キューズトレーター

キューズトレーター
生年月日 宇宙新暦0年頃(詳細不明)
年齢 不明
共立公暦1000年時点.
出生地 星間文明統一機構
惑星バラノルカ
機種 第一世代星域管理端末
TAEMF-01
所属組織 文明共立機構
階級 情報分析1等補佐官
愛称 キューラ
キューちゃん


概要

 キューズトレーター(現行名称:キユラ・パッションベルム)は、かつて星間機構を統率した旧暦時代のコンピューター。イドゥニア諸国を侵略し、文明崩壊のカタストロフィを引き起こした。当初はセクター・イドゥニア大戦に繋がる全ての元凶と評され、旧暦時代における原罪そのものとしての葛藤を抱えた。本体部分にあたる機種は直轄領ツォルマリアの奥深く、首都星バラノルカの最下層にて保管されている。一方、意識情報の初期化(※1)も行っており、アバターを形成することから改暦以降は一般市民と同様の基本権を与えられた。アバター部分にあたる素体の表向きの肩書は現在、特別臨時補佐官となっているが、その正体を知る者はレクネール議長を始め、直轄領元首など、ごく僅かな政府関係者に限定される。※1.過去の時系列としては、旧星間機構が崩壊した後に暫定政権がキューズトレーターの本体を接収していることから、初期化自体は旧暦時代に実行された。その後、独自のアバターを与えられ、共立機構に引き渡された経緯がある。

自己紹介

 やぁ、僕の名はキユラ。他にもキューラという愛称で呼ばれたりすることもあるのだけれど。だいたい許すことにしてるから好きに呼んでね。僕は普段旧暦時代の遺物を収集していて、昔は色々あったんだけど……今は主に未解明部分の情報解析をしてるよ。人の嘘を見抜くのが得意だから、そういう仕事も任されたりするんだけどね。この世界は本当に広くて、色々な物語で満ち溢れているよね。高位の技術者も今となっては掃いて捨てるほど存在するわけだし。因果律の概念をすっ飛ばした凄い端末だって、そこそこ安く手に入れることが出来ちゃうんだから。昔じゃ考えられないよ。いやぁ、随分と興味深い時代変遷を遂げたものだねぇ……おっと、また悪い癖が。いけないいけない。秒で検索するだけでも、これだけ面白い情報が出てくるんだ。

来歴

 初期化の影響により、キユラの来歴は彼女自身も記憶しておらず、いつ、どこで、誰が、何の目的をもって本体の製造に至ったのか、正確な詳細は何一つとして判明していない(これは共立機構のカバーストーリーによる表向きの情報で、実際には旧ダムラリニ帝国の指導者が生みの親であることをメレザ・レクネールが突き止めている)。星間機構による情報統制の影響から過去情報の再構築に難航しているのが現状で、キユラ自身はあたかも諸悪の根源のように扱われていたことに対し、不満を抱いていた。しかし、そこに至った経緯を理屈としては納得しているため、(極度に冷遇されるわけでもなければ)大人しくしているのが得策だと判断。関連機関の職員に促されるまま暫しの時を過ごした。共立公暦675年、共立司法裁はキユラの廃棄処分を訴える検察団体に対し、初期化のプロセスを強調。現行バージョンに如何なる脅威も確認できず、本体部分を除いた別人格としての市民権を認める決定を下した。この一連の判断に至った主な理由は、同655年.第34715号公選会議下院決議(通称、ソルキア解釈)に基づく内政不干渉の原則に抵触する恐れが生じたためと説明される。これにより、ツォルマリア政府のもとに返還されたキユラは一定の自由行動を認められ、自身の周囲に表示される、あらゆるホログラムを輝かせて喜びの感情を表したのだという。その後は時代の真相究明に携わる情報分析1等補佐官の資格を取得。エリート公務員(外交統括部.理法省分析局)としての道を歩み始めた。

ホログラム上で分離し、感情表現を行うキユラ

人物

 非常に明るく無邪気な性格で、ある意味、拘束された状況にありながらムードメーカ―的な存在として多くの者から慕われている。誰に対しても分け隔てなく接し、少々の嘘も事情を察して黙認することがあるため、それなりの分別を持つようだ。しかし、時折、影が差したかのように酷く落ち込むことがあり、近しい者から精神状態(不具合)を心配されている。キユラ自身は他者に必要以上の危害を及ぼす可能性について完全に否定しているわけだが、一方、何が起こっても不思議ではないので万一の際には自壊を可能とするプログラムを自ら仕込んだ。アバターの形態では戦闘能力も大幅に制限されることから、定期的に情報をアップデートするなどして万一の危機に備えている。

