がしゃどくろ
がしゃどくろは、日本の
妖怪として知られる巨大な
骸骨の姿をした存在です。
概要
がしゃどくろは、戦死者や無縁仏などへの恐れや敬意を背景に生まれた創作妖怪です。その巨大な骸骨というビジュアル的な特徴と恐怖感から、多くの人々に印象深い存在として広まりました。昭和期に創作された比較的新しい
妖怪ですが、その存在感は古典的な妖怪にも劣らないほど強烈です。
- 外見と行動
- がしゃどくろは非常に巨大な骸骨の妖怪で、夜中に「ガチガチ」や「ガシャガシャ」という骨がぶつかる音を立てながらさまよいます
- 見つけた人間をその大きな手で握りつぶし、食べてしまうと言われています
- 名前の由来
- 「がしゃ」という音は、骨同士がぶつかる音を表しているとされます
- また、漢字では「餓者髑髏」と表記されることもあり、これは「飢えた者の髑髏」を意味します
- 伝承上の背景
- 戦死者や野垂れ死にした者など、埋葬されず供養もされなかった死者の怨念や骸骨が集まって形成されたとされています
起源と創作背景
- 創作妖怪
- がしゃどくろは昭和中期(1960年代後半)に創作された妖怪であり、日本各地の民間伝承に基づいたものではありません
- 最初に登場したのは1968年出版の『世界怪奇スリラー全集2 世界のモンスター』という本で、斎藤守弘による記事が初出とされています
- 歌川国芳との関係
- がしゃどくろのイメージは、江戸時代の浮世絵師・歌川国芳が描いた『相馬の古内裏』という作品に登場する巨大な骸骨から影響を受けています
- この絵自体はがしゃどくろとは直接関係ありませんが、その視覚的インパクトが後世の妖怪像に大きな影響を与えました
- 現代文化への影響
- がしゃどくろはアニメやゲームなどにも頻繁に登場し、「ゲゲゲの鬼太郎」や「ぬらりひょんの孫」などで描かれています
- その巨大で恐ろしい姿から、ボスキャラクターとして扱われることも多いです
作品例
白羅『ボーンコレクション』
『ボーンコレクション』における白羅(パイラ)のがしゃどくろとしての特徴は以下の通りです。
- SSSランクの妖怪
- 白羅は最強クラスの妖怪であるがしゃどくろとして描かれています
- 人間になることを夢見る
- 彼女は妖怪の体を捨てて完璧な人間になることを夢見ており、この願望が物語の重要なテーマとなっています
- 骨を武器化
- 白羅の骨は、主人公の迅内カザミが使用することで武器として機能します
- 骨の部位ごとに異なる効果を持つため、様々な戦術が可能です
- 迅内カザミとの関係
- 白羅はカザミとタッグを組み、彼に惚れ込んでいます
- 彼女の力を使うことで、カザミは禁術である妖怪術を駆使して戦います
- ギャグとシリアスのバランス
- 『ボーンコレクション』はギャグとシリアスが巧みに組み合わさった作品であり、白羅のキャラクターもその一部として描かれています
白羅は、伝統的ながしゃどくろの恐ろしいイメージとは異なり、人間になりたいという願望を持つユニークなキャラクターとして描かれています。
また『ボーンコレクション』の白羅(パイラ)の性格は、読み切り版と連載版でいくつかの違いがあります。
- 読み切り版の白羅
- 読み切り版では、白羅は自分の骨を集めるために活動しています
- 彼女の骨はバラバラになっており、それを集めることが物語の中心となっています
- 性格はけだるげで掴みどころのないミステリアスさがあり、肌の露出が多いセクシーな女性として描かれています
- また白羅は自分の骨を武器として使わせるという設定があり、彼女の身体の内部に直接手を入れるというエロティシズムな描写があります
- 連載版の白羅
- 連載版では、白羅は人間になることを目指しており、そのために自分の妖力(骨)を使い果たすことをカザミに依頼します
- この設定は読み切り版とは逆になっています
- 性格はノリが良く茶目っ気に溢れた性格であり、カザミに心惹かれているという描写が強調されおり親しみやすい面がある一方、読み切り版にあったミステリアスさが失われています
- また、ツンデレやロリババアといった特徴も持ち合わせています
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最終更新:2024年12月13日 09:04