ピノッキオ(GUNSLINGER GIRL)

登録日:2012/07/15 Sun 08:55:53
更新日:2024/08/04 Sun 19:24:52
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「いたずら小僧のピノッキオにはもう近寄らない方がいい」




漫画「GUNSLINGER GIRL」の登場人物。五共和国派ミラノ派閥の幹部クリスティアーノに飼われている殺し屋の少年。
CV:岸尾だいすけ(アニメ2期)


元々はポラッコ一家という闇組織に商品として地下に監禁されていたが、クリスティアーノと彼の片腕ジョンが仕事で一家を壊滅させた際に彼らに拾われる。
その為、ピノッキオにとってクリスティアーノは文字通りの意味で命の恩人であり絶対の忠誠と信頼を寄せている。
クリスティアーノに恩を返したいという理由から、彼の片腕であり自称元CIAのプロの殺し屋であったジョンから直々に手解きを受け、自身もまた殺し屋としての才を開花させていった。
(ジョンも回想シーンにて「あいつには天性の才能がある、成長すれば役に立つぞ」と語っており、評価は上々だった模様)


過去の経歴やジョンからの教えである「殺し屋になるならつまらん情は捨てろ」という言葉などもあり感情の表現の少ない機械的な性格になっている。
また、初仕事の際にターゲットの1人娘に殺害現場を目撃され泣いて助けて懇願するところを仕方なく撃ち殺し、娘の死体が脳裏に焼き付いてしまったトラウマから少女が苦手になってしまった。
しかし、仕事のパートナーとしてチームを組んだフランコとフランカや、フランカの潜伏先であるフラスカーティのワイン園にいるドメニコやパオラとの交流を経て少しずつではあるが人間性を取り戻していた。


上述のように殺し屋としての腕前はかなりのもので、高い身体能力と殺しの技術を持ち合わせている。本人はナイフの扱いが一番得意と語る。
作中ではそれまで負け知らずだった義体、それも1期生の中でもとりわけ優秀だったトリエラに対し目立った傷を負うことも無く余裕で勝利するという驚異的な力を読者に見せつけた。
因みに負傷といってもトリエラをぶん殴って拳を痛めただけ。
このことはピノッキオの強さを単純に表しただけでなく、義体も決して万能ではないということを示している。


洞察力も鋭いらしくフランコとのやり取りの際には即座に左脚に古傷があるということを見抜いている。
殺し屋としての自信もそれなりにあるようで銃を向けられても瞬きする間に殺せる、距離が10メートル離れていても即座に9メートル近づいて殺すなどと語っていた。


少女が苦手という割にはやたらと少女と接触する機会が多く、潜伏先のモンタルチーノでは近所に住むアウローラという女の子がやたらと自分に好意を向けてくることを煙たがっていた。
(関係ない話になるがこのアウローラ、モブキャラの割には出る漫画間違えてるんじゃないかってくらい可愛い。うらやましいぞピノッキオ。)


他にも死体始末屋のブルーノから自分が乗ってきた車であるメルセデスは女の子の名前であることや、フランカの愛車がこれまたジュリエッタという名前であったりと、女の子はもうたくさんと愚痴っている。
何より問題だったのが社会福祉公社の主戦力の義体は全員少女という、ピノッキオに対するピンポイントすぎる嫌がらせ状態だったことかもしれない。
実際、初戦の際にはトラウマを思い出してしまいトリエラにトドメを刺さずに撤退している。


また、ワイン園に潜伏している時にはワイン造りの手伝いも行っており、管理人のドメニコからはワイン造りの才もあると評されている。
(が、ピノッキオ本人はヘビースモーカー故にフランカから「喫煙するとワインの味がわからない」という話を聞いていたことから自分には向いていないと返している。)


信頼を寄せているクリスティアーノの前でのみ感情的になり、五共和国派の内部抗争でクリスティアーノが警察に突き出されそうになった時には彼の命令を無視してまで駆けつけている。
どうして聞き分けないんだという質問に対し「おじさんが好きだからだ」とドストレートに返答。(決してそっち系の意味合いで言ったわけではない)
更には逃げようとしないクリスティアーノを見て、「屋敷に来る人間全員を皆殺しにしてやる」とまで宣言。最早、ヤンデレの域に片足突っ込んでないか?



