決まった先から追加しましょう、世界版です。
(追加分を一番下にしたら御伽噺で埋まりそうなので上に足します)
使用される貨幣はおおよそ世界共通。閉鎖国や辺境の地になると例外が発生するもよう。
日本円に換算した価値は
銅貨:10円
銀貨:1000円
金貨:100000円
単位&名前
銅貨=セディ (性別:sex distinction の発音頭文字を拾って)
銀貨=ラーデ (生死:life and death の発音頭文字を拾って)
金貨=ホズ (地平線:horizon の発音をちらほら拾って)
10000セディ=100ラーデ=1ホズ
一日24時間、12ヶ月365日。
1月『始闇(しやみ)』
2月『胎動(たいどう)』
3月『産声(うぶごえ)』
4月『甘受(かんじゅ)』
5月『慈育(じいく)』
6月『魚心(うおごころ)』
7月『恋衣(こいごろも)』
8月『昇華(しょうか)』
9月『紅熟(こうじゅく)』
10月『結実(けつじつ)』
11月『枯槁(ここう)』
12月『終眠(しゅうみん)』
皿状の平面世界。
ひとつの太陽と二つの月があり、この世界を中心に星が廻る天動説。
世界の昼夜は共通。
人間やその他種族が住む皿の上は『ヴィオラ』
その裏側、死後の世界と言われ、また召喚対象ともなる神獣達が住む皿の裏は『ディスタンス』
火=男神:煉神ヴェルクロフィア(れんしん)(Vercurofear)
下級:ティーヴァ
中級:ギルメア
上級:レグルトス
爆=狐:砕天ヴォルガザイト(さいてん)(Volgzide)
下級:フォグマ
中級:メルティヴィス
上級:フォイラルディア
水=女神:清女アフェクロシア (せいじょ)(Afekrciar)
下級:ウォートゥ
中級:フラーディア
上級:ディナーシェス
氷=狼:霜狼サザンクルード (そうろう)(Souzerncrude)
下級:ソリス
中級:クラース
上級:オブサリュス
風=巨鳥:爛鳳シルフォニス(らんほう)(Sylfonis)
下級:ウィード
中級:トルネディア
上級:テュポラス
雷=虎:轟皇ルイゼンガルド(ごうおう)(Ruizemguld)
下級:マリス
中級:ジャルフォネ
上級:リベリウス
地=魔人:巌魔グランセルヴァ (ごうま)(Grumcerva)
下級:デゥーク
中級:トルガネフ
上級:ヲルトゥージア
木=妖精:彩姫ヴィヴィリッシュ(さいき) (Vyvirish)
下級:ピア
中級:イルミナ
上級:リュナージェ
光=天使:暁慧ティルメナス(ぎょうけい)(Tylmenus)
下級:アーク
中級:プリヴァリス
上級:クォルツァネス
闇=悪魔:淵司ガデュネス(えんし)(Gaduness)
下級:ヴェリオン
中級:ジザース
上級:フォーガニッシュ
時=機械人形:歌流間ディザスト(かるま)(Diezust)
下級:ビス
中級:プロップト
上級:ティッカギア
空間=麒麟:界麟レヴィナ(かいりん)(Levyna)
下級:ティガ
中級:オズマ
上級:ディメンズ
各属性の召喚術で彼らを召喚する事ができる。
呼び出される神獣の強さは上位から下位まで差があり、どれだけ強い者を呼び出せるかは術者の実力次第。
また無属性に神獣はなく、召喚術を行うと相手の召喚物を追い返すカウンターとなる。
モンスターは進化の過去を辿れば元は普通の動物。
長い時間の中で無の力。命を壊す、命の対極という性質を無によって増幅させられた種族。
命を憎み、命を襲う。
神獣達が魂をめぐらせているのが無に対する対抗手段ならば、モンスターを作り命を壊すのが無による神獣達への攻撃手段である。
ずっと昔。まだ世界が無に満ちていた頃。
何も無いそこに、十二の神獣がやってきました。
神獣達は自分達の存在を受け入れる為の器を作ろうと集まった者達で、姿も力もバラバラでした。
始めに麒麟が駆け出しました。
何も無かった場所に蹄がうがたれると、そこは無ではなく空間になりました。
広大な範囲を麒麟は駆け巡り、巨大な空間が出来上がりました。
その空間に、魔人が巨大な皿を浮かべました。
石や土でできたその皿に全員が降り立つと、そこは大地になりました。
互いに穏やかな魔人と麒麟は、そこが崩壊しないよう維持し続ける事にしました。
巨鳥はとてもきまぐれで、いつもきままな性格だったので、無をただようのがよほど退屈だったのか大地と空間が出来るなりあっという間に飛び立ちました。
大地の上には風が吹き、空が出来ました。
土台は出来上がりましたが、世界は何も見えないままでした。悪魔は居心地がよさそうでしたが、こう暗くては困ります。
そこで天使が光を空のさらに上にちりばめて星を作りました。
星は美しく輝きましたが、まだまだ光は足りませんでした。
そこで天使は狐の爆と青年の炎を借りて大きく熱く輝く光球を作り、それは太陽になりました。
世界は白く照らしだされ、巨鳥がのんびりと飛ぶ青空が見えるようになりました。
さて、世界は明るくなりましたが、天使と仲の悪い悪魔が機嫌を損ねてしまいました。
悪魔にとっては明るすぎましたし、仲の悪い天使が作った物がいつも真上にあるというのも気に食わなかったのです。
しかし皆は明るい光を欲しがるものですから、淋しくてすっかり拗ねてしまった悪魔は皿の裏側へ行くと、太陽が生まれる前のように裏側を闇で覆ってしまいました。
そんな悪魔のところに少女と狼がやってきました。
