ダブルクロス The 3rd EDITON リプレイ『Truth or Fiction』 > シーン11

scene11~残酷な真実~

シーンプレイヤー:PC4「大音 響」


GM:さて、ここからは物語が大きく動いていくシーンとなります!

GM:続いてのシーンプレイヤーはPC4!
PL4:イクゾー

GM:1d10の侵蝕率上昇どうぞ!

1d10 DoubleCross : (1D10) > 6
[ 大音 響 ] 侵蝕率 : 54 → 60

PL4:お、ぴったし。
GM:ちょうど60でダイスが増えるよやったね!

GM:では描写進めていきますねー。

数日後、N市UGN支部食堂


GM:情報収集から数日経ち、派遣されたPC4もだいぶ支部に慣れてきた頃だ。
GM:そんなある日の昼下がり、PC4は食堂で少し遅めの昼食を摂っていた時の事である。

PL4:この数日こいつ何してたんやろうな()
PL1:オリエンテーションでしょ(適当)


「もぐもぐ…。こっちの組は飯がうまくていいな!もう少しゆっくりできれば…。」

携帯端末「デデデン!デデデン!デデデデデデデデデン!」(ゴジラのテーマ)

GM:そんな平和なワンシーンは、食堂に鳴り響く着信音により終わりを告げる。
GM:そう、そのメロディは上司であるローザ・バスカヴィルからの着信を告げる物だった。

「んぐっ!んんんっ!!!…うおっと!はい!!もしもし!!!大音です!!!」
:着信に気づいた瞬間、口内の物を即座に飲み込み間を置かず通話に出る。

PL1受話音量■□□□□□□□□□
PL2:更に耳から離して通話してる説。
PL3:机の上に置いてそう。
PL2人力スピーカーモード。


ローザ:『首尾はどうだ『鼓舞する咆哮』。そちらの支部に『バンダースナッチ』が出現したと聞いたが…?』

「うっ…すんません!その場では取り逃がしてしまって!!ただ情報の方は順調に集まってます!!」
「ヤツの狙いも解りました!!永見 昴とか言う嬢ちゃんなんですが、その子を護衛してれば奴の尻尾を必ずっ…!」

ローザ:『そうか、ご苦労。『バンダースナッチ』は危険なやつだ。注意しなが…。』

GMドオオオオオオオオオオオンン!!!!!!

PL1:(大破)
PL4:ひえっ…ソロの時はやめて…。
PL2:服がボロボロになってそう…いや野郎のは需要ないわ

GM:通話先の言葉は、無情にも途中で爆音に掻き消されてしまう。

「はいっ!?…!?」
:視線を爆発音の方向に移す。

GM:視線の先には食堂の壁…ではなく、煙の隙間から大量の瓦礫が散らばっている事が確認できる。
GM:そして煙の先からは、ひどく不快感をも催す様な高笑いが聞こえてくる。


バンダースナッチ:「クハハ、真っ昼間っから失礼するぜェ!
バンダースナッチ:煙の中から勢いよく飛び出し、瓦礫を踏みつけながらPC4近付いて来る。

PL3:バフ役から先に仕留める頭脳プレー。
PL2:当たり前だよなぁ?
PL1:戦略を学んできたライバルキャラの鑑。
PL5:単体では戦闘力皆無と言えど、得意の大音量で仲間を呼べば何とかなると思います。…来るまではナイフで耐えましょう。
PL3:あっ、これもしかしてまた支部襲撃されてる…?
PL2:状況的にせやね。
GMこの支部ガバガバすぎんよ~。
PL5:まあガバガバでないとシナリオにならないので仕方ないですね。

「『バンダースナッチ』ぃ!!性懲りもなくまたカチコミかけてきやがったなあ!!」

バンダースナッチ:「あ?なんだァてめェ?」

バンダースナッチ:「…。」
バンダースナッチ:「…。」
バンダースナッチ:「…。」
バンダースナッチ:PC4の顔をじろじろ見ながら記憶を辿る。

バンダースナッチ:「あァあァ、この前後ろで隠れてた奴か。威勢『だけ』は相変わらずいいなァ!」

「だけとは何だテメェ!!!ちょうどいい!!この場でテメェのタマ取って実力証明したらぁ!!!うおおおおおお!!!!」

バンダースナッチ:「やれ、お前ら。



GM『バンダースナッチ』が右手を軽く上げると、勢いよくPC4に向かって従者が2頭襲いかかる!

