宝石(鉱物)

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宝石(鉱物) - (2020/11/30 (月) 00:35:44) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2012/02/05(日) 04:57:57
更新日:2024/04/20 Sat 20:16:51
所要時間:約 6 分で読めます




宝石とは鉱物の中でも希少性があり、ふつくしい外観を有した鉱石物のことである。
金銀パールプレゼント♪のような代表的なものから翡翠琥珀・珊瑚の様に御伽の話に出てくる物までその種類は様々。中にはストーンカメオと呼ばれる彫刻が施された物もある。
鑑賞性・希少性・耐久性の3つを揃えていれば大体は宝石と思えば大丈夫だろう。
なお琥珀や珊瑚など宝石ではあるが鉱物ではない*1という物もある。念のため。

おおよそ目にするのは天然物から加工されたものだが中には、人工・人造・模造品といった物まで存在する。
大まかな区分としては、
  • 人工宝石(合成宝石)
科学の粋によって作られたロマン品。天然宝石と同じ成分なので偽物ではない。しかも純度や傷などの面でも質が良い。
だが市場価格の安い石に対してはコストが宜しくない(つまるところ天然物を掘った方が安い)上に、
高価な石に対しては天然である事に価値を見い出す傾向もあってパチモン扱いされる(実際、天然物と偽るなどの悪用も絶えない)等、冷遇されがち。
一方、品質のバラつきの無さや安定供給が重要視される産業用途には深くかかわっており、現代生活を支える存在なのであまり無下にしてはいけない。
例:時計用水晶発振子、研磨用ダイヤモンド、サファイアガラス…など
  • 人造宝石
天然宝石っぽいが天然には存在しない(存在しても微量すぎるなど宝石としては使えない)宝石。
もしくはある宝石の代用品を作るために、よく似た別種の天然宝石(類似石)を用いる事を含める場合もある。
こちらは初めから代用品と割り切って使う需要が見られるが、やはり詐欺などに悪用される事もある。
例:キュービックジルコニア(人工)、モアッサナイト(人工)、ダイヤモンドの代用に無色のジルコン(天然)を使用する…など
  • 模造宝石
ガラスやプラスチックなどを明らかに宝石ではない素材を用いて、その名の通り宝石のような形状を真似た細工品。
また天然宝石を用いていても、複数の石を接着する、金属コーティングで反射を強めたり色を変える等の細工を施した物であればこの範疇に入る。
そして案の定こちらも悪用される。
例:ラインストーン、コットンパール、オーラ水晶/ミスティッククォーツ…など

といった具合。

宝石の価値

  • 種類による価値
よく宝石は希少性の順に価値があると思われているが、厳密には異なる。もちろん希少な宝石程高くはなりやすいのは事実だが。

宝石の価値については市場に出る前に厳密に管理されていたり*2
イメージ操作によって価格操作を図られたり、その上で需要と供給も関わっているため、単純には言及できない。

この手の話はダイヤモンドが有名だが、真珠はより一層分かりやすく顕著である。
かつて真珠は超高級品だったのだが、日本で養殖技術が確立してからすぐに急激な様々な働きかけがあったために価格が絶望的なまでに下がっている。
これは需要と供給バランスも当然あるのだが、それ以上に政治的な働きが大きい。

また単純な需給バランスの観点でも、希少性が高すぎる宝石というのもまた困りもので、十分な量を供給できないため採算が合わなかったり早々に枯渇したりと、
単価こそ高くとも「商業的価値」が出ぬまま採掘が終わってしまい、コレクターしか知らないマイナー宝石の地位に甘んじるという末路を辿る事も。
アニメ化もされた漫画「宝石の国」によって一躍有名になったフォスフォフィライトやユークレースなどはおそらくこの類だろう。
余談だがそのフォスフォフィライトについても、アニメ化で人気が爆発した途端に業者は売値を吊り上げたとの事で、少なくとも国内市場では、かつての10倍程度まで暴騰したとか。

なお、宝石が資産や投資対象となると考えている人がたまにいるが、正直それはハイリスク・ローリターンなので認識を改めた方が良い。
稀少とされた宝石が新産地の発見で突如暴落したり、逆にありふれた宝石が鉱山の閉鎖やジュエリーメーカーのマーケティングで突如高騰したりと相場が全く読めず、安定して価値を維持したり収益に繋げる事ができないため。
そして何より金・プラチナと違って買取の市場が小さく、たとえば店に指輪を持ち込んでも台座の金・プラチナだけが相場に沿って査定され、宝石の部分は貴重な種類であっても捨て値同然に扱われる事が当たり前というのが最大のネックとなる。
ちなみにそれを逆手に取って、宝飾品から外された宝石を集め、ハンドメイド材料などとして格安販売するというビジネスを立ち上げた貴金属買取業者も現れている。

