登録日:2009/06/09 Tue 13:03:51
更新日:2025/03/04 Tue 14:38:24
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talbyとは、auが2004年秋冬モデルとして発表した薄型
携帯電話端末である。
早い話、昨今でいうガラケーの一種。
概要
時は21世紀を迎えて、携帯電話が一般家庭に流通し若者の間でも次第に持つようになっていた頃。当時の携帯電話は、デザインよりも機能性を重視される傾向にあった。
そんな中で特徴的なデザインを、機能性の高いものと共に作ろうとしていたのが「au design project」である。
talbyもそのプロジェクトから生まれた端末で、本機はプロジェクトから第3弾として発表されたもの。
設計・製造はINFOBARと同じ三洋マルチメディア鳥取(現・三洋電機コンシューマエレクトロニクス)。
この端末は、その界隈では伝説と謳われている海外のデザイナー「Marc Newson(マーク・ニューソン)」氏がデザインを手がけている。
同氏は他にもスタジオのインテリアや椅子などの家具、旅客機のシート、ジェット機のコンセプトモデル等々、幅広い製品をデザインしている。割と身近なものでいうと、味の素マークの瓶をデザインしたこともある。
端末型番はA5508SA。
カラーは、ホーネットグリーン(つまるところの黄緑色)、オレンジオレンジ(普通にオレンジ色)、ホールブラック(要は黒色)の3種類がある。とは言ってもボディ自体はどれもシルバーで、テンキ―等のボタンの色が違うというものだが。
INFOBARと同様のストレートボディを採用している。折り畳み式ではない…要はパカパカしないタイプ。
本来のデザインでは
を想定していたが、製品版では
- アルミ調塗装
- 薄さ13mm
- 内蔵アンテナ(アンテナレス)
となっている。
しかし、丸型基調のボタンや本体左上に配された24mmの大型
ストラップホールは健在で、幅の広いいストラップだけでなく小型のベルトをも通すことが可能となっており、さらにデザイン処理により13mmもある薄さを7mm程度に見えるようになっている。
質量も79gとなかなかの軽さ。
見た目に違わぬようなコンパクトかつ非常にスマートなデザインとなっている。
こんなデザインだと簡単に壊れてしまいそうな感じがするが、全体のボディはメタル筐体を採用している為、変形のしにくさを示す「剛性値」もなかなかのもの。
また、先々代に当たるINFOBARは塗装の剥げやすさがよく指摘されていたが、本機はそこまで傷が目立ちにくい(塗装が落ちにくい)のも良ポイント。
さらにプリインストール楽曲は、本機をデザインしたニューソン氏の友人である「Nick Wood(ニック・ウッド)」氏がこの端末のためだけに作った曲であり、iTunes Storeでも配信されている。
ディスプレイは、240×320ドット/26万色表示が可能な2.1インチTFTカラー液晶を使用。
カメラはCMOS 31万画素だが、液晶QVGAと機能性は折りたたみと変わらないように設計されている。
また、バーコードや当時はまだ今のように流通していなかったQRコードを読み取る機能も搭載されている。
ただしフラットなデザインを意識した弊害か、ボタン類の操作性は癖があり、文字変換を行う時やアプリを開いて操作する時などに使う方向キーの押しにくさや、[CLEAR/マナー]キーが方向キーの上にあるためにメールの訂正やメニューから一つ戻りたい時に苦労する等の問題点も存在していた。
この端末は、ニューヨーク現代美術館に収蔵されている。
auにとってもある種転換点のある、歴史ある偉大な端末となった。
使用キャラクター
追記・修正はフラットなデザインを意識しながらお願いします。
最終更新:2025年03月04日 14:38