論点のすり替え

論点のすり替え

論点のすり替えとは、議論すべき本来の問いや主張から意図的・無意識的に別の話題に移し替えてしまう詭弁の一種です。
表面的には答えているように見えても、実際には本題から外れた議論になってしまいます。


概要

論点のすり替えは 「本題から目をそらさせることで議論に勝ったように見せる詭弁」 です。
典型的なパターン
・1. 話題の変更
質問された内容に直接答えず、関係の薄い話にすり替える。
例)
  • A「この製品は欠陥があるのでは?」
  • B「いやいや、この製品は業界で一番売れているんですよ」
→ 「欠陥があるかどうか」という論点を「売上の多さ」にすり替えている。
・2. 人物攻撃(アド・ホミネム?)にすり替える
主張の正しさを論じる代わりに、相手の性格や立場を批判する。
例)
  • A「増税は経済に悪影響だと思う」
  • B「君は経済学を専攻していないから、そんな意見に意味はない」
→ 議題(増税の影響)から「発言者の資格」へ論点をすり替えている。
・3. 極端な比較・別の基準にすり替える
本来の基準ではなく、都合の良い別の基準を持ち出す。
例)
  • A「彼の行動は規則違反だ」
  • B「でも彼は人柄がいいし、みんなに好かれているよ」
→ 「規則違反かどうか」という論点が「人柄の良し悪し」にすり替わっている。
問題点
  • 議論が本題から逸れてしまい、結論が出なくなる
  • 聞き手が混乱し、誤った印象を抱く
  • 政治討論やネット論争では特に多用され、議論の質を下げる
見抜き方・対処法
  • 「今の話は本当に元の論点に関係しているか?」と確認する
  • 「それは別の論点ですね。元の問いは〜でした」と整理し直す
  • 主張を正確に繰り返してから反論を求める

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最終更新:2025年09月21日 09:33