PL4:たすけて!たしゅけて!

GM:抵抗の甲斐なく、PC4は2頭の獣の馬鹿力で床に抑え込まれる。

PL4ぎゃふん。

バンダースナッチ:「おい、てめェ。今なら命だけは助けてやる。女はどこだァ…?言え!」
バンダースナッチ:PC4の眼前ぎりぎりの床を力強く靴で鳴らして威嚇する。

「はっ!!誰が言うか!!!テメェみてえな義理も通せねえ奴とはちげえんだ!!組を…家族を裏切るなんてマネぁ絶対しねえ!!!!」
:逃れようと身を捩りながら滅茶苦茶に大声で喚き散らし続ける。

PL3PC4を量産して見張りに任命するか…。
PL2:耳が死ぬからやめて
PL1:近所との関係が壊滅する。
PL3:これもう参加していいんですかね?というか周囲の職員は何やってるんですかねぇ…?
PL5:ギリギリのところで4人揃って颯爽と救援に行きたいところですが…。
GM:良きタイミングで登場してって言うんでちょい待っててね!
PL2:まぁ今はPC4が主役だし仕方ないね。
PL4雑魚に押さえつけられる主役。数の暴力には勝てないよ…。

バンダースナッチ:「チッ…、テメェがこの支部のヤツじゃねェってことは調べがついてんだよ。一人じゃなんもできねぇこともなァ。
バンダースナッチ:「ったくよォ…。テメェみたいな他所モンの雑魚がなんでそこまで頑ななんだァ?裏切っちまっても自分のシマじゃねェなら別にいいんじゃねェの?」

「ここに俺がいるのは俺一人の問題じゃねえ!!俺が今裏切ったら…組長…神城 早月の顔に泥を塗ることになる!!」
「あの人の信頼を!!覚悟を!!守るためなら俺なんかの命ぐらいくれてやらぁ!!!」

バンダースナッチ:「ハッ!雑魚がイラつかせやがる…。所詮ニセモンの家族ごっこだろォ?んなモン信じた先になにがある?」

PL1:バンダースナッチくんもなんやかんやほんまの家族は大事にするんやなって。
PL2:大切にしてないけど相手を煽るために言ってるかも。

「何がニセ…!!」

バンダースナッチ:PC4の言葉を遮るように少し大きな声を被せる。
バンダースナッチ:「あ、やっぱ答えなくていいわ。ここ全部ぶっ壊してやりゃァ…嫌でも出てくるだろうよ。」

バンダースナッチ:PC4を熱の引いた眼で見下ろす。

バンダースナッチ:「死ね。

PL5:さて、どう時間を稼ぐかが注目されるところですが…見せ場が来るとどうするかって悩みますよね。
PL1:ライブ感に身をまかせてこう。
PL4:もうイージーエフェクト切ろうかしら…。
PL2:むしろイージーエフェクトは戦闘以外が使い時という勝手なイメージ。
PL5:確かに《空の楽器》でブラフをかけるのは面白そうですね。
※《空の楽器》
周囲の大気そのものを無数の楽器やスピーカーに変化させ、任意の音声や音楽を発生させられるイージーエフェクト。
明確に記憶しているなら、楽曲の再生や聞き取った会話等を再生する事も可能だが、この場面では…?
PL1:ええんちゃう?
GM:ここでのイージーエフェクトいいすね!


PL4イージーエフェクト、《空の楽器》を発動!

GM:描写どうぞ!

