お絵描きロジック/ピクロス

登録日:2011/04/06 Wed 22:19:04
更新日:2025/03/23 Sun 18:56:41
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ピクロス(ピクチャークロスワード)とは縦横の数字をヒントにマスを塗りつぶし、絵や文字を完成させるパズルゲーム。
お絵描きロジック、ののぐらむ、イラストロジックとも呼ばれている。


+ 目次


基本ルール


  • 縦、横の数字の数だけ連続してマスを塗り潰す。
+ 具体例
例:横の数字が『3』の行を塗る場合
横幅が5マスであるなら、下の3パターンのいずれかが正解になる。
         

         

         

  • 数字が2つ以上ある場合は、その数字の順に塗り潰し、間を1マス以上空けなければならない。
+ 具体例
例:横の数字が『1,2』の行を塗る場合
横幅が5マスであるなら、下の3パターンのいずれかが正解になる。
2つの数字『1』『2』で合計3マス塗る必要があるが、『1』と『2』で塗ったそれぞれのマスがくっついてはならない。
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12          

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基本ルールは以上で、縦と横の数字を見比べながら「論理的に絶対に塗られるマス」あるいは「絶対に塗られないマス」を特定していき、縦・横の数字と矛盾しないように全てのマスを塗り終えればクリア。
なお、問題によっては最初から塗られないことが確定しているマスに×が入っていることがある。*1


例題を解く


ここでは以下の例題を実際に解いてみる。
問題を解いていくと、ある1文字が浮かび上がる。

▼例題



×


〇大きな数字に注目する

ピクロスは基本的に大きな数字ほどヒントになりやすい
例えば例題は5×5マスなので、数字の中に4や5があればかなり重要なヒントになる。
例題の数字を見ていくと、一番上の行の横にある数字が『』、つまり一番上の行は1行(5マス分)全て塗ることができるので塗り潰す。




×


〇塗ったマスをヒントにする

一番右の列の数字は『』、つまりこの列は2マス塗らなければならない。
既に一番上の1マスが塗られているので、その下の1マスを塗り潰して2マスにする以外の選択肢がないため、塗るべきマスが確定する。





×


〇白マスが確定した箇所に×印をいれる

縦や横の数字を見て、もう塗られることがないと分かっているマスには×印を入れていく。
例題の場合、縦列の数字を左から順に見ていくと、

  • 左から1列目の数字は『』、つまり1マスしか塗られない。
  • そして既に1マス塗られているので、他は全て塗られることはない。したがって×が入る。



×
×
×
× ×


  • 左から2~4列目は数字が2つ並んでいる。
  • ここで重要なのは、数字が2つ並んでいる場合は、1マス以上空けてそれぞれの数字の数だけマスが塗られるルール。(基本ルール参照)
  • 2~4列目の最初の数字はどれも『』であり、そして2~4列目の一番上のマスは既に1マス塗られている。
    既に塗られたこの1マスが、各列の最初の数字『』に該当するマスであり、『数字が2つ並んでいる場合は、1マス以上空けて~』のルールから、この1マスの下が塗られることはないため、×が入る。
    • ちなみに↑の例では縦列で見て考えているが、横列で考えても同じように×を入れられる。
      上から2行目の数字が『1』であり、既に右端が1マス塗られているため、他は全て×と分かる。




× × × ×
×
×
× ×


  • 左から5列目の数字は『』。
    既に2マス塗られているので、これ以外のマスが塗られることはない。したがって残りは全て×。




× × × ×
× ×
× ×
× × ×


〇パターンを考える

上から3行目の数字は『』、そして未確定の白マスは3マス。
この時、次の2つのパターンが考えられ、他のパターンはありえないので、どちらかが正解である。

パターンA:左から2マス塗る
パターンB:右から2マス塗る


A:左から2マス塗るパターンの場合



× × × ×
× ×
× ×
× × ×


B:右から2マス塗るパターンの場合



× × × ×
× ×
× ×
× × ×

ここで、AでもBでも★のマスは必ず塗られていることがわかる。
現状でAとBのどちらが正解かは分からないが、少なくとも★のマスは確実に塗られることが分かったため、このマスを塗りつぶす。




× × × ×
× ×
× ×
× × ×


すると、今度は左から3番目の列『1-』の塗る箇所が確定する。
最初の『1』が確定している以上、次に塗るべきは『』なので2マス塗る必要があるが、既に1マス分は塗られている。
その塗られているマスの上側が×で塗れないため、必然的に下側の1マスが正解と分かる。
これで『』が塗れたので、一番下のマスは×で確定。




