海の神
神話の世界における海の神は、各文化や地域によって異なる特徴を持ちながらも、海洋の力や恩恵を象徴する重要な存在として描かれています。
- 1. 綿津見神(ワタツミ)
- 日本神話における代表的な海の神で、「海の神霊」を意味します
- 伊邪那岐命(イザナギ)が黄泉から戻り禊を行った際に生まれた三柱の神(底津綿津見、中津綿津見、上津綿津見)を総称して「綿津見三神」と呼びます
- 海面・海中・海底を守護するとされ、祓えの神としても信仰されています
- 2. 住吉三神
- 航海安全を司る神々で、底筒男命、中筒男命、表筒男命から成ります
- 船旅や漁業の守護神として崇められています
- 3. 建速須佐之男命(スサノオ)
- 海や嵐を司る荒々しい性格の神。八岐大蛇退治などで知られています
- 農耕や厄払いの神としても信仰されます
- 4. 大綿津見神
- 神産みの段階でイザナギとイザナミから生まれた海の主宰神で、特に大海原を象徴します
- 1. ポセイドン(ネプトゥーヌス)
- ギリシャではポセイドン、ローマではネプトゥーヌスとして知られる強大な海の支配者
- トライデント(三叉の槍)を持ち、嵐や地震を引き起こす力を持つ一方で、航海者に恩恵を与える存在でもあります
- 2. オーケアノス
- 外洋を司る原初的な海流の神。ガイア(大地)の息子であり、全ての河川や水源を象徴します
- 3. ネーレウス
- 穏やかな内海を司る海神で、ポセイドンとは対照的に平和的な性格が特徴です
- 1. エーギルとラーン
- エーギルは航海者に恐れられる白髪・白髭の巨人で、妻ラーンとともに船舶を襲う存在とされています
- ラーンは網を持ち、人や船を海中に引き込むとされます
- 2. ニョルズ
- 海と豊穣を司るヴァン神族の一柱。漁業や航海安全にも関与する穏やかな性格です
ハワイ神話の海の守り神
- 1. カナロア
- ハワイ四大神の一柱で、冥界や魔法とも関わりがある
- イカやタコなど、海洋生物として現れることがあります
- 2. ホヌ(ウミガメ)
- 神聖な存在として崇められ、子供たちやサーファーをサメから守る伝説があります
- 幸運を運ぶ象徴でもあります
その他地域の特徴的な海の神々
- ケルト神話
- リル(アイルランド)やマナナン・マクリル(航海と魔術を司る)
- イヌイット神話
- セドナという怒りを鎮めるべき存在として描かれる女性型の海神
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最終更新:2025年01月12日 20:54