ミラージュ2000

登録日:2011/05/22(日) 22:58:28
更新日:2021/08/05 Thu 18:26:36
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ミラージュ2000とは、フランスのダッソー社が開発した軍用機である。


全長:14.4 m
翼幅:9.1 m
全高:5.2 m
翼面積:41m2
自重:7,500kgf
最大離陸:17,000kgf
エンジン:SNECMA M53-P2 ターボファンエンジン×1基
推力:6,600(9,700)kgp(A/B)
戦闘行動半径:1,480 km
最大速度:2,340 km/h


ミラージュとは蜃気楼の意。
元々迎撃戦闘機として開発が進んでいたが、フランス軍があれやこれや性能を要求した結果、世界的に有名な“ミラージュ”シリーズ初のマルチロール機(制空戦闘から対地攻撃までこなす戦闘機)となった。




《機体の特徴》

なんといっても美しい主翼が特徴である。
簡単に説明するならば、無尾翼(尾翼{主翼の後ろについている小さな翼}のついていない)デルタ(=Δ)と呼ばれる機体である。

ハードポイント(ミサイル等を吊り下げるために頑丈に作ってある箇所)は9ヶ所。
空対空ミサイル4発の他、通常爆弾、対地ミサイル、対艦ミサイルを搭載できる。




《派生機》
ミラージュ2000には多くの派生機がある。

  • ミラージュ 2000
プロトタイプ。

  • ミラージュ 2000C
RDMレーダーを装備した最初の量産型。

  • ミラージュ 2000B
ミラージュ 2000の複座型。

  • ミラージュ 2000D
ミラージュ 2000Nの、通常兵器のみの戦闘爆撃機。

  • ミラージュ 2000E
ミラージュ 2000Cの輸出型。

  • ミラージュ 2000N
ミラージュ 2000Bに核弾頭搭載の巡航ミサイルASMPの運用能力を付与した、ミラージュ IV後継の戦闘爆撃機型。

  • ミラージュ 2000DA(ミラージュ 2000C-S4/S5)
RDIレーダーを装備し、防空戦能力を向上させたミラージュ 2000Cの後期生産型。
DAは、Defense Aerienne(防空)の略。

  • ミラージュ 2000-5
次世代型と呼ばれ、大幅に改良を施した能力向上型。
新型のRDYレーダーを装備し、MICAミサイルの運用能力を得た他、計器類がラファールから派生した統合モニターに交換されるなどの改良を施した機体。
ACE COMBATシリーズに登場するのはほとんどの場合このモデルである。

  • ミラージュ 2000-5 Mk 2
ミラージュ 2000-5に、レーダー改良・航法装置の改良・データ処理能力の向上・電子戦能力の強化を施した機体。

  • ミラージュ 4000
ダッソーの社内企画による拡大双発型。不採用に終わる。



さてこのミラージュたん、実は艦載機にもなる。
そして上記の通りM2000Nは核攻撃が可能……
そう、フランスは世界で唯一空母に核攻撃能力を付与した国でもある。

確かに弾道ミサイルと違って維持費は安い(核兵器ランク的に)し、世界から批判を受けるであろうミサイル実験をしなくて済む。

だが考えてみて欲しい。
艦載機に核兵器を積めるということは、空母の兵器庫に一時的とはいえ核兵器があるということ。
これは即ち、対艦ミサイルを食らって兵器庫に引火でもしたらなんやかんやで人類終了なのである。
(※実際の所、空母の兵器庫は軍事機密なので詳細は不明)

まぁ今のご時世核戦争なんて古臭いから誰もやらないだろうが。


いずれにせよ、今は亡きドゴールの目指した独自の核戦力の構築は、このミラージュにて完成したと言ってもよいと思われる。





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最終更新:2021年08月05日 18:26