× × × ×
× ×
× ×
× × × ×


これを繰り返し、確実に塗れると分かったマスを塗り、絶対に塗られないと分かったマスに×を入れていく。

▼上から4行目の数字は『』、既に1マス塗られているので空いているマスは全て×。



× × × ×
× ×
× × × ×
× × × ×


▼左から4列目の数字は『1-』、最初の『1』は確定済みで、二つ目の『』が塗れていない。
しかし、空いているマスが1マスしかないため、二つ目の『』が確定する。



× × × ×
× ×
× × × ×
× × × ×


▼上から2行目の数字は『』、既に2マス塗られているので空いているマスは全て×。



× × × ×
× × ×
× × × ×
× × × ×


▼上から5行目(一番下の行)の数字は『』、空いているマスは1つしかないので、確定で塗れる。
(あるいは、左から2列目の『1-1』に注目しても良い。)



× × × ×
× × ×
× × × ×
× × × ×


最終的に完成。正解はカタカナの「」。



例題は5×5マスだが、当然もっと大きいものもある。
15マス×15マスや25×25、なかには50×100くらい巨大なものも。
また、アプリやゲームによっては、数字に色が指定されていて数字の間が1マス空くとは限らないものや、2列を跨ぐ数字が存在する『メガピクロス』などの特殊ルールも存在する。

いずれにしても「論理的に絶対塗られるマスを特定し塗り潰す」「絶対に塗られないマスを特定し×を入れる」というやり方自体は変わらない。


実際にやってみよう


問題を4問掲載。正解の文字は…?
なお、最初の問題は先ほどまでの例題と同じ。

▼問1(例題と同じ)




×


+ 問1の正解はこちら



×


▼問2





+ 問2の正解はこちら





▼問3







+ 問3の正解はこちら







▼問4





11
111
×

+ 問4の正解はこちら




11
111
×

答えは「アニヲタ」。


攻略のヒント


「数字を見比べて、絶対に塗られるマスを塗り、絶対に塗られないマスは×を入れることは分かった」
「でも、そもそも『絶対に塗られるマス』『塗られないマス』ってどう見つければ良いの?」

そんな初心者向けに、ここではピクロスを解く上での考え方をいくつか紹介していく。

+ 大きい数字を探す

大きい数字を探す

例題の解説にて「大きい数字ほどヒントになる」と説明したが、“大きい数字”とは具体的にいくつなのか?
一番分かりやすい基準は、“その列のマスの数÷2”より大きい数字である。
仮に5×5マスの問題なら、どの列も幅は5マスなので“5÷2=2.5”、すなわち2.5より大きい3以上の数字がヒントになる。
列が10マスあるなら6以上、15マスあるなら8以上、といった具合。

下図で考えてみよう。

         

これを見たとき、ピクロスに慣れている人なら即座に『3』以上の数字を持つ列に着目し、次のように塗ってしまう。

         

まず一番上の『5』の列が全部塗れるのは、マスの数が5マスしかないのだから当然であろう。

では『4』の列はどうか。
5マスある列で『4』を塗るということはすなわち、

A:左端から塗るパターン
         

B:右端から塗るパターン
         

このどちらかが正解ということになる。
どちらが正解なのかはすぐには分からないが、どちらのパターンでも中央の3マス分(=左から2,3,4列目のマス)は共通して塗られているため、その3マスに関しては『絶対に塗られるマス』と判断できる。

         

『3』の列はどうだろうか?
実はこれについても、『4』の場合と同様に、最初は以下の2パターンだけ考えればよい。

A:左端から塗るパターン
         

B:右端から塗るパターン
         

この2パターンにおいて、いずれも中央の1マス(左から3列目のマス)は共通して塗られていることから、『中央の1マスは絶対に塗られる』と割り出すことができるのだ。

         

なぜ「左端・右端から塗ったときに共通して塗られるマス=絶対に塗られるマス」だと分かるのか?
それは、それらのマスを塗らずにその列を完成させることはできないからである。
例えば上図の『3』の列で、中央の1マスを塗らずに連続した3マスを塗ることが不可能であるのは道理であろう。

逆に、上記のケースで数字が『2』や『1』の列については、塗るべきマスをすぐに特定することはできない。
『3』の列で「A:左端から塗るパターン」「B:右端から塗るパターン」を試した時と同じ事を『2』や『1』の列でやってみると、左端・右端でそれぞれ塗ってみたときに共通して塗られるマスが存在しないのである。