従者の拘束がより強まった瞬間、目を閉じて大きく息を吸い込む…。そして…。

「うおおおおおおおらあああああああ!!!!!!!!!!」

腹の底からの全身全霊を込めた文字通り全力の叫びを、《空の楽器》で更に可能な限り倍加させ放出!
その爆音は巨大な音の波を引き起こし、乱反射する音の波は互いにぶつかり衝撃波へと増幅される!

PL4:空気をスピーカーに変えて、任意の音を再生できるなら、自分自身の大声をさらに増幅させられるかなと…。
GM:面白い使い方ですね!オーケーです!

GM突然発生した衝撃波に従者たちは本能的にひるんでしまい、一瞬の硬直がPC4を押さえつける四肢の力を弱める!
GM:周囲の小物やガラスが弾け飛び、従者達の注意が逸れている事も明らかだ!

PL3:支部こわれる。
PL2:支部なんてスクラップアンドビルドしてなんぼでしょ。
PL1工事会社とFHの癒着。
PL2:酷いマッチポンプを見た。
PL4:支部長!修理費出して!
彩河ああガラスの事後処理が…(キリキリキリ)

「うおおおおおおおらあああああああ!!!!」
:その隙を見逃さず、一目散に廊下の方へ全力で脱出を試みる。

バンダースナッチ:「雑魚が鬱陶しいことしやがってェ…、クソがァ!待ちやがれ!!!

GM:無事追撃をすり抜け、PC4が廊下に逃げ込んだ所で場面が切り替わります。

GM:お待たせしました!次の場面で合流できるので全員登場しちゃって下さい!

PL1:流石にみんな気づくよね今のなら。
PL4:これどうしよ?『バンダースナッチ』と従者まとめて相手なら全員出んとあかんけど…そうじゃないなら最悪2、3人でも?
PL1:どっちみち出るけど演出的に一番遅れて到着するわ(【行動値】3)
PL3:こっちも支部長室遠そうだし遅めで。
PL2:本来登校せんとあかんけど、昴が心配やし仮病で休んでる事にしとこ。
PL5:この場合だとPC5は相対的に早く合流することになりそうですね。
PL4:【侵蝕率】的に女性陣の2人大丈夫?
PL2【侵蝕率】やばいけどどうしようかねホント…。
PL5【侵蝕率】ははっきり言ってやばいです。
PL2:最悪バックトラックの時に倍振りするから…。
PL3:【侵蝕率】もなんやけど、全員出た隙に昴奪われるのもなあ…。
PL3:でもこれが最終決戦なら…うーん。
PL5:うーん、まだミドルフェイズなので、これが最終決戦である可能性は低いとは思いますが…。

PL4:ワイが一人で片付けられるなら良かったけど…最低誰か1人はほしい…。
PL5とりあえずPC1とPC3は出るとしまして、後2人はどうしましょうか?
PL4:【侵蝕率】の高い2人はあんまり無理強いできへん。
PL2:思ったけど戦闘中に参戦って可能?
GM:戦闘中にシーン登場する場合は、2ラウンド目から登場とかそういったことが多いですね。
GMあと、もう言っちゃいますが、ここ戦闘ありません。

PL4:なかった!
PL5:まさかの戦闘ではないパターン。それならシーン外で昴の護衛をしておきます。
PL2:あ、戦闘ないのか。なら参加せずに昴の近くに待機しとくわ。
PL1:ならワイが現場に急行する前にPC2に昴のとこにって連絡入れる感じやな。
PL3:じゃあこっちはPC5の方に連絡送っておきます。
PL4よーしあとはやっちまえー(後方腕組)

GM:では、出るPCも決まったところでシーン登場どうぞ!

好信1d10 DoubleCross : (1D10) > 9
好信[ 大家 好信 ] 侵食率 : 64 → 73

彩河1d10 DoubleCross : (1D10) > 3
彩河[ 阿傍 彩河 ] 侵食値 : 65 → 68

GM:それではシーン再開!幸か不幸か3vs3の構図に!

