ゼファー(End of Eternity)

登録日: 2010/08/17(火) 21:21:15
更新日:2024/01/09 Tue 19:50:38
所要時間:約 3 分で読めます




――――俺が生きていること自体が神様の否定さ





「運命に抗う少年」。17歳。
ヴァシュロンリーンベルとともにPMF「チームヴァシュロン」の一員である。
けだるげで愛想がなく、生意気で口も悪い。序盤では年上だが新米同然のリーンベルに対するイヤミな発言が目立っていた。

泥でも舐めてろ!」「玩具は玩具らしく楽しませろよ!」「てめえは自分の血だまりで泳いでろ!」などのセリフから読み取れるように戦闘中は残忍かつ暴力的な性格になる。
戦闘中や一部ムービーでは人間とは思えない獣のような動きを見せ、ヴァシュロンやリーンベルにも言及されているが詳細は不明。

どうしてあんな風に動けるの!?
あれは真似するなよ、俺達には無理だ!

入浴中のリーンベルを覗いたり、2828ものの結婚式イベントでキスを迫られ動揺するなど年頃の少年らしい一面が時折垣間見える。
チームヴァシュロンは三人家族のような関係性だが、内向的なゼファー(17歳)を年上のリーンベル(21歳)が引っ張る形で仲が進展していく。

発売前はその言動やキャッチコピーから「厨二」「DQN」などと言われたが、発売後は評価が一変。
女性的な顔立ちも相まって作中随一の萌えキャラと人気が高い(ネタ的な意味も含め)。公式コミックでは女装も披露している。

【「クランク神学校事件」との関連(以下ネタバレ含む)】





礼拝中 廊下の列の最後尾から乾いた音と小さな悲鳴が聞こえた――
事件の始まりだ

やめろ

我々が到着したのは二十分後
あの様な惨状を目の当たりにするとは 夢にも思わなかったよ

教えてくれ!
廊下の壁際に寄りかかって倒れていた少女は最期になんと言ったのか!?
爆発で遺体が確認出来ない者もいる 墓碑銘は一体なんと刻むかね!?
全身に数十発の弾丸を受け事切れていた少年の母親は君を許すと言っている

教えてくれ!
なぜ お前が生き延びて 彼らは死んだのか!?
お前には それ以上の価値があるというのか!?
お前の存在が私の感情を逆なでする…!
存在自体が神の冒涜!
人々の信仰を根底から崩しうる存在!



頼むから死んでくれ!








本編から数年前にクランク神学校で銃撃事件を起こし、神学校の生徒や関係者の大人を大勢殺した過去を持つ。
鎮圧のためカーディナル・ラガーフェルドに雇われたヴァシュロンと対峙、脳幹に二発の銃弾を受けたが無傷で生き残る。

致命傷を受けたにもかかわらず無傷で生き残ったことにより「神が彼の罪を許した」と認めざるを得ないとして釈放される。
その後はヴァシュロンに保護され(表向きには「悪魔憑きの少年」として死亡したことになっている)PMFとして活動することになる。

※なお余談だが、本編で敵として出てくるフードギャングやマスクレイダーといった連中がフードをかぶっているのは犯行時のゼファーの服装を真似ているから、らしい。


この神学校での事件の動機はただゲームを進めているだけでは把握できないが、街の人の声や戦闘中の会話を聞くとある程度は理解出来る。

まず、バーゼルではリーデル教と言う宗教が信仰されており、行政もリーデル教の指導者カーディナルに任されている。
事件当時、クランク神学校の管轄であったカーディナル・ラガーフェルドは敬虔なリーデル教の信者であり、クランク神学校では洗脳ともいえる徹底的な宗教教育が施されていた。
(ゼファーに銃を向けられた実妹が死を恐れず神の教えを説こうとしたのもその表れである)

幼少期から孤児として神学校で育ってきたゼファーは誰にも心を開かず、常に反抗的な態度を取っていたために、大人たちからは煙たがられ異端児扱いされ迫害を受けていた。
アントリオン戦にてアントリオンが「あの事件は、君に起こった不幸とその結末であったと解釈していた」、「あの事件は……君は被害者だったのだろう?」、
ロエン戦にてロエンが事件について「殺さなければ殺される」と発言している事から、迫害は命の危機をも感じさせる程のものだった可能性もある。

追い詰められた末に「もしも本当に神がいるのなら、悪事を起こせば神が自分を裁いてくれるだろう」と引き起こしたのが神学校での銃撃事件であり、
処刑されたにもかかわらず彼が生きている事実そのものが彼の言う神様の否定にも繋がる。

