天道総司

登録日:2009/11/04 Wed 21:05:04
更新日:2025/08/06 Wed 16:03:28
所要時間おばあちゃんが言っていた。約 6 分で読めると…





俺は天道総司……天の道を行き、総てを司る男だ




天道(てんどう)総司(そうじ)とは『仮面ライダーカブト』の主人公。


演:水嶋ヒロ

概要

21歳。非常に偉そうな俺様系青年で、常に上から目線。
自分が世界で一番偉いと本気で言ってのける自信家で、基本的には誰に対しても敬語を遣わないが、
自分より優れた何かを持っているなど、尊敬に値すると判断した人物には素直に敬意を表する。

偉そうな性格は単なる見栄ではなく自信の表れであり、実際その能力は総てにおいて非常に優れている。
ライダーとしての戦闘力は当然のこと、プロ顔負けの料理の腕を始め、一人でチーム相手にサッカーをしたり(開始前に一対一になったが)、
医者を逆に診察したり、仕掛けられた陥穽をあっさり見抜いたりと、逆に出来ない事を探す方が難しい。

戦闘や鉄火場においても冷静沈着で的確な行動を取れるが、何でも自分一人でやろうとする悪癖がある。
実際に彼一人で何とか出来てしまうことが多いのも事実なのだが、この協調性のなさが時に仇となることもある。
また、一人でやろうとするためにあまり自分の行動の真意や事情を他人に話さないため、
しばしば周囲の人間に自分の行動の意図を誤解されたり、心配をかけてしまっている。

料理も得意で、素材や調理法などにもこだわりを持つ本格派。
一時期は自分より格上の相手に敗北して大スランプに陥ったこともあるが、
最終的には味噌汁だけで食べた者が天に召されてしまうような腕になり、「伝説の白包丁」も手に入れるが使わなかった。


何故かライダーシステムが始動するよりはるか以前から変身ベルトを所有しており、来るべき戦いの日まで鍛錬を続けていた。
元々のポテンシャルの高さもあるが、彼の戦闘能力は7年間ひたすら鍛錬に費やしてきたことに起因する。

ちなみに、その日まで(その日が過ぎても基本的に)仕事はしていないニートだったが、
金に不自由している様子もなく豪邸に住み、上記の通り能力もある高等遊民。所謂ロイヤルニート。
本編中で屋台を引いたり、たまに就職していたので気が向いた時には働いていたかもしれない。

第一話で加賀美からカブトゼクターを奪って…というより、カブトゼクターから資格者に選ばれて変身。
仮面ライダーカブトとなり、以降ライダーシステムを開発したZECTとは無関係にワームと戦う。


ヒロインのひよりや、妹の樹花といった数人の例外を除けば誰に対しても不遜・尊大に接し、
協力を求められても「自分には関係ない」と突き放すことも多いが、その実かなり情に篤い性格で、
困っている人を見捨てることは基本的にせず、弱者には躊躇いなく手を差し伸べるお人好しな性分でもある。


加賀美との関係においてはこの性分が非常に顕著に表れ、度々「面白い奴だ」と評して彼に協力している一方で、
加賀美から「(天道を)友達だと思っている」と告げられた際には、「友達じゃない」とバッサリ切り捨てたりしている。
ただし、これは加賀美が天道を「友達」と言いつつも、実質的には天道に依存しかけていることを察し、その姿勢を正すためであったため、
本当にピンチになればちゃんと助けに入り、加賀美が天道の真意に自力で気付けた時には「今度うちに遊びに来い。とびきりうまいものを食わせてやる」とデレた*1
これ以外にも、クビがかかった加賀美にさり気なく手柄を譲ったり、利用されたことに落ち込む加賀美に発破を掛けたりと、
加賀美に対する言動こそあまり変わらないが、樹花が加賀美を(当人たちに否定されても)「お兄ちゃんの友達」と看做すくらいには気を掛けるようになっている。

また加賀美の弟に擬態したワームを倒す際は、加賀美が決断するまで無抵抗に攻撃を受け続け、
矢車ザビーとの戦いでは加賀美の救助を優先して必殺技をモロに喰らうなど、身体も張っている。

加賀美もそんな天道に対して(何度も衝突はするが)信頼を寄せるようになり、中盤に仮面ライダーガタックへの変身能力を得てからは、
天道に助けられるだけでなく時に助けたり、精神的に弱った天道に発破をかけて立ち直らせるなど、相棒と呼べる関係性になっていった。

結果、普段は「おばあちゃんが言っていた…」とおばあちゃんの受け売り名言天道語録を言う天道が、
最終回には自らの言葉で「同じ道を行くのは、ただの仲間に過ぎない。別々の道を共に立って行けるのは友達だ」と、加賀美を真の友達だと認めた。


その他、妹の天道樹花に対してはシスコン気味で、毎食食事を作ってやったり、勉強を見てやるなどは良いとしても、
樹花に危機が迫ると途端に冷静さを失ったり、妹に危害を加えた者には容赦しない一面も見せている。





物語中盤で、天道の名字は彼を引き取った“おばあちゃん”の姓であり、本名が日下部総司日下部ひよりの兄である事が明かされた。


彼の両親はネイティブに殺害され、擬態したネイティブは殺害当時彼の母親が身籠っていた子供もコピーした。
天道は両親に擬態したネイティブを酷く憎み、渋谷隕石が落下した際には復讐しようとするが、産まれるはずだった妹ひよりの声を聞き思い留まる。
その際擬態した両親からベルトを渡され、以降ひよりをネイティブでも本物の妹として大切に思い行動するようになった。

