詭弁と心理戦のテクニックの類似点

詭弁と心理戦のテクニックの類似点

心理戦のテクニック」と「詭弁」とは本来ジャンルが異なりますが、「相手を誤導する」点では重なる部分が多いです。


詭弁心理戦のテクニックの類似点

類似点 共通点 分類 論法・テクニック 説明
1. 情報の歪曲・すり替え 「相手に誤解させる」ために
情報を操作する
詭弁 ストローマン論法
論点のすり替え
チェリーピッキング
相手の主張や情報を改変・選択して都合よく利用する
心理戦 フィルタリング
ミスディレクション
都合のいい情報だけを伝えたり、注意を別の方向へ逸らす
2. 偽装・演出 事実を偽装して「印象」を操作する 詭弁 スリッパリー・スロープ
論点先取
論理を飛躍させたり結論ありきで展開
心理戦 ブラフ
リバースブラフ
フェイント
強さや意図を偽装して、相手に誤った判断をさせる
3. 認知負荷を与える 「考える余裕を奪う」ことで、
相手を自分のペースに引き込む
詭弁 ・循環論証
・前後即因果の誤謬
議論をぐるぐる回したり、短絡的に結論づけて思考停止を誘う
心理戦 オーバーロード
タイムプレッシャー
情報や時間の負荷を与え、冷静な思考を奪う
4. 権威・感情への訴え 論理ではなく「心理」に訴える 詭弁 ・権威論証
・同情論証
アド・ホミネム (人身攻撃)
論理よりも感情・人物像で相手を動かす
心理戦 プレッシャー
ミラーリング
信頼感や恐怖・同情を利用して相手の心を動かす
相違点
  • 詭弁=主に「議論の場」で論理的に見せかけるための言葉の技術
  • 心理戦のテクニック=「交渉・駆け引き・対人操作」で相手の行動そのものを変えるための戦略。
つまり、詭弁は心理戦テクニックの一部(言語的操作)と位置づけられると言えます。

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最終更新:2025年09月21日 10:43