Anomalousアイテム(SCP Foundation)

登録日:2017/02/23 (木) 22:25:01
更新日:2025/03/04 Tue 08:12:45
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シェアード・ワールド『SCP Foundation』の世界には、「SCPオブジェクト」と呼ばれる異常な物品や存在や概念が多数存在する。
それらを確保し、収容し、保護するのがSCP財団の業務である。

しかし、財団世界に存在する異常な物品の全てがSCPオブジェクトである……というわけではない。
オブジェクトと認定される条件は、何かしらの条件で特殊な取り扱い手順が必要になることがその一つとなる。
逆に言えば異常な特性を持っていても、それが比較的無害であったりさして特別な取り扱い手順が必要ではない物品も多いのだ。

しかし、そうは言っても異常な物品には変わりはない。
財団はそういったものも発見次第確保し、調査し、特定のカテゴリに分けて保管、あるいは放置している。
そのような「異常な物品ではあるが、SCPナンバーの振り分けが必要になるほど危険でも難解でもない」モノに与えられた分類。
それこそがAnomalous(アノマラス)アイテムである。

ざっくり言うと「おかしなアイテムだがSCPオブジェクトにするほどでもない、その上で物体または生物である」ものである。
ちなみにSCPオブジェクトの中には現象や概念などもあるが、こちらにもAnomalousに相当するものが存在する。
そういった現象の場合、オブジェクトの一部あるいはその影響ではないかとの疑いが強いため「超常現象記録」として調査対象に挙げられている。

どれもこれも短いながらに特徴的な面子ばかりだが、本部と日本支部だけでもかなりの数に上る。
なのでここでは、代表的なものを中心に拾っていく。



米国本部のAnomalousアイテム

  • 絶対に壊れないランプ。
初めてこのカテゴリに割り振られたアイテム。
当初はSCPオブジェクトとして調査されていたが、異常性が「絶対に壊れない」だけであったためこちらが適用された。

  • 必ず上を向くペニー硬貨。
コイントスにはぴったり……なのか?
研究者の誰一人として賭け事に悪用しようとしなかったとは信じがたい。

  • 何時間も先端でバランスを保つことができる███████製のHB鉛筆&見たものが軽い横隔膜痙攣かしゃっくりを起こす絵画
異常性が薄すぎたためか、研究員が独断で焼却処分。
SCPオブジェクトでなかろうとも、異常性を持っているのなら確保・収容・保護が財団の理念。サイト管理者から雷が落ちました。

  • 白いカウボーイハット。かぶると喜びの声を上げながら"box dance"をせずにはいられなくなる。
職員の誕生パーティでの利用が認められているとか。

  • 時折7の目が出る6面ダイス。
現実改変の一種だろうか? コメントはというと、
研究?バカな。あいつはあの呪われた代物をセービングスロー(抵抗判定)でイカサマをするために使ってるのさ。 - モーガン博士
……TRPGでもやっているのか?

  • 巻き戻すと頻繁に役者や舞台装置、性交方法が変化する、シリーズもののポルノビデオのVHS。
一時行方不明になっていたが回収された模様。多分ブライト博士の仕業。

  • HBの鉛筆*1。使用すると使用者は知らないうちに書き間違いをする。この鉛筆を使用して書き間違いを修正することは可能である。
現在は事故で破壊され、残骸は異常性を失った。……が、ある博士からのお言葉が。
きみはこの報告をした者が単に書き間違いをしやすかっただけではないとしっかり確認したのかね?

  • 3面ダイス。物理的には存在しえないにも関わらず、どれほど観察しても被験者はダイスが3つの面でできていると報告する。
あるボードゲームの最中に発見された。
ちなみに真っ二つにしたところ1面ダイスが2つになった。もうそれダイスじゃねえだろ。

  • 粘板岩で作られた人間の手と前腕部の彫像。全長およそ0.5メートル、重量およそ50キログラム
    当該アイテムの方向を変えることはできず、常に親指が磁北を指す理想的なコンパスとして機能する。
現在はあるサイトに設置されている。
回収時に発見された文書からすると要注意団体であるマーシャル・カーター&ダーク社の製品のようだが、買い手がつかなかった模様。