  • 品質による価値
ただ単に「宝石」と聞くと高級品のイメージが強いものである。
しかしカジュアルファッションの店や観光地の土産物店、後述のパワーストーン専門店などで宝石のアクセサリーやビーズ、原石などが安く売られている光景はしばしばある。
これを不審に感じた事はないだろうか?
それらは偽物という可能性も当然あるが、れっきとした本物の場合も決して少なくない。

というのも採掘される宝石は自然の産物である以上、どうしても質にばらつきが出る。
そのため原石の段階で、質に応じて「ジェムクオリティ」「ジュエリークオリティ」「アクセサリークオリティ」と分類される。
宝石の種類によっても変わるが、この比率は非常に偏っている事がしばしばあり、ジェム/ジュエリークオリティが2つ合わせて10%、残り90%がアクセサリークオリティなんて事も。

ちなみに人工宝石であっても、天然最高級と同等の物が無条件かつ大量に作れるという訳ではない。
人工宝石「クレサンベール」シリーズを製造・販売している京セラ曰く、製品になるのは製造された中の数%だという。

いずれにせよ、高価な宝飾品になれる原石は選び抜かれたごく僅かなエリートだけなのだ。

もうお分かりだろう。アクセサリークオリティ、つまり高級品にはなれない「落第」レベルの石だから本物の場合でも異様に安いのだ。
特に最下層の石は標本級とも呼ばれ、このクラスになってくると色がくすんでいたり、透明感がほとんど無かったり、
ヒビだらけだったり、サイズが小さすぎたりと実用に堪えない何かしらの問題を抱えている。
無加工の原石であれば、ダイヤモンドやルビーといった名だたる宝石でさえ1粒1000円程度、水晶など産出量の多い種類は200~300円なんて扱いもザラである。
また加工品の場合も、台座などの金具に安価な真鍮や貴金属としては割安な銀を用いて材料費を抑えても、
この手の市場なら客側もはなから高級品とは考えておらず受け入れてくれるという面もあるだろう。

パワーストーン

宝石の中にはパワーストーンと呼ばれるものがあり、所謂アクセサリー(お守り)として身につけると効果があると信じられている。
中には厨二臭い力や呪いを与える物、もれなく可愛い女の子が付いて来る物が存在する。

近年ではパワーストーン専門店をショッピングモールなどで見かける機会も多い。
その一方で、石コレクターの中にはスピリチュアルな謳い文句を並べ立てて低品質の石に相場を逸脱した値付けをする店として煙たがる人も少なくないようだ。
また価格や謳い文句以外にも、浄化と称して日光に浴びせる、水に浸す、を盛る、ハーブの煙で燻す…といった行為を客に勧める事があり、石の種類によってはそれが変色や変質の原因に。
これで終わればまだ良いが、それによる石の損傷を邪気や悪運の身代わりになった結果などとして、店に言われるまま新たな石を買い続ける羽目になる事も。

もちろん全てのパワーストーン専門店がそうではないのだが、石コレクターが行くような宝石店(ルース専門店)・鉱物標本店と比べると、
パワーストーン専門店の方が認知度の高さも軒数の多さも圧倒的なので、それに比例して悪質な店の数も自然と増えたり目立ったりしてしまうのだろう。

創作における魔法道具としての宝石はこちらへ。

主な宝石の種類

  • ガーネット/柘榴石(1月)
等軸晶系の珪酸塩鉱物。ノアの方舟にも明かりとして登場した石。洞察力を高め、優しさや慈しむ心を育むとされる。
一般的には赤色のイメージが強いが、実は緑や紫、黄色や黒など様々な色があり、青以外は全ての色があるのではと言われるほど。
その上、同系色で成分の異なる別種(赤系:パイロープとアルマンディン、緑系:デマントイドとツァボライトなど)も存在するため非常にバラエティ豊か。
ちなみに存在しないと言われる青色も、見る時の光源によって色が変わるカラーチェンジガーネットという特殊な形ではあるが1990年代に遂に発見された。*3
石言葉は真実・友愛。

