Nintendo Classics

登録日:2019/07/13 Sat 16:13:00
更新日:2025/08/02 Sat 15:38:59
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『Nintendo Classics』とは、任天堂Nintendo Switch及びNintendo Switch 2にて配信している、有料オンラインサービス「Nintendo Switch Online」の加入者を対象とした特典である。
ここでは関連サービスも同時に紹介する。

概要

任天堂が過去に販売していたゲームソフトで遊べるサービス。
Switch Onlineに加入していればタダ同然で遊ぶことができる。
WiiWii Uなどで展開していた『バーチャルコンソール』の後継のような存在であり、月額料金だけで全てのソフトが遊べるため色々なソフトに触れやすくなった。
当然ながら上記サービスを契約していない場合はプレイ不可となる。
タイトルは任天堂が配信しているだけあってか任天堂製のゲームが多め。
また、ロックマンシリーズのナンバリングタイトルや悪魔城ドラキュラシリーズなど、サードパーティ製の作品でコレクション作品に収録されているものからは選ばれることがほぼないという特徴がある。
なお、2023年2月現在では権利が複雑なキャラゲーの追加は行われていない。

サービス開始当初は各ハードごとに「ハード名+Nintendo Switch Online」という名称が使われていたが、2025年4月2日からサービス全体を指す名称として「Nintendo Classics」が制定された。
各ソフトにおいてもソフト追加と同時に名称変更が行われている。


機能

  • どこでもセーブ
ゲームプレイ中にZLボタンとZRボタンを同時に押すことによって中断メニューを開き、ゲームごとに最大4つまで保存することができる。
特に初期のファミコンゲーにはセーブ機能やパスワード機能がなかったものが多かったため、
いいところで泣く泣くプレイを断念せざるを得なかったという悲しい事態を無事回避することができる。

  • 複数人でのプレイ
Joy-Conのおすそわけによる対戦・協力プレイのほか、フレンドとオンラインプレイも可能。
オンラインプレイ時には「おててカーソル」を操作して相手にヒントを教えたり、拍手することが出来る。

  • 巻き戻し機能
2019年7月17日から追加。一言で言えば「待った、今のナシ!」ができる機能。
ZLボタン+ZRボタンの長押しで、1分以内の時間を遡ってゲームを再開できるというものであり、ゲームオーバーやミスをしても、失敗する前に戻ってやり直すことができる。
そのためうっかりアイテムを取り逃したり、ゲームオーバーになりそうになっても、この機能のおかげで無事その失敗を無くすことができる。
要はファイアーエムブレムシリーズでいうタイマー式ミラの歯車(ターン巻き戻し*1)であり、かつて苦戦したであろうあのミニゲームあの鬼畜なボーナスも難易度を格段に落とせる。なお中断メニューからのリセットをした際にはそこより前に巻き戻す事は出来なくなるが、一部のゲームで使用できるソフトリセットの場合は巻き戻しが出来る。

  • スペシャルバージョン
ゲームが苦手な人や手っ取り早くクリアしたい人に向けた特別版が用意されている。
ゲーム開始した時点で強化アイテムが全て揃っていたり、攻略に必要なお金が大量に用意されていたり、ラスボス手前のところからスタートだったりとスペシャルバージョンによっては様々である。
スペシャルバージョンは起動ないし中断メニューからのリセットを行う度に、スペシャルな状態のデータにリセットするという力業を使っているので、どこでもセーブを使ってセーブを残しておかなければゲームを起動やリセットする度にセーブデータも元通りになる。

  • 操作ボタンのカスタマイズ
タイトル毎に基本的な操作方法の確認とボタンの割り当ての変更が出来る。現状ではスーパーファミコンNINTENDO64ニンテンドーゲームキューブのハードでのみ対応している。