  • 解説しようとした人物に対して認識災害的影響を及ぼすハイテクタイプライター。
    本アイテムはタイプライターであるにもかかわらず常にタイプライターであるかのように描写される。
    各種の性質や収容場所などはタイプライター関連の語句に置き換えられる。
    動詞の"shoot"は影響を受けず、アイテム本来の性質通りに記述される。
    アイテムの撮影は精神作用により妨害され、絵画の作成はタイプライターを描く結果に終わる。
一目瞭然だがあのかつて図書館だった旧・図書館と似たような特性を有している。

  • とあるブランドの赤い自動車。この車が走った後の地面には炎の轍が残ると報告されている。また、時速████kmまで加速できる。
現在は所在不明。最後の目撃情報はジェラルド博士が運転しているところである。
誰だよ許可を出したのは!?

  • 指で描かれた絵。3センチの円の中に7センチの正方形が描かれている。
ある小学校で発見された物理的にあり得ない絵。混乱したエージェントの泣き言がこちら。
物差しが間違ってないのは分かってる、だが私の脳はこれを信じたくないと言っているんだ。誰かこれが間違ってないと言ってくれえ。

  • 切断されたCrocodylus porosus(イリエワニ)の頭部。腐敗も腐食も発生していない。
    触れられるか持たれるかすると生き返って触れた人間に噛み付き、その後不活性化する。
    本アイテムは受けたダメージを即座に修復する。
ヤツの同類じゃないだろうな……?

  • SCP-1074と似た白いキャンバス。記録やオブジェクトの情報が書かれると、中の絵にそれが反映される。
2016年と割と最近回収された。便利に見えるが、SCP-055が書かれた結果異常性が消滅してしまった。とある博士のコメントがこちら。
誰がどうやって055を書いたんだ?



日本支部のAnomalousアイテム

恐るべき勢いで増え続けるオブジェクト同様、日本支部のAnomalousアイテムも増え続けている。

  • とある研究員の眉間から一本だけ長く伸びる体毛。体毛としての柔軟さとピアノ線に匹敵する引張破断強度を併せ持つ。
何、この……なに?

  • 転がすと笑いを引き起こす箸。
これ使うとどんなに疲れててもちょっと楽になるんだ。
笑うのはいいことです。

  • 脱脂粉乳の瓶に入っている由来不明の粉末状の精液。
作ったのは誰だ。そしてなぜ作った。
現在はDNA鑑定が行われているが、メモが1つ。
なんだか最近コーヒーの味が物足りない気がするんだ。

  • 17世紀に作成された木製のロザリオ。身に着けたものが少数民族や宗教への加害に関わっている場合、その肉体を発火させて死亡させる。
処分に失敗したため現在はあるサイトで保管。
少なくとも我が財団の職員は誰も着けられないでしょうね。
ごもっとも。

  • 接地した状態で一定以上の衝撃が加わると、その瞬間のみ同サイズの鉛と同質量(約60kg)となる古びたサッカーボール。
要するに蹴った瞬間だけ60kgの鉛の塊になるボールである。タチが悪すぎる。
被害者怒りの声がこちら。
運動場に転がしておいた犯人は絶対に許さん。

  • 通常の鮭と同様に泳ぐ鮭の切り身。
……シュールな図である。
こいつは一体どうやってエサを食ってるんだ?

  • 匂いと味が洋梨そのものなカミキリムシ。
まずどうやってその事に気付いた。そして何故食おうと思った。何より、それが異常性によるものと確信して食べ残しを持参・報告してきたのは一体どういう訳なんだ……
持ち込んだ職員は優秀なのか、アホなのか……なおその様子を書いたTaleもある。*2

  • 合成蛋白質によって合成されたイトミミズ。
    脊髄に注入すると全身に広がり、神経細胞として活動する。特に運動神経を大幅に強化し、拒絶反応なども起こさない。
安全性は完全に確認されておりますが、激しい負傷などを起こした時に傷口から逃げ出そうとするのが問題ですね。
絶対日本生類創研製だろ。

  • どんなにシャッフルしてもデッキの一番上にくるトレーディングカードゲームのカード1枚。
ゲームによってはかなり悪用できそうである。ただ、
コイツがもっと強いカードだったらなぁ。
あまり良いカードではないようだ。

