ホシノ・ルリ

登録日:2011/06/15 Wed 06:20:25
更新日:2024/09/30 Mon 02:50:46
所要時間:約 6 分で読めます




機動戦艦ナデシコの登場人物。
CV:南央美

90年代の終わり、木之本桜と共に数多のアニヲタとロリコンを生み出した電子の妖精である。
愛称は『ルリルリ』。





■TVシリーズ

バカばっか


2185年生まれ
年齢:11歳
身長:122cm
体重:ひみつ
スリーサイズ:もちろんひみつ

11歳という若さにしてネルガル重工所有の戦艦ナデシコのオペレーターとなった天才少女。
…11歳で122㎝は小さすぎ(これは7歳児とほぼ同じ身長である)な気がするが、まあ気にしちゃいかん。
雪のように白い肌と銀の髪(映画版ではさらに色が薄い)、釣り気味の金色の眼を持つ絶世の美少女。
ナノマシン処理によってIFSのシンクロを強化されており、いち早くナデシコクルーとしての訓練を受けていた。
ナデシコのメインシステムである『オモイカネ』を良き話し相手とし、類まれなオペレーション能力を誇る。

当初は、彼女の口癖「バカばっか」が示すとおり、個性派揃いのナデシコクルーの中にあって、
数少ない常識人として、彼らを冷めた目で見ていた。冷めすぎなくらいに。
周囲で起きるドタバタにも動ぜず、毒舌を吐きつつ「バカばっか」と静観する様は、
南央美がしまじろうっぽい声で演技していたことも相まって、生意気さすら感じさせる。
普段から敬語で話しているため分かりづらいが、モノローグでは「バカよね~」などと女性らしい言葉遣いを使用している。

こうした性格は、その生い立ちに由来する。
彼女は遺伝子操作で生を享け、『天才』となるべく、スウェーデンの人間研究所にて機械による英才教育と、両親の思い出までもが擬似的に与えられて育ってきた。
その後ネルガル系企業の研究者であった星野夫妻の養子となるが、その後も訓練や研究対象として生きており、普通の家庭での生活を経験したことはなかった。
遺伝子の提供元はピースランド国王夫妻*1とされているが、設定上、当時の資料は多くが紛失しており、『ルリ』という名から日本人からの提供であるとの説もある。

いずれであれ、人と交わることなく、ある種の道具として育ってきた経歴から、彼女は他人との付き合い方を知らない、いや他人への興味を持たない少女であった。


そんな彼女を初めて『ルリルリ』と呼んだのはハルカ・ミナト。
「さんきゅっ、ルリルリ」
と唐突に言われ、ルリルリはびっくりしながら頬を赤らめたのだった。

アキトに対してはやや恋心にも似た感情を持つが、はっきりそれとは気づいていない模様。

オモイカネとは友人のような関係。
19話「明日の『艦長』は君だ!」では、他のクルーに交じって「あなたの一番になりたい」を披露し、
オモイカネの贔屓により一人だけスモークが焚かれる、衣装替えがあるなど、派手な演出となっていた。
しかも同エピソードでの人気投票では1位になってしまい、辞退したため結局2位のユリカが艦長続投となった。
だがぶっちゃけ贔屓をしていたのはどう考えても制作スタッフである。


そして暑苦しくてバカばっかな、しかし人間味のあるナデシコの面々に囲まれて過ごした結果、いつしかナデシコを『家』、クルーを『家族』と捉えるようになっていく。

終盤でナデシコクルーが艦から追放された際も、ホウメイに匿われながら一人艦内に潜んでいた。

そして、ナデシコ奪還のためクルーのみに届くよう調整した映像で、語りかける。


この船は、私たちの船です


と。
ネルガルに操られたと思われていたオモイカネも、実はプログラムを書き換えた人格をオモイカネに『演じさせていた』もの。
そして二人でネルガル関連施設の全てのプログラムを掌握し、ナデシコを奪還した。

ちょっと無理するけど…
オモイカネ、よろしく
《O K》


そうまでして取り戻したかったナデシコは、ルリにとって、初めてできた家族であり、帰るべき場所なのである。


余談だが、奪還時のルリは寒さをしのぐために猫の着ぐるみを着ている。

はい、ルリです。にゃお。


超余談だが、劇場版放映頃に描かれたイラストでは可愛さが倍増している。


■小説『ルリ AからBへの物語』

蜥蜴戦争終結後、ナデシコのクルーは次なる就職先を探し、ひとまずはネルガルの用意した長屋でスシ詰めになって暮らしていた。
ルリはその才覚もあって引手数多であったが、最終的にハルカとユリカの2択となり、プロスの「大岡裁き」もあってミスマル家に引き取られる。
しかしラーメン屋のアキトとユリカが親密になっていくことが面白くないユリカの父・コウイチロウが、ある時爆発。
ユリカは家を飛び出し、ルリも連れられてアキトの部屋に転がり込んだ。
四畳半と狭かったが、夜は川の字になって寝て(アキトが真ん中)、屋台を引く時はチャルメラを吹いて手伝って、楽しい日々を過ごした。
ルリにとって生まれて初めての「家庭」だった。

そしてコウイチロウとのラーメン対決を制したアキトはユリカと結婚し、ルリも傍らで微笑んでいた。

しかし、アキトとユリカの新婚旅行出発の際、シャトルの爆発を目の前で目撃してしまう。
以来塞ぎこみ、宇宙軍の話も断り、ミナトとユキナとともに生活するようになる。

余談だが、ドリームキャストに出たゲームに上記のシーンが一部見れるが………

一年後、未だ傷の癒えないルリの前に、ボディガードとして旧木連のタカスギ・サブロウタが現れる。
この出逢いをきっかけに、彼女は徐々に前向きな気持ちを取り戻していく。
そしてオモイカネが気がかりだったこともあり、連合宇宙軍へ戻ることを決意し、ナデシコBが始動する。