  • 説明書
2023年2月現在、元のゲームの説明書を見る機能は無い。なので操作方法は触って覚えるしかなく、バックストーリー等を読むこともできない。
他ハードでVC配信等されていればそちらの説明書を読みに行けるが、それも無ければ本当に手探りもしくは外部情報頼りとなる。
最近は公式がファミコン40周年キャンペーンなどで各ソフトの取説ページをアップしたりしてフォローしているが、もちろん全てを網羅しているわけではない。ましてや後発タイトル、特にテトリス(海外版)やリッジレーサー64の取説とか…


ハード一覧

ファミリーコンピュータ

2018年9月19日に配信開始。
当初は毎月複数タイトルを追加するという触れ込みで、実際に配信を開始した当初は僅か20タイトルほどであったが、現在はその2倍近くのタイトルが配信されている。2019年9月6日からは追加が不定期になったものの、それでも年に数回は行われている。

周辺機器として「ファミリーコンピュータ コントローラー」が販売されている*2。形も大きさもファミコンのものと同じなので、購入して懐かしい気分で楽しむのもよいだろう。








スーパーファミコン

2019年9月6日に配信開始。基本機能はファミコンのそれと同様で、どこでもセーブや巻き戻し機能も備えているので、いつでも気軽にスーパーファミコンの名作が楽しめる。
ただしマルチタップを用いた3人以上同時プレイには対応していない。
こちらにもスペシャルバージョンがいくつか用意されている。
また、加入者限定で「スーパーファミコン コントローラー」を購入することができる。
2025年7月のマリオペイント配信と同時に行われたアップデートにより、ボタン操作の割り当て変更機能や、一部のタイトルでスーパーファミコンマウスを再現したマウス操作に対応した。
Switch2のJoy-Con 2のマウス機能を用いるか、旧SwitchでもUSBマウスを接続することで遊ぶことができる。

配信タイトル一覧
下線はマウス操作対応タイトル。








NINTENDO64

2021年10月26日に配信開始。上2つとは異なり「+追加パック」の特典に組み込まれており、加入していれば上2つに加えてNINTENDO64のソフトを遊ぶことができる。巻き戻し機能はSwitch 2でのみ対応。また、2025年6月5日のアップデートで操作ボタンのカスタマイズが可能になった。
こちらも「NINTENDO64 コントローラー」が発売されており、『スーパーマリオ3Dコレクション』収録の『スーパーマリオ64』でも使用することが可能。
通常のJoy-Conでのおすそ分けプレイも可能だが、相当無理があるボタン配置になる*7ため、余裕があるならやはり人数分はコントローラーを用意しておきたい。
注意点として、64コントローラーに取り付ける周辺機器を使った遊びは振動パック以外は対応していない。例を挙げると『マリオカート64』のタイムアタックのゴーストデータは保存できないほか、元がゲームボーイソフトとの連携を前提とした内容の『ポケモンスタジアム』シリーズはゲームボーイのポケモンを使えないがためにレンタルポケモンでの戦いを余儀なくされてしまうなど。
また、収録タイトルのうちCERO:D(17歳以上対象)及びZ(18歳以上のみ対象)となるタイトルは「NINTENDO64 Nintendo Classics 18+」に別枠のソフトとして収録される。

配信タイトル一覧
下線は「18+」に収録されているタイトル。






ゲームボーイ

2023年2月9日に配信開始。今度は携帯ハードのゲームボーイのソフトを収録。画面設定が特徴的で、画面の色の種類は初期型の緑の液晶を再現したもの、ゲームボーイポケットを意識したスタンダードな白黒、ゲームボーイカラーで起動した際のデフォルトカラーの3種類から自由に選べる。*10
更に、「当時の雰囲気を再現する」という項目を選ぶと実機のようなドットのグリッドや残像までも再現されるという気合の入りよう。画面サイズも実機と同等まで小さくできるので、組み合わせて実機の雰囲気を楽しむのも一興。
なお、スーパーゲームボーイ対応ソフトに関しては、同ハードでのプレイ時を再現する機能は搭載されていない。
また、オンライン同時プレイの他に、Switch本体を持ち込んでのローカル通信プレイも可能。
さらに特殊な操作形式ゆえにバーチャルコンソールなどへの移植が絶望視されていた『コロコロカービィ』も、しっかり純正コントローラーのジャイロ操作に対応したうえで配信されている。これでゲームキューブを振り回さなくて済むぞ!

