ダブルクロス The 3rd EDITON リプレイ『Truth or Fiction』 > シーン1

scene1~死別と再会~

シーンプレイヤー:PC1「大家 好信」


GM:さて、ダブルクロスはシーン制のシステムですので、紙芝居的に場面が続いていきます。
GM:また、シーン毎に中心となるプレイヤー(シーンプレイヤー)が定められています。
GM:という訳で最初のシーンは、PC1のOPシーンです。
PL1:(まともなRP)見たけりゃ見せてやるよ(震え声)
PL4:あっ、さっそく主人公のパートだ。
PL2:ダブクロのオープニングシーンはDLHのエントリー導入みたいやね。
GM:ではでは、シーンの最初に【侵蝕率】増加ロールです。
GM:オーヴァードの皆さんはシーンに登場するたびに【侵蝕率】が増加します。
GM:今回の場合、PC1は1d10をロールして、出た目の数だけ【侵蝕率】を増加してください。

好信1d10 DoubleCross : (1D10) > 4
好信[ 大家 好信 ] 侵蝕率 : 34 → 38

GM:それでは描写していきますね。
GM:少し過去の話ですが、UGNの研究所が襲撃されたシーンになります。

三年前、N市郊外のUGN研究所


GM:警報鳴り響くUGNの研究所の通路。そこら中に襲撃者に殺害されたチルドレンやエージェントの遺体が転がる中、キミは昴の姿を見つけた。


GM:しかし、彼女の体は流れ出る血で真っ赤に濡れている。間違いなく致命傷だ。


好信:「永見…。」
好信:諦め半分でゆっくりと近付き隣に座る。

GM:昴が君に気づき、弱弱しく微笑む。
:「好伸…、来てくれたんだ…。」
:「急にね…、真っ赤な怪物が襲いかかってきて…、逃げようとしたんだけど…、逃げ切れなくて…。」

好信:「…悪いわね。また遅刻しちゃったわ。」
好信:明らかな感情の起伏を感じるも、平静を装い脈をはかるように手を添える。

:「いいんだよ…、好伸が…巻き込まれなくてよかった…。」

好信:「大抵こんな時は私が巻き込まれる方なのにね。どう?何か必要なものあるかしら?」

:その言葉を聞いて、昴は懐から何かを取り出す。
:差し出されたそれを見ると、どうやらペンダントのようだ。
:「ねえ好伸…。これ…持っててくれないかな…。」

好信:「あら、私が着けるにはちょっとファンシー過ぎるチョイスみたいだけど?」

:「ふふっ…、好信ったら…こんな時まで…。」
:力なく笑いながら首を横に振る。

:「違うの…、これを…お父さんに届けてほしくって…。」

好信:「これは…?」

:「お父さんから…もらった…、誕生日プレゼント…なんだ…。」
:「これ、あたしの宝物なんだけど…、あたしはもうだめみたいだから…。
:「せめて…せめてこれを…お父さんに…。」
:「頼まれて…くれるよね…?」

好信:「諦め、いいのね。」
好信:溢れそうな感情を抑えつつまだ受け取らない。

:「もう…好信ったら…。」
:「あたしの一生のお願いだよ?それでもだめ?」

好信:「…今使っちゃっていいの?もうあなたのお願い二度と聞かないわよ?」

:「うん…お願い…。」

好信:「…そう。」
好信:ペンダントを受け取ると、おもむろにそれを自分の首に着ける。
好信:「どう?似合わないでしょ?

:「ふふっ…。」
:「そんな事ない…似合ってるよ…。」
:「ありがとう…好伸…。それから、ごめんね…。

好信:「最期にお世辞なんて言うもんじゃないわよ。」
好信:添えた手をそっと握りしめる。

好信:「…これは餞別ってことにしておいて。」
好信引き寄せるように抱き抱え、そのまま唇を重ねる。

GM:口付けと同時に彼女の目は閉じ、数秒後その唇が力を失いだらんと開かれる。
GMそしてもう彼女の目は永遠に開かれることはないと、握ったその手の感触から確信できた。

好信: 「…。」
好信:「最後の記憶がお父様じゃなくて私で悪いわね。」
好信:「あなたの旅の終わり、ちゃんと見届けたから。」
好信:「おやすみ、永見。
好信: 昴の身体を楽な姿勢にして一礼する。

