ストローマン論法

ストローマン論法(藁人形論法)

ストローマン論法(Straw Man Argument)は、相手の主張をわざと歪めたり、極端に単純化したりして「藁人形」を作り上げ、その偽物を攻撃することで勝ったように見せる詭弁です。
名前の由来は「本物の敵(鋼鉄の兵士)ではなく、藁で作られた人形を倒して勝利を誇る」ことに例えられています。


概要

ストローマン論法は 「相手の意見をわざと弱く改変して叩く」 という典型的な詭弁です。
仕組み
  1. 相手の主張を正しく理解せず、あるいは意図的に弱い形に言い換える
  2. その「歪んだ主張」を批判・攻撃する
  3. まるで相手全体の意見を打ち破ったかのように装う
・例)
例1:環境問題の議論
  • A「地球温暖化を防ぐために自動車の排ガス規制を強化すべきだ」
  • B「君は車を全部禁止にしろと言うのか?それじゃあみんな生活できないだろ」
→ Aは「全部禁止」とは言っていないのに、Bは極端に歪めて批判しています。
例2:学校教育の議論
  • A「もっと芸術の授業時間を増やすべきだ」
  • B「勉強はどうでもよくて遊んでばかりでいいと言うのか?」
→ Aは「勉強不要」とは一言も言っていません。
特徴と問題点
  • 論理的に相手の主張に勝っているように見えても、実際には「偽物」と戦っている
  • 議論を不毛にし、正しい理解を妨げる
  • ネット論争・政治討論・SNSなどで頻繁に使われる
回避・対処法
  • 相手の主張を正確に引用する
  • 「私はそんなことは言っていない」と明確に訂正する
  • 議論の土台を共有してから進める

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最終更新:2025年09月21日 09:09