閉鎖空間

閉鎖空間


閉鎖空間とは、外部の世界へのアクセスが制限・遮断された空間のことです。


閉鎖空間を作る条件

  • 物理的な制約: 限られた空間や場所、例えば部屋や建物内での設定
  • 心理的な制約: 登場人物が外に出ることができない状況(例: 恐怖や不安)
  • 状況的な制約: 外部からの隔離(例: 天候や災害による閉じ込め)

よくある例


向いているジャンル

  • サスペンススリラー: 緊迫感を高めるために閉鎖空間が効果的
  • コメディ: 限られた空間での人間関係の変化を描く
  • SF・ファンタジー: 宇宙船や異世界での閉鎖空間

具体例

「閉鎖空間」を舞台とした物語は、緊張感や心理的な葛藤を効果的に描写できるため、多くの作品で使用されています。以下に、よく使われる閉鎖空間の例をいくつか紹介します。
カテゴリ 説明
建物内の閉鎖空間 核シェルター 岡嶋二人の「そして扉が閉ざされた」では、登場人物たちが核シェルターに閉じ込められます。
狭い空間での緊張感や心理的な駆け引きが描かれています
廃病院 実際の舞台作品でも使用される例があり、観客を巻き込んだイマーシブシアターの舞台として効果的です。
不気味な雰囲気や過去の出来事の謎など、多様な要素を盛り込むことができます
天候・地理的理由に
おける閉鎖空間
嵐の孤島 台風や悪天候によって外界との接触が断たれた孤島が舞台となることが多いです。
この状況では、登場人物たちが限られた環境で互いに影響を与え合い、心理的な葛藤やサスペンスが生まれます。
例えば、ミステリ小説やサスペンス映画でよく見られる設定です
吹雪の山荘 雪山にあるペンションや山荘も、閉鎖空間として非常に人気があります。
吹雪や雪崩によって外部との連絡が遮断され、登場人物たちが限られた空間で過ごすことになります。
このような状況では、ストーリーが進むにつれて緊張感が高まり、サスペンスフルな展開を作り出すことができます
乗り物内の閉鎖空間 新幹線の車内 伊坂幸太郎の「マリアビートル」では、東北新幹線の車内が舞台となっています。
高速で移動する密閉空間という特殊な状況が、物語に独特の緊張感をもたらします
飛行機の機内 長時間のフライト中の機内も、よく使われる閉鎖空間の一つです。
限られた空間での人間関係や予期せぬ事態の発生など、様々な展開が可能です
その他の閉鎖空間 コンクール会場 恩田陸の「蜜蜂と遠雷」では、ピアノコンクールの会場が舞台となっています。
物理的な閉鎖性に加え、コンクールという状況自体が参加者たちを精神的に閉じ込めるという効果があります
部屋 一見普通に見える部屋でも、そこに閉じ込められるという設定によって閉鎖空間となります。
日常的な空間が一転して非日常的な場所となるコントラストが、読者の興味を引きつけます

これらの閉鎖空間は、登場人物たちの行動を制限し、心理的な圧迫感を生み出すことで、物語に独特の緊張感や没入感をもたらします。また、限られた空間内での人間関係の変化や、脱出への試みなど、様々な展開の可能性を秘めています。

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最終更新:2024年11月04日 03:42