インクレディブル・ハルク(映画)

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インクレディブル・ハルク(映画) - (2019/11/28 (木) 19:43:13) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/05/18(金) 17:51:24
更新日:2024/02/06 Tue 18:18:48
所要時間:約 5 分で読めます




◆インクレディブル・ハルク


その「力」、ためらうな。



『インクレディブル・ハルク(The Incredible Hulk)』は2008年の米アクション映画。
MARVELコミックス自らが主導して製作された実写ヒーロー映画シリーズの第2弾で、同年公開の『アイアンマン』シリーズと同じく『アベンジャーズ』プロジェクトへと続くクロスオーバーシリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース」の一つ。

尚、ハルクを主人公とした実写映画としては『X-MEN』シリーズ、『スパイダーマン』シリーズ、『ファンタスティック・フォー』シリーズと共に03年には既に『ハルク』の題名で実現していたが、この03年度版がSFXはともかく非常に回りくどい内容、且つヒーロー映画としてはカタルシスに欠ける内容で批判が多かった事がMARVELコミックス自らに実写化を先導する決意をさせた契機となったとも言われている。

本作の出来事自体は後のMCU作品でも何度か触れられているが、単独映画の続編が製作されず、『アベンジャーズ』でブルース役の俳優がマーク・ラファロに変更され、本作キャストの他作品客演も『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』まで実現しなかったため、ユニバースの中でも独立した作品となっていた。続編製作を巡る事情としては、ハルクの映画化権がユニバーサルに残った事による権利関係の問題が原因であるとマーク・ラファロが明かしている。

こういった複雑な事情もあり、公式サイドからも言及される機会が少ないが、黒歴史扱いされているわけではなく、現在もれっきとしたMCUの1作である。
2017年10月に開催されたマーベルスタジオ10周年を祝したパーティーにも、ウィリアム・ハートとルイ・レテリエ監督が参加しており、ラファロと同じ場に会した。

【スタッフ】

■監督:ルイ・レテリエ

■原案:ザック・ベン

■脚本:ザック・ベン

■製作:アヴィ・アラッド、ゲイル・アン・ハート、ケヴィン・ファイギ


【物語】

軍の指揮下で、放射線を利用した超人兵士計画に参加していた科学者ブルース・バナーは、自らを被検体とした実験に失敗。
……大量のガンマ線を体内に浴びた結果、緑色の巨人(ハルク)へと変身してしまう。
感情を抑制出来ないままに施設を破壊し、恋人ベティにも重傷を負わせてしまったブルースは、失意の中で自らの肉体を治療する道を探るべく、軍の監視下から逃亡して南米に逃れる。

しかし、潜伏先のガラナソーダ工場で商品の一つに紛れ込んだブルースの血を飲み卒倒した犠牲者が現れた事で、遂にブルースの居場所を突き止めたプロジェクトの主導者ロス将軍は特殊部隊を率いてブルースの捕獲に乗り出すのだった。
……そして、軍の包囲網の中、暗闇から巨大な怪物が吠吼と共に姿を現す……!


【登場人物】

◆ブルース・バナー
演:エドワード・ノートン/吹替:水嶋ヒロ
自らの施した放射線による遺伝子変異実験により、緑色の巨人へと変身してしまった科学者。
尚、ブルースは放射線への耐性を測る実験と聞かされていたのだが、実は軍の目的は大戦中からスタートした超人兵士計画の再開にあった。
軍から逃亡しつつ、自らの肉体の治療の道を探っていたが……
吹替は天の道を行き、全てを司る悪魔で執事な作家……ちょっと浮いてる?
もし『アベンジャーズ』にノートンが続投していたら、吹き替えの扱いはどうなっていたのだろうか?