A:左端から塗るパターン
         

B:右端から塗るパターン
         

上記は『2』の列を左端・右端からそれぞれ塗りつぶしてみた場合の図。
見ての通り、共通して塗られているマスはなく、したがって現時点で確実に塗られるマスを特定することはできない。

つまり5×5マスの問題において、初期状態で塗るマスをある程度特定できるのは、数字が『3』『4』『5』の列ということになる。

このように、ピクロスでは“その列のマスの数÷2”より大きい数字を見つけたら確実に1マス以上塗ることができる。
右端・左端からそれぞれ塗ったと仮定したときに共通して塗られるマスは『絶対に塗られるマス』なので、迷わず塗っていこう。

なお、この例では横列の場合で考えているが、縦列も同様である。
縦列の場合は、上端・下端からそれぞれ塗ってみて共通して塗られるマスを探せばよい。

+ 2つ以上の数字が並んでいる列の考え方

2つ以上の数字が並んでいる列の考え方

『1, 2』のように2つ以上の数字が並んでいる列は、数字が1つしかない列より検討すべきことも多く、やや難しい。
しかし、「正解のパターンを考えて確実に塗られるマスor塗られないマスを見つけていく」という基本的な考え方は数字が1つの列と同じである。

例えば、下図の上から2列目について考えてみよう。

         
 
12
 
 
 

列に書かれている数字は『1』『2』の2つ。(注:“12”ではない。)
いずれも小さい数字なので、一見すると塗るべきマスが見つからないように思える。
しかし、実は『大きい数字を探す』の欄で説明した「右端・左端から塗って共通して塗られるマスを探す」という方法を、ここでもそのまま使うことができる。

A:左端から塗るパターン
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B:右端から塗るパターン
12     ×    

上記A・Bを見比べてみると、『2』に対応するマスが1つだけ共通して塗られていることが分かる。
長さが5マスのこの列において、この1マス(右から2番目のマス)を塗ることなく『1, 2』を塗るのは不可能である。
つまり、このマスは「絶対に塗られるマス」と分かるのだ。
したがって、次のように塗ることができる。

         
 
12
 
 
 

列のマスの数が10や20に増えたり、3つ以上の数字が並んでいたとしても、考え方は同じである。
下図の例で考えてみよう。

                   
 
44
 
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上から2列目、4列目について、それぞれ考えてみることにする。
まずは上から2列目(数字が『4, 4』の列)の場合。

C:左端から塗るパターン
44         ×          

D:右端から塗るパターン
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横幅が10マスと今までの例題の倍もあり、数字も2つ並んでいて難しく感じるかもしれないが、C・Dを見比べると実は共通して塗られるマスがなんと6マスも存在する。(左から2,3,4,7,8,9番目のマス)
この6マスは全て「絶対に塗られるマス」なので、塗りつぶしてしまって問題ない。

次に、上から4列目(数字が『1, 2, 3』の列)の場合。
横幅が10マスもあり、数字も小さいので一見するとどこも塗れないと思えてしまうが…?

E:左端から塗るパターン
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F:右端から塗るパターン
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E・Fをよ~く見てみると、『3』を塗ったマスの内、1マスだけ共通して塗られていることがわかる。(右から3番目のマス)
この1マスは「確実に塗られるマス」である。
よって、この2列はそれぞれ次のように塗ることができる。

                   
 
44
 
123
 

たくさんの数字が並んでいたり、マスの数が多かったとしても、左端・右端(縦列の場合は上端・下端)から敷き詰めて塗ってみて共通して塗られるマスを見つけていけば、おのずの塗るべきマスは見えてくる。
このテクニックが身に付いていると多くの問題を解けるようになるので、確実に習得しておこう。

+ 0を探す/×を入れる

0を探す/×を入れる

基本中の基本だが、数字の中に『0』を見つけたら、その列には真っ先に×を入れよう。
数字が『0』である列は1マスも塗られないことが明らかであるので、1列まるごと×を入れてしまって問題ない。

         
× × × × ×
 
 
 
 

最初の内はいちいち×を入れるのが面倒に感じる人もいるかもしれないが、塗られないと分かったマスを空白のまま放置するのはNGである。
むしろ×を入れたマスが増えていくほど、あなたは正解に近づいているのだ。

