アルバート・フィッシュ

登録日:2011/07/28(木) 18:49:08
更新日:2025/04/09 Wed 08:19:23
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※WARNING!!※
以下の項目には精神衛生上、好ましくない言語、表現が含まれます
閲覧の際は自己責任でお願いします。








「満月の狂人」

「グレイマン」

「ブルックリンの吸血鬼


昔々、そうした数々の「いわくつき」のあだ名で呼ばれた、1人の老人がいた。





その男の名は、アルバート・フィッシュ。


1910年~1934年にかけて、アメリカ合衆国ニューヨークを恐怖のどん底にたたき落とした「アメリカ犯罪史上、最悪の殺人鬼」である。


彼の自供によれば、この24年という歳月の間に実に400人もの人を殺害したと語っている。

しかし彼が史上最悪と呼ばれる由縁は、その人数だけが問題ではない。

彼が手にかけた被害者の大半が幼い児童であったこと、そして何よりも





殺害した子供の肉を食べた事である




アルバート・フィッシュはワシントンD.Cに生を受けた。
フィッシュの家系は代々、精神疾患を患う人間が多く、実際に彼の兄弟や叔父も精神疾患を患っていたという。

フィッシュが生まれた時、彼の父親は75歳と高齢で、彼の母親とは43歳も年が離れていたという。
やがてフィッシュが5歳となった頃、父親が死去。フィッシュは孤児院へと預けられることになった。

その施設では教鞭を使った指導…つまり、悪い事をした子供はで叩かれるという教育が行われていた。
普通の子どもであれば、鞭で叩かれればその痛みをもう味わいたくないと考えるだろうが、フィッシュは違った。
叩かれたことで快感を覚えた彼は、以降鞭で叩かれるとなると自ら尻を出して嬉々として受け、あまつさえその最中に「勃起」したという。

その後、塗装工を営みつつ結婚。6人の子どもをもうける。
彼の子どもたちは特にフィッシュから暴力などを受けたことはなかったというが、
時折フィッシュは自らの子どもに釘のついた板を手渡して「自分の尻を叩いてくれ」と頼んだという。
彼はこの妻とは離婚しているが、妻との離婚後、家に遊びに来た子どもにもやはり鋲を打ち付けた板で自分の尻を叩くように頼み、
尻を板で叩かれる度に悦び、よだれを垂らしながら射精する様を子どもたちに見せつけた

この他にも、自らで骨や陰部に大小様々な針を打ち込む、酒に浸した綿を直腸に詰めて火をつけ、体の中を焼かれるような痛みで快楽に浸るなど、
常軌を逸したマゾヒズム的嗜好を持っていた。

しかし、彼の異常性を語る上で外せないのは、彼の中にはこのような常軌を逸したマゾヒズムサディズムが同居している点である。

彼が殺人に手を染め始めたのも結婚を境にしてから。


彼が58歳の時に殺害した9歳の少女のケースを例に彼の手口を挙げると、
彼は返り血がつかないように全裸になり、暴れる少女を絞殺した後にコマ切れに解体し、オーブンで調理して食したという…


しかも彼は、この少女を殺害した旨を母親に直筆の手紙を差し出している。

以下、手紙の最後の部分を抜粋。


私がオーブンで焼いた彼女の小さなお尻の、なんて甘美で柔らかだったことでしょうか。彼女の全部を食べるのに9日間要しました。
私が望むなら彼女をレイプできましたが、それは行いませんでした。彼女は処女のまま天に召されたのです。



フィッシュは逮捕されるまでにアメリカの23の州を放浪し、曰く400人以上を殺したという。
その被害者の多くは貧しかった黒人であったといい、フィッシュは時に被害者を殺す前に拷問し、その遺体を食したとされる。
彼を診た心理カウンセラーは、彼の自白した内容は虚言が多く、実際に殺したのは十数人程度と推測したというが、
いずれにしても、フィッシュが実際に殺害したと認定されたのは(推定を含めても)九人であり、
充分な捜査が終わる前に彼の刑は執行されてしまったため、彼に殺されながら公には死亡したことすら認められていない被害者もいたと思われる。


フィッシュは1936年に逮捕され、裁判にかけられることとなった。
フィッシュは自らの殺人について「神に啓示されたもの」と主張した。
弁護を務めたワーザム博士は、フィッシュは自身を取り巻く環境によって作り上げられた精神異常者であり、被害者でもあると主張したが、
世論はこのあまりにも常軌を逸した殺人鬼の処刑を望んでおり、陪審員も「彼は正気で、有罪である」という判断を下し、死刑判決が下された。

フィッシュには電気椅子による死刑が言い渡され、同年1月16日に執行された。
彼は電気椅子に括り付けられている最中に、「人生で一度しか味わえない、最高のスリル」と語っていたとされるが、
一方で、最期の言葉は「なぜ、私がここにいるのか分からない」であったとされ、
上述した処刑をも楽しみにしていたというのは彼のイメージから来る誤解であり、実際には死刑を望んでいなかったという説も語られている。

なお、フィッシュは死刑判決後、弁護士に自らが行った犯罪の詳細を書いた文章を渡し、メディアに公開するよう求めたというが、
弁護士は記者に「(メディアに)公開するのか?」と尋ねられると、絶対に公開しないと語ったという。
曰く、「生まれてこの方一度も見たことがないほどに恐ろしく、貪欲な文章だった」のがその理由だとか。



○余談

  • 彼は身体の様々な箇所に針を刺したが、爪と指の間だけはあまりの痛さに快感を得られなかったという。
    この事が、この方法が拷問においていかに有効な手段かを示したとか。

  • ロックバンド「マリリン・マンソン」のドラマー、ジンジャー・フィッシュは、
    自らの美の象徴としてダンサーのジンジャー・ロジャースから、狂気の象徴として彼から名前を取っている。



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