義妹である樹花同様に、ひよりに対しても重度のシスコンぶりを見せるようになり、
ひよりを大事に想うあまり、ワーム(ネイティブ)を倒せるライダーシステムを独占しようとするなど極端な行動に出る事もあった。

だがその事を加賀美に叱咤され、「妹も世界も救ってやる」と最終的に決断する。




天道語録

「おばあちゃんは言っていた…」で始まる天道の名言。
言う時には天道の代名詞といっても過言ではない“右手をかざし、人差し指で天を指す”ポーズをとる。
加賀美に「おばあちゃんが言っていた…」とこのポーズをやりかけたところで指を掴まれてキャンセルされたこともある。

作中で度々登場し、その内容からおばあちゃんの凄さがうかがえる。

子供の教育に良いと保護者から好評だったらしい。
放送終了から約3年経ったにもかかわらず、あるセリフが深イイ話に取り上げられた事も。



仮面ライダーカブト


スーツアクター:高岩成二

最初に起動したライダーシステム。カブトゼクターをベルトに装着して変身する赤いライダー。「光を支配せし太陽の神」の二つ名を持つ。

使用武器クナイガンは銃と斧の二通り使用でき、分解すればクナイとして使用できる。


《マスクドフォーム》

ヒヒイロカネの装甲を装着している。
防御力はこの形態の方が高いが、クロックアップが使えないために早々と脱ぎ捨てられてしまう事が多い。
第1話ではこの形態のままでクロックアップ中の成虫ワームを頭脳プレイで倒した。


《ライダーフォーム》

装甲をパージした赤いカブトムシ型ライダー。
クロックアップと必殺技〈ライダーキック〉が使用できる。
戦い方はスマートで、的確に相手の攻撃を回避しカウンターや連続攻撃を叩き込む。
ライダーキックも従来の飛び蹴りではなく、向かってくる相手の攻撃や動作を避けてカウンター気味に上段回し蹴りを放つことが多かったが、
中盤以降、特にガタックやキックホッパーなどと同時にライダーキックを放つ場面では、従来の飛び蹴りを放つことも増えた。

ちなみに、マスクドフォームからライダーフォームに移行することを「キャストオフ」といい、
移行の際にはマスクドフォームの装甲が勢いよくパージされるため、これが敵の接近を防いだり、攻撃に用いられたりする。
逆に、ライダーフォームからマスクドフォームに移行することも可能で、こちらは「プットオン」といわれる。
基本的には再度装甲を全身に纏い直すが、一部だけ装甲を纏い直すことも可能である。


【ハイパーフォーム】

ハイパーゼクターを装着し、ハイパーキャストオフする事で変身する強化形態。
ハイパークロックアップすると身体、背中、腕、足のパーツが展開し、飛行する事も可能である。
必殺技は強化されたハイパーライダーキック。こっちは背中から推進力を出しながらの跳び蹴りで天道は「ハイパーキック」と言う。


◆ハイパーゼクター

カブトムシ型ゼクター。腰の左サイドに装着し、角(レバー)を一度折る事でハイパーキャストオフする。
ハイパーキャストオフ状態でもう一度角を折ると『マキシマムライダーパワー』の音声と共に必殺技使用状態になる。
本体のボタンを押すとハイパークロックアップする。


◆パーフェクトゼクター

ハイパーカブトの専用剣型武器。銃と剣の二形態に変形する。
ザビー、ドレイク、サソードゼクターを呼び寄せ刀身に装着し、各必殺技の強化版を使用できる。ただしライダーが戦闘中でも強制的に変身解除させて呼んでしまう問題もある。
また、総てのゼクターを装着した状態で『マキシマムハイパータイフーン』『マキシマムハイパーサイクロン』の二種類の超必殺技を繰り出せる。
マキシマムハイパータイフーンはタキオン粒子などのエネルギーを纏った剣での切りつけで、あらゆる物質も両断する。
マキシマムハイパーサイクロンは、タキオン粒子などの高エネルギービームを対象に発射し、最大100kmの射程圏内にあるあらゆる物質を塵と化すほどの威力を持つ。


自他共に認める「最強のライダー」の一角で、ライダー最強議論の際は必ず名前が挙がる実力者。

ガラガランダがあまりに気の毒になる面子である。




物語開始時、豆腐を持って現れた彼は、エピローグではフランスまで豆腐を買いに行っていた。

客演

『カブト』放送終了後から2025年現在に至るまで、声の出演を含めて一度も他作品に出演したことがない。
なお、『カブト』への出演を黒歴史にしているという説は水嶋ヒロ当人が明確に否定した他、
『平成ジェネレーションズFOREVER』に出演しなかった件に関しては、「オファーそのものがないから検討しようがない」と述べている。
真面目な話をすると(現在はだいぶ落ち着いたとはいえ)水嶋ヒロ自体芸能界から干されていた時期があり
干された時の所属してた事務所も東映とかなり太いパイプを持ってるので、東映としては出したくとも出せない状況が現状だと思われる。

水嶋ヒロ氏は既に芸能界を引退しているため、より客演などは絶望的と言えるが、自身のSNSでは『カブト』に好意的な発言も見られ、
近年には「娘に自分(父親)が仮面ライダーであったことがバレてしまった」という趣旨の投稿がなされ、
水嶋氏演じる天道が変身する仮面ライダーカブトの人形を娘さんが気に入っているという、微笑ましいエピソードも明かされている。




おばあちゃんは言っていた

世の中で追記しなければならない項目はただ一つ

天の道を行き、総てを司る男の項目



天道――総司!


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最終更新:2025年08月06日 16:03

*1 後にリアルでその約束を果たした。ちなみにそのうまいものはサバ味噌