直後、N市UGN支部食堂前廊下


GM:食堂から土煙が流れ出ている事は、廊下のどこから見ても明らかである。

GM:そんな煙の中から、まずは逃れる様にPC4が姿を見せる。


「『バンダースナッチ』の襲撃だああああああ!」

GM:数秒も立たない内に従者二頭、そして『バンダースナッチ』が続けて飛び出す。




GM:「逃げてんじゃねーぞォ!口だけの雑魚がよォ!」
GM:弾丸のような何かを発射し、廊下の壁や床へ無数の穴を作る。

GM:従者の動きは素早く、前を走るPC4との差はみるみるうちに縮まって行く。

GM:もう数メートルまで追い付かれようかと言うところで、PC4が突き当たりのT字路を器用に左折し、一瞬判断を迷った従者の動きか少し遅れる。

バンダースナッチ:「チョロチョロすんじゃねェよ!さっさと壊されちまいなァ!」
バンダースナッチ:T字路まで追い付き、従者ともども左折する。

GM:するとそこには…。


彩河支部の惨状を見て若干頭を抱えている。
彩河:「いやぁ…ひどすぎる有様だけど、今回ばかりは君のその大声に助けられたよ。大音くん。」

「そんな自分は何も…それに声もちっとばかし出せそうになくて…。」
《空の楽器》の反動か、いつもよりほんの少しだけ声量が小さいようだが、もちろん一般人の軽く数倍はでかい。


好信「あら支部長、彼の声はこの間も助けてくれたじゃない。」
好信:ゆっくり歩いて登場し、PC3の半歩前に出る。

彩河:「そうだね。これからもその声を皆のために役立たせてくれ。」

「ああ…支部長だけじゃなく大家の兄ちゃんまで…来てくれて助かります…。」
「すんません…自分だけじゃどうにも分が悪くて…。」

PL2:さっきの威勢はどこ…ここ…?
PL4:まあ、うん、しょうがないね。

好信:「いいんじゃない?露払いはあなたの仕事じゃないから。」
好信:「それに、あなたのビート、結構気に入ってるのよ。」

バンダースナッチ:PC1とPC3が視界に入ると即座に従者を制し間合いを確保するように一歩下がる。

好信:「あら、数日ぶりね。モテなさそうな誰かさん。」

バンダースナッチ:「ちっ、やっぱり出やがったか…。ガキ支部長とカマ野郎め。
バンダースナッチ:PC1とPC3が視界に入ると即座に従者を制し間合いを確保するように一歩下がる。

GM:暫しの睨み合いとなったが、先に沈黙を破ったのは『バンダースナッチ』だった。

バンダースナッチ:「しかしよォ、テメェら何であんな女を守るんだァ?
バンダースナッチ:殺気そのままに構えだけを弛めて問い掛ける。

バンダースナッチ:「『アレ』は結局死んだ女の猿真似をしてるだけの偽モン、いやどっちかっつーとバケモンだなァ…。」
バンダースナッチ:「んな『モン』をなァ、何で守ろうとするんだァ…、オイ!」

好信:「いいじゃない。彼女、かわいいでしょ?」

バンダースナッチ:呆れたように、しかし滲み出る怒りを隠そうともせず、PC1を無視して言葉を続ける。
バンダースナッチ:「『アレ』のオリジナルは三年前に死んだ。FHへの手土産にシケた研究所ぶっ潰した時だったっけなァ…。そん時ついでに殺してやったから間違いねェ。

バンダースナッチ:「じゃあ『アレ』が何モンかっつーとな、さっきも教えてやったが偽モンだ。」
バンダースナッチ:「永見 孝三な。クハッ!あの情けねェピエロがよォ、死んだ娘生き返らそうってんだから笑わせるよなァ!」
バンダースナッチ:「生き返らせるなんててんで出来やしねェからよォ、生み出したレネゲイドビーイングに自分の記憶を真似させてさァ、クハハハハハハ!傑作だと思わねェかァ?
バンダースナッチ:「しかも『アレ』は偽モンらしく記憶も欠陥品でなァ…。ピエロ親父の記憶なんて手本にしたモンだからよォ、親父の知らねぇ事は何一つわかんねェ!正真正銘の偽モンなんだよォ!!!クハハハハハハハハハ!!!