  • 貰った人が口に含んだ瞬間、あげた人の口腔内に唾液が付着した状態で瞬間移動する飴玉50粒。
    検査の結果、戻ってきた飴に付着している唾液は雑種犬の物と判明した。
アダルトサイトで「媚薬入り」と銘打って売られていたのを買って使ったエージェントによって存在が判明。
エージェント・桜庭は大丈夫ですか? ずっと吐き気を訴えていますが……

誰得。

  • 一般的な牛丼の作り方が記されたレシピ。手順通りに作成すると、美味なイナゴの佃煮が出来る。
何をどうやったら牛丼の材料からイナゴが出てくるのだ。
     W

  • 英語辞典。「 alter」(ウォルター)という単語をこの辞典を見つつタイプすると、最初の「W」が同ページ上のどこかに移動する。
どこ行った?俺のW。- ██研究員
とりあえず上を見てみよう。

  • 切った葉を人間が可食なものの上に乗せると、男性の低い声で「おれはパセリ……」と呟く音声を発する、ニンジンの一種
このニンジン、認識災害にでも曝露したのだろうか。
これ、人間の上に乗せても「おれはパセリ……」って言うんだよ。……いやそりゃ可食だろうけどさぁ。

  • 猫缶。原理は不明だが、開けると50匹近い猫が飛び出してくる。味の項に「筑前煮風」「佃煮風」と書かれている。
缶そのものは廃棄されたが、ネコたちはそのサイトのマスコットになった模様。
ちなみに最初に開けた女性エージェントの感想は、
本当に幸せでした。開けた瞬間、私、死んでもいいって思いました。
ぬこまっしぐら。

  • 不定期に男性の低い声で「おれはパセリ……」と呟くウサギの一種。
おいあのニンジン食っただろ。
かわいくない
バッサリ。

  • 中サイズのタッパー1杯分のイナゴの佃煮。消費しても気が付くと増えている。
現在ではあるサイトの食堂で売られている。白米とほうじ茶にとても合うらしい。
繁殖してるよな? これ、繁殖してるよな!?
財団世界のイナゴはなぜこうなのか。

  • 某県のラブホで発見された、相思相愛の男女が一緒に視認すると[削除済]する事への非常に強い欲求を発生させるベッド。
説明の必要はあるのだろうか? 
ちなみに事故があったらしく、それを受けて使用が禁止されている。サイト-81██副管理官からのお言葉はこちら。
決してアレを出して、そして見てはいけません。あの時の、47名もの女性職員がほぼ同時期に産休・育休を取得した時のような修羅場を繰り返したくないのであれば。
財団だって組織。人手はいくらあっても足りないのだ。

  • 除夜の鐘として108回目を衝いた後、必ず109回目を叩いてしまう梵鐘。
    109回目を衝いた直後に周囲の参拝客は全員転倒し、どこからともなく大人数の笑い声が周囲に響き渡る。
何のお笑いだ。……と思いきや、
故郷の伝統芸能は良い。これを見ないと1年が終わった気分にならんな。
どこの伝統ですか!?

  • 視認した者は百合を薔薇と、薔薇を百合と認識するようになる向日葵の鉢植え。
サイト-8181の危険物保管室に収容されている。
大惨事でした。ええ、大惨事でしたとも。1日目にこんなものを置かれた日にはもう……
一体何が起きたというのか。
…………ん? 一日目 ……?
まさか、この「百合」と「薔薇」とは……

  • 蓋を開けると開封者の声で様々な掛け声が聞こえるインスタントのワンタン麺、約半数からは「楽しも……楽しんでね!」と聞こえる。
「博士」は何をやってんだ。オリジナルがワンタメさんだからって……
ところで、██博士がこれを知った途端に叫んで壁に額を打ち付けていたんだが……

  • 現実化した二宮博士のオリジナルヒロイン。
典型的なツンデレさん。現在は財団職員として雇用されており、二宮博士との挙式が6月に予定されているとか。

  • オリジナルの小説を執筆した人間が視認すると、最も思い入れのある登場人物が現実に具現化したという強固な妄想に取りつかれる狸の置物。
エージェント・くぬぎのメモがこちら。
曝露者は記憶処置の対象になります。それまでは妄想を強く否定せず対応してください。
……結局二宮博士は曝露してたんだろうか?違うのだろうか?