敬虔な信徒であったラガーフェルドはゼファーを許しているわけではなく、本編中のとある章で感情の置き場を求め彼を殺そうとする。
ラガーフェルドとの一騎打ちの際、事件の被害者の中には実妹がいたことがわかり、絶望のあまり死のうとするがリーンベルに救われる。
自分の過去を知りつつゼファーらに感謝をしているリーンベルのために生きる決心を固める。この事をヴァシュロンに語った直後、ヴァシュロンがチクったのかリーンベルに後頭部をフライパンでマジ殴りされるのだが

心を開かず周囲を拒絶していたとは言え、信じてもいない宗教観を押し付けられ、「親がいない孤児」などと罵倒を浴びせられ、
ともすれば生命の危機を感じるほどに迫害され続けてきた可能性があるゼファーが事件を起こしたのも仕方がないとも言える。
もっとも、世の中には彼以上に辛い人生を歩みながらも真っ当に生きている人間がいる以上許されることではない。
ただ誰もが理不尽な目に合って真っ直ぐ生きて行ける程強くはないので、彼の弱さを責めることも出来ないだろう、なにより、彼はその報いを最悪の形で受けてしまっている。

これらを加味した上で、もう一度彼の言動や行動を見るとただのDQNではないことが分かり非常に感慨深い。

ゼファーに辛い人生を歩ませた「神」に相当するものが、ゼニスと呼ばれるただの「機械」である事実は何とも言い難いやるせなさを感じさせる。
しかし、一度も信じなかった神に「裁き」を求めた結果、生き残り、その後、実の妹を自分の手で殺したことを知るなど…もし、それを「裁き」とするなら、ある意味、彼の願いは叶えられていたことになるではなかろうか…?



PROJECT X ZONEシリーズでの活躍】

◇『PROJECT X ZONE』

「うるせぇよ。……神なんて、いやしないだけだ」

「わかってんだよ。……そんなことは、わかってるんだ」

「神は……いたんだ。だけど、あんたは俺に何をしてくれる?」

リーンベルとペアを組み、ソロユニットのヴァシュロンと三人揃って参戦。
当初はThe Worldにリーンベルと飛ばされており、リンドウと行動を共にしていたが、
そこへヴァシュロンと先に合流していた自軍もやって来てそのまま参入する。

戦闘前後の掛け合いでは原作と同様に愉快な内容のものが多いが、
女神イシターの使いであり、存在自体が神の証明であるワルキューレとの掛け合いはシリアスな物悲しいものになっている。
また地球を守る為とはいえ、DC戦争にて一度ATXチームを裏切った過去を持つゼンガーや、
シャドルーに父親を殺され、自身も暴行を受けた末にやさぐれて犯罪者となったジュリといったメンバーからも罪を背負っていることを見抜かれている。



「部屋でダラダラしてるよりかはいいか!」

「でも当たってるだろ?だったら正しいんだよ」

「さぁね…ただ、抗って抗って…抗い続けるだけだ」




「オレ、セクシータイフーン希望~♪」

「じゃあいろいろ教えてほしいな~僕♪」

「突撃! 隣のボインちゃん。運命という名のレールに乗った先生……」

ヴァシュロンとペアを組み、ソロユニットのリーンベルと三人揃って続投。
前回はリーンベルとのペアだったためにセクハラ発言等は自重していたが…
今回はリーンベルというリミッターが外れたためか、ヴァシュロンのボケやジョークにツッコミを入れつつ、女性陣へのセクハラにはガンガン乗っていく。
更にあのコスチュームも……

掛け合いでは武器を持たず素手で戦う連中にツッコミを入れたりもしている。
涼、素手で戦うのも限界あるんじゃね?
そう言われてもな…ダーツなら得意だが
犬の糞だって武器になるからな(※)、それもありか
※:セリフの通り、EOEで本当に武器として登場します。カテゴリはなぜかグレネード系で、威力は最低クラスだが毒の追加効果を与えられる。

まったく…素手でよくやるぜ、怖くないのかよ?
これが俺の信じる武器さ、弾切れも無いしな
火を噴く時点で、立派なマグナムってことさ!



面倒だなぁ、追記・修正なんてリーンベル1人でいいだろ?
命は一つしかないんだから、追記・修正しなくていい項目なんてないよ?
一度酷い目に合ってるはずなんだが、まぁだゼファーには分からんみたいだなぁ?



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最終更新:2024年01月09日 19:50