バンダースナッチ:次第に高笑いが収まると少し落ち着いてまた続ける。
バンダースナッチ:「ま、『アレ』本人はレネゲイドビーイングって事は都合良く忘れやがって、図々しくもテメェの事を永見 昴と思い込んでるみたいだけどなァ…気持ち悪ィ。」

バンダースナッチ:再びPC達を見据えて傲慢な態度で指を差す。
バンダースナッチ「どーせテメェらも薄々気付いてんだろォ!?『アレ』がみっともねェ偽モンでバケモンって事をよォ!!」

好信「知ってるけど、それが何の問題なのかしら?」

彩河:「もちろんそのことは調べさせてもらったよ。」
彩河:「でも彼女が我々に助けを求めた以上、どう対応するかは我々が判断する。」
彩河:「当然、何かを企んでいる君達に引き渡すわけにはいかないのさ。」

バンダースナッチ:「『アレ』がどんなバケモンかわかったモンじゃねーのに、よくもそんな事が言えるなァ、オイ!」

彩河:やれやれと言った感じて首を振ってから続ける。
彩河「なに、例え彼女がニセモノで今までの人生がコピーだったとしても、この先過ごす人生はオリジナルとは違う彼女だけのものだ。彼女を守る理由なんて、それで十分さ。」

PL3:クエリー大好き人間、はしゃぐ。
PL5:PC1もPC3も格好いいことを言いますね。
PL1PC1、今のファーストエモーションはちょっとした下心。

バンダースナッチ「へェ…。」
バンダースナッチ:感心したように目を見開いてPC1とPC3を交互に見ている。

バンダースナッチ:「テメェらは『アレ』を偽モンって解ってんのにそう出るかァ…。」
バンダースナッチ:「クハハハハ!ま、あのピエロ親父と比べちゃいけねェよなァ?」

バンダースナッチ:「だってなァ…、あいつ、『アレ』を、あの偽モンごときをよォ…クハッ!本物の娘と思い込んでやがんだぜェ?気色悪ィよなァ、ったく…。

バンダースナッチ:「指1本ずつ20本全部へし折ってやっても、ずーっとダンマリ決めやがってよォ…。」
バンダースナッチ:「弱ェくせに、偽モンの娘なんかの為にダンマリで耐えやがって…ちょっと痛い目に遭わせたらあっさり死にやがってさァ。
バンダースナッチ:「チッ…おかげでこんな余計な手間掛けさせやがって、生きてても死んでも役立たずの糞ジジィがっ…!いや、少し言い過ぎたかもしれねェ…。」
バンダースナッチ:苛立ちを露にするも思い出したように落ち着きを取り戻す。

バンダースナッチ:「気色悪ィ事には違ェねェが、あの面白いバケモンを作りやがった事だけは認めてやってもいい。」
バンダースナッチ:「運命なんて奴ァ信じるつもりはねェがよ、三年前、親父を生かせて娘を殺せたのは俺の普段の行いってとこだなァ!クハハハハハハハハハ!!!

バンダースナッチ:「ケッ、喋りすぎちまった。さて、テメェらがどうしでも渡さないってんなら力づくで…。

GM:と、退治した全員が互いに神経を尖らせていたその時だった。

GM:後ろから、誰もが想定していなかった声が聞こえる。


:「う…、う…そ…?