  • 賽銭箱型の貯金箱。中に入れた500円玉を5円玉に変換する。
1枚あたり495円の損害である。発見したエージェントにはちゃんと500円玉と代替の貯金箱が支給された。

  • 大便味のカレー500g。今まで大便を食べたことがない人間であってもこのカレーが「大便味」であると認識する。
どうコメントしろというのか……
ちなみに発見したエージェントは、
な!?だから俺は今まで大便を食べたことなんてないんだって!!
と述べているが……

  • 大便味のカレーを発見したエージェントの腸内から発見された、カレー味の大便。
…で、どうやって自分の大便がカレー味であることに気が付いたのかね?
もはや何も言うまい。

  • 本物と同質の素材、強度で作られている採掘道具のミニチュアセット。
エージェント・浅井の耳かきをしていたある研究員が発見。誰がこんなもん使ったのか。
ところでなんでこの二人は耳掻きをしていたのでしょう?
気にするべきはそこではないと思います。

  • 触れた対象の苗字が日本国内の駅名の場合、対象の苗字に関して世界中のあらゆる文書を1つ下りの駅名にする「愛国-幸福」切符。
エージェント・厚木と紛らわしいので、海老名市の方と思われるエージェント・厚木は再び実験を受けて下さい。 - 上越国際スキー場前博士
完了しました。 - エージェント・本厚木
多分博士の方は元々は大沢博士。

  • 視認した財団職員が根拠もなくAnomalousアイテムであると信じて疑わない河原の石。
認識災害の一種……なのだが、異常特性が「ただの石なのにAnomalousアイテムと錯覚させる」というもの。
なのでAnomalousアイテムとしての条件は満たしているが……
ちなみにこの石、宮古島で発見されたらしい。宮古島に河川なんてあったっけ?

  • 自立行動するマネキン。木製だが硬度は炭化タングステンに匹敵する。
発声能力などは無いが、簡単な指示には従順に従うため██博士が雑用係としてオフィスに置いていた。それにしてもカッチカチである。
しかしある日、収容違反を起こしたEuclidクラスオブジェクトが逃走中この博士のオフィスに侵入した際に自発的に掴みかかった。
そして博士がオフィスから脱出する時間を稼いでくれた。

博士は無事に脱出できたが、その後オブジェクトの再収容後オフィスに戻るとマネキンはバラバラにされてもう動かなくなっていた……
残骸はほぼ処分されたが、破片の一部は博士が個人的に所有している。恐らく形見なのだろう。

  • 爬虫類全般に対して「登らなければならない」という衝動を植え付ける、爬虫類飼育水槽の壁用金網。
    水平面に対して15°以上の角度で設置されている状態で視認した爬虫類は、自身の体の構造に因らず当該オブジェクトを登ることを試みる。
爬虫類限定の認識災害を起こすようだ。
あの金網みるとな……なんかこう、のぼらな、のぼらな、っておもってしもうて仕方ないんや……
とは、エージェント・カナヘビの談。バッチリ影響受けてるじゃないですか……

  • 成分上は普通のりんごジュースと同一の液体1.4リットル1リットル。口に含んだ同液体は瞬時に当人が直前に出したに変化する。
甘酸っぱいリンゴの香りが口の中で一瞬にしてアンモニア臭に変わる地獄、わかりますか?
……コメントは差し控える。

作者オブジェクトだろこれ。ちなみに付随していたコメントがこちら。
主人公の名前が読めません。空条…じょ…り…ば…せふ…ふみ? - ██研究員

  • 火の鳥 超宇宙プロレス編・前」と題されたB5サイズの漫画書籍。
    作者は藤子・F・不二雄としているが、画風は永井豪と一致する。
    奥付には初版の発行日が1977年4月15日、出版社がマーベルコミックとされている。
    内容を読んだ人は、この本の作者が鳥山明であると確信するが、連想する漫画家の容姿は荒木飛呂彦である。
とりあえずタイガーマスクがラオウにライダーキックを決めたあたりが面白かったです。でも前編なんですよねコレ。続きは? - エージェント・楢屋
カオスにも程がある。
余談だが、オブジェクトの中には2つの本の内容をミックスして新しい本を創造する本棚であるSCP-207-JPが存在する。
もしかしたら関係があるのかもしれない*3

