カルコサ
カルコサ(Carcosa)は、アンブローズ・ビアスやロバート・W・チェンバースの作品に登場する架空の都市であり、
クトゥルフ神話にも影響を与えた重要な要素です。
概要
カルコサは、アンブローズ・ビアスによる創造から始まり、チェンバースによって発展し、その後
クトゥルフ神話にも取り込まれた架空都市です。
その
神秘的で不気味な描写や狂気との関連性から、多くの
ホラー作品やゲームなどで引用され続けています。特に
ハスターとの結びつきや『
黄衣の王』との関連性が際立っており、
クトゥルフ神話内でも重要な位置を占めています。
カルコサの起源と特徴
- 初出
- アンブローズ・ビアスの短編小説『カルコサの住民』(1886年)で初めて登場しました
- この作品では、カルコサは太古の廃墟として描かれ、物語はその都市を霊魂が回想する形で進行します
- 発展
- ロバート・W・チェンバースが短編集『黄衣の王』(1895年)でカルコサを再登場させ、独特な神秘性を加えました
- この中で、カルコサはハリ湖のほとりに位置し、「黄衣の王」という存在と密接に結びつけられています
- 地理的な設定
- チェンバースの作品では、カルコサはヒヤデス星団近くにあるとされるハリ湖の岸辺に位置しています
- この設定は後にクトゥルフ神話にも取り入れられました
- 雰囲気
- カルコサは二つの月が輝く不気味な空と黒い建築物群が特徴的で、その描写には詩的で幻想的な要素が含まれています
- 都市全体が狂気や破滅を象徴しており、その存在自体が人間の精神に悪影響を及ぼすとされています
- ハスターとの結びつき
- 禁断の戯曲『黄衣の王』
- この架空の戯曲はカルコサを舞台としており、読んだ者を狂気に陥れるとされます
- この要素はクトゥルフ神話における「禁書」の概念にも影響を与えました
- 象徴性と文学的影響
- カルコサは、現実と非現実、理性と狂気が曖昧になる空間として描かれます
- そのため、多くの作家やクリエイターによって再解釈され、クトゥルフ神話やホラー文学全般に大きな影響を与えました
- また「黄衣の王」や「カルコサ」という名前自体が、一種のジャンルやテーマとして確立されるほど強い象徴性を持っています
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最終更新:2024年12月29日 07:58