才葉さくら

登録日:2011/11/20(日) 03:01:34
更新日:2022/11/08 Tue 16:26:45
所要時間:約 7 分で読めます







うにゅー!お兄ちゃんのいじわるぅー!




才葉(さいば)さくらとは、パワプロクンポケットシリーズの小学生向け(※重要)外伝に位置する作品『パワポケダッシュ』に登場するキャラクター。


【概要】

ガールフレンド候補の一人であり、主人公のライバル・才葉零人の一つ下の妹。
候補の中では最年少のためか言動がやや幼く、含んだ物言いをしない素直な性格。
また、恋多きお年頃なので熱しやすく冷めやすい。
うにゅー」「みゃはは」などの口癖が特徴。
後述するとある理由により、パワポケダッシュ内は勿論、ひいてはパワポケシリーズ全体の中でも有名なキャラでもある。


【ストーリー】

雨の日の公園で主人公と出会い、雨が上がるまでのあいだ土管の中で一緒に過ごす。
ちなみにこの時はまだ小学三年生でサイバーキッズにも入っていないのに野球のユニフォームを着ており、
これについては兄・零人の物だと本人は話しているが、どうせ私服のグラフィックを用意するのが面倒臭かっt

ガンバーズの写真で無田くんに興味を持つと、さくらの中で無田くんの美化は進んでいき、ついにはファンを名乗るまでになる。
そして影で尽力した零人のおかげもあって、アプローチをかけて見事デートまでこぎつけることに成功。
このとき主人公は無田からどうすべきか訊かれるが、その返答によってガールフレンド候補としてのさくらの展開が決まる。

デートが成功した場合はその後も無田くんと付き合う事になり、当然さくらのルートは塞がる。
失敗すれば後日さくらが主人公のもとに相談に来て、ここでの選択肢によってガールフレンドにすることが可能。

さくらからすると主人公はまさに理想のお兄さん像そのものらしく、一緒にいると安心するとのこと。
また無田くんとのデート以来ガンダーロボにトラウマを持ってしまい、おもちゃを見るだけで泣き出してしまう。


2年目(四年生時)には、零人がいるサイバーキッズではなく主人公がいるガンバーズに入団。
年少者ながら野球の腕は高く、使える特殊能力も多いため主戦力になる。

サイバーキッズには仲のいいわん子もいないしお父さんも怖いから楽しくないとのことで、
主人公のガールフレンドになっていると、この頃にはすでに無田くんなんぞ全く興味ナッシング。
(ちなみに入団後しばらくすると無田くんに二人の関係がバレてしまい、裏切り者も同然な主人公は嫌な目で見られるように…)


それでも交際は順調に続き、2年目のクリスマスデートでは主人公を時計台の下に連れて行って「カップルで聴くと将来結ばれる」といわれる鐘の音を二人で聴く。

幸せいっぱいに包まれながら、主人公に胸の内を明かすさくら。
今が一生で一番幸せな時かも知れない、それが過ぎれば不幸しかないんじゃないか…
そう思うと恐くなって幸せから逃げ出したくなるけど、今は主人公とずっといたいから逃げたくない、と。

そう、お互いまだ小学生とは言え、この時、確かに二人は将来を誓い合ったのだ。そのはずだったのだが……



そのまま時は流れ3年目4月の自宅半焼事件後、さくらはボール親父から主人公とはもうデートするなと言われてしまう。
「主人公の野球人生の邪魔になる」と言われてショックを受けるさくらだったが、
夏の大会でガンバーズが全国優勝すれば今まで通りのデートを許可してもらう、という約束を交わす。
(さくらの好感度が低い場合は、ここでショックからすぐに立ち直ってあっさりと身を引かれてしまうが、どちらの場合でもさくらはパワーアップする。)


そしてそんなさくらの想いに応えるかのようにチームは順調に勝ち進んでいくが、
準決勝突破後、主人公はボール親父からあまりにも残酷な真実を告げられることとなる……


※以下、シナリオとエンディングに関するネタバレ注意。





























実は主人公はボール親父の本当の息子ではなく、今は亡き妻が嵐の夜に拾った子供だというのだ。

しかも彼の本当の父親の名は…才葉秀人。

つまり主人公は零人の双子の兄であり、さくらとも血の繋がった兄妹であることを告げられる……




●グッドエンド(トゥルーエンド)
2年目のクリスマスのイベントを見た上で、ボール親父から真実を告げられた場合に分岐。
大会が終わり親父が消え、主人公が養子として水木の実家に移り住むことになる当日、水木から話を聞いたさくらが見送りにやってくる。

裏に住所を書いた自分の写真をプレゼントし、「毎日でも手紙書くから全然さびしくない」と笑顔で見送ってくれるさくら。
そんな彼女に対し、主人公は重い口を開き始める……



「いらないよ…、こんなもの。」

「えっ?」

「君がいなければ、オレはもう少し練習出来た。オヤジも消えずにすんだ。」

「そ、そんな…。」

「君とはここでおわかれだ…。」

「そ、そんなことないよ。」
「ねえ、思い出してよ、はじめてデートした日のことを…。」

「…わすれた。」

「二人で食べたチョコレートは?」

「わすれた!」

「じ、じゃあ、あの時計台の下でちかったことは…。」

「全部わすれたんだよ!!こんな写真も、もういらないんだ!!」

ビリッ!