劇場版


あの人は、大切な人だから


年齢:16歳
階級:少佐

若干15歳にして艦長となっていた彼女は、すでに数々の功績を成し、『電子の妖精』『史上最年少の天才美少女艦長』『宇宙の宝』の異名で知られている。

クルーの中では副長のサブロウタと『ハーリーくん』と名付けた副長補佐マキビ・ハリと仲がいい。
特に境遇の似ているハーリーは弟のように思っており、ハーリーもルリを姉のように慕っている。

この劇場版で、ルリは初登場時「こんにちは」と一礼。
これだけでもTV版を知る者は驚くが、さらに驚くべきことに、彼女の代名詞とも言える「バカばっか」は一切口にしない。

これは人として生きることや家庭の温かさを知ったこと、他人への思いやりを覚えたことなど、彼女の成長の証と言えるだろう。

スーパーロボット大戦MXではミナトに対して「あれはもうお終いです。私もバカですから」と笑顔で言っている。
このやりとりの元ネタ前掲の『ルリ AからBへの物語』のルリとユキナの会話より。

また部屋には魚の飾りが吊るされているが…

ちなみに入浴シーンがあり、色っぽい
『月刊ニュータイプ』2000年5月号付録では全裸で仁王立ちして髪と腕で恥部を隠しているだけという今ならば炎上しそうな凄まじい姿を見せた。
横で「なんで私までこんなことしてんだろ」的表情でオールヌードを晒しているラピスも必見だ。

映画内では主役を務める。「事実上の」ではない。嘘だと思うならDVD借りて見て来い。
サブロウタ、ハーリーと共に地球連合の新計画「ヒサゴプラン」の真実を探る為にアマテラスコロニーに潜入するが、
そこで黒い怪ロボットブラックサレナと遭遇、さらに火星の後継者の決起に巻き込まれてしまう。
ブラックサレナを駆る黒衣の男の正体を知ったルリは、ネルガルからの依頼を受け火星の後継者討伐の為旧ナデシコクルーを探しに向かう。
途中、駄々をこねたハーリー君が家出したりとハプニングはあったものの、順調な仲間集めに確かな収穫を得るルリ。
だが帰りの列車の中、黒衣の男の姿を垣間見たルリの心には波紋が広がっていく…。


新たな船ナデシコCを駆る火星での最終決戦では、火星極冠遺跡の全システムを掌握するというチートじみた電子戦を行った。 
無事に「家族」を助ける事の出来たルリだったが、その立役者である黒衣の男は宇宙の闇の中へと消えていく。
だがルリは必ず彼が返ってくると信じていた。



帰ってこなかったら、追っかけるまでです。

だってあの人は…


あの人は、大切な人だから


■漫画『遊撃宇宙戦艦ナデシコ』版


ー -
𝄻 𝄻
 へ  

↑こんな顔してた。

口癖は「アホらし」
アニメでは絶対に見せないような苦笑いをするコマは必見。



■その他

劇場版公開当時、なぜか交通安全ポスターになったことはあまりにも有名。
『ルリ 交通安全』で質問すれば、ぐーぐる先生がすぐ教えてくれます。

2010年放送のアニメ『えむえむっ!』にも抱き枕とアイキャッチで登場。
これも『ルリ えむえむっ!』で、ぐーぐる先生に聞いてみましょう。

GBCで麻雀ゲームが出た時には『機動戦艦ナデシコ ルリルリ麻雀』とタイトルにもなった。
タイトルコールはユリカの声だが、一定条件を満たせばルリの声に変化、さらにコンプ要素は猫着ぐるみルリのイラストのピースを集めるというものだった。

余談だが、中の人が演じた某勇者(2代目)も作中で「バカばっか」と発言したことがある。
一応原作の時点であった台詞なので声優ネタというわけではない。

電子アプリ『嫁コレ』(配信停止)ではユリカ共々TV版と劇場版両方が登場した。


スパロボシリーズでは

あまりに悲惨な扱いを受けた劇場版のアキトに対する補正並びに、「スパロボなんだからロボット優先だろう」ということもあり、
劇場版設定ではアキトが名目上主役になっていることが多い(キャラクター図鑑の並びなど)。
スーパーロボット大戦R』では冒頭でナデシコCごと爆死という原作アキト以上に悲惨な扱いになる。
この時「ハーリー君…ごめん」が最後の台詞となるのも、哀しい。
その後、過去で黒幕を倒したことによりこの悲劇は無くなるどころか火星の後継者自体が存在を抹消され、
エピローグではラピスやガルファ3バカと共にアキトのラーメン屋を手伝っていた。
腕がかなりいいらしく、のれん分けも夢じゃないとか。さすが天才児。

ちなみに『スーパーロボット大戦V』ではキラ・ヤマトと同じスーパーコーディネイターという設定だった
原作からして全く違和感が無い。ただ、この設定が語られるのは何故か叢雲総司が主人公の時だけである。

スーパーロボット大戦DD』では主役なのに(なんならナデシコB及びCも)一切登場しないという
チェンゲ版號(T)やビット・クラウド(OE)のような扱いを受けていた。
2年目にしてようやくナデシコとガンダムW(EW)の世界が舞台となった為登場を果たしたが、
本作の戦艦はユニットではないので、恐らく今後も(支援はともかく)ユニットとしての登場は無いと思われる。


オモイカネ、追記・修正よろしく

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最終更新:2024年09月30日 02:50

*1 見た感じ母親似で、同じ銀髪を持つ弟がたくさんいる。