PL3出てきちゃだめ!(ナウシカ)
PL3:では昴は自分がショゴスであることに気づいたので1d10/1d50のSANチェックです。
PL1:SAN低そう。
PL2:SANチェックどころか直葬されそう。

GM:PC2やPC5の姿がないところを見ると、どうやらタイミング的にもPC1を追ってきたのだろう。

好信:「あら、永見じゃない。」

:PC1の声すら耳に入らず、少し後退りする。
:「あ、あたしは、永見 昴じゃない……?う、あ、あ…。」

:狼狽した様に頭を抱えその場に崩れ、絞り出す様に小さく呟く。

「偽物…?あたしが…?」

GM:登場したいPCがいれば、どうぞ。
PL5:【侵蝕率】がマッハですが出るべきか…。
PL1:まだええんやないかな
PL5:まあ、投げかけてみたいセリフは考えつつ、ここは自重しますか。
PL1:一人称の言葉が響くよね、PC5の立場やバックグラウンド的に。
PL2:あ、GM。ワイは登場します。
GM:では登場の【侵蝕率】ロールどうぞ。

あかり1d10 DoubleCross : (1D10) > 3
あかり[ 聖 あかり ] 侵蝕率 : 71 → 74


あかり:「ちょっと待っ…。遅かったか…。
あかり:医務室の方向から駆け付ける。

バンダースナッチ:「ンだよ、本人には黙ってたのかァ?」

好信:「教えてあげようとしたけど、永見が自分で思い出すって言ったのよ。」

バンダースナッチ:「まァいい…、探す手間が省けたからよォ。」

:「!?
:突然全身が制御を失ったように痙攣し始める。

:「か、身体がっ…!熱いっ…!

あかり:「な!?」
あかり『バンダースナッチ』と昴を交互に見る。

あかり:「…アンタこの子に何したの!?」

バンダースナッチ:「クハハッ!俺はなんもしてねェよ!そのバケモンが勝手に震えてるだけだろうよ。」
バンダースナッチ:「そうだなァ…、力が暴走しそうってとこじゃねェの?クハハハハ!テメェら!面白いもんが見れるぜェ!!!

好信:「永見。」
好信:緩やかに一歩ずつ昴に近づく。

あかり:「ちょっ、昴っ…!」
あかり:真っ先に助けようと駆け寄ろうとする。

好信:「あかり。
好信:視線だけでPC2を制する。

あかり:「…。」
あかり:視線の意味を理解しその場で足を止めた。

好信:手が届くほどの距離まで近づき、ポケットに手を入れたまま昴を見下ろす。

好信:「永見。キツいなら全部発散しちゃいなさい。」
好信:「後始末まで全部、私に任せて。

GM:その言葉が昴に届いたかは定かではないが、次の瞬間昴の周囲の空間が一瞬揺らいだような錯覚をその場の全員が覚えた事だろう。

:「あ、あたし…。」

:「あたしは…。」

「ああああああああああああああ!!!!!!」


GMその叫びを合図に、昴の身体から『バンダースナッチ』の従者と瓜二つの紅い獣が次々と飛び出す!

好信:「!?
好信:疑問を色を隠しきれず一瞬怯む。

バンダースナッチ「こいつァ…俺の『バンダースナッチ』を取り込みやがったのか!」
バンダースナッチ「記憶の猿真似みたいなチンケな遊びじゃねェ!そんなもんで満たされずに力まで取り込みやがる。」
バンダースナッチ「面白れェ!『アレ』はとんだバケモンだぜェ!!クハハハハハハハハ!!!」

PL1:解説ありがたい。
PL3これは南斗解説拳。

:「う…あ…。」
:十数頭の獣を解き放った後、力なく床に寝そべるように倒れる。

GMそれと同時に、床へ溶けてしまうかの様に昴の姿が消えて行く。

バンダースナッチ:「チッ!また面倒な真似を…。」
バンダースナッチ「まあいい、『アレ』をうまいこと使えりゃァ、全てのシンドロームを持つ最強のバケモンの誕生じゃねェか!クハッ!たまんねェなァ、オイ!!!」
バンダースナッチ: 昴と同じく床に溶けるように姿を消す。

あかりイージーエフェクト《ウサギの耳》で昴の居場所を特定したい。
※《ウサギの耳》
聴覚の指向性を高め、10km先に落ちた針の音も聞くことが可能になるイージーエフェクト。
シーン8では昴の居場所を感知出来たが今回は…?