×の入ったマスがヒントになる例として、下図の場合を考えてみよう。

       
  ×
  ×
×
  ×
  ×

左から2番目の縦列の数字が『0』であるため、この列は迷わず×を入れてよい。
ここで、上から3番目の横列について考えてみる。
この列は数字は『2』となっているが、よく見てみると×が入ったことで左端は1マス分しか空白マスがなく、このマスを使って『2』を塗ることはできないと分かる。
したがって、この列の左端は絶対に塗られないと判断できる。

となると『2』が塗られるのはスペースが空いている右側の3マスのどこか。
ここでも、左端・右端から塗ってみるテクニックが役に立つ。

A:左端から塗るパターン
  ×      

B:右端から塗るパターン
  ×      

共通して塗られるマスを1つ見つけることができた。(右から2番目のマス)
したがって、この列は次のように塗ることができる。

       
  ×
  ×
× ×
  ×
  ×

たった1つの×が重要な役割を果たし、塗るべきマスの発見に繋がることもある。
絶対に塗られないと分かったマスは空白のまま放置せず、確実に×を入れるよう心がけよう。

+ 1の前後は×/小さい数字は×を入れやすい

1の前後は×/小さい数字は×を入れやすい

ピクロスでは基本的に大きい数字ほどヒントになりやすいが、『1』や『2』といった小さい数字も“×を入れやすい”という意味でヒントになる。

例題を見てみよう。

       
 
11
 
 

左から2番目の縦列が『5』なので、1列全て塗りつぶせるのはご承知の通り。
次に、上から2番目の横列『1, 1』について考えてみる。
この列には数字が1しかなく、したがって1マスでも塗られた箇所があればその前後は必ず×が入る。
なぜなら、塗られたマスの前後が1つでも塗られてしまうと、その時点で『1』ではなくなってしまうためだ。
現時点で縦列の情報から1マス塗られており、横列の数字の情報からこの前後が×になることが分かる。

       
 
11 × ×
 
 

次に、上から4番目の横列『2』について考えてみよう。
この列も既に1マス塗られており、横列の情報からこれが『2』の一部だと分かる。
この1マスを使って『2』を塗る方法を考えてみると、実は以下の2パターンしか存在しない。

A:既に塗られているマスの左を塗るパターン
 2          

B:既に塗られているマスの右を塗るパターン
 2          

ここで重要なのは上記Bのパターン。
この列の数字『2』は、このBの位置より右側が塗られることはない。
A・Bのどちらが正解かはさておき、次のように×を入れることができる。

       
 
11 × ×
 
× ×
 

小さい数字は塗るべき箇所を特定しづらいが、代わりに1マスでも塗られていればその前後に『絶対に塗られないマス』を見つけやすくなるという特徴がある。
まずは大きい数字に注目して塗るべきマスを見つけつつ、ある程度塗られた後は小さい数字も眺めて×を入れられる箇所を考えてみよう。

+ 端が塗られるとヒントになる

端が塗られるとヒントになる

最上段・最下段の横列や、右端・左端の縦列など、マス全体の端の列を塗ることができた場合、それは大きなヒントになる。

下図を見てみよう。

       
 
 
21
 

左端の縦列が『5』であるため、1列全て塗ることができる。
そして、この塗られたマスをヒントにして横列を考えていく。

上から2番目の横列『3』の場合。
既に左端が1マス塗られており、この状態で『3』を塗ろうと思うと、今塗られているマスの右側を2マス分塗っていくしかない。
それ以外の残ったマスは全て×で確定する。
したがって、次のように塗ることができる。

       
 
× ×
 
21
 

次に、上から4番目の横列『2, 1』の場合。
既に塗られている左端のマスが最初の数字『2』の一部であることは明らかで、左端が塗られている以上、その右側の1マスを塗って『2』を作るしかない。
したがって『2』はすぐに確定することができる。

ただし、もうひとつの数字『1』については、まだ確定できない。
とはいえ、“数字が2つ以上並んでいる列は1マス以上空けて塗るルール”から、『2』の隣の1マスには×を入れることは可能だ。
以上より、次のように塗ることができる。

       
 
× ×
 
21 ×
 

このように、端の列が塗られていると確定できる情報も多くなる。
そして、実は端から2番目や3番目の列でもヒントになるケースがある。

もうひとつの例題を考えてみよう。

    10              
 
 
 
 
 
 

10×10マスの問題。左から3番目の縦列が『10』であるため、この1列は全て塗ることができる。
これをヒントにして、横列の数字をひとつずつ検証していこう。

まずは『2』の列。
既に塗られている1マスが『2』の一部であることは言うまでもない。
この1マスの左右どちらかが塗られて『2』ができると考えれば、それ以外のマスは塗られることがないため、全て×となる。