  • アメジスト/紫水晶(2月)
無水珪酸(+α)。元々は水晶。
αに相当する不純物や結晶構造のズレで偶々紫になった。魔除けや悪酔い、隠された能力を引き出す力を秘めている。
紫外線を長期に渡って浴びると退色してしまうので、普通に使う分には気付かないレベルだと思うが、直射日光の当たる窓際に何年も置く等の扱いは避けたい。
また、高温になるとシトリン(黄水晶)に変化する性質があるので、質の低いアメジストは炉で加熱してシトリンに変えて売られているとか。
石言葉は誠実・心の平和・高貴・覚醒・愛情。

  • アクアマリン/藍玉(3月)
六方晶系鉱物。ベリル(緑柱石)の一種。視力回復、心を癒して穏やかな気持ちにさせる力がある。
大昔のヨーロッパでは船乗りがお守りにしていたとか。
原石は六角柱型の整った結晶を作るのでそのまま置物にしても見栄えがする。
アメジスト同様、紫外線による退色に注意。
石言葉は勇敢。

ただの炭素。皆様ご存知宝石の看板娘。
値段と硬度は世界一ぃぃぃぃ!!
ダイヤモンドは砕けない…と言いたいところだが、
実際には世界一なのは引っ掻く力に対する耐久度(=傷つきにくさ)で、実はあっさり砕ける。だからって割ったり燃すのは勘弁な!
人工のものは宝飾品だけではなく、その硬度を活かしてカッターやヤスリなどにも利用されている。工業用に使うものは特殊なカットが必要なので見た目はそれほど綺麗でなくともお値段はそれなりにする。
そして割りと呪いの品も多い。デビアス社が市場を牛耳ってるからお高くとまっているものの実はそんなに大した事の無い宝石。
石言葉は永遠の絆・純潔・不屈。

  • エメラルド/翠玉(5月)
ベリルの一種、つまりアクアマリンの色違い。負の感情を正の方向へ換え、心と体を健康に導く。大昔は万能薬扱いされていた。コロンビアなどが主な産地。
同じベリル仲間であるアクアマリンに比べて、傷や不純物の目立つ原石が多く良質な物は貴重なため、ワンランク高く扱われている。
銀河美少年のスターソードのひとつ。
石言葉は幸運・希望・安定。

  • パール/真珠(6月)
生体鉱物(バイオミネラル)・月のしずく・人魚の涙、と呼ばれる炭酸カルシウム。奥様方が着けるあれ。汗に弱い。
石言葉は健康・富・長寿・純潔。
主に、体内に入り込んだ異物を炭酸カルシウムで包み込む性質を持ったアコヤガイという貝から採取される。養殖真珠はこの貝を飼育し人為的に異物を入れる事で作られる。
因みに日本人が初めて養殖による真珠生産に成功した。

六方晶系鉱物。コランダム(酸化アルミニウムのイルメナイト群)の一種。色の元は微量に含まれるクロム。
愛情・情熱・決意をより強固にし、防災、繁栄を呼び寄せる。
サファイアとは兄妹の様な関係で工業用としても活躍している。最近はアニメの仕事も入ったようだ。
石言葉は熱情・情熱・純愛。
因みにダイアモンドに次いで硬い。

  • ペリドット/橄欖石(かんらんせき)/オリビン(8月)
斜方晶系鉱物。太陽の石と呼ばれ、暗闇への恐怖、妄想を吹き飛ばし、夜中独りでトイレに行く為の勇気をくれる。
太陽の石だが装備してもゴッドフレスコの加護は得られない。
石言葉は夫婦の幸福。

  • サファイア/蒼玉(9月)
ルビーと同じコランダムの一種で、色違いの関係*4。感情の乱れを抑え、理性を保つという紳士に必要不可欠な余裕をくれる。
不純物の作用で星状の白い反射光を見せるものはスターサファイアorルビーと呼ばれ、珍しがられるとか。
BBAとか言っちゃ駄目。王女は良いの。
石言葉は慈愛・誠実・貞操。

  • /(10月)
非晶質の含水珪酸鉱物。創造や自発性を高める波動を生む虹色石。その名の通り、虹の輝きと顔を持つ。
石言葉は希望・無邪気・潔白・安楽・忍耐。
ローマ時代から珍重された。
日本でも白オパールの鉱床がある。
硬度的にやや脆い事に加え、水分を含むため乾燥によってヒビ割れを起こす事もあるので取り扱い注意。

