SCP-050-KO

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SCP-050-KO - (2018/11/12 (月) 01:45:01) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/12/17 Sat 12:18:13
更新日:2024/03/13 Wed 16:29:41
所要時間:約 13 分で読めます






SCP-050-KOの効果を抑制するため、対象に着実に精神的、肉体的圧迫を加えなければなりません。
現在行っている方法は、冗談、音、転ばせる、大変な仕事をさせる、作成中の文書をこっそり破棄する、
引き出しの中にポルノ写真や虫を入れる、キャビネットに[データ削除済]して落とす、
[データ削除済]これはあまりにもやりすぎでは?大丈夫、ただのいたずらじゃないか。




SCP-050-KOはシェアード・ワールドSCP Foundationに登場するオブジェクト(SCiP)。
オブジェクトクラスKeter Fuck you KETER!

…この時点で嫌な予感がした人は即刻別のオブジェクト記事に飛ぶこと。




声明文

このオブジェクトの項目(この記事を最後まで読んで興味を持たれたら下のリンクから見てくるといい)には、最初に
「韓国支部サイト-05から本部への声明文」が載っている。つまり韓国支部サイト-05は本部に対して抗議をしているわけである。

が、控えめに言ってその抗議の内容がおかしい。

SCP-050-KOを管理することについては何も言わない。アレは地上において最悪の存在であり、私たちはそれに相応しい収容手順を行うだけだ。アレが人間型のSCPオブジェクトであるからと擁護を行うことは専門家らしくない態度だ。しかし私たちはアレに自分自身の境遇を悟ってもらえるように必死にもがいている。つまり、あなたたちが思っているよりもアレに人間的に柔らかく接していると言っていい。だがアレの本質はSCPオブジェクトであり、それに伴う暴力には考慮した方がいい。

そうだろうか?
確かに財団はオブジェクトによっては攻撃的な対応を取る場合もあるだろうし、時には暴力的な手段も取るだろう。
しかしSCP-076-2SCP-682でもない限り基本は相手がオブジェクトであっても、
最低限の礼は尽くすものではある。
(というか機嫌を損ねて幼女にどこかへ飛ばされかけたDクラスもいるわけで、
相手がオブジェクトであっても敵対的な対応を積極的に選択する理由がない)

となると、言うことを聞いてくれないから仕方なく選んでいると考えるパターンはまだありえなくはない。
だが本文を読むとそれは明らかに違うことがわかる。

次のパラグラフも少しおかしい。

もしこの程度の要求すら受け入れられないのであれば、私たちはSCP-050-KOを破壊する。SCP-050-KOは本当に無駄であり、私たちは一体なぜアレを収容しているのかが理解できない。それでもここが財団であるから破壊よりも確保と収容を優先しているのだ。もしここが財団でなかったならば、私たちはこの存在をすでに殺していたであろう。

つまりその対象が収容される理由がよくわからんのだが、財団の理念に従わない理由がないため、
現在は収容しているのである、それに伴う暴力は許せ、ということだ。

そしてこのサイト管理官の新博士は

ps. 最近SCP-050-KOが脱走し、現在本部に避難していることは知っている。このようなものをあなたたちがどうして保護したのかは分からないが、事実確認のためにオブジェクトを私たちのサイトに送り返して頂きたい。これは、オブジェクトと同一人物である疑いのあるエージェント・█・█・████に対する言葉だ。

と追伸までつけている。

…本部が韓国支部サイト-05からSCP-050-KOを保護している?
まるで韓国支部サイト-05が要注意団体みたいな扱いになってしまっている。

オブジェクト概要

だんだんここから話がきな臭くなってくる。

このオブジェクトのオブジェクトクラスを再度確認して欲しい。
財団の報告書ともあろうものに「Fuck you!」と書いてあるのである。
(SCP-2662は項目名に「Fuck off!」が入っているが、項目名はカノン的には財団世界では存在しないことも多いためまだ不思議ではない)

このオブジェクトは人型実体であり、██歳の黄色人種の女性です。
本当ですか? そうでもないように見えるのか?