好信:「でも、私の旅はまだ終わりじゃないから、またね。
好信:一瞬名残惜しそうな表情を浮かべるも、間を置かず襲撃された他のエリアへと駆け出して行く。

GM:さて、何かやりたいことありますか?なければ時間を現在、つまり永見の死から三年後に移します。

PL1:研究所襲撃の騒動が落ち着いてから、昴のペンダントを父親に届けたいっす。
GM:はい、大丈夫です。そのシーンやりますか?
PL1:PC5人もいるし渡したと言う事だけ。
PL1:それと昴が死んだ状況とかを事細かに伝えたと言うことで、オナシャス。
GM:はい。では時を進めますね。

PL4いやぁ、素晴らしい最終回でしたね…。
PL3:最初からクライマックスすぎる…。
PL1:救えなかった…。
PL4:この口調でもしっかりシリアスだよ…、なんかすごいしっくりくるもん…。
PL3オネェキャラはシリアスへの適応性が高いことがハーバード大の研究で証明されています。
PL1:口調とか仕草完コピしてるだけでおネエじゃないから(威圧)
PL4:いい女やね、模範になった上司。
GM:ではシーン1ですが、永見昴の死から三年後に時を移し続きます。
PL1:もうちょっとだけ続くんじゃ。

現在、N市某所


GM:永見 昴の死から時は三年経ち、PC1はN市所属のチルドレンとして活動していた。
GM:目下の任務はN市に侵入したFHエージェントの捜索だ。


好信:ゆっくりとした歩調で、街を歩いている。
GM:そんなPC1に、焦りを帯びた男たちの叫び声が繁華街の裏路地から聞こえてくる。
好信:声が聞こえた路地を通る際に、確認までにチラッと見る。



PL2:FHのエージェントって国際色豊かですね…。
PL3:逃走中のハンターみたい(小並感)
PL4黒人を悪役にしている!これは人権問題です!(大声)
GM(チッうっせーな)反省してまーす。

FHエージェント1:「逃げ足の速い女だ!UGNに見つかると厄介だ、早く捕まえるぞ!」
GM:どうやら、捜索対象のFHエージェント2人が何者を追いかけているようだ。

好信:「(あら、ラッキーね♪)」
好信:足音も消さずに堂々と歩いて近付いて行く。

GM:FHエージェントは追うのに夢中でPC1には気付いていないようだ。
GM:また、追いかけられている何者かの姿は確認できないが、距離を考えるともう少しで捕らえられてしまう。
GMここは多少手荒な手を使っても止めないと、とオーヴァードの本能が告げている。

PL1:ワイヤーウイップを伸ばして後ろから奇襲できる?
GM:どうぞ!ここは戦闘処理はしないので好きにぶちのめしてOK!

好信:「さて、仕事ね。」
好信:ポケットから居合いのようにワイヤーウィップを抜く。
好信:そのまま追われている人間に近い方のFHエージェント2の足にワイヤーウイップを絡ませ、自分の足元まで引きずり寄せる。