ネタバレ含めた本編での活躍

上述してきた内容のように中身の濃いキャラではあるのだが、本編での登場は3巻と5巻のみと意外に少なかったりする。


3巻の回想シーンで初登場し彼が少女を苦手になった一連の理由が描かれている。その後は始末屋のブルーノとのやり取りや近所の女の子のアウローラとの交流が描写されている。
モンタルチーノの隠れ家に帰ってきた際、自分の隠れ家に空き巣が侵入しておりこれを瞬殺。遺体を冷蔵庫の中へと隠す。


その後はクリスティアーノの命令でフランカ、フランコのコンビとペアを組むことになる。2人からは変人と思われながらも中々に評価は高かった。
(というか住んでる世界の関係上仕方ないとはいえ冷蔵庫の死体を見て動揺しないばかりか、「今晩のおかずじゃないわよね?」なんて返しが出来る2人も十分に変人である)


ピノッキオという名前からフランカに「あなたも鼻が伸びるいたずら小僧?」と質問され「僕は孝行息子だよ」と返答している。
とはいえ、近所の女の子であるアウローラを遠ざける際には項目冒頭のように「いたずら小僧」と言ったりもしているが…


死体は別の人間を呼び寄せるという理由からモンタルチーノから離れることを決定。この時に家のクローゼットに大量の銃器が隠されていたりする辺りは、流石殺し屋の隠れ家といったところか。
が、自分の事を心配して家にやってきたアウローラにフランカ、フランコの姿や銃器類を見られてしまい即座に殺すと宣言。しかし無用な殺しを嫌うフランカによって拒否される。
拘束されたアウローラに対し世の中は厳しいと言うことを語った後、自分の事は忘れろと言い捨ててその場を後にする。


その後、地下に潜んでいたところで駆けつけてきたトリエラと交戦。上述したように彼女に完勝するもトドメは刺さずに撤退。この時にトリエラからサイドアームのシグザウェルを奪っている。


5巻ではフラスカーティにあるフランカの知人であるドメニコ、パウラのワイン園に移動。この時にクリスティアーノと電話で会話し殺しを躊躇ったことを咎められて大人しくしてるように釘を刺されてしまう。


公社作戦一課に捕まったフランカの救出やワイン園の手伝いなどを経て段々と人間性が戻ってきていた中、五共和国派のごたごたでクリスティアーノが警察に突き出されることを聞いて彼の下へと駆けつける。
失態の責任を負わねばならないと逃げようとしないクリスティアーノを説得し彼に逃亡してやり直す決意を固めさせる。


そして直後に屋敷に侵入してきたトリエラと再戦。ヒルシャーがくれた銃で撃たれた事によって一層リベンジマッチに燃える彼女と激戦を繰り広げた末に、腕を切断されながらもトリエラの右目を逃走用の車のキーで突き刺して潰すが自身も手刀で首を突き刺されて相討ちとなる。
トリエラが間違いなく殺したと語っていたものの詳しい描写が無く生死不明であったが、12巻でのクリスティアーノの言葉からフランコ・フランカと同様死亡したことがはっきりと語られた。


◆作中での主なセリフ

「苦手なんだ、女の子ってさ」

「一通りできるけどナイフが一番だな。銃はおっかないから」

「本気で聞いてるの? まばたきする間に殺せるよ」

「この子を助けて仕事をしくじったらどうする、プロなら優先順位を考えたらどうだ」

「この世の中は君が思うよりずっと厳しいんだ。誰かが得する事なんてない、誰にでも厳しい世の中なんだよ。僕の事は忘れるんだな」

「…あんたもフランカもいい人だ、死ぬのはもったいないと思うよ」

「おじさんが好きだからだ…」

「おじさんは僕の命の恩人じゃないか! 穴倉から外に出して、名前を付けて育ててくれた!!」

「ここを出ないって言うなら…ここに来る奴らは皆殺しにしてやる」

「どっちが化け物だよ…」















本気で聞いてるの? まばたきする間に追記・修正出来るよ。

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最終更新:2024年08月04日 19:24