このオブジェクトは見ているだけで認識災害や精神汚染をもたらすといい、激しい苛々や逆恨みなどを感じるが、
これはSCP-050-KOの見た目SCP-050-KOがいなくなると解消されるため、存在を抹消すればすべてがうまくいくと考えられている。
本当に死んだらどうなると思ってるんですか?いたずらだというのに何ですか。そして率直に言って喋らないでください。空気が汚染されます。

…ほんとうにこういう文章がちょいちょい挟まれているのである。
そしてその内容たるや、読んでいるこっちが気分が悪くなる。
SCP-050-KOに対してではない。この報告書を書いた数人の職員の方にである。

なので彼らの記述を全体的にここから要約する。
SCP-050-KOは「自己主張が激しく」「自分の置かれている境遇を理解していない」。
「能力がないのに自分が任務をこなそうと躍起になり」「唯一の得意分野では他の職員を無視する」。
基本的にサイト職員からは逃げまわっているようであり、このSCP-050-KOの頭脳は「猿以下」だとサイト-05職員は仮説を建てた。

…真面目に猿以下って書いてあるのである。報告書に。仮にも人間なのに




あといくつかのお願いなのですが、消えてくださいませんか?wwwwwwwww

この文書はサイト-05のロビー、トイレ、職員用の休憩室などに貼り付けなければなりません。

これは誰のことかって?


お前のことだよ、糞野郎。


…もう察したよね?サイト-05職員たちは、SCP-050-KOを完全にいじめているのである。
収容プロトコルも酷く醜悪で、ページ上部のような嫌がらせの他、
掃除用具入れ、キャビネット、灯りの消えた給湯室、SCP-███-KOの収容室に閉じ込めるなどの仕打ちを行っている。
「このような過酷な行為を行う理由は対象に自分の境遇と現実を理解させるための手段であるため、
収容を行った職員は特に心理検査を受ける必要はありません。」とまで書いてあり、
このプロトコルを制定した奴にまず心理検査を受けさせたいほどである。

ここまで読むと、「もしかして、自分をいじめさせるような精神影響を与えてしまう可哀想なオブジェクトなのかな?」と思うかもしれない。


別添付資料

SCP-050-KOの本当のオブジェクトクラスはKeter。
元からKeterって書いてあるって?意味が全く違うんだ。

現在サイト-05は封鎖されており、本部や地域本部、そして全サイトはサイト-05とは一切の通信を遮断し、
サイト-05からは正しく通信ができていると錯覚させなくてはならない。
エージェントたちはサイト-05をずっと監視しており、許可されていないのにサイト-05に立ち入ることは許されない。

SCP-050-KOの正体は、「架空の人物を認識する」という「認識災害」であり、
そしてその人物に対して影響を受けた人間はみな、若年者がするようないじめをはたらくというえげつない特性を有する。
これによってサイト-05の職員たちはそのほとんどが影響を受けてしまっており、
日々存在もしないSCP-050-KO『実体』をいじめているのである。
そもそもサイト-05内でSCP-050-KOとナンバリングされること自体、いじめの一環である。

しかもいじめなので、当人たちは当然だが「いじめている」という自覚がない。
よって「架空の人物を」「いじめているつもりがなく正しい扱いをしている」と二重の認識のズレが発生している。

以下、報告書に習い、「実在はしないが」いじめられているとされる架空の人物を便宜上『対象』と呼称する。

あるところにAさんという人がいました。
Aさんは同僚のBさんとCさんに「俺はあの例の[対象]の携帯電話を取り上げてやった」と自慢する。
BさんとCさんは快哉を送るが、「あれでもあの[対象]も携帯ないと困るんじゃねwww」と返す。
それに対してAさんは「裸の写真を見せないと返さないって言ってある」といい、二人は笑いながら「性格悪いよ」と言う。
携帯電話は破壊される。

一方カフェテリアにはDさんとEさんがいました。
「あの[対象]、また私の電話を盗んだみたい」とDさんは言う。
Eさんは「あいつを人間扱いするから駄目なのよ、もっと教えてあげなきゃ」と返す。

…Dさんの失くした携帯電話は、Aさんが先ほど破壊したそれなのだが、
AさんはDさんのものだとは認識しておらず、またDさんも取り上げられたのではなく失くしたと認識している。
本当は同一の事象なのに、別々の事件として語られている。

そしてDさんは対象に塩酸をぶちまけるため対象の更衣室のロッカーに塩酸をしかけるが、
それは当然対象のロッカーではなく(何度も言うが対象は非実在である)
Fさんのロッカーであり、風呂あがりのFさんは塩酸を浴びて軽症を負う。
それをよりにもよってDさんとEさんが医務室に連れて行くのだが、
Fさんはこの時点で塩酸を仕掛けたのは対象だと疑いもせずに発言し、
それを聞いたDさんとEさんはまるで完全に自分たちが仕掛けたことを忘れて本気で対象に向かって怒っていた。

さてそこでBさんが部下と歩くが、不意に部下はこんなことをいう。
「それで、先程から話題にしている[対象]さんて誰なのか」と。
Bさん、部下を怪訝な目で見る。「誰って?」「その…[対象]さんのこと」「誰も何もお前も見ただろ?」
「えっ…」「まさかあの[対象]を庇うってのか?」「い、いや気になったんですよ、正体が」
「俺も気になるな、どうしたらあんなにありえない[罵倒]になれるのかね?」