「な…に…するの?」
「…ご、ごめんなさい。あたしの事、きらいにならないで…。あなたのためなら…、何でもできるから…。」

「…じゃあ…、オレの事をわすれてくれ…。」

「そ…そんなこと、出来るわけないじゃない…。」
「…ひどいよ。こんなにすきなのに。えぐっ、うっ、うっ。」

「さくら…。」

「うっ、あっ、あのときっ、大すきだって、言ってくれたじゃない!!」



理由も分からぬまま主人公から一方的に拒絶され、必死で涙をこらえていたが、ついに大粒の涙をこぼしながら走り去ってしまうさくら。
一部始終を見ていた水木から「こんな別れ方でいいのか」「やっぱりあっち(才葉家)で一緒に暮らすべきじゃないのか」と声をかけられるが、*1


くらせるわけないだろ。
今さらさくらの事を妹だなんて、
思えるわけないじゃないか…。


そう答えながら、主人公もまた涙を流すのであった……


エピローグではさくらは髪を別人のようにバッサリと切っており、昨日までとは違う新しい自分になったと話す。
それでも相変わらずの口癖で「にゅー」とか言うのを零人にからかわれていた。
アルバム名は「女の子がかみを切る時…」



●バッドエンド(ノーマルエンド)
親父から真実を訊けなかった場合に分岐。
優勝の約束が果たせなかったこともあってか、水木が声をかけたもののさくらが直接見送りに現れることはなく、
主人公は「今のオレには分からないがあれだけオヤジが反対していたんだから、きっと何か理由があったんだ」と話すが、
町を離れる列車の窓から、精一杯の笑顔で手を振るさくらの姿を見る…という内容。

画面中央のさくらの笑顔と共に『それが、この町で見たさいごのけしきだった…。』という文で物語は終わるが、
最後の最後の瞬間にさくらの顔グラが泣き顔に変化するのがプレイヤーの涙を誘う。

一方エピローグでは(主人公が真実を知ったかどうかは定かではないが)さくらは「主人公にふられちゃった」と語り、
“元カレ”の無田とまた付き合うことに決めたようで、零人からは「あいつだけはやめとけって!」と言われていた。今も髪型のセットには余念がない。
アルバム名は「年頃なんだもん!」




【余談】

ここまで項目を読んだ読者諸君、そして実際にゲームをプレイしたファン諸君には既にお分かりいただけただろうが、

彼女のルートにはハッピーエンドが存在しない。それどころか、どう考えてもグッド(トゥルー)の内容の方がキツいのである。

わずか小学六年生の主人公が、真実を隠すために本心を押し殺しながら敢えて強い言葉で恋人(実妹)を拒絶しなければならないという結末は、
それまで幸せオーラ全開だったルート序~中盤との落差も相まって、そのドロドロっぷりと救いの無さで多くのプレイヤー達を絶望の淵に突き落とした。

そもそも小学生向けを謳ったこのパワポケダッシュだが、さくら以外のガールフレンド候補のイベントも暗い内容のものが多く、
まともなグッドエンドが存在するのも6人のうちたった2人しかいないという(しかもそのうち1人はバッドの内容がグッドの非じゃない)有様。
尤も、(ボール親父の存在など現実離れした出来事を多々目の当たりにしているとは言え)主人公も小学生離れした精神性をプレイヤーに見せてはくれるのだが…

また、ライバルの妹でチームメイト兼ガールフレンド候補の一人であるなど、その設定はメイン級で大いに美味しくはあったものの、
何故かその後のシリーズには名前すら一切出てこない。
ガールフレンド候補6人のうち他の5人は、裏サクセスも含めれば全員何らかの形で登場しているというのに……
そういった面でも不憫なキャラクターだと言えるだろう。


なおシリーズにおいては、どうやら無田くんと結ばれるのが正史であるとのこと。
グッド(トゥルー)エンドよりは確かにマシな結末ではあるだろうが、それはそれでなんだか複雑に思ってしまうのは筆者だけだろうか。




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最終更新:2022年11月08日 16:26

*1 大会を優勝できたかどうかで水木も事情を知っているかが変わり、準優勝止まりの場合は事情を知らない水木から何故さくらをフったか尋ねられ、主人公は「色々あるんだ…」と力なく答える。