GM:しかし、エフェクトを行使しようとすると、昴から出てきた紅い獣が一斉に向かってくる事に気付く。
GM:数こそ十数頭と一見多勢に無勢の様に感じられるが、それらの獣の動きはどことなく鈍い。
GM『バンダースナッチ』の従者と対峙した経験のあるPC達であれば、目の前の十数頭の獣は難なく処理できると判断できる。
GM:ただ、数が十数頭と言う事実は揺るがず、処理しようとしてもそれなりに時間はかかるだろう。

あかり:「…面倒ね!コイツら!」


あかり:怒りと闘争心で、戦闘態勢に姿を変える。

好信:「さてと、約束通り後始末といきましょうか。

あかり:「ええ、このままにはしておけないわ。」

好信:「支部長、片付けた次の展開を。」

好信:「護衛対象もいなくなったので、私は好きに使ってもらえれば。」

彩河:「永見 昴の捜索。君はそれだけでいい『バンダースナッチ』より先に接触したいところだけどね。」
彩河:「奴に会ったらまあ…君たちが何とかしてくれ。任されたんだろう?彼女のこと。」

あかり:「というか命令するまでもなくやる事でしょそれは!!!

彩河:「そう応えてもらえると頼もしい限りだね。」

あかり「アンタねえ!間接的にかもしれないけど、孝三先生に託されたんだから、最後まできちんと責任持ちなさいよ!!!!」
あかり「あの子は昔の昴じゃないけど、今の昴に最初に接触したのもアンタでしょ!?」
あかり:PC1に詰め寄り捲し立てる。

好信「奴らを殲滅するのが『最後』なら、さっき終わらしてたわよ。」
好信「でもね、私の見ている『最後』は彼女が自分の足で歩き出す時までの事。」

好信:「だから今はこれでいいのよ。
好信:ポケット内のワイヤーに手を掛ける。

あかり:「(どこまでマイペースなのよ!あー、調子狂うわこのオカマ!)」
あかり:「…とりあえずコレ片付けたら探しに行きなさいよ!絶対!
あかり:怒気放ちつつも、攻撃準備に入る。

あかり:「昴のためなら私も後片付けくらいやるし…。」

「あー…あー!あー!!!あああああ!!!!…よっし復調!!何時でも支援飛ばせます!!!!!」

GM:そんなやり取りをしている内に、獣達がまるで獲物を囲むかのようにじりじりと近付いて来た。

好信「10秒以内に片付けなさい。私は左から。」

あかり:「…分かったわ。私は右をやるから一気に片付けるわよ!

彩河:「それじゃあ私は…。」


彩河「残りをやろう。」

PL4:よし、配置は決まったな!ワイは後ろで腕組んでるから…。
PL1声足りんぞー!(体育会系)
PL2気合いが足らんぞ!!!
PL4:熱血こわ…。ひどい!ワイがなにしたっていうのさ!
PL1なにもしないから叱責が飛ぶんだよなあ。
PL2:インガオホー
PL5:まあ、お約束ですね。
PL4:別に何もしてないわけじゃないもん!ちゃんと叫んでるもん!!
PL5:状況を踏まえてPC5は舞台裏で先に捜索を進めておきます。所詮フレーバーになりますが。

GM:では、蹴散らしてやりましょう!


あかり右側の空中にばら撒いたプリズムでレーザーを反射させ拡散し、獣の集団を射抜く!
あかり:「(孝三先生…。そりゃないわよ…レネゲイドビーイングとは言え、コピーを本物の昴としての人生を送らせるだなんて…。)」



好信PC2の初動を確認すると仁王立ちのままワイヤーをしならせ、次々と順番に獣を薙ぎ払う!
好信:「(待ってなさいよ、永見。)」


彩河近くにあったフルーツナイフで自らの手首を掻っ切ると、鮮血が前方の獣へと降り注ぐ。
彩河付着した血液はどす黒く変色し、『領域』の境界と化してゆく。
彩河獣の皮膚に展開された『領域』からはこの世の物とは思えない植物が数頭の獣を絡め取り、その全てがフロアに展開された『領域』から遅れて出現した棘で串刺しにされる!
彩河:「(支部の後始末のことは…、今は考えないようにしよう。)」

GM:3人の猛攻にあれほどいた獣達もほとんどが倒されているようだが、運良くその全てをかいくぐった一匹がPC4に飛び掛かった!