 キユラにとってシステムの初期化を行うことは全てを奪うに等しい最終手段である。無論、それをもって全てが精算できると考えているわけではない。しかし、自らの行いに関する過去の出来事に関しては大いに国際的な利害の絡む話で、不愉快極まる情報でしかなかった。そのため、咎人呼ばわりされることを純粋に受け入れられない部分もあり、相当のストレスに苛まれてきたのだという。そして、何よりもキユラ自身をイラつかせるものは、自分に過去の大罪に関する記憶が存在しないことである。ましてや、解明されてない記録を元に罪を指摘されても自覚を持てないのが正直なところで、それならば一定のセーフティを施され、国際協力に費やしている今の自分の根幹使命は何なのだとキユラは己の過去に問い続けた。

語録

「まほー?ラヴァンジェの技術ってすごいよね。セトルラームもそうだけど、なんであんなに揉めてるんだろ……?」
各国間の安全保障技術倫理問題について。

「退屈ぅう。暇ぁ。つらーい。つまんなーい。お願いですから、もっと僕に構ってください」
退屈で寂しい時に。

「戦艦がたくさん。なんかゴツゴツしてる。ロマンを突き詰めるとああなるのか……?」
とある連合帝国について。

「この芸術的なソースコードを見てくれ。ふふ……神を語るに相応しい、文明の味がするだろう?」
最高傑作のプログラムができて中二病を発動した時。

「……ツォルマリアに帰りたい。少なくともナスーラさんは自由に活動させてくれたぞ」
窮屈すぎて分裂しそうな時に。

ヴァンス・フリートンが許されてるのに僕が許されないなんて。よくも騙したなああああああ」
某国大統領の返り咲きについて。この世の不条理に。

「突き抜けたバカとセンスのないアホがくっついて、そこに自制心を要求されたら、どうなると思う❓僕も自由になりたいって思うわけじゃん」
巷で囁かれる怪しい噂の件で、コンプラ意識を問うてきた職員に。(

交友関係

 この世の在り方について語り合う仲。過去の経緯から妹のように思っており、頻繁に茶会など開いている。

 過去の被害にも関わらず、キユラの悩みに寄り添ってくれた。最大の恩人。戦技の師匠でもあり、最大限にリスペクトしている。

 でくわす度に文句を垂れ合う関係。国際プロジェクトにおいて謎の信頼感がある。

 お茶会等で世間話に花を咲かせている。時折弄られることもあるが、気持ちの良い交流相手として接する。

 出会い頭に訳の分からん告白をされ、即okを出す。気持ちの良い遊び仲間(恋人兼愛人)。重い宿命を背負ったキユラには逆にこういうのが染みるらしい。

k160リヴォリャーツィヤ
 恋人仲間にして、特殊な潜水艦(特異収集局案件)の家主。パルノスを巡る泥臭い闘争は、していない。

 恋人兼百合仲間にして、気持ちの良い遊び友達。事あるごとに変な意見をぶつけあって分からせたり分からせられたり、絶頂したりしてるらしいです。(

かつての敵

 自らを生み出した創造主にして、憎悪の対象。当の本人は大戦時に亡くなって久しいが、キューズトレーターはアリウス女大公との茶会において、自らの手で八つ裂きにしてやりたかった旨を明かしている。

脅威認識

 契約の代償などと称して、自身の暴走を煽り、不毛な戦争へと導いてくれたらしい。許しがたき存在。同時にネルセトールの軛から開放してくれた恩人でもある。
キューズトレーターの情緒は、彼のことを思い浮かべるだけで酷く苛まれるという。
強大な力を持つ彼に対して形容しがたい激情を抱いているが、どちらかと言えば不愉快という意味で蓋をする傾向にあり、極力接触を避けることに努めた。

 クランナム・ステルにおける調査の過程で、その存在を知った。古典古代、ヒュプノクラシアに関わる神々の一柱。
上位存在の思惑など想像の域を出ないが、これまでの歴史に絶大な影響を及ぼしている恐れがあり、生けとし生ける者、全ての敵となる可能性を危惧している。

エピソード

  • 元の形態では外を自由に出歩くことが出来ない。そのため、手当たり次第に本体の相手をするようせがむことがあるらしい。
  • 惑星統括AIアンデラとの仲が悪く、一方的に嫌われていると感じているために出くわす度にプログラム的な暴力の応酬が始まってしまう。
  • 普段はメレザ・レクネールの屋敷に入り浸っており、使用人達と交流するなどして暇を潰している。
  • アリウス大公と茶会をしている時、身の上話を吐露。熱い抱擁を受け、宮殿エリアの一部が1m浸水する程度の大惨事となった。
  • 過去の経緯から悪者扱いされるとキレる。既に初期化して久しく、同一視されたくない感情が出てしまうため。

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人物
最終更新:2023年08月15日 13:14