  • 財団フロント企業の出版社が出版されたとされる、複数の財団職員が死亡するか重度の後遺症を負うオムニバス小説。
Taleと人事ファイルの集合体。SCP-280-JPの拡大をリセットし、機能停止したSCP-802-JPを取りに来た犀賀から朝夕研究員が渡された。
これ自体に異常性はないが、要注意団体が書いた可能性が高いため捜索が進められている。
ちなみに御先管理員曰く、
私の物語も掲載されていましたが、初っ端から頭が爆発していました。酷いと思います。職員をなんだと思っているんですか?
と思ったら……

  • 上記の「複数の財団職員が死亡または重度の後遺症を負うオムニバス小説」についての記録。
何とこの記録自体がAnomalousアイテム。記録欄にいきなり出現したらしい。
この記録が発見された頃から、「御先管理員の頭部は爆発する」という事実無根の噂がサイト81██内に広まっています。酷い風評被害です。

  • 着用したまま入水すると、内部にカニを模したゴム製玩具を生成する男性用ブリーフ。カニの種類はランダムに変わる。
御先管理員に近づけてはならない。爆死するから。

  • 火星で発見されたエージェント・カナヘビと同一の記憶を持つカナヘビ。
当人はO5-3から2400か月=200年の超長期休暇を下されて消化していたと証言している。
なお発見場所へは火星のシドニア・メンサエに設置されていたドーム型シェルターである。
ニューヨーク州ヴァルハラのセブン・イレブン倉庫で発見されたポータルから行けるとか。
いつの間にテラ・フォーミングしてんだ財団。

  • セキュリティクリアランスレベル3以上の人物が見ると、オブジェクトクラスがKeter以上だと認識される石。
Apollyonクラスと認識されるらしい。
というかこのクラスの存在を拡散する時点で収容違反待ったなし。

♪あなたのぉ[編集済]でぇもっとぉたっぷりぃ[編集済]してほしぃのぉ〜
  • 美少女アダルトゲームの主題歌が記録されていると、不特定多数の人間が集まる公共空間でランダムにそれを再生するデジタルオーディオプレーヤー。
    音量はジェット機のエンジン並み。
なんだこの公開処刑。
なお、通勤のため地下鉄に乗っていたエージェントの個人所有物だったらしい。
発見時、エージェントは駅内でイヤホンジャックを激しく前後させていた。
何だって財団職員の持ち物はこうもオブジェクト化するのか。

  • 「飲酒運転禁止」と書かれたポスター。視認すると胃に日本酒が生成され、泥酔した状態になる。
何がひどいって、これが高速道路の壁に貼ってあったことだよ。 - ██博士
迷惑にも程がある。

  • 説明した文章のいずれかの位置に「カニ」が付与される蟹の爪カニ。
どうせ俺の名前もカニ博士になるんだろうよ。 - ██カニ
残念でした。

  • 装着した場合鍵の保有者以外の接触を完全に透過する銅合金製の貞操帯。英単語「Temperance」の鏡文字が彫られている。
機能が無意味と化している。エージェント・蓼上が同僚にあげたモノらしい。
ちなみに切断した結果異常性がなくなり、廃棄された。
これピッタリだなと思ってたらこんな事になるだなんてな…… - エージェント・蓼上
ピッタリだとしても何故彼に贈った。そして何故着けて来たんだ…… - ██管理官
真相は想像にお任せします。

  • 自身に記録されている特定の種類のファイルのみについて話続けるデスクトップ。他のファイルを入れると、同様の種類のファイルのみ認識する。
担当者たちの会話ログがこちら。
ぶっちゃけるとエロに関する内容だけを認識するんだよなこいつ・・・ もとの所有者の幽霊が出ても、俺は驚かねぇな。 - エージェント██
あらゆる会話を下ネタとされる内容のみでこなす姿には、私もある種の畏敬の念を抱かざるを得ませんが・・・ 元の所有者について聞くと「この世すべてのエロを網羅した尊敬すべき漢」と答えるんですよ。確かに、私には理解不能というか下ネタでは無いように思える内容も多々ありますね。「拡張子」とか「林間学校」とか「マトリョーシカ」とか、どう下ネタに結びつくのか・・・? - █研究員
業も深すぎるとそれと認識されなくなるんですね・・・ 気をつけよう。 - ██博士

