家のなかのモンスター

家のなかのモンスター


「家のなかのモンスター」は、『ブレイク・スナイダーによるジャンルの10分類』の1つです。
このジャンルは、閉鎖された空間内で主人公が脅威と戦う物語です。この脅威は文字通りのモンスターだけでなく、殺人鬼や超自然的な存在など、様々な形態を取り、サスペンスホラー、モンスターパニックなど、様々なサブジャンルと組み合わせることができます。主人公が罪に気づき、克服することで生き残る展開が多いのも特徴です。


必要な要素

No 要素 説明
1 閉鎖空間 (=家) ・逃げ場のない環境 (宇宙船、テーマパーク、キャンプ村など)
2 モンスター ・圧倒的な強さや超自然的なパワーを持つ存在 (→パワーデモンストレーション)
・人智を超えた恐ろしさを持つ
3 人間の罪 モンスターを生み出した原因となる人間の貪欲さや過ち
4 生存者 ・以前モンスターに遭遇し生き残った人物の存在
5 モンスター
倒そうとする人間
・多くの場合、返り討ちに遭う (→噛ませ犬, サクリファイス・スロー)

向いているテーマ

  1. 人間の欲望や過ちがもたらす結果
  2. 極限状態危機的状況下での人間性の探求
  3. 恐怖や未知のものとの対峙
  4. 生存本能と道徳的ジレンマ
  5. 閉鎖環境がもたらす心理的影響

作成ポイント

「家」を作るポイント
「家の中のモンスター」ジャンルにおける「家」を作るポイントは以下の通りです:
No ポイント 説明
1 閉鎖的な空間であること ・逃げ場のない環境を設定する必要があります
2 具体的な例 ・海岸沿いの町
・宇宙船の中
・テーマパーク(例:恐竜の走り回る未来のディズニーランド)
・家庭
・キャンプ村
ミノタウロスの迷宮 (ラビリントス)
3 空間の特徴 ・窮屈であればあるほど良い
・主人公が孤立していればいるほど効果的
4 「家」の定義の広さ ・家族という単位でも可
・町全体でも可
・「世界」全体を「家」とすることも可能
5 クローズド・サークルの重要性 ・簡単に脱出できる設定では恐怖感が薄れる
・例:バスに乗って村を出られる設定では緊張感が失われる
6 罪の存在 ・誰かが「家」にモンスターを招き入れた、または侵入した背景が必要 (→因果応報)
7 多様な解釈 ・物理的な建物だけでなく、比喩的な「閉じられた場所」も含む
モンスター」を作るポイント
「家の中のモンスター」ジャンルにおける「モンスター」を作るポイントは以下の通りです:
No ポイント 説明
1 圧倒的な強さや超自然的なパワーを持つこと ・人智を超えた恐ろしさを持つ存在であること
2 本質が「悪」であること ・単なる脅威ではなく、邪悪な意図を持つ
3 多様な形態を取りうること ・純粋なモンスター (エイリアン、恐竜など)
・家庭内モンスター (ストーカー、危険な人物など)
・連続殺人鬼
・超自然的存在 (幽霊悪霊など)
・ニヒリスト的存在 (人間性を否定するような存在)
4 罪に対する復讐心を持つこと ・人間の貪欲さや過ちによって生み出された存在であること
5 主人公や他の登場人物を執拗に追い詰めること ・執念深さは恐怖を生み出します
6 弱点が存在すること ・ただし、その弱点を見つけるのが困難であること
7 新鮮さやひねりを加えること ・観客を驚かせるような独自性を持たせる
8 小さすぎないこと モンスターが小物であるほど、作品の魅力も薄れる
9 目に見えない脅威も考慮すること ・例えば、致死性の伝染病なども強力なモンスターになりうる
怖いモンスターの作り方

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最終更新:2025年02月09日 15:04