先程も述べたが、あくまでほとんどであり、全ての職員が影響を受けたわけではない。
このBさんの部下は、明らかに先輩たちがおかしいことをしていると感じ、サイト-05のCCTVの記録を確認した後、
それらのデータとともに、緊急宣言をつけて本部に助けを求めた。
「架空の人物をいじめているが、その当該人物が全く存在しないことに自分以外誰も不審さを感じていない」

「末端の清掃員からサイト管理官にいたるまでがそのいじめに加担している」
「その大韓民国国籍を持つ女性へのいじめの自慢を聞かされるが、内容が単なる嫌がらせから、酷い時は輪姦にいたるまで」
「これではサイト-05は犯罪者収容施設だ」
「これは数年続いたが、この数年間の間に本部がこれを捕捉せず、また被害者も保護申請を出さないことが不審だった」
「そこで対象の外見を聞いてはモンタージュを作成したりするが、聞く人聞く人によってまったく違うことを言う」
「『女性で不細工』だけは共通するが、目の大きさや身長にズレがあり、人によっては『痩せている』ということすらあった」
「名前を聞くと、その人のニックネームを答えた。悪口だった」
「自分の身分を偽り、財団の全ての女性職員にいじめを受けたかのアンケートをした。誰もそんないじめは受けていなかった」
「財団のセキュリティシステムをハッキングしたが、誰も自分の違反に気づくどころか、
セキュリティシステムをチェックすらしていなかった。みんな当該人物へのいじめに執心していてそれどころではなかった」

…生き地獄である。

これを読んだ本部はサイト-05の調査を開始、そしてその文章に偽りがないことを確認すると、この人を救出した。
そして彼にインタビューを行ったが、サイト-05の状況は非常によくわからんことになっていた。
まず強烈な精神汚染をもたらしそうなものがあるか。ない。
あったのは「インクが大量に入っているリング」とか「液体を注ぐともちもちするペットボトル」とか
とかくSCP認定されなかったら便利アイテムにすらできそうなものばかりだった。というかAnomalousアイテムでもいいだろこれ。

そこで財団は彼の精神科への通院歴を確認したことを示し、他のサイト-05職員には通院歴がないことを語った。
あとで確かめると、このエージェントはかつて少年期にいじめを受けており、そのために精神科に通院していたのだ。

それにより、財団は新たな収容方法を確立し、サイト-05そのものをSCP-050-KOに指定した。
精神科通院歴を持っていたり、いじめによるストレス性障害を持っているエージェントたちを送り込んで調査させ、
彼らは任務を成功させた。

だがどうやらこのサイトそのものと通信するだけでもこの認識災害に感染することが調査担当者の芯博士の事例で判明し、
芯博士は終了されたりしている。このいじめミーム感染するのかよ…。
芯博士自身はエージェントたちを送り込む役目であったため、いじめを受けていなかったからであろうか。
つまり過去にいじめを受けていない人全員がこのミームに感染する可能性があるということ。

…逆に言えば、サイト-05に送り込む人員は全員「いじめを受けたことがあり、その過去を思い出させる場所に送り込まれる」。
これには逃げてきたエージェントも流石に苦言を呈したが、(自分も同じ立場だったから辛いんだろう)
他に方法がないためか、財団は現状方法を変えるつもりはないようだ。


余談

SCP-050-KOは「いじめがひどくなっていく過程」そのものをSCPオブジェクトとしてまとめ直したものであり、
このオブジェクトの報告書の別添付資料ではいじめは肯定されていない(当たり前である)。
そのため、韓国支部では「いじめ自体は嫌いだが、このオブジェクトは素晴らしい」と評価されている模様。
…とはいえ初見ではそこまで読み取るとこまで行き着く前に吐き気がすることは必至であり、
いじめを受けたことがある建て主は当初「なんでこれ評価されてるの?」と思ったりした。最後まで読めばわかるとはいえ。
ちなみに本部ではSCP-2959がこのオブジェクトと近い特性を有している。こっちはもっと救いようがないが。

なお影響を受けた者は基本的に認知的不協和に陥るらしく、記憶処理を施しても社会生活が行えないほど著しく精神を病んでいることが明らかになった。
そのため影響を受けないよう(影響を受けないいじめ被害経験者を除き)誰も近づかないということになっている。





CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-050-KO - SCP-050-KO에 관한 건
アカウント削除のため原著者不明
http://ko.scp-wiki.net/scp-050-ko
http://ja.scp-wiki.net/scp-050-ko

별첨문서_SCP-050-KO
アカウント削除のため原著者不明
http://ko.scp-wiki.net/annexed-paper-scp-050-ko
http://ja.scp-wiki.net/annexed-paper-scp-050-ko

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