ブラウニー
ブラウニー(Brownie)は、スコットランドや北部イングランドの伝承に登場する家付き
妖精で、家事や農作業を手伝う善良な存在として知られています。
概要
ブラウニーは、人々の日常生活を助ける
優しい妖精でありながら、その気まぐれさや独特のルールによって人間との関係性が繊細に描かれています。
その存在は家庭内での調和や感謝の心を象徴しており、現在でも多くの文化や物語で親しまれています。
特徴
- 1. 外見
- 身長は約1メートル弱で、小柄な体型
- 茶色いボロ布をまとい、髪や髭が伸び放題とされています
- この茶色い姿から「ブラウニー(茶色い奴)」という名前がつけられました
- 地域によっては毛むくじゃらだったり裸だったりと外見の描写が異なる場合もあります
- 2. 性格と行動
- 温厚で勤勉な性格。夜中にこっそりと家事をしたり、家畜の世話をしたりして人間を助けます
- ただし、気まぐれな一面もあり、綺麗すぎる部屋をわざと散らかすなどのいたずらをすることもあります
- 自分の存在が目立つことを嫌い、姿を見られることや直接感謝されることを嫌います
- 3. 報酬
- 労働の報酬として食べ物(特にミルクやパン)を供える必要があります
- ただし、あからさまに渡すと怒って去ってしまうため、さりげなく置いておくことが重要です
- 衣服を贈ると働かなくなり、その家を去るという伝承もあります。この点は他の妖精(例:ドビー)にも共通する特徴です
- 4. 住処
- 家や納屋に住み着き、その家族に幸運をもたらす存在とされています。ブラウニーがいる家は繁栄すると考えられていました
伝承と役割
- 1. 家庭の守護者
- ブラウニーは家族の一員のように振る舞い、人間が寝静まった後に作業を行います
- そのため「寝ている間に小人が手伝ってくれる」という都市伝説の元とも言われています
- 2. タブー
- ブラウニーへの報酬を怠ったり、彼らの仕事に文句を言ったりすると怒りを買い、最悪の場合はその家から去ってしまうか、悪意ある妖精(ボガート)に変わると言われています
- 3. 地域ごとのバリエーション
- コーンウォール地方ではミツバチの守護霊として信じられることもあり、養蜂の手助けをするブラウニーも伝えられています
- スコットランドでは古い農家によく訪れる慈善的なゴブリンとして記録されている場合もあります
- 現代文化への影響
- ブラウニーは日本の「座敷童子」に似た性質を持つ妖精として紹介されることがあります
- ガールスカウトには「ブラウニー」という年少部門があります
- これはブラウニーが「人々を助ける」象徴的な存在であることから名付けられました
- チョコレート菓子「ブラウニー」の名前も、この妖精に由来しているという説があります
- 茶色い外見から連想されたものです
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最終更新:2025年01月08日 21:13