×       × × × × × ×

次に、『3』の列。
既に塗られている1マスは『3』の一部。この前後が2マス塗られることで『3』が完成する。
正解として考えられるのは以下の3パターンだけだろう。

                   

                   

                   

この3パターンの内、どれが正解かは分からないが、少なくともこの3パターン全てにおいて塗られることがないマスは絶対に塗られないと判断できる。
右側の5マスはいずれのパターンでも塗られていないので、×で確定して問題ない。

          × × × × ×

続けて、『4』の列。
これについても『3』のケースと同様にパターンを考えていけばよい。
ただ、毎回全てのパターンを考えるのは大変なので、もっと効率よく考えたいところ。
実は、下の2つのパターンだけ考えれば十分考察することができる。

A:できるだけ左側に寄せて塗るパターン
                   

B:できるだけ右側に寄せて塗るパターン
                   

まず注目すべきはAのパターン。
既に塗られている1マス(左から3番目のマス)より右側が1マス塗られている。
実はこの時、このはみ出たマスは『絶対に塗られるマス』である。
なぜなら、もしこの位置(左から4番目のマス)が塗られないと仮定すると、『4』を塗りたいのに4マスのスペースがないということになり、矛盾してしまうため。

↓このパターンはありえない(『4』が作れないため)
      ×            

つまり、左端または右端から塗るパターンを仮定したとき、パターンAのように「既に塗られているマスをはみ出て塗られることになるマス」を見つけたら、それは『絶対に塗られるマス』と断定できる。
したがって、パターンAの時点で次のように塗ることができる。

                   

Bのパターンもヒントになる。
既に塗られている1マス(左から3番目のマス)の情報から、このBのパターンより右側に『4』を作ることはできない。
したがって、このBにおいて色が塗られていない右側の4マスは絶対に塗られることがなく、×で確定する。

            × × × ×

最後に、『6』の列について。
『4』と同じ考え方をしても良いが、少し別の切り口で考えてみよう。
そもそも『6』は横幅10マスの列にとっては大きい数字であり、“左端・右端から塗る”手法を使えば、共通して塗られる箇所を見つけることができる。

A:左端から塗るパターン
               

B:右端から塗るパターン
               

共通して塗られるのは★の位置の2マス。この2マスは『絶対に塗られるマス』である。
縦列の情報から元々塗られていた1マス(左から3番目のマス)と合わせると、次のように塗ることができる。

                   

ここで、そもそもこの横列は『6』という1つの数字しかないのだから、塗られたマスは必ず連続して塗られるはずである。
したがって、上記のように塗られるマスに空白が挟まれることはありえないため、挟まれた空白は『絶対に塗られるマス』と分かる。

                   

最後に、この状態でこの列に『6』を作ろうと思ったら、最右端の2マスが塗られることはない。
なぜなら、できるだけ右側に寄せて塗るパターンが以下のようになり、これ以上右に『6』を作ることはできないため。

                   

以上より、最終的に以下のように塗ることができる。

    10              
 
× × × × × × ×
 
× × × × ×
 
× × × ×
 
× ×
 
 

最も端の列が塗られれば最大のヒントになるが、そうでなくとも端に近い列が塗られていればそれを元に塗るべきマスや×を確定することができる。
ある程度塗りが進んだら、端に近いマスで塗られている箇所に目をつけて考察していこう。


余談


ピクロスはスマホやゲーム機などでも遊ぶことができる。
ちなみに『ピクロス』の名称は任天堂が商標登録している。
(ただし任天堂ハードで発売されるピクロス系ソフトの問題制作や開発は、ピクロスの老舗であるジュピター社が行っている)

Nintendo Switchのオンラインパックに加入している人は、一部のレトロゲームが遊び放題となっている『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』にて
  • マリオのピクロス*2
  • マリオのスーパーピクロス*3
…が遊べるので、プレイしてみると良いだろう。
300問ほどあるのでやりごたえ抜群。

さらに難しい問題に挑みたい人は、ジュピター社がSwitch向けに『ピクロスS』シリーズなどのソフトを低価格で販売しているので、そちらに挑戦してみよう。

追記・修正をお願いします。

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最終更新:2025年03月23日 18:56

*1 ピクロスは、問題によっては答えが複数通り考えられる場合がある。それを防ぐため、出題者は不正解のマスに予め×を入れておくことで、答えを一つに限定する。

*2 1995年3月に発売されたゲームボーイ用ソフト

*3 1995年9月に発売されたスーパーファミコン用ソフト