が改変したものだろう。公表する予定のなかったシャヴィニーの手稿で loin となっていたことから言っても、正統性のない異文である。 *日本語訳 結晶によって企ては打ち破られ、 ずっと前からの遊戯や饗宴が、より多く戻される。 もはや彼の食事は偉大な者たちの近くにはないだろう。 急なカタルに聖水を振りかける。 **訳について  reposer には「休む」と「再び置く、戻す」の二通りの意味がある。ここでは後者の意味に理解した。また、中期フランス語の reposer は再帰代名詞を取らなくても受動的に訳せたので((DMF))、ここではそうした。 *信奉者側の見解  [[ジャン=エメ・ド・シャヴィニー]]は、1568年末から1569年初めのことと解釈し、カトリックとプロテスタントの両陣営が激突するが、ポワトゥでは極寒のために冬営せざるをえなくなったことや、69年3月のジャルナックの戦いでコンデ親王ルイ・ド・ブルボンが殺されたことと解釈した(シャヴィニーは2行目を前半と後半に分け、後半を「LOIN はより一層休む」と読んだようだ)。 ---- #comment

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