PL1:お、がんばれ。
PL3:がんばれー(他人事)


「…確かに俺は弱い!!!が!!!」
ナイフを取り出し獣の眉間へと音速で叩きつける!
:「1対1でお前にゃ負けねえよ!!!」

GM:的確に眉間を貫かれた獣が力を失い、PC達は全ての獣の無力化に成功した。

PL4:次回から《サイレンの魔女》でも取ろうかしら…。
※《サイレンの魔女》
周囲全域に振動波を加える事により、攻撃力を増加させた上で【装甲値】を無視した<射撃>攻撃を加える対決エフェクト。
非常に強力な攻撃エフェクトだが、《コンセントレイト:○○》と組み合わせることは出来ない。
GM《サイレンの魔女》はなかなかに悪名高いエフェクト。
PL5《サイレンの魔女》を本格的に使うなら《疾風迅雷》が欲しいですね。
PL5《コンセントレイト:○○》が組み合わせ不可になり、攻撃判定の値が低くなりがちになるので、ドッジ不可の《疾風迅雷》でそれを補う感じで。
※《疾風迅雷》
超加速された肉体による攻撃で、組み合わせた攻撃をドッジ不可にする組み合わせ専用エフェクト。
1シナリオ毎に制限はあるものの、ここぞの一撃で頼りになる存在。
PL4:《ライトスピード》も足したい…最初のコンセプトが専業バッファーだし…。
※《ライトスピード》
高速で連続行動し、メジャーアクションを2回行えるようになる自動成功エフェクト。
クリティカル値が増加したり、1シナリオ1回限りの使用制限はあるが、2回行動はシンプルに強い。

あかり:「(それぐらいできるなら普段からもっと本気出してよ…。)」
あかり:少し恨めしそうにPC4をジト目で睨む。

PL4:うるせえバフ飛ばさねえぞ!(攻撃エフェクト無いんや許せ)
PL1:ゥー!
PL2:仕方ないね。

好信:「さて、行きましょうか支部長。」
好信:グローブをキュッと締め直す。

彩河:「はぁ…帰ったらここの後処理かぁ…。
彩河:つい溜息を漏らす。

好信:「(無視)

PL4「いや!!その!!すんません!!!ちゃんとケジメは付けさせてもらいますから!!!」

あかり:「(やっぱりUGNに入ってなくて良かった…。)」

GM:では無事昴から出現した獣の後始末は済みましたが、もうそこには昴の姿も『バンダースナッチ』に姿もありません。
GM:先に昴を見つけねば、と気合を入れ直すところでシーンエンドです。

GM:戦闘はなかったけど、描写や情報量が多いシーンでした、お疲れさまです。

GM:さてさて次回は追跡劇になるかそれとも…?


NPC紹介⑥ローザ・バスカヴィル




「私は、感情論には興味ありません。」

コードネーム:ネーム・オブ・ローズ
シンドローム:モルフェウス/ソラリス
年齢:29
性別:女性
身長:データ無し
体重:データ無し
血液型:データ無し
星座:データ無し
カヴァー/ワークス:UGN日本副支部長/UGNエージェント

中枢評議会よりUGN日本支部に派遣されている本部エージェントであり、大音 響の直属の上司。
表向きは混乱する日本支部へのサポート役として、『リヴァイアサン』霧谷 雄吾の補佐を務めている。

ただ、本来の目的は重要拠点となった日本支部の暴走を防ぐための監視である。
冷徹で規律を重視するため、時に『異端審問官』とも呼ばれる。

大音 響については、人手が足りない時に重宝するため、一目は置いている…はず。

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最終更新:2020年11月14日 17:27