家視界考察

はじめに

 家視界は一部のプレイヤーが始め、今では多くのプレイヤーが防衛のために適用している。
 このコラムは家視界の目的とより効果的な建て方について考察したものである。
 なおこれは1例であり、筆者の使用勢力はシムシティでの防衛が非常に強い山なので、他の勢力はアレンジを加える必要があるかもしれない。



基本的なこと

 PSiArcwikiを参照。StarCraft2の記事だが、ほぼそのまんま流用できる。
https://www52.atwiki.jp/sc2psiarc/pages/27.html



家視界の目的

 前述のStarCraft2ではドロップハラスを事前に察知するために時々使われる。
 家を輸送機の経路に建てて来ているのを見たり、空飛ぶ家を前に出してユニットを輸送機に乗せているのを見たりする。

 戦略譚でも同様に騎兵ハラスを察知するために使われる。家を壊されるのと引き換えにハラスが来ているという情報を得ることができる。
 ハラスは結界を殴られた時点で発覚すると防御するのが難しいが、あらかじめわかっていれば先に軍を動かせるので容易に追い返すことができる。
 自陣の前にある程度の数を建てるとプッシュにも対応できる。敵軍が家を壊している時間で味方が移動できるので、1対2ではなく2対2の当たりがやりやすくなる。
 また、広く視界を取ることで裏にスキマを建てるのを抑制したり、裏に消えた騎兵の位置を把握したりもできる。



なぜ家なのか

 なぜ他の建物ではなく家が視界取りに適しているかというと、壊されるまで家として機能するからである。
 家より安い壁や結界を視界取りに使っても何も生み出さないが、家ならば壊されるまで人口上限+10として機能する。
 そしてコストは壊される未来の薄まって価値の低くなった資源によって支払われる。

 魔法陣は壊される前提では使いにくい。市場や研究所は研究が終わる前に壊されたときのダメージが大きいため守りやすい場所に建てるのが無難。
 ゆえにそこそこ安く複数建てる必要があり多少壊されても良い家が視界取りに最も適している。



時代毎の位置とタイミング


Nの時代

 本来Nで建てる必要がある家は最低2つ、多めに軍を出すなら3つ、2回しするなら4つである。
 この時間帯にハラスが来るのは1st拠点の周囲のみなので、視界を取って騎兵の接近を察知するより、騎兵が結界と拠点の間に入り込めないようにしたり結界を殴られにくくした方が簡単に守ることができる。たとえ前に出ていて結界を殴られて初めて気づいたとしても、シムシティがしっかりしていれば作業妖精を殴られることなく避難が間に合う。
 また、家を拠点射撃が届かない位置に建てるとノーダメージで殴る対象を与えてしまう。
 これらの理由により、H押しまでは家で視界を取るよりシムシティに用いた方がいい。

 Nで家視界をする場合、通常は不必要な家を建てることになる。Nでは資源がカツカツだが50や100程度ならHへの進化人数が変わることは少ないので、コスト面での問題はほぼない。自分の使っているオーダーがどのくらい資源に余裕があるのか把握しておくといい。

 H押し後は木を全力で採る都合上防衛線が広がるので、事前に察知できるのは有効となる。
 なるべく狭い範囲かつすぐ拠点に逃げられる位置で木を切り、木こりを守れる位置に軍を配置し、木こりに近接される前に気づける位置に家を建てると守りやすい。
 また、この時点で2nd候補地の前に建てておくと建築中に攻撃を食らう前に逃げられるようになる。


Hの時代

 Hに入ると拠点や魔法陣の数が増えるため、一気に人口が伸びる。ある程度余裕を持って家を建てる必要が出てくるが、これは壊されたときにサプライブロックが起こりやすくなるということでもある。
 そのためなるべくサプライブロックが起こりにくい建て方をする必要がある。
 また2ndを建てる都合上守らなければならない場所が増えるので、この時間帯から家視界は非常に重要な防衛手段になる。

 H入り直後は2nd建築やアップグレードで木を消費するため数を建てづらい。それらが終わりL押しのための資源を溜め始める段階になれば資源に余裕ができるので、多めに建ててもロスが小さくなる。

 視界が必須なのは騎兵の進入経路である。前衛なら画面端と陣地の間に2~3件建てて裏に入ろうとしているところを確認できるようにする、後衛なら裏に何件か建て、裏に回った騎兵の位置を確認しやすくすると対処しやすい。
 またプッシュに対応するために10分頃までには前にも建てておきたい。

 サプライブロックを防ぐためには単に数建てるほか、様々な場所に散らして建てると一度に少数しか壊されなくなる。

 L押し後は魔法陣を大量に建てるため木が必要だが、ここから人口増加量がまた伸びるので、家も平行して建てる必要がある。
 安全にLに入るためにプッシュやハラスをしながらL押しするのは常套手段だが、この場合操作量が厳しくなる。人口が詰まるようなら、視界取りのためでなく建てやすく守りやすい場所に建ててしまってもかまわない。



Lの時代

 アップグレードと研究が終われば一気に資源を使うことはなくなるので、大量に建てられるようになる。最終的に壊されても良いように人口上限200より余裕を持って建てる。
 裏側に視界を取れていない場所がなくなるようにするのが理想。正面で当たっているときに裏に回られると対処が遅れるが、味方のうち誰か1人でも気づけばいいので素早く軍を向かわせることができる。
 また押しているなら前に視界を伸ばしていくのも有効。たとえ押し返されたとしても、家を壊されている時間で軍をそろえられる。

 ある程度視界が広がったら壊されにくい位置に建てても良い。ハラスに対処できる程度まで視界が広がったら、それ以上広げても壊されやすくなるリスクの方が上回る。



欠点

 非常に強い家視界だが、根本的な欠点もある。騎兵が来ているという情報しか得られないので、防衛自体は軍を使って行わなければならない。
 そのため生存重視で動かれるとただ家を壊され迎撃できない展開が続いてしまう。
 また防御側の有利がほとんどないゲーム性から、大軍に対してはこちらも量を出さないと守ることができない。

 別の問題もある。
 1.30以降は全体的にプレイヤーが取れる選択肢を減らし、戦略性をなくして精度を重視する方向で調整されている。
 塔や拠点射撃、壁などの建物を死に要素にして、防衛施設を使ったタートルが成立しないように調整されているのもその1つである。家視界による防衛はこの方向性に反するので、今後のパッチでnerfされてできなくなってしまう可能性がある。



まとめ

  • 壊されるまで家として機能するから視界を取るのには結界や壁より家が適しているよ
  • コストは壊される未来の資源の価値だから安いよ
  • Nの時代は家で視界を取るより騎兵から作業妖精を守るシムシティに使おう
  • Hの時代から家視界の本領が発揮されるので騎兵が通る位置に建てよう
  • 前に建てるとプッシュに対応しやすくなるよ
  • Lの時代は余裕を持って建ててめいっぱい視界を広げよう

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最終更新:2017年03月10日 00:46