  • カランをひねると、接続されていなくても、これがある場所にちなんだ名物が出て来る蛇口。
カランとは蛇口のハンドル部分のこと。
基本的に予測不能ですが、キング博士が訪問してきた日だけはもれなくリンゴジュースが出てきます - エージェント██
蜂の子でさえなければこの際なんでもいいです…今日は何かな、と思って蛇口をひねったら蜂の子が出てきたときの恐怖と言ったら… - ██技師
固形物が出ると高確率で詰まることが判明したため、キング博士が訪問しているときと研究以外での使用は禁止になりました
安心と安定のミスター・りんごのたね。

  • 漢字で記名すると、ランダムに同音異義の別の漢字に変化すると共に、元々その字を使用していたかのように本人の認識以外が改変される名簿用紙。
    改変後の漢字の数は元の数と必ずしも一致しない。また改変は他者の意識だけでなく、手書き文書や戸籍、電子データ上の改竄にまで及ぶ。
エージェント・(かわや)によってライターで焼却処分された。
おそらく彼の本来の名前は川谷。そりゃ怒るってもんである。

  • 「前原博士の息子」を名乗るオスのニシゴリラ(学名:Gorilla gorilla)。明らかな会話能力を有する。
前原博士は財団の女博士。琉球空手の達人。既婚者。
エージェント・D(夫)、ご安心を。鑑定の結果、例のゴリラと前原博士のDNAは一致しませんでした。 - 和野博士
そうか、良かった。 - エージェント・D
当たり前ですよね? - 前原博士
当たり前である。マウンテンゴリラからニシゴリラは産まれな[編集(物理)済み]

  • 1時間搭乗すると、1時間先の未来に転移できるタイムマシン。外見は標準的なオフィスチェア。
1時間座ってたら1時間経つでしょ、そりゃ。
いくら設計図を解析してもごく普通のタイムマシンが出来上がるばかりなんですよねえ。異常性はどこから来てるのやら-████博士
さらっとタイムマシンを実用化してんじゃねえよ財団。

  • クリエイティブ・コモンズ3.0個分のライセンスを含むCCレモン。
そこのお前!CCレモン1つ分に含まれるライセンスはクリエイティブ・コモンズ3.0個分だぜ!

  • 卓球台一台。これを用いて卓球を行った場合、負けた人物の名字が一ヶ月間「どうしようもない雑魚」と改変される。
負けたからって落ち込まないでくださいよどうしようもない雑魚。 - ██研究員
そうですよ。あなたが負けたおかげで異常性が判明したんですから。これからいいことありますってどうしようもない雑魚。 - エージェント・███
お前らせめて博士は付けろ。 - どうしようもない雑魚博士
こういうのにありがちな「情報が改変されていることに違和感を抱かない」という特性が無いらしいのがよりひどい。

  • 物品を説明しようとしたらイマドキな言葉で表現されるイケてるナタデココ10粒。
回収場所: ギロッポンの高級シースー店のナタデココゼリーに混入
現状: 卍原研究員により消費済み。
追記: チョベリグだった。 - 卍原研究員
異常性はともかくとして「卍原研究員」っていったい何者なのだろうか。

  • 八つ切りの白画用紙一枚。
    クレヨンで不自然に目と脚が大きい紫色の生物らしきキャラクターが描かれ、裏に「ぐりめじん」と書かれている。常にこちらを見ている。
追記: 常にこちらを見ている。
……ギャグテイストが多い日本支部Anomalousだが、たまにこういうのが紛れ込んでいるので気が抜けない。

  • -1本満足バー。
誰得。

  • 中に入れていた所持金が毎日12時に1円消失する財布。
意外と大したことはないと思うかもしれないが、事件は予想外のベクトルで発生した。持ち主だった高賀研究員はこう語る。
1円無くなるくらい、あまり気にしてなかったんですよ。あの日、1万円札が1円玉9,999枚になって床に飛び散るまでは……