FHエージェント2:「うおおおお!なんだなんだ!?」
FHエージェント2:FHエージェント2の身体は、アスファルトを不規則にバウンドしている。

好信:足元まで引き寄せたエージェントの身体を軽く踏みつけながら自然な笑顔を浮かべる。
好信:「ごきげんよう。」

FHエージェント2:「お前は!?UGNの奴か!」

好信:「正解。賞品はそうね。夢の旅への切符でいいかしら?」
好信:足元のエージェントの頭を強く踏みつける。

FHエージェント2:「ぶへえ!」
FHエージェント2:FHエージェント2は頭を打ち失神した。

好信:「でも、残念ね。あなたたちの旅はここで終わりみたい。

FHエージェント1:「ちっ、UGNか!邪魔をするならば死ね!」
FHエージェント1:振り返り迎撃の構えを取る。

好信:「嫌よ。こんなところで死ぬの。」
好信:ポケットに手を入れたまま仁王立ちで答える。

FHエージェント1:「てめぇ!」
FHエージェント1:能力で銃を作り出し、PC1に向かって引き金に指をかける。

好信:「(遅すぎるわ。)」
好信:再びワイヤーウイップを抜き、FHエージェント1の足を絡めとる。

FHエージェント1:「なっ!?」
FHエージェント1:FHエージェント1も同様に、アスファルトを不規則にバウンドし、PC1の足元へと引き寄せられる。

FHエージェント1:「馬鹿な、俺達がこんなにたやすく…。」

好信:「はい、話は後で別の人が聞くから。今はおやすみなさい。」
好信:FHエージェント1も同様に頭をアスファルトに強く打ち付ける。

FHエージェント1:「ぐへえ!」

好信:「間合い、もう少しあったら良かったのにね。」
好信:倒れた2人を拘束していく。

好信:「さてと。」
好信:UGNの携帯端末を取り出す。
好信:「本部、こちら『エンドレスジャーニー』FHエージェント2人を確保、対象は気絶。」

UGN連絡員:『ご苦労。回収の人員をすぐに向かわせる。他に変わった事は?』

好信:終われていた人間の姿を確認する。

GM:FHエージェントが倒れた事で、追われていた誰かの姿もわかります。


PL4:死んだはずのヒロインが生きてた…ハッピーエンドだな!
PL5:そもそも死んでいなかったというならハッピーエンドですね。
PL2死んだ人はずの人間が現れたので1/1d6+1のSANチェックです。
PL3:システムが違う。

好信:「!?」
好信:「…。特に見当たらないから、今日はこのまま直帰するわね。」

UGN連絡員:『おい!まだ話は…。』

好信通話ブツッ
好信:終われていた人影にゆっくりと近付く。

???:「好伸…?好伸だ!あたしのこと覚えてる?永見昴だよ!
GM:そこには、あの日PC1の目の前で死んだはずの永見 昴が、あのときと変わらない笑顔でいました。

好信:「…あら、永見じゃない。まだお盆じゃないわよ?

:「え?お盆…?何言ってんの?でも、やっと好伸に会えた。お父さんの言った通り!」

PL1:会話が噛み合わない流れにしたい。
PL5:会話が成立しないというのはエモいですね。

好信:「そうそう、お父さんと言えば、あなたのペンダント、ちゃんとお父様に届けといたわよ。」

:「そうなの、そのお父さんが言ってたんだよ。好伸がN市にいるから、彼に守ってもらえって!」

好信:「守って…こいつらからってことかしら?」
好信:足元のFHエージェントを足でぐりぐり。

好信:「あなた何かトラブルに巻き込まれてるの?」

GM:と、PC1が質問してみるものの、どうやら彼女は疲労困憊のようだ。

:「ごめん、好伸。あたし、すごく疲れてて、少しだけ…休ま…せ…。」
:言葉も言い切れずに気を失うと、全身の力が抜け大きくバランスを崩す。

好信:倒れる寸前に受け止めそのままひょいと背負う。
好信:「あら、大変だったのね。お疲れ様。」

:よほど疲れていたのか、安心したように背中に全体重を預けているようだ。

好信:「3年も経ってんだから少しは警戒しなさいよね。バカ。」
好信:懐かしそうに寝顔に一言告げると、一歩ずつ背中の感触を確かめるように歩き出す。

GM:あの日とは違い、昴の身体からは確かな暖かさを感じます。

好信:「…。」

好信:「胸は成長してないのね。
好信:任務も終わったので、訳アリな何かを察して保護する方針で自宅へ。

GM:では、街を歩くPC1の背中が遠ざかり、シーンエンドです。

PL1:無事終了、先頭バッターは好き放題できてええな!
PL4胸が薄い…?うっ!頭が…!
PL2:うわ、RPのハードル高い…。
PL4:がんばれー!
PL1困ったら時々悟空出せばええやろ(適当)
PL4:先人の知恵。
PL5:悟空、懐かしいですね(同卓した人)
PL2:悟空…?
PL1先人のリプレイ参照ね。
PL3:ああ、あの人なんですか。
PL4いいリプレイだからみんな見ようね!解説付きなの優しくて好き。
PL5:ちなみに同卓したのはリプレイになってる「Clumble Days」ではなくその次の「World End Juvenile」です。
PL2:悟空は出さんけどやってくるわ(白目)
GM:その意気やで、では次のシーンはPC2のオープニング!