尚、ポケモンシリーズ本編作品はありそうでなく、2024年時点では一部の外伝作品のみの収録となっている。他の任天堂タイトルが惜しみなく追加されている中ちょっと意外である。もっとも、本編作品をリリースするにあたってはPokémon HOMEの連携も絡んでくる上に、月額制でポケモンをするのは確かに厳しい話だろうが。

配信タイトル一覧




ゲームボーイアドバンス

ゲームボーイと同時に「+追加パック」加入者向けに配信開始。ゲームボーイアドバンスの厳選タイトルを収録。こちらもオンラインプレイ・ローカルプレイでも遊べる他、画面設定を実機を再現したものにすることができる。

配信タイトル一覧




ニンテンドーゲームキューブ

2025年6月5日に配信開始。こちらは「+追加パック」加入者限定かつSwitch 2専用ソフトで配信。ニンテンドーゲームキューブのソフトはバーチャルコンソールでは展開されず基本的にリマスター販売の方針だったのが、今回が初のアーカイブ配信となる。
基本的な機能は他と同じで、64同様に操作ボタンのカスタマイズもできるが、巻き戻し機能には非対応。
Switch2専用仕様の無線版「ニンテンドーゲームキューブ コントローラー」が発売されており、ゲームキューブコントローラをより快適に使用できる。

配信タイトル一覧


派生サービス

セガ メガドライブ for Nintendo Switch Online

2021年10月26日に配信開始した、「+追加パック」限定のサービス。
移植職人集団M2の協力により、メガドライブのタイトルを収録。
こちらも専用の無線コントローラーが発売されており、ファイティングパッド6Bを再現した格ゲーマー歓喜の一品になっている。

配信タイトル一覧






余談

国内版と海外版では収録タイトルのラインナップや配信時期に若干の違いがある。
『ガンデック』や『ラフワールド』などは海外では日本より先行して配信されていたり、『闇の仕事人 KAGE』などが収録されていたりする。
逆に『アトランチスの謎』や『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』など日本版でのみ配信されているタイトルもある。

各ソフトの起動画面では、携帯型ハードはそのハードの起動音が、据置型ハードはそのハードで発売された『スーパーマリオ』シリーズのコインのSEが流れる。
ゲームキューブは起動時に特定の操作をすることでゲームキューブ本体の起動ムービーを流すことができる。

実は、あくまで「プレイするために」オンライン会員になっておく必要があるだけで、ダウンロードそのものはネットに繋げれば誰でも無料で可能。また、ダウンロードしたアカウントとオンライン会員は違っていても良い。
そのため、海外国籍の捨てアカを作ってそこからショッピングに入りダウンロードすれば、国内版のオンライン会員でも追加料金なしで海外版を普通にプレイ可能である。ただ、当然ながらセーブデータなどは共有できないので注意。



追記・修正はどこでもセーブと巻き戻しを使いながら適切なタイミングでお願いします。

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最終更新:2025年08月02日 15:38

*1 リアル時間1分以内に限るので長考や放置していると戻せるターン数が減る。

*2 当初は加入者限定商品だったが、2024年7月18日から一般販売されている。

*3 権利関係の都合上マイク・タイソン氏が出演する製品版ではなく、当時の大会で上位入賞者に配布された賞品版を収録。

*4 アーケード版の内容を移植したディスクシステム版を収録。

*5 日本未発売タイトル。日本で発売されたBPS版とは別の内容。

*6 マウス操作専用タイトル

*7 特に『ポケモンスタジアム』シリーズではボタンが足りず操作できないシーンが存在する。

*8 振動パック対応バージョンを収録。

*9 日本未発売タイトル

*10 ゲームボーイカラー対応ソフトは自動的にカラーに固定される。

*11 マリオテニス64との連動要素は全て解放済み。

*12 WiiUのVC版同様カードe+追加コースを全て収録。

*13 カードe+限定コースやマシン、ゴーストデータも収録。