  • 「アカシックレコード」と題したCD-ROM。現在の兵庫県明石市にあたる地域の有史以来の歴史が全て記録されている。
歴史の記録といっても大部分は百姓のなんとかさんが畑を耕した、とかなんですけどね。 - 蛸島研究助手
名前だけでなく中身もくだらなかった。

  • 40才以上の成人男性に対して、挑発的な言動を行うメスのマガキ(Crassostrea gigas)。
「前髪スカスカ」と発言されたため、近くにポン酢とオイスターナイフを置いたところ、「調子のってすいませんでした」と発言しました。 - ██研究員
大人気ない… - ██博士
メス牡蠣わからせおじさん。

……2~3秒考えてから恐怖が湧いてくる。

  • 一切の病気や怪我を一瞬完治させる錠剤百錠。
本当に数秒だけなんですよねこれ - ██研究員
唇が裂けたので飲んだら一瞬治ったあとまた裂けました。より痛い。 - ██博士
中途半端な慈悲などない方がマシということだろうか。

  • 統計的に異常な頻度で、生徒から「お母さん」と呼び掛けられる小学校教諭。性別は男性。
「統計的に異常」って言いますけど、誰が何のために取ってたんですかそんな統計。 - ██研究員
ごもっとも。

  • 接触した人間の右手指の本数と同じ数の穴が出現する、16ポンドのオレンジのボウリング用ボール。
    この穴は、次に別の人間が接触するまで維持される。
回収当時、16個の穴が開いていた。原因は不明。
……人間?

  • 仰向けの姿勢で頭上に持ち上げると、瞬間的に重量が20kgに変化する██社製のスマートフォン
シンプルに痛い。

  • 特定の順番で両手指の関節を鳴らす事により、ファンファーレと共に頭蓋骨の接合が全て外れる継田研究員。
現状: 解剖・処理済。
あまりにもくだらない最期すぎてやるせない。

  • 生物に接触させ吸引することで、その生物種の母乳を抽出することができる哺乳瓶の蓋。
どうやら対象は哺乳類に限らないらしく、採取・消費実験が行われている。
亀の甲羅に置いたら亀の母乳を吸うことが出来ました。奇妙な味わいでした。 - ██研究員
飼ってるカブトムシの母乳が……腐葉土のような香りでした。 - エージェント・███
俺の母乳うめぇ。 - ██管理官
おい。
  • 当人に関する数字が百倍に認識される三百代男性。
回収日: 198█0/██0/██0
回収場所: 万葉県山武郡九百九十里町内の病院にて回収日と同日に誕生。
現状: 関係者各位に対して記憶処理を施し財団によって保育。現在はサイト81██0にて研究員として勤務。
追記:██くーん!!!ここのデータなんだけどーー!!!!首痛いなコレ - ██博士
顔の前でそんな大声出さないでください、身長18メートルもないですから - ██ 五百六十研究員
初手で百倍と言われるのでこんがらがるが、「十倍に認識される」という記述それ自体が十倍に認識される異常性を受けて「百倍」になっている。
……こういうのを自家中毒っていうんだろうか。
正しくは五十六さんなのだろう。ご両親もピンポイントで難儀な名前を付けてしまったようだ。
うらやましい。

  • パッケージと錠剤が虹色に発光しているアリナミン製薬株式会社の「ベンザブロック」。服用すると喉の痛み・鼻詰まり・高熱を発症する。
パッケージには「3種の成分を配合!!あなたの風邪は全部ここから!」と書いてあります。 - ██研究員
ゲーミングベンザブロック。すごい効きそうなのにとんだ災厄。

  • 本名が██(Unicode記号におけるU+2588、検閲による修正ではない)である██研究員。
    本人は子供の時からこの名前であったと述べており、改名の試みには成功していない。
現状: 財団に雇用する形で収容している。現在はAnomalousアイテムの管理・研究の仕事を行なっている。
追記: Anomalousアイテムの追記欄によくいる「██研究員」はほとんど全部私です。 - ██研究員
衝撃の事実。



Anomalous出身のオブジェクトたち

大したことがないと思われていたものが、実はSCPオブジェクト足り得る異常性を含んでいた……というパターンで報告書が作成されたもの。
俗称「Anomalous上がり」。このタイプのオブジェクトは大体ヤバいorエグい。