PC紹介①大家 好信




「今立ってるここが私の居場所で死に場所よ!」

コードネーム:エンドレスジャーニー
シンドローム:エグザイル/サラマンダー
年齢:18
性別:男性
身長:185cm
体重:91kg
血液型:O型
星座:うお座
カヴァー/ワークス:フリーター/UGNチルドレンA

自分が自分である事を強く拘り、浸食により自分が自分で無くなる感覚に潜在的な強い恐怖を感じる青年。

物心ついた時に既に親は亡く、15歳年上の兄が親代わりとなって全ての面で面倒を見てくれていた。
兄は自立心が強く、誰の助けも求めなかったため、当然ながら雑草を普通に食べる、真冬でも風呂は公園の噴水で済ますなど、度を越えた貧しい日々だった。

そして5歳になったある日、寝泊まりしている公園のテントを数人の不良達が襲撃。
嫌がらせの為だけに、テントは破壊され、僅かばかりの備品は踏みにじられ、両親の遺影なども蹂躙された。
留守番の5歳児に抵抗する力は無く、目の前で自分の生活の全てが失われていき、次のターゲットが自分自身になることも自然な流れであった。
数発殴られ意識が遠のきそうになった所、薄れゆく視界には暴力を遮断する兄の背中が見えた気がする。
そして、次の記憶は頬への強烈な殴打である。
揺れる視界の端に映ったのは、ボロ雑巾のようになり、ピクリとも動かない兄の姿。
次の瞬間、感じたことのない感情の昂ぶりと共に、覚醒。
「自らの意思で」暴行に加わった不良を一人残らず一撃で絶命させる。
ありったけの感情と力を放出した後、再び気絶し、次の景色はUGN研究所の天井であったが、脳裏にはまだ兄の背中と兄の亡骸が強く焼き付いていた。

UGNにおいては、早期から自分の立ち位置をうっすらとだが理解しており、組織を構成する一員としての強い自覚を持つ。
しかし、義務教育を受けていないどころか、幼少期の半分以上を1人で過ごしていたため、教養や社会性が大きく劣っている事を自覚せざるを得なかった。
自力ではどうしようも無い周囲との差を強く自覚すると、当時の上司を模範と定め、真似事のように振る舞いや考え方を吸収していった。
その結果、数人ではあるが気の合うチルドレンもでき、底辺だった教養や学力も中の上くらいまでには成長するまでになった。

そしてUGNに所属し10年が経つ頃、再び事件は起きる。
何者かによる研究所への大規模な襲撃だ。
その日は運良くか悪くか用事で外出していたため、遅れて到着したが、到着時には外から見ても研究所は半壊していた。
嫌でも同僚や研究員の顔が頭にちらつき、条件反射的に研究所内に駆け出す。
所内には見覚えのある何人もが既に絶命しており、その中には少なからず交友を結んだ人間もいた。

そして、研究所の一室。
そこには特に仲の良かった1人である、友人とも言える人間が今まさに凶刃の餌食になろうとしていた。
咄嗟にあの日兄が取った行動と同じように、襲撃者との間に全力で割って入ると、そこからは襲撃者と激しい戦闘になる。
十数秒のやり取りで徐々に優勢になり、止めを刺すべく拳を構えるが、次の瞬間だった。
最後の力を振り絞ったと思われる凶刃を察知し、咄嗟に身をかわしたが、それが間違いだった。
凶刃はそのまま伸びてゆき、明らかに警戒が弱まっていた背後の友人を貫いていたのだ。
それを見て、襲撃者は逃走。
既に追う余裕はなく、命が尽きようとしている友人に寄り添うも、間もなく絶命。

また、この時永見昴の最期を看取っている。

その日以来、兄の背中と友人達の死に誓いを立てるように、一度決めた場所からは自分の意思以外では決して動かない戦闘スタイルとなった。

高校にも行かず、どんな時にも任務を優先し、終わればまた次の任務と、休みない戦いを嫌な顔ひとつせず続ける姿は、まるで当てのない旅人のようだ。
そのスタンスから、エンドレスジャーニー(終わりなき旅)のコードネームを授けられる。

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最終更新:2020年11月14日 17:20