  • トパーズ/黄玉(11月)
斜方晶系鉱物。成分として含まれるフッ素と水酸基の割合によって2つのタイプが存在する。感受性や好奇心を高めるパワーを持つ。何処ぞの太陽神が宿るとされる石。
和名の通り黄色のイメージが強いが、自然界にあるトパーズは無色が最も一般的で色付きの物はそれほど多くない。
また色付きであっても、フッ素が優勢な「Fタイプ」のトパーズは紫外線による退色に注意しなければならない。(水酸基が強い「OHタイプ」は退色しない)
ちなみに無色のものは放射線と熱で青色に変えて売られる事も多い。自然界にも青色のトパーズがあるにはあるが、非常に珍しい上に色は薄い事がほとんど。
石言葉は誠実・友情・潔白。
日本からも産出。

  • ターコイズ/トルコ石/トルクワーズ(12月)
三斜晶系。旅行安全、友情を強めるとされる。
良く見かけるのは不透明な物だが、稀に透き通った美しい結晶状態で産出されることも。
石言葉は成功・繁栄・不屈。
紀元前4000年頃からシナイ半島で産出。
因みに名前に反しトルコからは殆ど産出しない。

  • カバンサイト/カバンシ石
どこか引き込まれる鮮やかな青色をした鉱石。宝石に適した性質を持っておらず、壊れやすいので加工難易度が高い。比較的入手は簡単。
心から恐怖や悲しみを取り除き、直感力を強め、創造力を膨らませる力がある。
石言葉は精神の安定・集中力。

  • ヘマタイト/赤鉄鉱/鏡鉄鉱
またの名をブラックダイヤモンドと呼ばれる鉄。六方晶系菱面体晶族鉱物。黒銀色だが傷を付けるとそこは血の色。
血行やストレスに効果があるとされる。
石言葉は勝ちを取る・心の内に燃える思い。
こっから鉄を作る。

  • カーネリアン/紅玉髄
石英の一種。名の由来はラテン語で肉。色も肉い。ナポレオンも愛用した活力を与える石。
石言葉は勇気・友情・連帯・喜び・落ち着き・精神バランス。

  • 水晶/クォーツ/ロッククリスタル/玻璃
二酸化ケイ素の結晶である「石英」の中でも無職透明な物を指す。不純物が混ざった物が紫水晶等の色つきに変化する。
さらにスカルを足すとオーパーツハートを付けると殺意が出来る。
石言葉は完璧・冷静沈着・神秘的。
世界中で大量に採れるので、これ単体での価値は実は高くない。
内部に他の鉱物を閉じ込める、双晶と呼ばれる特殊な形をしている、超特大サイズ、職人が手間暇かけた彫刻品…など何らかの付加価値が価格に反映される。
トパーズに次ぐ硬さを持つ。

  • ラピスラズリ/瑠璃
ラズライト(青金石/Lazurite)を主成分に様々な鉱物が溶け合って固まった物。ちなみに主成分のラズライトとは別に、同じ発音で綴りの違うラズライト(天藍石/Lazulite)という別種があり紛らわしい。
電子の妖精で有名なのは言わずもがな。その色合いからしばしば空や星に例えられる。昔はこれを砕いて絵の具にしていた。
持ち主に最高の幸運と試練を与える。
石言葉は尊敬・崇高。

  • ムーンストーン/月長石
フェルドスパー(長石)の一種。2種類の長石が層状に積み重なった構造によって、表面に光沢が浮かび上がる性質を持つ。
月の石や隕石からも発見される。そのせいなのかどうなのか、月の満ち欠けによって大きさが変わるという話も。
浮かび上がる光沢は白いものが一般的だが、青い光沢のブルームーンストーンも存在し、採掘できる鉱山が閉鎖された影響で非常に貴重かつ価格が暴騰している。
なおムーンストーン同じ長石族であるペリステライト(曹長石の変種)とラブラドライト(曹灰長石)という宝石にも青い光沢が浮かび上がる性質があり、
ややこしい事にそれらも低い知名度をカバーする目的でブルームーンストーンの名がしばしば拝借されている。
もっとも元祖ブルームーンストーンのような暴騰価格ではなく、多くの場合それ相応の価格で流通しているため素人でも見分けやすい。
石言葉は愛の予感・悪魔払い。

  • サンストーン/日長石
ムーンストーンがあるなら当然のようにサンストーンもある。しかもムーンストーンと同じ長石族である。
ただ外見や性質は全く異なり、こちらは無色~オレンジの地色に金属質の不純物の粒を内包する事で生じるギラギラとした煌めきが特徴。
石言葉は恋のチャンス・輝き。

  • 瑪瑙(メノウ)/アゲート
玉髄の一種。蛋白・石英・玉髄が層状になった鉱物の変種で名前の由来は馬の脳みそに似てるから。イメージとしてはそれ又は年輪。
石言葉は金運・対人トラブル。