  • SCP-916-JP「スワンプマン」 OC:Keter
事故死したある人物と全く同じ特徴の人物というだけじゃなかった老人。
実際には「死亡した場合、別の場所の質量を消費してその地点に“問題なく生存していた最後の状態”で蘇生する」異常性を持っていた。
もちろん元々の死体が残るのだが、厄介なことに蘇生した方もこの異常性が残る。加えて蘇生した時の状態は「問題なく生存していた最後の状態」。
つまり中毒死すればその寸前の状態、老衰で死んでもその一歩手前の状態で蘇生する。
要するに死なれるとその瞬間例の景気のいいケーキ同様のNK-クラス:世界終焉シナリオになってしまう。
現在は冷凍睡眠状態で収容され、対処法が模索されている。

  • SCP-1974-JP「ぐねぐねクッション」 OC:Euclid
いつのまにかどこかに移動しているだけじゃなかったクッション。
とある要注意団体の支部で、これの別個体とその作成方法が書かれたメモ書きが発見された。
その内容に基づく実験結果からSCP-1974-JPのナンバーが割り振られた。
ちなみにその材料は奇形、または知的障害を持つ生きた赤ん坊。これを生きたまま何らかの加工を施して製造されるらしい。
未収容の個体が存在する可能性があるためEuclid指定となっている。

  • SCP-042-KO「六面体起き上がりこぼし」 OC:Keter
どのように転がしても常に同じ面が上を向くだけじゃなかった六面体。
正体は要注意団体「エントロピーを超えて」が韓国支部に送り込んだ時限爆弾。爆発すると未知の真菌類、つまりはカビをまき散らす。
この菌類は無機物を養分、有機物を苗床に繁殖し、さらに風に乗って広がる。
件の団体が「生産者拡散理論」に基づいて財団を攻撃するために用意したらしい。
その性質により収容していた小型サイトは完全に物的資源が消滅。
Scipネット実装以前の古いネットワークに音声記録という形で情報を残すことを余儀なくされた。
ちなみに、電子化された報告書の最後のバージョンではEuclidとなっているが、事態を掴んだO5評議会によりKeterへの格上げが許可されている。

  • SCP-2397-JP「アノマラスカリス」 OC:Safe Euclid
サイト‐8129のAnomalousアイテムが、異常性を持つアノマロカリスに変化する現象。
アノマロカリスになったAnomalousアイテム(SCP-2397-JP‐A)は変化前の異常性と類似した異常性を持つ。
その中の一つであるSCP-2397-JP‐A-93曰く「オブジェクトになりたい」と憧れた結果、このような姿に変化したとのこと。
当初はSafeクラスで収容されていたが、SCP-2397-JP‐A-93が「Keterのようなかっこいいオブジェクトになりたい」という理由で羽が生え巨大化し成長。
収容室を破壊して脱走し、それに乗じて他のオブジェクトも収容違反する事案が発生。
これによりオブジェクトクラスがEuclidに。今後はGPSの装着及び財団への忠誠度の確認を定期的に行いながら収容されることとなった。
なお、SCP-2397-JP‐A-93は職員たちに迷惑をかけたことに対して反省しているとのこと。

一番近くにいる人の心拍数に合わせて秒針が動くだけじゃなかった壁掛け時計。まさかの提言枠である。
その本当の性質は秒針が止まった時、近くに居た人とその空間以外のすべてのものの時間を完全停止させる。
まさにKクラスシナリオまっしぐらなものであった……
…というのも真実ではなく……



以上はあくまでごく一部に過ぎないので、興味のある諸兄は是非とも本家に足を運んでいただきたい。



追記・修正は些細な異常性も全部確認しながらお願いします。

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最終更新:2025年03月04日 08:12

*1 アメリカでは「#2」という。

*2 ちなみに、持ち込んだ職員は研究員時代の鳴蝉博士。極度のセミ好きで知られる彼女はとある山で210匹のセミを確保したのだが、その帰りにカミキリムシと遭遇。顔まで登ってきたため匂いに気付き、空腹に耐えきれず齧ってしまったようだ。

*3 創造された本の内容はこのアイテムと同様カオスな内容になるが、基本的に異常性は持たない。創造された本同士を組み合わせることも可能だが、これを繰り返した場合は本自体も異常性を持つようになる。