◆ベティ・ロス
演:リヴ・タイラー/吹替:甲斐田裕子
遺伝細胞学を研究する女性科学者でブルースの恋人。
ロス将軍の娘だが、親子仲は壊滅的。
ブルースの暴走の際に重傷を負い、彼の消えた失意の中で新たな恋人を得てもいたが、ブルースの帰還により再び彼の助力となる。
美しいが、芯が強く根は強情。


◆エミル・ブロンスキー
演:ティム・ロス/吹替:檀臣幸
ロシア出身で英国海兵隊にて数々の戦績を挙げた歴戦の勇者……だが、実態は何よりも戦いを好む戦闘狂と云うかなり危ない人物。
ロス将軍の召集に応じて集められた特殊部隊員の中でも“特別”で、力への渇望からロス将軍が密かに用意していた血清により自らも怪物となる道を歩む。
吹替は風都の危ない医者アチャーとかゴッサムの闇の騎士でお馴染みの御方。


◆サミュエル・スターンズ
演:ティム・ブレイク・ネルソン/吹替:森川智之
自らの肉体を治療する道を探っていたブルースがネットで出会った協力者。
ハンドルネームは“ブルー”
天才と何とかは……の何とかの方。
治療の為にブルースから渡された血を密かに培養しており、独自にトンデモ実験を重ねていた。
原作に於ける代表的なヴィラン(リーダー)の一人で、続編を想定した伏線も作品内に残されている。


◆レナード
演:タイ・バーレル/吹替:藤原啓治
ブルースが消えた後のベティの新しい恋人で心理学者。
ブルースの帰還をロス将軍に報せるが、戦闘の様子を見て自らの過ちを知る。
……エピローグに登場する“ある人物”と吹替声優が同じ。
MCUシリーズ内で森川氏のように一人の声優が複数の人物を演じるケースは多いが、同一作品内で二役を演じているのは唯一である。


◆サディアス“サンダーボルト”・ロス将軍
演:ウィリアム・ハート/吹替:菅生隆之
大戦中にキャプテン・アメリカを生んだ超人兵士計画を再開させた軍の指導者で、原作版でも同様にハルクの宿敵。
怪物と化したブルースを捕獲し複製しようとしていた。
ブルースを娘の恋人と知りながらも目的の為に利用した冷酷な人物だが、娘への愛情“だけ”は本物。
本作のキャストの中で、初めて他のMCU作品にも出演した人物。


◆大学の警備員
演:ルー・フェリグノ


◆ヒクソン・グレイシー
怒りをコントロールする師匠として特別出演。
お馴染みの腹芸も披露してます。


◆スタン・リー
……今回も出てます!



※03年版に対し、各登場人物の設定やキャラクターが原作版に近づけられている。


【登場キャラクター】

ハルク
大量のガンマ線を浴びたブルースが変身した緑色の巨人。
大学構内での戦闘の様子を見ていた学生により“廃船(ハルク)”の通称で呼ばれる様になる。
圧倒的なパワーと不死身とも呼べる肉体を持つMARVEL随一の無双キャラ。
03年版の反省か原作でもお馴染みの「HULK SMASH!!」のフレーズが登場したりと大暴れ。


アボミネーション
力に飢えたブロンスキーがロス将軍が密かに完成していた超人血清と、スターンが密かに培養していたブルースの血を取り込み変身した存在。
原作同様にハルク並のパワーを持ちながらも最初から理性を保っているのが特徴。
因みに、原作では冷戦時代を象徴してかブロンスキーは旧ソ連のスパイと云う設定だった。





【余談】

※大学の警備員役のルー・フェリグノは日本でも知られる往年のTVシリーズ『超人ハルク』などでハルクを演じていた人物で、2003年度版同様にハルクの声も担当している。






追記修正は変身をコントロールしてからお願いします。







































◆トニー・スターク
演:ロバート・ダウニーJr/吹替:藤原啓治
かつて兵器製造で一代を築き上げた天才社長。
作戦に失敗しバーで飲んだくれていたロスの元に現れ、「あるチーム」の結成計画を持ちかける。
ロスにはアボミネーションの引き渡しを要求したが断られたようだ。
アイアンマン』と同一世界観を持つことが判明するサプライズシーンではあるが、日本では本作の方が先に公開されたため、「誰?」と思う人が多数だっただろう。

…そして、代わりにその「チーム」に入ることになるのは…。







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