  • スピネル/尖晶石
ラテン語でトゲを意味するspinaが語源で、原石では尖った八面体の結晶を作る事が特徴。
ルビーの鉱床のすぐそばで採れる事があり、モース硬度は8とルビーに近い硬さである。
赤い良質なスピネルは美しく、王族の財産のような由緒正しい宝飾品にも数百年前からルビーと勘違いされて使われてきた。
そんな経緯もあって、鑑賞性・希少性・耐久性いずれも宝石として申し分ないにもかかわらずルビーの偽物というレッテルばかり貼られてしまう悲劇の宝石。
紛らわしい点は事実だが、スピネルも立派な宝石である。もし目にする機会があった時は、あまりぞんざいに扱わないでやってほしい。
ちなみにルビーとサファイアがコランダムという同種の鉱物の色違いであるかの如く、スピネルにも赤以外に青やピンク、紫などがある。
また、不純物の影響により星状の反射光を見せるスタースピネルも存在する。
石言葉は内面の充実・安全。

  • ジルコン/風信子石(ひやしんすせき)
地球上で最も古い鉱物と呼ばれ、約44億年前に生成されたとされる欠片がオーストラリアで発見されている。
また古代遺跡から出土したという話もあり、人類は遥か昔からその美しさを知っていたようだ。
ダイヤモンドに近い光の屈折率と分散率を持ち、硬度もダイヤモンドよりかなり劣るが7.5と宝石としては及第点。
褐色をはじめとした色付きが多いが、無色のジルコンは大昔にダイヤモンドの代用品として使われていた。(現代ではそうした用途にはあまり用いられない)
なお現代でダイヤモンドの代用品の役目を担っている人造宝石キュービックジルコニアとの混同も多いが、これは語感が似ているだけの別物。
…といった事情から、鑑賞性・希少性・耐久性いずれも宝石として申し分ないにもかかわらず
ダイヤモンドの偽物というレッテルは貼られるわ、酷い時は天然石とすら思ってもらえないわという悲劇の宝石その2。
紛らわしい点は事実だが、ジルコンも立派な宝石である。もし目にする機会があった時は、あまりぞんざいに扱わないでやってほしい。
ちなみにジルコンには複屈折という透過した光を2つに分ける性質があり、これがダイヤモンドおよびキュービックジルコニアとの区別点かつジルコンの個性となる。
この複屈折によってジルコンを通して見た景色は二重にブレるのだが、カットされると裏側のエッジなどが表面にブレて映るため複雑な輝きを放つようになる。
これを引き立てるために、宝石のカット方式の代名詞であるブリリアントカット(58面カット)を変形させたジルコンカット(66面カット)も生み出された。
石言葉は安らぎ・成功・行動力・無限・生命力。

  • アレキサンドライト/アレキサンドル石
クリソベリル(金緑石)の変種。当たる光によって色が変化する特殊な性質を持つ。
日光や蛍光灯など白っぽい光の下で見ると青緑だが、蝋燭の炎や白熱電球のようなオレンジっぽい光に当たると赤紫に変化する。
変色効果自体はガーネットやサファイアでも稀に見られるのだが「から」や「から」など比較的近い色での変化が多く、
それらと比べるとアレキサンドライトの「青緑から赤紫」という変化の激しさは突出している。
またアレキサンドライトは産出量自体が少なく、原石の状態でもかなり高価。
しかも小粒な物ばかりな上に、透明度は高いが変色効果が弱いor変色効果は強いが透明度が皆無という低質なものが少なくない。
大粒・高い透明度・強い変色効果の三拍子揃った良質な物を探すとなれば、原石だろうが加工品だろうが値段は天井知らず。
石言葉は秘めた思い。


※余談


良い子の諸君!
上に書いてある誕生石だが、
あれは宝石業界が
販売促進の為に勝手に作ったものだ!
夢の無い話だな!
  /⌒ヘ
  |○|  /⌒ヘ
`_人_人 ∧|☆|ノ丶
( ⌒丶_ヘ\ヘ人_人ヘ |
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|丶`ー-^ー<⌒丶⌒ ノ|
| Y__/| ハー仝-イ |
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しかし、欧米には聖書から取られた由緒正しい誕生日石というものがある!
自分の誕生日をググって、最適化してみるのもいいかも知れない!



追記修正は瞳の中に宝石を宿し、魔法学校に通うついでに女の子をペロペロした後、
頭に今どき乙女を乗せて刺激的に上下運動してゴリラのような美女にカイザーナックルで殴られたい方にお願いします

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