二人とも暗い闇は好きでした。しかしさすがに暗すぎるのは困るので悪魔と一緒に闇に控えめに煌めく球を作り、それは月になりました。
月はほどよく闇を照らし、薄くなった闇の隙間から光に隠されていた星が瞬きました。
その光景がとても美しく、また天使が作った物をうまく利用してやれたという優越感もあり、ようやく悪魔は満足しました。
天使と悪魔が太陽と月にそれぞれ落ち着いた頃、表では困ったことが起きていました。
いつも太陽に照らされている大地が乾いてひび割れ始めたのです。
あげくに暑さが大好きな青年と狐が太陽の下ではしゃぎまわっているのです。表は暑くなる一方。
魔人は慌てて裏側にいる少女と狼を呼びましたが、二人とも裏側の方が居心地がいいので戻ってきません。そのせいで裏側は反対にどんどん寒くなってしまいました。
この状態にまいってしまったのは、魔人と仲の良い妖精でした。暑すぎるのも寒すぎるのも駄目な妖精はどんどん弱り、そして大地の亀裂もひろがってこのままでは皿が割れてしまいます。
魔人は困ってしまいました。
手を伸ばしても、魔人には空の向こうにある太陽には手が届きません。
麒麟や虎には太陽は管轄外
巨鳥はただのんびりと飛ぶばかり
焦った魔人は、無様とは知りつつも空に向かって何度も跳びました。
何度も何度も
跳躍は大地を揺らしました
何度も何度も
そして規則的に大地が揺れ続けている時。
それまで一言も話さず目を閉じたまま微動だにしなかった機械人形が、振動の衝撃でカチッと音を立てて目を開きました。
機械人形は立ち上がり、その口からカチッカチッカチッと規則的な音の歌を歌い始めました。
魔人は跳躍をやめて機械人形を見ましたが、機械人形はただ天を見つめて歌い続けています。
つられて魔人が天を見ると、それまで大地を照らし続けていた太陽が傾き始めていました。皿の裏側を見れば、月も星も傾き始めています。天使や悪魔が慌てる事などお構いなしにどんどん傾き沈んで行き、やがて月と太陽の位置は入れ替わってしまいました。
暑い地表は冷やされ、寒い地表は温められ、ようやく大地の危機は去りました。
それでも機械人形は歌うことをやめません。
星達は大地の周囲を廻り続けることになり、時と昼夜が生まれました。
やがて落ち着きを取り戻した頃、少女が水をまき始めました。
二度と乾いて割れてしまわないように、水は地表を満たし海や川になり、空をも潤して雲が生まれました。
その雲に最初に飛びついたのは虎でした。
鳥と同じくらい気まぐれな虎はずっと心地よい寝床を探していたのです。ふわふわの雲は最高の寝心地で、それに空にあるので気の合う鳥といつでもじゃれあうことができます。虎は自分の寝床だとわかるように雲の色を変え、時々うなり声を上げたり余りある力を発散したりしながら、のんびりとすごし始めました。
散々世界を暑くした青年と狐は遊び疲れ、大好きな太陽に近い南の地で一休み。
逆に太陽が苦手な狼は北の地へ遊びに行きました。
穏やかになった世界で、昼夜のめぐりを最も喜んだのは妖精でした。
潤った大地に草木の種を蒔き、世界が緑に包まれました。
そして神獣達は自分に似せた生き物や自分と同じ属性に住む者を作り始めました。神獣は皆、容姿や力はてんでバラバラだったので同類が欲しかったのです。
ただ唯一、機械人形だけはひたすらに歌い続けるだけでした。
青年と少女に似た生き物はその中でも突出した知性を備えているようでした。
世界に命が溢れだした頃。
地表に、異質な何かが現れました。
無です。
最初に麒麟によって追いやられた無が、この世界を元通りの無に戻そうとし始めたのです。
麒麟は真っ先に気付きましたが、最初に広大な無の中を駆け回った麒麟にとってそれは取るに足らないもの。麒麟はまったく気にしませんでした。
異変に最初に気づいたのは妖精でした。
開いた花が閉じ始め、緑が失せて鮮やかさが消えていきます。
無は属性や命の対極でした。
草木は枯れ、生き物は倒れて動かなくなりました。
死の始まりでした。
無に最も反発したのは天使と青年、それに少女と妖精でした。
命の力が色濃い者にとって無は受け入れがたかったのです。
神獣全てが結束したのなら、無は退けられていたでしょう。
けれど、麒麟にとっては取るに足らず。
機械人形は歌い続けるだけ。
狐は地の底で遊ぶ楽しみに明け暮れていたので、関心は薄いもの。
虎や巨鳥は空の上で気ままにじゃれあうばかり。
魔人は悩みましたが、魔人が無を拒絶すると、骸となってしまった者達の行き場がなくなってしまいます。魔人は拒絶できませんでした。
狼にとっては、物静かで空っぽの無は狼の氷に通ずるものがあり、忌避するにはいたりませんでした。
そして何より、悪魔が無をすっかり気に入ってしまったのです。
やがて悪魔と無は、天使と青年と少女と妖精と対立し始めてしまいました。
悪魔と少女の対立により、二人と狼の力で作られた月は二つに割れました。
命と死のいたちごっこ。
やがて詰め寄る神獣達に向けて、悪魔がひとつの提案をします。
ならば勝負をしようじゃないか。
無の望みは全てを無に返す事。神獣の望みは無を消滅させること。
どちらが先か、直接干渉できない皿の反対側に住む生き物達の結末に賭けてみよう。
争いの始まりでした。
やがて神獣達は表に直接関与しないよう裏側へ移り
世界を動かしながら
死者が無の手に渡らないよう魂を廻らせ続けているのです。
最終更新:2008年07月29日 12:47